これは、エアロスミスの第2期黄金時代とも言えるゲフィン・レコード時代の楽曲で構成されたベスト・アルバム「Big Ones / ビッグ・ワンズ」に併せて発売されたレーザー・ディスク「Big Ones - You Can Look At / ビッグ・ワンズ - ユー・キャン・ルック・アット」で、こちらは映像版のベスト・アルバムといった内容。
ちなみに、CDの"Big Ones"の方には、未発表曲の「Walk on Water / ウォーク・オン・ウォーター」、「Blind Man / ブラインド・マン」の2曲と、「Dude (Looks Like a Lady) / デュード」のライヴ・ヴァージョンが収録されており、アメリカに於いてはビルボード・チャートで6位を記録し、400万枚 (4x Platinum / 1997-RIAA) を売り上げるヒットとなっている。
TRACKLIST Side-1 1. イントロダクション / Introduction 2. デュースズ・アー・ワイルド / Deuces Are Wild 3. ザ・メイキング・オブ・"リヴィング・オン・ジ・エッジ" / The Making Of "Livin' On The Edge" 4. リヴィング・オン・ジ・エッジ / Livin' On The Edge 5. ザ・メイキング・オブ・"イート・ザ・リッチ" / The Making Of "Eat The Rich" 6. イート・ザ・リッチ / Eat The Rich 7. ザ・メイキング・オブ・"クライン" / The Making Of "Cryin'" 8. クライン / Cryin' 9. ザ・メイキング・オブ・"アメイジング" / The Making Of "Amazing" 10. アメイジング / Amazing 11. ザ・メイキング・オブ・"クレイジー" / The Making Of "Crazy" 12. クレイジー / Crazy 13. ザ・メイキング・オブ・"エレヴェイター・ラヴ" / The Making Of "Love In An Elevator" 14. エレヴェイター・ラヴ / Love In An Elevator
Side-2 1. ザ・メイキング・オブ・"ジェイニーズ・ガット・ア・ガン" / The Making Of "Janie's Got A Gun" 2. ジェイニーズ・ガット・ア・ガン / Janie's Got A Gun 3. ザ・レコーディング・オブ・"ホワット・イット・テイクス" / The Recording Of "What It Takes" 4. ホワット・イット・テイクス [ザ・レコーディング・オブ] / What It Takes [The Recording Of] 5. インタビュー / Interviews, Etc. 6. ダルシマー・ストンプ / Dulcima Stomp 7. アザー・サイド / The Other Side 8. フォト・セッション / Photo Session 9. デュード / Dude (Looks Like A Lady) 10. ザ・シンプソンズ(ヴォイス・レコーディング) / The Simpsons (Voice Recordings) 11. エンジェル / Angel 12. ビデオ ID / Video IDs 13. ラグ・ドール / Rag Doll 14. エンディング / Ending
STARRING AEROSMITH (Listed on Back Cover) • Steven Tyler: Lead Vocals, Keyboards, Mandolin, Harmonica • Joe Perry: Guitars, Dulcimer, Background Vocals • Brad Whitford: Guitars • Tom Hamilton: Electric Bass • Joey Kramer: Drums, Percussion
収録曲数は少ないながらも、"Let The Music Do The Talking"(1986年のオリジナル・メンバーによるリユニオン時のライヴ)や、ファースト・アルバム収録曲の"Movin' Out"(個人的にも結構好きなグルーヴィーな曲)が収録されているなど、ファンにとっては中々興味深いアルバムではないかと。
TRACKLIST 1. Back In The Saddle / 2. Walk This Way / 3. Movin' Out / 4. Draw The Line / 5. Same Old Song And Dance / 6. Last Child / 7. Let The Music Do The Talking / 8. Toys In The Attic
• Tracks 1, 3, 5, 6, 8: Recorded Live On 12/31/84 At The Orpheum Theatre, Boston, MA • Track 4: Recorded Live On 3/18/78 At The California Jam, Ontario Motor Speedway, Ontario, CA • Track 7: Recorded Live On 3/12/86 At Worcester Centrum, Worcester, MA
