2010/09/28

QUEEN II 「クイーン II」 / QUEEN (1974)

CDの帯:クイーン II / クイーンAlbum Cover (front): Queen II / Queen「Queen II / クイーン II」と、シンプルなタイトルが付けられたこのクイーンのセカンド・アルバム、LPレコードでリリースされた当時は、A面(1~5)がホワイト・サイド、B面(6~11)がブラック・サイドと名付けられ、イメージ分けされていた。白と黒の対比、それは即ち、明と暗、静と動、正義と悪といった対比でもあるかのよう。

尋常ではないほどの手間がかけられていることは、そのサウンドを聴けば明らかで、特徴的な厚みのあるコーラス・ハーモニーも、ひとつの楽器のパートと化したかのように綿密に楽曲へと組み込まれている。とにかく、これほどまでに凄みをもったアルバムが他にあるだろうかと思えるような、「素晴らしい」と言うよりは、むしろ「凄まじい」という表現の方が似合うかのようなアルバムというのが個人的な見解である。

Album Cover (back): Queen II / Queen序曲とも呼べるようなオープニングのインストゥルメンタル曲"Procession"から、前半のハイライトである3曲目の"White Queen (As it Began)"までノンストップで続くホワイト・サイドの流れも然ることながら、ブラック・サイドのオープニングである6曲目の"Ogre Battle" から9曲目の"The March of the Black Queen"までのスリリングな展開は正に圧巻で、ブリティッシュ・ロックの様式をベースに独自の美学を持ち込んだ感のあるサウンドは、数ある彼らの作品の中に於いても孤高の輝きを放ち続けている。

ベスト・アルバムといったものには、このアルバムから唯一のシングル曲である"Seven Seas of Rhye"以外の曲が選曲されることは滅多に無いのだが、それで良いのだ。数多くのヒット曲を持つ彼らだけど、ヒット曲だけがクイーンじゃないということを知らしめてくれるアルバムがこの"Queen II"なのだ。

なお、この、まがい物かのような汚いジャケット(笑)のCDについては、後ほど、一緒に買った同じシリーズのファースト・アルバム「Queen / 戦慄の王女」の方に書こうと思うので、ここでは割愛して。

 

TRACKLIST

02. Father To Son / 父より子へ (Writer: B. May / Lead Vocal: F. Mercury)
03. White Queen (As It Began) / ホワイト・クイーン (Writer: B. May / Lead Vocal: F. Mercury)
04. Some Day One Day / サム・デイ・ワン・デイ (Writer: B. May / Lead Vocal: B. May)
05. The Loser In The End / ルーザー・イン・ジ・エンド (Writer: R. Taylor / Lead Vocal: R. Taylor)
06. Ogre Battle / オウガ・バトル (人食い鬼の闘い) (Writer: F. Mercury / Lead Vocal: F. Mercury)
07. The Fairy Feller's Master-Stroke / フェアリー・フェラーの神技 (Writer: F. Mercury / Lead Vocal: F. Mercury)
08. Nevermore / ネヴァー・モア (Writer: F. Mercury / Lead Vocal: F. Mercury)
09. The March Of The Black Queen / マーチ・オブ・ブラック・クイーン (Writer: F. Mercury / Lead Vocal: F. Mercury)
10. Fuuny How Love Is / ファニー・ハウ・ラヴ・イズ (Writer: F. Mercury / Lead Vocal: F. Mercury)
11. Seven Seas Of Rhye / 輝ける7つの海 (Writer: F. Mercury / Lead Vocal: F. Mercury)

NOTES
• CD発売日:1991/04/12(再発盤)
• 解説・歌詞・対訳付

 


 

■ 追記
こちらは、40周年を記念して2011年にリリースされた2枚組の"40th Anniversary Limited Edition" (2011 Digital Remaster)。

ジャケットの写真も上記のものと比べて綺麗だね(笑)。

Queen II (Queen 40th Anniversary Limited Edition) / Queen  Queen II (Queen 40th Anniversary Limited Edition) / Queen  Queen II (Queen 40th Anniversary Limited Edition) / Queen

TRACKLIST
Disc 1: Queen II

Disc 2: Queen II - Bonus EP
1. See What A Fool I've Been [BBC Session, July 1973 - Remix 2011]
2. White Queen (As It Began) [Live At The Hammersmith Odeon, December 1975]
3. Seven Seas Of Rhye [Instrumental Mix 2011]
4. Nevermore [BBC Session, April 1974]
5. See What A Fool I've Been [B-Side Version, February 1974]

 
Queen II (Queen 40th Anniversary Limited Edition) / Queen  Queen II (Queen 40th Anniversary Limited Edition) / Queen  Queen II (Queen 40th Anniversary Limited Edition) / Queen

 

▼ Queen - Father to Son (Live at the Rainbow 1974)

https://www.youtube.com/watch?v=uBoikBIINqw

 

▼ Queen - White Queen (Hammersmith 1975)

https://www.youtube.com/watch?v=22n_X8tpIsw

 

▼ Queen - The March of The Black Queen (Official Lyric Video)

https://www.youtube.com/watch?v=SoBMhx_ap_g

 

 

