2022/05/22

THE FINAL COUNTDOWN 「ザ・ファイナル・カウントダウン」 / EUROPE (1986)

CDの帯:ザ・ファイナル・カウントダウン / ヨーロッパ

Album Cover (front): The Final Countdown / Europe Album Cover (back): The Final Countdown / Europe CD Case (back cover): The Final Countdown / Europe

「Europe / ヨーロッパ」は、スウェーデン出身のロック・バンドで、ロックファンの間ではメロディックで叙情的な旋律を特徴とする北欧メタルの代表的なバンドのひとつとして知られるところである。

ヨーロッパにとっては3作目のスタジオ・アルバムとなるこの大ヒット作「The Final Countdown / ザ・ファイナル・カウントダウン」は、母国であるスウェーデンは勿論のこと、イギリスをはじめ多くのヨーロッパ諸国でトップ10に入るヒットを記録し、世界最大のマーケットであるアメリカでもトップ10に入る8位を記録した。又、シングルとなったタイトルトラックの"The Final Countdown"も多くの国でトップ10に入る世界的なヒット曲となった。

加えて、アメリカではバラード曲の"Carrie"が"The Final Countdown"の8位を超えて3位にまで上昇するヒットとなったことからアルバムのセールスにも拍車がかかった(1994年に"RIAA"より300万枚のセールスが認定されている)。

ちなみに、"YouTube"にある"The Final Countdown"のオフィシャル・ミュージック・ビデオは現在のところ視聴数が9億9,000万回を超え、間もなく10億回に達しようとしている。又、"Carrie"のオフィシャル・ミュージック・ビデオの方も視聴数は1億8,000万回を超え、間もなく2億回に達しようとしている。

 

実を言うと、このアルバムを取り上げようと思ったのは、今月(2022年5月16日)にロンドンの「O2 アリーナ」で行われた直近のライヴ動画を観たことからだった。

■ 補足 [Live at The O2 Arena - 16 May 2022]
"Whitesnake & Foreigner + Europe (Special Guests)"の3バンドで行われたライヴで、これらの3バンドで行われている"UK & Ireland Tour"の中に含まれている公演のひとつ。

LPレコードとしてリリースされていた当時は、この"The Final Countdown"と、次作のOut of This World を購入して持っていたのだが、期待して買った"Out of This World"が抑揚の無いミディアム・テンポの曲が多くて、イマイチ好みに合わなかったこともあり、それ以降は殆ど聴かなくなっていたんだよね。

と、そんな理由もあって、自分はその後のバンドの動向も知らずにいたのだが、それが、こうして今も活動を続けていることを知ったのはちょっとした驚きでもあったのだった。それに、興味の対象からはずっと離れていたにも関わらず、こうして活動している姿を見るとやっぱり嬉しかったんだよね(恐らくは、対価を払ってアルバムを購入していたからこその思い入れが心の奥底に残っていたのではないかと思う)。

ということで、取り上げるからには折角なんでアルバムを購入してからにしようと、急遽このCDを購入したのだった。

 

▼ Europe - The Final Countdown Live O2 Arena London 16/05/22

https://www.youtube.com/watch?v=s_P-kUs4y5U

 

※ ウィキペディアを見てみると、1990年代初頭からしばらくは活動停止期間があり、バンドとしては事実上の解散状態であったものの、2003年に"The Final Countdown"リリース当時のメンバーで活動を再開したようだ。

ヨーロッパ (バンド)(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

 

EUROPE - BAND MEMBERS
• Joey Tempest (ジョーイ・テンペスト) - Lead Vocals
• John Norum (ジョン・ノーラム) - Guitar, Backing Vocals
• John Leven (ジョン・レヴィン) - Bass Guitar
• Mic Michaeli (ミック・ミカエリ) - Keyboard, Backing Vocals
• Ian Haugland (イアン・ホーグランド) - Drums, Backing Vocals

• Kee Marcello (キー・マルセロ) - Guitar, Backing Vocals (3 Bonus Tracks)

TRACKLIST
1. The Final Countdown / 2. Rock The Night / 3. Carrie / 4. Danger On The Track / 5. Ninja / 6. Cherokee / 7. Time Has Come / 8. Heart Of Stone / 9. On The Loose / 10. Love Chaser
[Bonus Tracks: Live at The Hammersmith Odeon, London 1987]
11. The Final Countdown [Live] / 12. Danger On The Track [Live] / 13. Carrie [Live]