"Done With Mirrors"について話を戻すと、未だゴールド止まりということからも分かるように、セールス的にも今ひとつだったように思う。又、そのことは、"Done With Mirrors"がリリースされた翌年の1986年に古巣のコロムビア・レコードから過去のライヴ音源を寄せ集めてリリースされた"Classics Live!"が現在では100万枚のセールスに達し、プラチナムに認定されていることからも分かることではないかと。
ビルボード・チャートでは36位と、まずまずの結果であったようにも見えるが、ジョー・ペリーとブラッド・ウィットフォードの二人のギタリストが抜けたエアロスミス史上唯一のオリジナルメンバー以外の作品であり、最も影の薄いアルバムと位置付けられることも多い1982年リリースの前作"Rock in a Hard Place"の32位にも及ばなかったことを考えると、やはり、低調に終わったといった印象は拭えないところ。
それでも、"Done With Mirrors"が思ったようなヒットにはならなかったとはいえ、古巣のレーベルからメンバーの関与のないままリリースされた"Classics Live!"が好調なセールスを記録したことから、メンバー及びゲフィン・レコードにとっては結構刺激になったのではないかとは思うところ。又、結果として、その"Classics Live!"により、確実に潜在的需要があることも示されたかたちになったことから、まだまだイケると確信したのではないかと個人的には思っている。
でも、ゲフィン・レコードへの移籍第一弾ともなったこの"Done With Mirrors"について言えば、
アルバムを通して聴いてみても分かるように、レーベル側も必ずしもヒットを期待していたとは思えないのだ。あくまでも推測ではあるが、移籍第一弾ということで、関係性を優先し、あまり口出しせず、バンド側の好きなようにやらせたのではないかと。
とは言っても、やはり、このアルバムは全体的に曲の出来がいまひとつといった印象があるのが正直なところ。確かにエアロスミスらしさはあるものの、華がなく、地味なのだ。アルバムの中で最も目を引く曲が、エアロスミス脱退後のジョー・ペリーの作品"Let the Music Do Talking"(1980年にリリースされたジョー・ペリー・プロジェクトのアルバム"Let the Music Do Talking"のタイトル・トラック)のリメイクというのもどうなだかといったところ。個人的には、この"Done With Mirrors"よりも、世間では評価されることも少ない"Rock in a Hard Place"の方が好きだったりもする。
と、ネガティヴな批評ばかりになってしまったが、それでも、私自身は2曲目の"My Fist Your Face"は割と好きだ。又、その他にも、"Let The Music Do The Talking"の間奏部分には"Draw The Line"のリフが組み込まれていたり、"Shame On You"の歌詞の中には"Joe Perry"、そして、"The Hop"の歌詞の中には"Aerosmith"の名前が出てくるなどファンを楽しませてくれる演出があったりしてニヤリとさせられるところもある。
なお、ソングライター表記は、ジョー・ペリーのソロ・プロジェクトでの作品"Let The Music Do The Talking"のリメイクを含めて、全ての曲が"Aerosmith"となっている。まぁ、その"Let The Music Do The Talking"もサビ以外の歌メロはオリジナルとはかなり変えられているからね。
TRACKLIST 1. Let The Music Do The Talking / 2. My Fist, Your Face / 3. Shame On You / 4. The Reason A Dog / 5. Shela / 6. Gypsy Boots / 7. She's On Fire / 8. The Hop / 9. Darkness
AEROSMITH - BAND MEMBERS (Listed in Booklet) • Steven Tyler (スティーヴン・タイラー) - Lead Vocals, Piano and Harmonica • Joe Perry (ジョー・ペリー) - Guitars and Background Vocals • Brad Whitford (ブラッド・ウィットフォード) - Guitars • Tom Hamilton (トム・ハミルトン) - Bass • Joey Kramer (ジョーイ・クレイマー) - Drums
又、その他にも、"Shut Up and Dance"と"Can't Stop Messin'"の2曲は、スティーヴン・タイラーとジョー・ペリーに加えて、当時ダム・ヤンキースで活動していたジャック・ブレイズ(元ナイト・レンジャー)とトミー・ショウ(元スティクス)がソングライターとしてクレジットされている。
その他の楽曲のソングライターを見てみると、"Fever"がスティーヴン・タイラーとジョー・ペリーのコンビによるもので、久々にジョー・ペリーがヴォーカルをとる曲となった"Walk On Down"はジョー・ペリーが単独で書いた曲。又、"Amazing"はスティーヴン・タイラーと、旧知の仲といえるリチャード・スパの共作。そして、その他は全てスティーヴン・タイラー及びジョー・ペリーが外部の人物と共作したものとなっている。