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2010/09/27

CHICAGO 19 / CHICAGO (1988)

CDの帯(初回プレス盤):19 / シカゴAlbum Cover (front): Chicago 19 / Chicago時代性を取り入れた大胆なサウンドの変革が功を奏し、ヒット曲を連発するようになった"16"以降のシカゴを商業主義に走ったと批判する声もあるが、この"Chicago 19"に収められた完成度の高い楽曲の数々を目の当たりにすれば、そんな批判も何処吹く風といった感じさえする。

実際、ベスト・アルバムかと思うほどに収録曲の充実度は高く、魅力的で良質な楽曲が揃ったアルバムといった印象があり、意図的に解像度と処理を甘くしてジャギーを出したデジタルコラージュ的なジャケットデザインも、何処となく現在進行形の彼らを象徴しているかのよう。

それでも、長いキャリアを持つグループだけに、表面的にはポップな印象があっても、そこに軽薄さを感じることが無いのは流石といったところだろう。全体的には、洗練されたシャープな印象があるのだが、何処となくソウルフルな雰囲気が感じられるのもまた良いんだよね。

なお、このアルバムからは、"I Don't Wanna Live Without Your Love"(米3位)、"Look Away"(米1位)、"You're Not Alone"(米10位)、"What Kind Of Man Would I Be?"(米5位)と、実に4曲ものトップ10ヒットが生まれ(ただし、"What Kind Of Man Would I Be?"は、翌年にリリースされたグレイテスト・ヒッツからのシングルカット)、中でも"Look Away"は、'82年の"Hard to Say I'm Sorry"(素直になれなくて)以来のNo.1ソングとなるヒットとなった。

又、シングルとしては、この他にも"We Can Last Forever"(米55位)がリリースされており、このアルバムからは都合5曲がシングルになったことになる。

しかしながら、意外にも、アルバムはビルボードチャートで最高37位止まりだった。

それでも、自分にとっては、この"Chicago 19"がシカゴのアルバムの中でも、最も好きなアルバムのひとつであることに変わりはなく、実際、自分が作ったシカゴのプレイリストには、このアルバムから実に7曲をも選んでいる。

加えて、最後に一つ補足しておくと、コンピレーション・アルバム等に含まれる"You're Not Alone"は、多くの場合、ミュージック・ビデオにもなったシングル・ヴァージョンで収録されているが、実のところ、自分はこのアルバムに収録されているヴァージョンの方がやっぱり好きなんだよね。最初に聴いたのがアルバム・ヴァージョンの方だったことから、慣れ親しんでいるということもあるのだろうが、シングル・ヴァージョンの方はちょっと煌びやかすぎて耳をつんざく印象がして、どうも耳障りが良くないのだ。ということで、自分が作ったシカゴのプレイリストには勿論アルバム・ヴァージョンの方を選んでいる。

 

CHICAGO - BAND MEMBERS (Listed in Booklet)
• Bill Champlin (ビル・チャンプリン) - Lead Vocals and Background Vocals
• Robert Lamm (ロバート・ラム) - Keyboards and Lead Vocals
• Lee Loughnane (リー・ラフネイン) - Trumpet
• James Pankow (ジェイムズ・パンコウ) - Trombone
• Walter Parazaider (ウォルター・パラザイダー) - Saxophone
• Jason Scheff (ジェイソン・シェフ) - Lead Vocals and Bass
• Danny Seraphine (ダニー・セラフィン) - Drums, Percussion and Programming

 

Album Cover (back): Chicago 19 / ChicagoTRACKLIST
1. Heart In Pieces / 2. I Don't Wanna Live Without Your Love / 3. I Stand Up / 4. We Can Last Forever / 5. Come In From The Night / 6. Look Away / 7. What Kind Of Man Would I Be? / 8. Runaround / 9. You're Not Alone / 10. Victorious

1. ハート・イン・ピーセズ / 2. リヴ・ウィズアウト・ユア・ラヴ / 3. アイ・スタンド・アップ / 4. ウィ・キャン・ラスト・フォーエヴァー / 5. カム・イン・フロム・ザ・ナイト / 6. ルック・アウェイ / 7. ホワット・カインド・オブ・マン / 8. ランアラウンド / 9. ユー・アー・ノット・アローン / 10. ヴィクトリアス

NOTES
• US 37位 (Platinum / 1989-RIAA)

• 日本盤初回プレスCD [Japanese First Pressing CD]
• 解説・歌詞・対訳付

 

▼ Chicago - I Don't Wanna Live Without Your Love (Official Music Video)

 

▼ Chicago - Look Away (Official Music Video)

 

▼ Chicago - You're Not Alone (Official Music Video)

 

[Official Audio]

▼ Chicago - Come in from the Night
https://www.youtube.com/watch?v=3BbAdwg-mRk

▼ Chicago - What Kind of Man Would I Be?
https://www.youtube.com/watch?v=DCeJMez6onY

▼ Chicago - Runaround
https://www.youtube.com/watch?v=1ySm6J0VAWQ

▼ Chicago - You're Not Alone (Album Version)
https://www.youtube.com/watch?v=bvY9bDXQj9g

 

 