1. ザ・ファイナル・カウントダウン / 2. ロック・ザ・ナイト / 3. キャリー / 4. デンジャー・オン・ザ・トラック / 5. ニンジャ / 6. チェロキー / 7. タイム・ハズ・カム / 8. ハート・オブ・ストーン / 9. オン・ザ・ルース / 10. ラヴ・チェイサー
[ボーナス・トラック: Live at The Hammersmith Odeon, London 1987]
11. ザ・ファイナル・カウントダウン [ライヴ] / 12. デンジャー・オン・ザ・トラック [ライヴ] / 13. キャリー [ライヴ]

※ ボーナストラックとして収録されている3曲(このアルバムがリリースされた翌年にあたる1987年のライヴ)でギターを弾いているのは、ジョン・ノーラムではなく、後任のキー・マルセロである。ジョン・ノーラムはこのアルバムがリリースされた直後(1986年10月)にバンドを脱退している。

CDの帯(裏面側):ザ・ファイナル・カウントダウン / ヨーロッパ

NOTES
• 期間生産限定盤
• 2004年リマスター
• 発売日:2019/07/17
• 品番:SICP-6147
• 解説付(歌詞・対訳無し)

• Album: SWE 1位 / US 8位 (3x Platinum / 1994-RIAA) / UK 1位 (Gold)

• Singles from "The Final Countdown"
1. The Final Countdown - SWE 1位 / US 8位 / UK 9位
2. Love Chaser (Released in Japan Only)
3. Rock the Night - US 30位 / UK 12位
4. Carrie - US 3位 / UK 22位
5. Cherokee - US 72位

 

▼ Europe - The Final Countdown (Official Music Video) (視聴数9億回超え)

https://www.youtube.com/watch?v=9jK-NcRmVcw

 

▼ Europe - Carrie (Official Music Video) (視聴数1億回超え)

https://www.youtube.com/watch?v=KmWE9UBFwtY

 

▼ Europe - Rock the Night (Official Music Video)
https://www.youtube.com/watch?v=ELtpTBf-pMU

▼ Europe - Cherokee (Music Video)
https://www.youtube.com/watch?v=LMONTXnBYvk

▼ Europe - Love Chaser (Live in London, 1987)
https://www.youtube.com/watch?v=Z-jQWd_gYJM

2022/05/11

最近の邦楽の状況

ここ最近は割と邦楽のアルバムを取り上げた記事を多くアップロードしているのだけれど(数年前までは洋楽がメインで邦楽を取り上げることは稀だった)、実は、そういった記事へのアクセスは意外と日本以外の国からの方が多いような感じなんだよね。

 

▼ このブログの直近6か月のアクセス状況

このブログの直近6か月のアクセス状況

 

ということで、今回はそんな邦楽について、現在、海外ではどういった捉え方をされているのかというテーマで興味深い関連動画を紹介。

竹内まりやの「プラスティック・ラブ」や、松原みきの「真夜中のドア~stay with me」」といった数十年前の日本の曲ががちょっと前に海外で話題となり、世界各国のサブスクリプションの再生回数で上位にランクインした(両曲共にオフィシャル動画が"YouTube"にアップロードされたのはブームが勃発した近年で、実際、これらの曲の動画のコメント欄には日本語以外の言語での書き込みが多い)ことは知っていたが、どうやらその余波は今も続いているようで、むしろそれらの曲をきっかけとして、日本の音楽をより深く探求する人も少なくないようだ。

海外の人にとっては、先に触れた2曲のような'70年代~'80年代のシティ・ポップを中心とした日本の音楽を耳にする機会が殆ど無かったことから、懐かしいという感覚もなく、逆に新鮮に映るのかも知れない。勿論、近年ではインターネットと、それに付随するストリーミングの普及により、そういった日本の音楽に簡単に接することができるようになったこともベースとしてあるのだろうし、下にある動画でも触れられているように、たとえ積極的に聴く意思がなかったとしても、突如"YouTube"のお勧めに表示されたりしてクリックしてみたといった出会いも案外多いのかもしれない。そして、現在では和製英語である「シティ・ポップ」も今や海外でも通じる音楽用語になっているようだ。

 


 

▼ 外国人に邦楽を斬ってもらいます - みのミュージック (2022/05/01)

https://www.youtube.com/watch?v=GhjCS3AxYyc

 

▼ 外国人が邦楽を初めて聴いたエピソード集 - みのミュージック (2022/03/23)
https://www.youtube.com/watch?v=dVWSjms99V4

▼ 海外の邦楽ガチ勢がハンパじゃない件 - みのミュージック (2022/02/04)
https://www.youtube.com/watch?v=N30f18suFl8