付属のライナーノーツには、完成間近のマスターテープの存在を一旦白紙にして、暫く冷却期間を経た後、新たに10数曲をレコーディングして完成に至ったといったことが書かれている。なお、当初のレコーディングから持ち越されたのは、"Eat The Rich"、"Get A Grip"、"Fever"、"Amazing"の4曲のみで、その他は全て冷却期間を経て新たに書かれた曲だとのこと。前作の"Pump"から4年ぶりとなったのは恐らくはそういった理由もあってのことだと思われる。
TRACKLIST 1. Intro / 2. Eat The Rich / 3. Get A Grip / 4. Fever / 5. Livin' On The Edge / 6. Flesh / 7. Walk On Down / 8. Shut Up And Dance / 9. Cryin' / 10. Gotta Love It / 11. Crazy / 12. Line Up / 13. Can't Stop Messin' [Bonus Track] / 14. Amazing / 15. Boogie Man
Additional Musicians • Don Henley - Background Vocals on "Amazing" • Lenny Kravitz - "Come on Joe" on "Line Up"
• Album: US 1位 - 7x Platinum (1995-RIAA) / UK 2位 - Platinum • Singles: "Livin' on the Edge" US 18位 / UK 19位 "Eat the Rich" UK 34位 "Cryin'" US 12位 / UK 17位 "Amazing" US 24位 / UK 57位 "Shut Up and Dance" UK 24位 "Crazy" US 17位 / UK 23位
AEROSMITH - BAND MEMBERS (Listed in Booklet) • Steven Tyler (スティーヴン・タイラー) - Lead Vocals, Keyboards, Harmonica, Mandolin • Joe Perry (ジョー・ペリー) - Guitar, Dulcimer, Vocals (Lead Vocals on "Walk on Down") • Brad Whitford (ブラッド・ウィットフォード) - Guitar • Tom Hamilton (トム・ハミルトン) - Erlectric Bass • Joey Kramer (ジョーイ・クレイマー) - Drums. Percussion
個人的には"Janie's Got A Gun"と"What It Takes"がアルバムの中では特に好きな曲で、"Janie's Got A Gun"は前作には無かったタイプの曲ながらも、古き良きエアロスミスらしさといったものが感じられる曲で、"What It Takes"はバラード・タイプの曲ではあるものの、米3位を記録した前作でのヒット曲"Angel"よりもブルージーで、よりエアロスミスらしさに溢れた曲。
ファースト・シングルにもなった"Love in an Elevator"なんかは、いかにもデズモンド・チャイルド辺りがが関わっていそうな雰囲気もある曲なのだが、実はこの曲、スティーヴン・タイラーとジョー・ペリーのコンビによる曲で、同様に、これまた外部ライターが関わってそうなセカンド・シングルの"Janie's Got A Gun"も、実際はスティーヴン・タイラーとトム・ハミルトンのコンビによるもの。
面白いのは、"Love In Aan Elevator"、"Janie's Got A Gun"、"The Other Side"、"Voodoo Medicine Man"の4曲には、同一トラック内にイントロダクションが含まれていることで、トラックリストにはそれぞれ「3.1. Going Down / 3.2. Love In Aan Elevator」、「5.1. Water Song / 5.2. Janie's Got A Gun」、「6.1. Dulcimer Stomp / 6.2. The Other Side」、「9.1. Hoodoo / 9.2. Voodoo Medicine Man」という表記がされている。
TRACKLIST 1. Young Lust / 2. F.I.N.E. / 3.1. Going Down / 3.2. Love In Aan Elevator / 4. Monkey On My Back / 5.1. Water Song / 5.2. Janie's Got A Gun / 6.1. Dulcimer Stomp / 6.2. The Other Side / 7. My Girl / 8. Don't Get Mad, Get Even / 9.1. Hoodoo / 9.2. Voodoo Medicine Man / 10. What It Takes / 11. Ain't Enough [Bonus Track for Japan]
NOTES
• CD発売日:1991年3月21日(再発盤)
• 解説・歌詞・対訳付
• 品番:MVCG-11
• Comes in a jewel case with 12-page fold out booklet and 16-page Japanese booklet.