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2010/09/26

WASP STAR - APPLE VENUS VOLUME 2 / XTC (2000)

CDの帯(初回プレス盤):ワスプ・スター (アップル・ヴィーナス Volume 2) / XTCAlbum Cover: Wasp Star - Apple Venus Volume 2 / XTC「Wasp Star / ワスプ・スター」というアルバム・タイトルは、アステカ文明の時期のアズテカ語で「ビーナス」を意味する言葉だそうで、米国での"White Anglo-Saxson Protestant"の略称である"WASP"という言葉とは全く関係がないとのこと。

前作の"Volume 1"がアコースティックな"XTC"だったのに対し、こちらの"Volume 2"はエレクトリックな"XTC"となるのだが、"Volume 1"があまりにも美しかったため、当初は今一つピンとこなかったこの"Volume 2"も、時が経つにつれ、徐々にその魅力(魔力?)に引き込まれていったような気がする。"Volume 1"が青リンゴだとしたら、"Volume 2"は毒リンゴといった感じかな。

前作同様、ブックレットやCDラベルは勿論のこと、曲名や歌詞のフォントといったものもアルバム・カヴァーに合わせてきちんとデザインされており、トータル・アートワークがとても素晴らしいのが嬉しいところ。ブックレットの紙質も良いしね。

そして、もう一つ付け加えておかなければならないのは、アンディとコリンによる全曲の解説文が自筆を写し取ったかたちで記載されているということで、これもまたファンとしては嬉しいところ。

でも、当初は、そんなにお金をかけて大丈夫?と、ちょっぴり心配でもあったんだよね。というのも、恐らくはビッグセールスにはならないだろうから・・・。それでも、アンディ・パートリッジのことなので、自らレーベルを設立したからには、そういった部分も含めてきちんと納得できるかたちでリリースしたかったのかもしれない。

 

CD Case (front): Wasp Star - Apple Venus Volume 2 / XTC   CD Case (back): Wasp Star - Apple Venus Volume 2 / XTC   CD: Wasp Star - Apple Venus Volume 2 / XTC

 

なお、初回限定版には"THE ART AND SOUL OF XTC"と題されたピクチャー・ブックなるものが付いており、ここには魅力的なアンディの絵などが収められている。

Picture Book (front): Wasp Star - Apple Venus Volume 2 / XTC   Picture Book: Wasp Star - Apple Venus Volume 2 / XTC   Picture Book (back): Wasp Star - Apple Venus Volume 2 / XTC

 

▼ XTC - I'm The Man Who Murdered Love
https://www.youtube.com/watch?v=jdqk6AD69tg

▼ XTC - The Wheel And The Maypole
https://www.youtube.com/watch?v=vRIP77kLhxI

 

Booklet: Wasp Star - Apple Venus Volume 2 / XTC   CD Case (inside): Wasp Star - Apple Venus Volume 2 / XTC

 

TRACKLIST
1. Playground / 2. Stupidly Happy / 3. In Another Life / 4. My Brown Guitar / 5. Boarded Up / 6. I'm The Man Who Murdered Love / 7. We're All Light / 8. Standing In For Joe / 9. Wounded Horse / 10. You And The Clouds Will Still Be Beautiful / 11. Church Of Women / 12. The Wheel And The Maypole

1. プレイグラウンド / 2. ステューピッドリー・ハッピー / 3. イン・アナザー・ライフ / 4. マイ・ブラウン・ギター / 5. ボーデッド・アップ / 6. アイム・ザ・マン・フー・マーダード・ラヴ / 7. ウィア・オール・ライト / 8. スタンディング・イン・フォー・ジョー / 9. ウーンデッド・ホース / 10. ユー・アンド・ザ・クラウズ・ウィル・スティル・ビー・ビューティフル / 11. チャーチ・オブ・ウィメン / 12. ザ・ホィール・アンド・ザ・メイポール

NOTES
• 日本盤初回プレスCD [Japanese First Pressing CD]
• Comes with 3 Booklets (通常ブックレット+日本語ブックレット+Picture Book - The Art and Soul of XTC)
• 12mm Thick Jewel Case
• 解説・歌詞・対訳付

 

 

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THIRD STAGE 「サード・ステージ」 / BOSTON (1986)

CDの帯:サード・ステージ / ボストンAlbum Cover (front): Third Stage / Boston前作のセカンドアルバム"Don't Look Back"から数えて実に8年ぶりとなったボストンのサード・アルバムがこの「Third Stage / サード・ステージ」。

そして、制作に1万時間以上を費やしたとも言われているこのアルバムのブックレット内のクレジットには、1曲ごとの制作年も記載されており、収められた楽曲がどのような順番で完成していったのかを知ることができるのも中々興味深いところではある。そして、バックカヴァーには、例のごとく、シンセサイザーは一切使っていないなどといった明記もされている。

しかしながら、そういった職人的拘りが商業性を重視するレコード会社との対立を生む結果にもなったようで、結局、このアルバム"Third Stage"は、所属する"Epic/CBS"から契約不履行で訴えられている最中に、新たなレコード会社"MCA"と契約してリリースされたのだった(それに伴い、新たな契約を無効とする訴えも"Epic/CBS"側から起こされるが、こちらは棄却されている)。