 


 

▼ 竹内まりや - Plastic Love / プラスティック・ラブ

https://www.youtube.com/watch?v=NRLppKdK3Dk

 

■ プラスティック・ラヴ(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
https://w.wiki/58xx

以下、ウィキペディアより抜粋

「プラスティック・ラヴ」(PLASTIC LOVE)は、日本のシンガーソングライター竹内まりやの12枚目のシングル。6thアルバム『VARIETY』(1984年)に収録。

[海外でのブーム]

「プラスティック・ラヴ」人気のきっかけは2017年7月、YouTubeにて非公式にアップロードされた同曲の動画が2400万回以上の再生回数を記録したことだった。

この動画のコメント欄に英語のコメントが集まり、海外のリスナーの多さがうかがえた。

フューチャー・ファンクのジャンルで定番となり、無数のリミックスやリエディットがネット上にアップロードされたほか、放送局などを傘下に持つカナダの大手デジタルメディアであるヴァイス・メディアの音楽サイトであるノイジーなど海外メディアでも取り上げられ、1980年代の日本のシティ・ポップ再評価の動きのポップアイコンとしてマニアックなDJの間でブームとなった。

このブームを受け、竹内の所属レコード会社であるワーナーミュージック・ジャパン公式YouTubeチャンネルからも、楽曲の再解釈として新たな表現が加えられたプロモーションビデオが投稿された。

 

■ こちらはヴォーカルの"Masumi"を中心とした音楽プロジェクト「Friday Night Plans(フライデー・ナイト・プランズ)」によるカヴァー

▼ Friday Night Plans - Plastic Love (Live at Studio Tanta)
https://www.youtube.com/watch?v=HpN4bdyqHeI

 


 

▼ 松原みき - 真夜中のドア~stay with me (Official Lyric Video)

https://www.youtube.com/watch?v=nuU2YHtxMik

 

■ 真夜中のドア~Stay With Me(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
https://w.wiki/3FFj

以下、ウィキペディアより抜粋

「真夜中のドア〜Stay With Me」(まよなかのドア ステイ・ウィズ・ミー)は松原みきの1枚目のシングルである。1979年11月5日にキャニオン・レコードからEP盤がリリースされた。

[リバイバルヒット]

2020年、日本の1980年代から1990年代のシティポップへの関心の高まりや、インドネシア人歌手Rainychによるカバー、海外で話題になったTikTok動画のBGMに使用されていたことなどをきっかけに、世界各国のサブスクリプションの再生回数で上位にランクインした。

Apple Musicでは92か国のJPOPランキングでTop10入りを記録し、Spotifyでは2,300万回以上再生された。この流れを受けて2020年12月25日にYouTubeにてポニーキャニオンによるオフィシャルリリックビデオが公開された。

Spotifyグローバルバイラルチャートにおいて、2020年12月10日から12月27日までの18日間連続世界1位を獲得した。

 

■ こちらは日本人シンガーソングライター「Ms.OOJA(ミス・オオジャ)」によるカヴァー

▼ Ms.OOJA - 真夜中のドア/Stay With Me (Live 2020)
https://www.youtube.com/watch?v=nVXf3c4u4z8

 


 

■ シティ・ポップ(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
https://w.wiki/3XgF

 

 

[関連記事]

松原みきの「真夜中のドア~Stay With Me」のカヴァー曲5曲をピックアップ

2022/05/05

NATURALLY / MARIKO TONE 「刀根麻理子」 (1986)

CDの帯:NATURALLY / Mariko Tone 「刀根麻理子」

Album Cover (front): NATURALLY / Mariko Tone 「刀根麻理子」 Album Cover (back): NATURALLY / Mariko Tone 「刀根麻理子」 CD Case (back cover): NATURALLY / Mariko Tone 「刀根麻理子」

刀根麻里子にとって3作目となるのこのアルバム「NATURALLY」は1986年にリリースされたアルバムで、残念ながら現在は廃盤となっている。

というか、現在でも購入できる刀根麻理子のアルバムは2004年にリリースされたベスト・アルバムの「ゴールデン☆ベスト」のみとなっているのが現状。

実を言うと、自分の場合、リアルタイムでは彼女の名前すら知らない存在であったのだが、何年か前に"YouTube"で聴いた「STAY WITH ME(日本語バージョン)」と、ピエール・ポルトが作曲した金曜ロードショーのテーマ曲「Friday Night Fantasy」(インストゥルメンタル曲)に彼女自身がが日本語歌詞をつけた「夜からの旅立ち(フライディナイト・ファンタジー)」の2曲にとても惹かれたことが彼女の曲に興味を持つきっかけだった。