• Album: US 5位 - 7x Platinum (1995-RIAA) / UK 3位 - Gold
• Singles: 1. "Love in an Elevator" US 5位 / UK 13位 2. "Janie's Got a Gun" US 4位 / UK 76位 3. "What it Takes" US 9位 4. "The Other Side" US 22位 / UK 46位
AEROSMITH - BAND MEMBERS (Listed in Booklet) • Brad Whitford (ブラッド・ウィットフォード) - Guitars • Tom Hamilton (トム・ハミルトン) - Erlectric Bass • Steven Tyler (スティーヴン・タイラー) - Lead Vocals, Keyboards and Harmonica • Joey Kramer (ジョーイ・クレイマー) - Drums • Joe Perry (ジョー・ペリー) - Guitars
▼ Aerosmith - Love In An Elevator (Rock For The Rising Sun)
▼ Aerosmith - Janie's Got a Gun (Live in Japan 1999)
▼ Aerosmith - The Other Side (Live Yokohama Japan 2004)
まぁ、実際、アルバム1曲目のの"Heart's Done Time"を初めて聴いた時は、これがアルバムのリード・トラックならちょっとキツイなと思ったこともあり、続く"Magic Touch"と"Rag Doll"には心躍らされたようなところがあった。ということで、自分にとっては"Permanent Vacation"といえば、ヒット曲の"Angel"や"Dude (Looks Like A Lady)"ではなく、やっぱり"Magic Touch"であり、"Rag Doll"なのだ。
結果的に、アルバムからは米3位を記録した"Angel"をはじめ、"Dude (Looks Like a Lady)"(米14位)、"Rag Doll"(米17位)と、3曲のヒット・シングルも生まれ、アルバムの方もアメリカだけで500万枚のセールスを記録するなど、エアロスミスの完全復活を印象付けたのだから、これもエアロスミスの歴史にとってはひとつの分岐点だったのかもしれない。というか、現在のエアロスミスがあるのはこのアルバムでの成功があったからではないかと。
AEROSMITH - BAND MEMBERS (Listed in Booklet) • Steven Tyler (スティーヴン・タイラー) - Lead Vocals, Piano and Harmonica • Joe Perry (ジョー・ペリー) - Guitars and Background Vocals • Brad Whitford (ブラッド・ウィットフォード) - Guitars • Tom Hamilton (トム・ハミルトン) - Erlectric Bass • Joey Kramer (ジョーイ・クレイマー) - Drums
TRACKLIST 1. Heart's Done Time / 2. Magic Touch / 3. Rag Doll / 4. Simoriah / 5. Dude (Looks Like A Lady) / 6. St. John / 7. Hangman Jury / 8. Girl Keeps Coming Apart / 9. Angel / 10. Permanent Vacation / 11. I'm Down / 12. The Movie
• Album: US 11位 - 5x Platinum (1995-RIAA) / UK 37位 • Singles: 1. "Dude (Looks Like a Lady)" US 14位 / UK 45位 2. "Angel" US 3位 / UK 69位 3. "Rag Doll" US 17位 / UK 42位
CDでは1枚のディスクに全曲が収録されているのだが、LPレコードでリリースされていた当時は2枚組のアルバムだったこともあり、それ以前の主だった曲を2枚組というボリュームで聴けるということで、初めて買ったエアロスミスのアルバムが前作の"Draw The Line"だったという自分にとっては、それこそグレイテスト・ヒッツ的な意味合いを持ったアルバムでもあった。