Album Cover (back): Third Stage / Bostonそもそもは、5年間で10枚のアルバムを制作するという契約が守られなかったというのが、訴えられた理由らしいが(実際に制作されたアルバムは2枚)、'86年当時でも、ファースト・アルバムの"Bosotn"が900万枚、セカンド・アルバムの"Don't Look Back"が400万枚という売り上げを記録していることから、賠償請求額も半端じゃなかったようだ。

と、このアルバムがリリースに至るまでにはそんなゴタゴタがあったものの、結果的に8年という空白の歳月はボストンには何の影響も無かったかのように、この"Third Stage"は初回出荷の段階で早々とプラチナムに輝き、前作に引き続きビルボード・チャートのNo.1を獲得。加えて、ファース・トシングル"Amanda"もボストン初のNo.1ソングとなるヒットを記録したのだった。

そして、我々ファンは再び次作まで8年間待たされるのであった。16年で2枚・・・。

なお、バックカヴァーの曲目表記は、3曲目が"The Launch"、そして、9曲目が"Can'tcha Say"となっているが、ブックレット内側の表記では、3曲目が"The Launch: a) Countdown, b) Ignition, c) Third Stage Separation"と組曲のような表記になっており、9曲目は"Can'tcha Say (You Believe in Me)"とサブタイトルが付いた表記になっている。

ちなみに、この"Third Stage"、個人的にはレコードで言うところのB面の方が当時から好きだったんだよね。多分、主流からは外れてるんだろうけど。

 

▼ Boston - Amanda

https://www.youtube.com/watch?v=S4mCIsmiAWc

 

▼ Boston - I Think I Like It
https://www.youtube.com/watch?v=3tD2Id2T4jU

▼ Boston - Can'tcha Say / Still in Love
https://www.youtube.com/watch?v=IoDh_2t653g

▼ Boston - To Be A Man
https://www.youtube.com/watch?v=BJZ4NDeajIo

 

BOSTON - BAND MEMBERS (Listed in Booklet)
• Brad Delp (ブラッド・デルプ) - Lead vocals and harmony vocals
• Tom Scholz (トム・ショルツ) - Lead guitar, rhythm guitar, acoustic guitar, grand piano, electric pianos, bass guitar, hammond organ, theatre organ, some drums, guitar "violins", rocket ignition, thunderstorms, and unidentified flying objects
• Jim Masdea (ジム・マスデア) - Drums or percussion on numerous tracks
• Gary Pihl (ギャリー・ピール) - Trades guitar leads with Tom in "I Think I Like It"

 

TRACKLIST
1. Amanda / 2. We're Ready / 3. The Launch / 4. Cool The Engines / 5. My Destination / 6. A New World / 7. To Be A Man / 8. I Think I Like It / 9. Can'tcha Say / 10. Still In Love / 11. Hollyann

1. アマンダ / 2. ウィ・アー・レディ / 3. ザ・ローンチ / 4. クール・ジ・エンジンズ / 5. マイ・デスティネイション / 6. ニュー・ワールド / 7. トゥ・ビー・ア・マン / 8. アイ・シンク・アイ・ライク・イット / 9. キャンチャ・セイ / 10. スティル・イン・ラヴ / 11. ホリーアン

 

NOTES
• CD発売日:1991年11月07日
• 解説・歌詞・対訳付

• Album: US 1位 - 4x Platinum (1987-RIAA) / UK 37位
• Singles from Third Stage
1. Amanda - US 1位
2. We're Ready - US 9位
3. Can'tcha Say (You Believe in Me) - US 20位

 

 

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2010/09/22

E.L.O. PART TWO 「銀河の探索者」 / E.L.O. PART TWO (1991)

CDの帯(初回プレス盤):銀河の探索者 / E.L.O. Part IIAlbum Cover: E.L.O. Part Two / E.L.O. Part Two"E.L.O."が中心人物のジェフ・リン抜きで復活するようだとのニュースは以前からあったものの、全盛期のほぼ全ての曲のコンポーザーであったジェフ・リン抜きではなぁと、正直言ってあまり期待はしていなかった。

そんな復活劇自体も半信半疑でいた中、突如届けられたのが、"E.L.O."としてではなく、"E.L.O. Part Two"という名義でリリースされたこのセルフタイトルのアルバム「E.L.O. Part Two / 銀河の探索者」だった。それでも、行きつけのCDショップでたまたまこのアルバムを見つけたときは、やっぱり嬉しかったなぁ。

サウンドについて言えば、"Eldorado"以降の"E.L.O."と比べると、幾分ハードロック寄りで、全体のサウンド・アプローチもハードポップ色漂う感じだが、ポップという部分ではジェフ・リンが生み出す感覚とは幾分スタイルが違う印象があるので、"E.L.O."サウンドを期待して聴くと、多少肩透かしを食らうかも知れない。それでも、ストリングスが大々的に使われているという点では、ストリングスの比重が減った"Discovery"以降の"E.L.O."よりも、むしろ「エレクトリック・ライト・オーケストラ」というグループ名には相応しい気はする。