と、そういった経緯から、この2曲が収録されているアルバムが欲しくて、その唯一購入できるベスト・アルバムを買おうとしたものの、調べてみると、そのベスト・アルバムに収録されている「Stay with me」は全編英語歌詞のヴァージョン(デビューシングルでテレビアニメ「キャッツ・アイ」第2期のオープニング主題歌「デリンジャー」のB面に収録されていた曲で、こちらもそのテレビアニメの挿入歌として使用されていた曲)で、「夜からの旅立ち(フライデーナイト・ファンタジー)は最後の低音部のパートがカットされている(なんでも、このベスト・アルバムでは収録時間の都合上からか、多くの曲でエンディング部分が短く編集してあるらしい)ということだった。

ということで、「STAY WITH ME(日本語バージョン)」と、最後の低音部分がカットされていない「夜からの旅立ち(フライディナイト・ファンタジー)」が収録されているオリジナル・アルバムの「NATURALLY」が欲しくて、中古でもいいからとしばらく探していたのだった。「STAY WITH ME」については、テレビアニメの挿入歌として使用されていたという英語のヴァージョンよりも、このアルバムに収録されている日本語のヴァージョンの方がなんか好きなんだよなぁ。日頃は英語歌詞の洋楽を聴くことが圧倒的に多いのだけれど。

それでも、このCDアルバム、廃盤になっていることもあり、中古でもそこそこの値段で、しかも発売当時は帯がシールになっていたため、このシールの帯が良い状態で付いたものが中々見つけられず、結局は購入まで約1年を費やしてしまった。恐らくは、開封する際に剥がしてそのまま捨てられているケースが多かったのではないかと。

 

▼ シールになっている帯

CDの帯:NATURALLY / Mariko Tone 「刀根麻理子」

 

ちなみに、「キャッツ・アイ」のテレビアニメで使用されていたオープニング・テーマの「デリンジャー」と、全編英語歌詞の「STAY WITH ME」(挿入歌)、それに「FLYING IN THE TWILIGHT」(挿入歌)の刀根麻理子の曲3曲が収録されている「キャッツ・アイ - オリジナル・サウンド・トラック」(品番:TKCA-73921)は2013年に復刻されており、こちらは現在でも比較的簡単に購入できるようだ。

又、この「NATURALLY」に収録されているシングル曲の2曲「ジェラス・ファイアー」と「一秒の夏」についてはベスト・アルバムの「ゴールデン☆ベスト」にも収録されている。

 

▼ 刀根麻理子 - 夜からの旅立ち(フライディナイト・ファンタジー)

https://www.youtube.com/watch?v=FcyzbBF8fCk

 

▼ 刀根麻理子 - STAY WITH ME(日本語バージョン)
https://www.youtube.com/watch?v=JSNl34oYqGk

▼ 刀根麻理子 - STAY WITH ME(英語バージョン)(テレビアニメ「キャッツ・アイ」挿入歌)
https://www.youtube.com/watch?v=xzhibvAD0y4

 

TRACKLIST
1. 熱帯夜 / 2. STAY WITH ME(日本語バージョン) / 3. ワインな想い出 / 4. 一秒の夏 / 5. PRIVATE NUMBER / 6. 真夜中のエンジェル・フィッシュ / 7. MEMORY / 8. ジェラス・ファイヤー / 9. ムーラン・ルージュ / 10. 夜からの旅立ち(フライディナイト・ファンタジー) / 11. BROKEN EYES(New Remix ロング・バージョン)

NOTES
• 11曲目の「BROKEN EYES(New Remix ロング・バージョン)」はCDのみの収録曲
• Tracks 7, 8, 10 - 作詞:刀根麻理子

• CD発売日:1986年6月25日(LPレコードとの同時発売)
• 品番:32BTC-121
• 歌詞と刀根麻理子本人の1曲ごとの解説「麻理子のひとりごと」付(歌詞・解説共に記載されているのはCDにのみ収録されている11曲目を除く全10曲)

• Singles
1. [A面] ジェラス・ファイヤー / [B面] 夜からの旅立ち(フライデーナイト・ファンタジー)(発売日:1986年5月25日)
2. [A面] 一秒の夏 / [B面] TOUCH MY LOVE(発売日:1986年10月5日)

 

 

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■ 原曲の「フライデーナイト・ファンタジー(金曜ロードショーのテーマ曲)を収録
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日本でも良く知られる懐かしの海外の曲 (PART 10/10)