当時はアルバムを買うために向かったレコード店で、どんな曲が収録されているのかと、帯に書かれたトラック・リストを真っ先に見て、大好きな"Draw The Line"が収録されていることを確認し、ワクワクしながらレコードをレジに持って行ったことを何となく覚えているのだが、実は、アルバム自体には"Draw the Line"は曲目に表記されておらず、隠しトラックのようになっているのだ。
日本版の帯に"Draw The Line"の曲名が記されていたのは、直前のアルバムのタイトル・トラックである"Draw The Line"を曲目に表記した方が得策であるとの判断が日本のレコード会社にあってのことだと思うのだが、もしかしたら、オリジナル版では"Draw The Line"を表記せずに隠しトラックのようにしたのは、"Mother Popcorn"が終わって、次はいよいよ最後の"Train Kept A Rollin'"かと思ったら"Draw The Line"が始まってビックリといったサプライズ的な仕掛けであると同時に、当時の海賊盤に時折あった曲名の表記漏れといった部分を遊び心で演出したものだったのかもしれない。
ちなみに、このCDでもLPレコードと同様に、その"Draw the Line"は、曲名が表記されておらず、15曲目の"Mother Popcorn"の後に同一トラックとして収録されている。
なお、2枚組のLPレコードとしてリリースされていた当時は、当然のことながら、1枚目のA面とB面、それに2枚目のC面に収録されている最後の曲は歓声がフェードアウトして終わる構成になっていたが、CDではその各面の最後の部分も次の面の1曲目と繋げる編集がされており、1曲目の"Back In The Saddle"からラストのの"Train Kept A Rollin'/Strangers In The Night"までブレイク無しという構成になっている。
AEROSMITH - BAND MEMBERS • Steven Tyler - Lead Vocals • Joe Perry - Guitar, Backing Vocals • Brad Whitford - Guitar • Tom Hamilton - Bass • Joey Kramer - Drums
TRACKLIST 1. Back In The Saddle / 2. Sweet Emotion / 3. Lord Of The Thighs / 4. Toys In The Attic / 5. Last Child / 6. Come Together / 7. Walk This Way / 8. Sick As A Dog / 9. Dream On / 10. Chip Away The Stone / 11. Sight For Sore Eyes / 12. Mama Kin / 13. S.O.S. / 14. I Ain't Got You / 15. Mother Popcorn / 16. Train Kept A Rollin'/Strangers In The Night
自分がエアロスミスに興味を持つきっかけとなったこの「Draw The Line / ドロー・ザ・ライン」は、数あるエアロスミスのアルバムの中でも特に思い出深い一枚でもあり、今でもエアロスミスのアルバムの中で最も好きなアルバムのひとつである。
収録された楽曲の充実度という点では名作の誉れ高い前作の「Rocks / ロックス」に比べると、多少劣る印象はあるものの、ジャケットに描かれたライン・ドローイング(線描画)によるインパクトのあるアートワークも然ることながら、LPレコードで言うところのA面とB面の1曲目に"Draw The Line"と"Kings And Queens"と強力な2曲が収録されていることから、アルバム自体に圧倒的な存在感があるんだよね。
面白いのは、ライバルとして比較されることも多いキッスが、この"Draw The Line"と同じ年の1977年にリリースしたアルバム"Love Gun"もまた同様に、楽曲の充実度という点では前作に劣る印象があるものの、アルバムのA面とB面の1曲目にそれぞれ強力な曲が収録されているが故に圧倒的な存在感を示しているという点で酷似しているところ。