収められた楽曲については、あまり期待していなかった当初の予想に反して、ポップで親しみ易いばかりか、思った以上に良質な曲が数多く収められていたことには正直驚いた。"Once Upon a Time"のような"Part Two"ならではの優れたブリットポップが聴けたことも嬉しかったし、できれば"E.L.O."を意識せず、先入観無しに全くの別バンドと思って聴いた方が、このアルバムの良さを見つけられるかもしれない。実は、今でもけっこう好きなアルバムなんだよね、コレ。

 

Album Cover (back): E.L.O. Part Two / E.L.O. Part Two   CD Case (Back Cover): E.L.O. Part Two / E.L.O. Part Two

 

TRACKLIST
1. Hello / 2. Honest Men / 3. Every Night / 4. Once Upon A Time / 5. Heartbreaker / 6. Thousand Eyes / 7. For The Love Of A Woman / 8. Kiss Me Red / 9. Heart Of Hearts / 10. Easy Street

1. ハロー / 2. レッド・アラート / 3. エヴリ・ナイト / 4. ワンス・アポン・ア・タイム / 5. ハートブレイカー / 6. サウザンド・アイズ / 7. フォー・ザ・ラヴ・オブ・ア・ウーマン / 8. キス・ミー・レッド / 9. ハート・オブ・ハーツ / 10. イージー・ストリート

NOTES
• 日本盤初回プレスCD [Japanese First Pressing CD]
• 解説・歌詞・対訳付

 

ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA PART TWO - BAND MEMBERS (Listed in Booklet)
• Bev Bevan (ベヴ・ベヴァン) - Drums, Percussion, Backing Vocals
• Peter Haycock (ピート・ヘイコック) - Guitars, Bass, Lead and Backing Vocals (Lead Vocals: Tracks 4, 10)
• Eric Troyer (エリック・トロイヤー) - Keyboards, Lead and Backing Vocals (Lead Vocals: Tracks 1, 2, 6, 7, 9)
• Neil Lockwood (ニール・ロックウッド) - Lead and Backing Vocals (Lead Vocals: Tracks 3, 5, 8)

 

▼ ELO Part 2 - Honest Men (Music Video)

 

▼ ELO Part 2 - Thousand Eyes
https://www.youtube.com/watch?v=zohuHOvFlbw

▼ ELO Part 2 - Once Upon a Time
https://www.youtube.com/watch?v=cYOjysmRrXY

▼ ELO Part 2 - For the Love of a Woman
https://www.youtube.com/watch?v=do5kEFcuGmA

▼ ELO Part 2 - Kiss me Red
https://www.youtube.com/watch?v=06cvZ_gt7yE

▼ ELO Part 2 - Every Night
https://www.youtube.com/watch?v=Q4YjHajSmK0

 

 

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2010/09/21

INFINITY 「無限との遭遇(インフィニティ)」 / JOURNEY (1978)

LPレコードの帯:Infinity 「無限との遭遇」 / JourneyAlbum Cover (front): Infinity / Journey (12-inch Vinyl LP)ヴォーカリストにスティーヴ・ペリーを迎えて発表された通算4枚目となるこのアルバム"Infinity"(LPレコード時代の邦題は「無限との遭遇」)が、ジャーニーにとって大きな転換期となったのは間違いないところだろうね。

"Boston"や"Queen"を意識したかのような、やや大袈裟とも言えるコーラス・ハーモニーを聴いても分かるように、深めのエコーとエフェクトが加えられた多少オーヴァープロデュースぎみとも取れるサウンドではあるのだが、逆にそれがこのアルバムの雰囲気を醸し出す魅力にもなっているようにも感じる。

自分の場合は、この"Infinity"がジャーニーを知るきっかけとなったアルバムであったのだが、実を言うと、当時はどのようなバンドなのかも知らないまま、レコードの帯に書かれていた「ボストンへのジャーニーからの解答」というフレーズに惹かれて買ったアルバムだったんだよね。ジャケットのアートワークも何となくそれっぽかったしね。

ただ、この時は、既に次作の「Evolution / エヴォリューション(銀嶺の翼)」がニューアルバムとしてリリースされており、実のところレコード店ではどっちを買おうかと随分迷ったのだった。アートワークも互角の戦いだしね(笑)。で、レコード店で暫く悩んだ末に下した決断が旧作であるこの"Infinity"の方だったんだよね。まぁ、未だにジャーニーのアルバムが置かれた店内の棚の位置まで覚えているんで、相当悩んでいたんだと思う。

Album Cover (back): Infinity / Journey (12-inch Vinyl LP)それでも、正直、この時はアルバムの帯に書かれたフレーズのようにボストンと肩を並べるクラスのバンドになるとは思っていなかったのだが、それでもブリティッシュ・ロック的な色合いのあるこのアルバムは、その後にリリースされた"Evolution"、"Departur"と共に3部作と言われるアルバムの中でも取り分け好きで良く聴いていた。

アルバムからは"Lights"と"Wheel In The Sky"の2曲がその後もずっとライヴの定番曲として演奏され続けるのだが、このアルバムが素晴らしいのは、この2曲だけが突出しているわけではないというところ。まぁ、自分用に作ったジャーニーのベストには代表作の"Escape"よりもこの"Infinity"から選んだ曲の方が多いくらいだから、個人的な思い入れといったものも多分に含まれてはいるんだろうけどね。

米ビルボードチャートでは過去最高の21位を記録し、これまではチャートインすることもなかったシングルカット曲も、"Wheel in the Sky"(米57位)、"Anytime"(米83位)、"Lights"(米68位)と、それぞれチャートインを果たしている。

 

レコード盤のラベル:Infinity / Journey   レコード盤のラベル:Infinity / Journey

 

TRACKLIST
1. Lights / 2. Feeling That Way / 3. Anytime / 4. La Do Da / 5. Patiently / 6. Wheel In The Sky / 7. Somethin' To Hide / 8. Winds Of March / 9. Can Do / 10. Opened The Door

1. ライツ / 2. フィーリング・ザット・ウェイ / 3. エニィタイム / 4. ラ・ドゥ・ダ / 5. ペイシェントリー / 6. ホイール・イン・ザ・スカイ / 7. サムシン・トゥ・ハイド / 8. ウィンズ・オブ・マーチ / 9. キャン・ドゥ / 10. オープンド・ザ・ドアー

NOTES
• Tracks 1, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10 (Lead Vocals - Steve Perry)
• Tracks 2 (Lead Vocals - Gregg Rolie, Steve Perry)
• Tracks 3 (Lead Vocals - Gregg Rolie)

 

JOURNEY - BAND MEMBERS
• Gregg Rolie - Keyboards, Vocals
• Neal Schon - Guitar, Vocals
• Ross Valory - Bass, Vocals
• Aynsley Dunbar - Drums and Percussion
• Steve Perry - Lead Vocals

 


 

■ 追記
こちらは、2013年に発売された初版LPを復刻した紙ジャケット仕様のCD

Japanese Cardboard Sleeve Mini LP Replica CD (front): Infinity / Journey   Japanese Cardboard Sleeve Mini LP Replica CD (back): Infinity / Journey   CD: Infinity / Journey

 

INFINITY / 無限との遭遇(インフィニティ) (1978)

● 初版LP復刻帯(当時の邦題「無限との遭遇」の帯)
● US盤LP復刻ラベル
● 最新US盤CDのオールカラー16Pブックレット封入
● US盤LP復刻内袋付
● USジャケットの表に貼付されていた復刻プロモステッカー(ミニタイプ)封入
● 解説・歌詞・対訳付
● 2006年最新デジタルリマスター ● Blu-spec CD2 仕様

 

▼ Journey - Lights (Official Video - 1978)

https://www.youtube.com/watch?v=tNG62fULYgI

 

▼ Journey - Wheel in the Sky (Official Video - 1978)

https://www.youtube.com/watch?v=MxGEVIvSFeY

 

▼ Journey - Feeling That Way (Official Video - 1978)

https://www.youtube.com/watch?v=vg5vziU-qIs

 

▼ Journey - Anytime (Live in Osaka 1980)
https://www.youtube.com/watch?v=ar61Nmb2eOg

▼ Journey - Patiently (Midnight Special 1978)
https://www.youtube.com/watch?v=5DL3Hdq4rTM

▼ Journey - La Do Da (Midnight Special 1978)
https://www.youtube.com/watch?v=6bqWLtjGMl0

 

 

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面白動画 - Journey (ミュージックビデオのモノマネ動画)

2010/09/20

BRIGADE 「ブリゲイド」 / HEART (1990)

Album Cover (front): Brigade / Heartハートは、アン・ウィルソンとナンシー・ウィルソンの姉妹からなるロックバンドで、'75年にファースト・アルバムを発表して以来、息の長い活動をしている。

このバンド最大の特徴といえば、何と言っても、アン・ウィルソンの卓越した歌唱力にあるというのは多くの人が認めるところではないかと。女性ヴォーカリストは数多くいれど、彼女ほどパワー溢れる声量を持った人にはそうお目にはかかれないと思う。

又、ギタリストでバッキングヴォーカルを務めるナンシー・ウィルソンも、アン・ウィルソンとは違った魅力のあるヴォーカルを時折披露しており、ハート初の全米ナンバーワン・ソングになった"These Dreams"でヴォーカルをとっていたのは、卓越した歌唱力を持つ姉のアンではなく、卓越した美貌の持ち主でもある彼女の方だった。

 

Bonus Mini CD: Brigade / Heartこの「Brigade / ブリゲイド」は、前作、前々作と大成功を収めた勢いをもって制作された事もあってか、レコード会社もそれなりの予算を充てた事が伺えるようなゴージャスな内容で、収められた楽曲のクオリティーは前作、前々作を凌ぐかのようでもある。

なお、日本で発売された初回版には、厚手のスエード地のCDボックスに、通常のブックレット+20ページのオールカラー・ブックレット、それに未発表曲が3曲入った8センチCDシングル(アルバムとは別個の歌詞カード+日本語訳)といったものが含まれており、これまた豪華だった。しかも、この3曲がアルバム収録曲に負けず劣らず良いんだよね。