LPレコードを買って聴いていた頃は、先にも述べたアルバムを代表する"Draw The Line"と"Kings And Queens"、それにジョー・ペリー初のリード・ヴォーカル曲である"Bright Light Fright"の3曲ばかりを聴いていた記憶があるのだが、ここ最近は、何となくその他のファンキーでグルーヴィーな曲の魅力にも気付いてきた感じで、それらの3曲だけを取り出して聴くのではなく、アルバムを通して聴くことの方が多くなったように思う。
いやいや、"I Wanna Know Why"も、"Critical Mass"も、"Get It Up"も、"The Hand That Feeds"も、"Sight For Sore Eyes"も、"Milk Cow Blues"も、みんなカッコイイ曲じゃないか(笑)。特に"The Hand That Feeds"の後半のベースにはシビレるなぁ。
で、結論としては、"Rocks"と"Draw The Line"のどちらかを選べと言われたら、自分はやっぱりこの"Draw The Line"を選ぶかなと。
そして、もうひとつ興味深いのが、タイトル・トラックの"Draw The Line"だけはモノラルで収録されているということで、CDの帯には「STEREO/MONO」との表記があり、解説書に表記されたトラック・リストの"Draw The Line"の曲名にも (MONO) との注意書きがしてある。
LPで聴いていた頃はモノラルだとは全く気付かずにいたが、この"Draw The Line"に於ける音の塊り感はそんな理由があったからなのだ。いや~、当時からこの混沌とした音の塊り感が好きだったんだよね。というか、LPレコードには (MONO) なんて表記あったっけ?
でも、もしかしたら、タイトル・トラックの"Draw The Line"だけステレオになってないぞとの購入者からの苦情が時折あることから (MONO) との表記が加えられたのかも?(笑)
なお、このモノラルの"Draw The Line"、3枚組のコンピレーション・アルバム「Pandora's Box / パンドラの箱」にはステレオ・ミックスされたリミックス・ヴァージョンが収録されているのだが(後に2枚組のベスト"O, Yeah! Ultimate Aerosmith Hits"にも収録)、個人的には、やっぱり、この混沌としたモノラルのオリジナル・ヴァージョンの方が好きだなぁ。ステレオだと、なんかスカスカした印象があるんだよね。まぁ、ステレオのリミックス・ヴァージョンの方は聴いて直ぐに分かるほど音も変わっているしね。
又、ヴァージョン違いと言えば、"Kings And Queens"も「Aerosmith's Greatest Hits / グレイテスト・ヒッツ」の方には、1分程度短縮されたシングル・ヴァージョンが収録されている。しかも、このシングル・ヴァージョンは、短く編集されているだけでなく、各楽器の音の定位が中央に寄ったモノラルに近いミックスになっているので、興味のある方は聴き比べてみてほしい。
収録曲のソング・ライターを見てみると、"Kings And Queens"と"The Hand That Feeds"はジョー・ペリーを除くメンバー4人とプロデューサーのジャック・ダグラスの共作曲である一方、"Bright Light Fright"はジョー・ペリー単独表記の曲といったように、何やら行く末を案じさせるかのようでもある。
TRACKLIST 1. Draw The Line / 2. I Wanna Know Why / 3. Critical Mass / 4. Get It Up / 5. Bright Light Fright / 6. Kings And Queens / 7. The Hand That Feeds / 8. Sight For Sore Eyes / 9. Milk Cow Blues
• Album: US 11位 (2x Platinum / 1996-RIAA) • Singles: "Draw the Line" US 42位 / "Kings and Queens" US 70位
AEROSMITH - BAND MEMBERS • Steven Tyler - Vocals (Piano on "Kings And Queens") • Joe Perry - Guitars, Vocals (Lead Vocal on "Bright Light Fright") • Brad Whitford - Guitars • Tom Hamilton - Bass • Joey Kramer - Drums
この「Rock in a Hard Place / 美獣乱舞」は、ジョー・ペリー(1979年脱退)と、ブラッド・ウィットフォード(1981年脱退)の2人のオリジナルギタリストに代わり、ジミー・クレスポ(前作でも部分的に参加)と、リック・デュフェイの2人のギタリストを新たにメンバーに加えて制作されたエアロスミス通算7枚目のスタジオ・アルバム。
[2021年2月追記]
「Google 翻訳」で「Rock in a Hard Place」と入力したら「美獣乱舞」と翻訳されてビックリ。深化する"Google"(笑)。
実を言うと、エアロスミスのアルバムで、LPレコードとして持っているのは、この"Rock in a Hard Place"1枚だけなんだよね。唯一持っているエアロスミスのLPレコードが、この"Rock in a Hard Place"というのは世界的に見てもけっこう珍しい例なのではないだろうか(笑)。
他のLPレコードは処分してしまったのに、何故、この"Rock in a Hard Place"だけは残しておいたのかといえば、このアルバムだけは直ぐにはCD化されないんじゃないかと思ったから(笑)。
と、そういった経緯もあり、CD化された際は、待ってましたと言わんばかりに喜んで買った覚えがある。
アルバム後半に収録されているタイトルトラックの"Rock In A Hard Place (Cheshire Cat)"と
"Jig Is Up"のように、アルバム「Draw The Line / ドロー・ザ・ライン」に収録されていても違和感がないようなグルーヴィーな曲や、アルバム最後の10曲目に収録されている"Push Comes to Shove"のような、第二次黄金期の幕開けとなった「Permanent Vacation / パーマネント・ヴァケーション」以降のエアロスミスにも通じる雰囲気を持った曲なんかも中々捨て難いのだが、このアルバム、レコードでいうところのA面(1~5)が特に充実していて、1曲目の"Jailbait"は過去のオープニング曲と比べても遜色の無いエアロスミスらしいへヴィーな曲だし、2曲目の"Lightning Strikes"は一時期のライヴでも頻繁に演奏されていた曲。
個人的には3曲目の"Bitch's Brew"と、5曲目の"Cry Me a River"が特に好きで、当時はアルバムからは当然この2曲ががシングルになるんだろうと思い込んでいた。
ということで、自分の中ではシングル第一弾と思い込んでいたこの"Cry Me a River"、実はこの曲、オリジナルではなく、スタンダードナンバーのカヴァー曲なのだが、ジャジーな雰囲気ながらもエアロスミスらしさに溢れた素晴らしいカヴァーで、それこそカヴァーと言われなければオリジナルと勘違いするほど、実に渋くてカッコいいアレンジのカヴァー曲。ほんと好きなんだよね、この曲。
■ Aerosmith - Cry Me A River
▼ ちなみに、こちらは1990年代以降で最も成功したジャズ・ミュージシャンの一人とも言われているカナダ生まれの女性ジャズ・ピアニスト&シンガー、ダイアナ・クラールによる"Cry Me A River"。
TRACKLIST 1. Jailbait / 2. Lightning Strikes / 3. Bitch's Brew / 4. Bolivian Ragamuffin / 5. Cry Me A River / 6. Prelude To Joanie / 7. Joanie's Butterfly / 8. Rock In A Hard Place (Cheshire Cat) / 9. Jig Is Up / 10. Push Comes To Shove
NOTES • Brad Whitford - Rhythm Guitar on "Lightning Strikes"
• 日本盤初回プレスCD(日本初CD化盤) [Japanese First Pressing CD]
• 品番:SRCS-6262
• 解説・歌詞・対訳付
• US 32位 (Gold / 1989-RIAA)
AEROSMITH - BAND MEMBERS (Listed on Inner Sleeve) • Tom Hamilton - Bass • Jimmy Crespo - Lead Guitar • Joey Kramer - Drums • Steven Tyler - Vocals, Keyboards, Harmonica, Percussion • Rick Dufay - Guitar