アルバムは米英共に3位を記録。又、シングルの方は、"All I Wanna Do Is Make Love to You"(米2位)、"I Didn't Want to Need You"(米23位)、"Stranded"(米13位)、"Secret"(米64位)をそれぞれ記録している。

ただ、個人的には、最も好きな曲のひとつである4thシングルの"Secret"が他のシングルほどヒットしなかったのは不思議に思うところではある。前作からのシングルでナンバーワンヒットとなった"Alone"にも引けをとらない魅力を持ったパワーバラードだと思うんだけどなぁ。

 

■ 来日時の映像で構成されたミュージックビデオも印象的。

▼ Heart - Secret

 

自分の好みで言えば、アルバムの最後に収録されている比較的シンプルなバラード曲の"I Love You"や、ボーナスディスクに収録されているパワーバラード曲の"Never Stop Loving You"も"Secret"と並んで好きな曲。というか、充実度の高いアルバムなんで、正直言うと、結構どの曲も甲乙付け難いんだけどね。しかも、先にも述べたように、ボーナスディスクの3曲もどれもが魅力的で、アルバム収録曲と比べても遜色ない出来だし。

 

▼ Heart - I Love You
https://www.youtube.com/watch?v=HmMgCFxZ3Xw

▼ Heart - Never Stop Loving You
https://www.youtube.com/watch?v=NwZunGpd510

 

■ 追記:こちらのヘイルストームによるカヴァーもなかなかのもの。

▼ Halestorm - All I Wanna Do Is Make Love To You
https://www.youtube.com/watch?v=WK2siEQsADk

 

CDの帯(初回限定盤):ブリゲイド / ハート

 

前作、前々作に引き続き、アートワークはノーマン・ムーアが手がけている。

CD Case (inside): Brigade / Heart   Brigade / Heart

 

Brigade / HeartTRACKLIST (Japanese Limited Edition)

1. Wild Child / 2. All I Wanna Do Is Make Love To You / 3. Secret / 4. Tall, Dark Handsome Stranger / 5. I Didn't Want To Need You / 6. The Night / 7. Fallen From Grace / 8. Under The Sky / 9. Cruel Nights / 10. Stranded / 11. Call Of The Wild / 12. I Want Your World To Turn / 13. I Love You

1. ワイルド・チャイルド / 2. 愛していたい / 3. シークレット / 4. いつわりのストレンジャー / 5. 恋に落ちる / 6. ザ・ナイト / 7. おもかげせつなく / 8. アンダー・ザ・スカイ / 9. クルーエル・ナイツ / 10. ストランデッド / 11. コール・オブ・ザ・ワイルド / 12. 愛をそそいで / 13. アイ・ラブ・ユー

[Bonus Mini CD]
1. Cruel Tears / 2. Never Stop Loving You / 3. The Will To Love

1. クルーエル・ティアーズ / 2. ネヴァー・ストップ・ラヴィング・ユー / 3. ザ・ウィル・トゥ・ラヴ

 

NOTES

• 日本盤初回プレスCD(限定盤) [Japanese First Pressing CD / Limited Edition]
• スエード地ボックス、通常ブックレット + 20ページ・オールカラー・ブックレット、未発表曲が3曲入った8センチCDシングル付き
• 解説・歌詞・対訳付

 

 

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2010/09/19

SECRET MESSAGES 「シークレット・メッセージ」 / E.L.O. (1983)

CDの帯(初CD化盤):シークレット・メッセージ / E.L.O.Album Cover: Secret Messages / E.L.O.エレクトロニクスを駆使したサウンドの集大成とも言えるような前作"Time"をひとつの区切りとしたかのように、このアルバム「Secret Messages / シークレット・メッセージ」では、一転、ギターサウンドの比重が増した、ある種、ノスタルジックな雰囲気が漂う音作りになっている。

この何処か哀愁を感じさせられるような雰囲気は、それまでの"E.L.O."とは明らかに違った印象があり、そのことは、"Face the Music"から"Time"まで一貫して使われ続けてきたドイツのミュージックランド・スタジオからオランダのウィスロード・スタジオへとレコーディング場所が変ったことも何かしら関係しているのかも知れない。

又、サウンドと同様に、様々な芸術作品をコラージュして作られたようなアルバムジャケットについても、それまでとはまた違った趣きがあるのだが、言い換えれば、それらがこのアルバムならではの特色であり、魅力にもなっている感じではある。

セールス的には今ひとつだったこともあってか、"E.L.O."のアルバムの中では比較的地味な存在として位置付けられている感もあるが、収められた楽曲の充実度は高く(当初は2枚組を予定して制作されたものが、選別されて1枚になったようだ)、個人的には結構好きな一枚。

なお、関係が悪化していたジェット・レコードとはこのアルバムを最後に決別している。(稼ぎ頭の"E.L.O."を失ったのが原因のひとつかは分からないが、ジェット・レコードはその後に倒産している)

アルバムは英4位、米36位を記録。シングルカットされた"Rock 'N' Roll Is King"は、英13位、米19位、"Four Little Diamonds"が、英84位、米86位、"Secret Messages"が、英48位を記録している。ちなみに、アメリカでは"Stranger"もカットされたが、こちらは100位以内にランクせずという結果に終わっている。

なお、当時のLPレコード盤には、5曲目の"Time After Time"は収録されておらず、アルバムは、1曲目から4曲目までがA面、そして、6曲目から11曲目までがB面という構成になっていた。

 

▼ LPレコードの帯

LPレコードの帯:Secret Messages 「シークレット・メッセージ」 / E.L.O.

▼ LPレコードのラベル

LPレコードのラベル:Secret Messages / E.L.O.  LPレコードのラベル:Secret Messages / E.L.O.

 

ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA - BAND MEMBERS
• Jeff Lynne (ジェフ・リン) - Vocals and Background Vocals, Guitar, Synthesisers, Bass, Piano, Percussion, Oberheim DMX
• Bev Bevan (ベヴ・ベヴァン) - Drums, Percussion
• Kelly Groucutt (ケリー・グロウカット) - Bass, Background Vocals
• Richard Tandy (リチャード・タンディ) - Synthesizers, Grand Piano

 

TRACKLIST
1. Secret Messages / 2. Loser Gone Wild / 3. Bluebird / 4. Take Me On And On / 5. Time After Time / 6. Four Little Diamonds / 7. Stranger / 8. Danger Ahead / 9. Letter From Spain / 10. Train Of Gold / 11. Rock 'n' Roll Is King

1. シークレット・メッセージ / 2. 落日の王国 / 3. ブルーバード / 4. 遥か銀河の彼方に / 5. タイム・アフター・タイム / 6. フォー・リトル・ダイアモンド / 7. ストレンジャー / 8. 危険!!最前線 / 9. スペイン通信 / 10. マイダスの輝き / 11. ロックン・ロール・イズ・キング

NOTES
• 日本盤初回プレスCD(初CD化盤) [Japanese First Pressing CD]
• 解説・歌詞・対訳付

 

▼ ELO - Secret Messages (Official Music Video)

https://www.youtube.com/watch?v=eDAcbxz0fuQ

 

▼ ELO - Rock 'n' Roll Is King (Official Music Video)

https://www.youtube.com/watch?v=21VeAmPOBzI

 

 

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実は、この頃になるとレコード会社との対立も表面化し、経営の多角化に失敗したジェット・レコードは70年代にアメリカで最も多くのトップ40ヒットを放ったグループとしてギネスにも載った"E.L.O."でそのツケを補おうとしたらしく、ヒットシングルを数多く生み出すアルバムを必要に要求していたとも言われている。"Time"と次作の"Secret Messages"がアルバム指向である事を示すかのようにコンセプトアルバム的であったのは、それに対するアンチテーゼの部分もあったのでは?とも思える。

Album Cover (back): Time / E.L.O.アルバムは英1位、米16位を記録。ファースト・シングルの"Hold on Tight"は、英4位、米10位、そして、セカンド・シングルの"Twilight"が、英30位、米38位をそれぞれ記録したが、ヒットシングルに拘るジェット・レコードはその後もアメリカで"Rain is Falling"(101位)、イギリスで両A面の"Ticket to the Moon / Here Is The News"(24位)と、"The Way Life's Meant to Be"(85位)をそれぞれシングルカットするも、大きなヒットには至らなかった。

個人的には、アルバム収録曲の中では"Twilight"と"21st Century Man"の2曲が特に好きで、LPレコードとして買った当時から、取り分けこの2曲を良く聴いていたのだが、実は"21st Century Man"のフレーズが部分的に取り入れられているラストの"Epilogue"も何気に好きだった。

 

E.L.O. - BAND MEMBERS
• Jeff Lynne (ジェフ・リン) - Lead and Background Vocals, Electric and Acoustic Guitar, Piano, Synthesizers
• Bev Bevan (ベヴ・ベヴァン) - Drums, Percussion
• Kelly Groucutt (ケリー・グロウカット) - Bass, Backing Vocals
• Richard Tandy (リチャード・タンディ) - Piano, Electric Piano, Synthesizers, Guitar

 

TRACKLIST
1. Prologue / 2. Twilight / 3. Yours Truly, 2095 / 4. Ticket To The Moon / 5. The Way Life's Meant To Be / 6. Another Heart Breaks / 7. Rain Is Falling / 8. From The End Of The World / 9. The Lights Go Down / 10. Here Is The News / 11. 21st Century Man / 12. Hold On Tight / 13. Epilogue

1. プロローグ / 2. トワイライト / 3. ロスト・ワールド 2095 / 4. チケット・トゥ・ザ・ムーン / 5. タイム・トラベラー / 6. 孤独のスペース・シップ / 7. さらばロンリー・レイン / 8. エンド・オブ・ザ・ワールド / 9. ライツ・ゴー・ダウン / 10. ヒア・イズ・ザ・ニュース / 11. 21世紀の男 / 12. ホールド・オン・タイト / 13. エピローグ

NOTES
• 日本盤初回プレスCD(初CD化盤) [Japanese First Pressing CD]
• 解説・歌詞・対訳付

 

▼ ELO - Twilight (Official Music Video)

 

▼ ELO - Here Is The News (Official Music Video)

 

▼ ELO - Ticket To The Moon (Official Music Video)

 

▼ ELO - Hold On Tight (Official Music Video)

 

 

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