2023/11/18

THE MIRACLE [DELUXE EDITION] [2CD] / QUEEN (1989 / 2022)

Album Cover (front): The Miracle (Deluxe Edition) / Queen

昨年の2022年に限定盤としてリリースされたこの"The Miracle"の2枚組デラックス・エディション、本当は日本盤を買いたかったのだが、生憎、買い逃してしまい、まだ購入可能だったこちらの輸入盤の方を買った。

「ザ・ミラクル・セッションズ」と題された注目の「ディスク 2」には、新たに発掘された今は亡きフレディ・マーキュリーが残した音源をベースにクイーンが新曲として完成させた話題のシングル"Face It Alone"を加えた未発表曲6曲を含む未公開のセッション&デモ音源をが収録されている。

ただ、セッション&デモ音源とは言っても、巷によくある1回聴いたらもういいやといった類のもとは一線を画するクオリティーで、音質を含めて繰り返しの鑑賞に堪えうるレベルのもの。恐らく、リリースに際しては、セッション&デモ音源とは言え、クイーン名義でのリリースに相応しい作品として丁寧にスタジオワークが行われたのだろう。

Album Cover (back): The Miracle (Deluxe Edition) / Queen

実際、この"The Miracle Sessions"を聴いて、自分自身は、このアルバム"The Miracle"の見方が大きく変わった。

と言うのも、自分はこれまで、このアルバム"The Miracle"をそれほど好きではなく、クイーンのアルバムの中では「Flash Gordon / フラッシュ・ゴードン」の次くらいにアルバムを通して聴く機会が少ないアルバムでもあったのだ。

そんな自分が、購入後はこの"The Miracle Sessions"は元より、それに併せて本編の"The Miracle"をも聴くようになったのだ("The Miracle Sessions"を聴いた後に、改めて本編の"The Miracle"を聴くと、明らかにこれまでとは違った印象があった)。そういった意味でも、自分の見方を変えてくれたこのアルバムを買ってほんとよかったと思った。そして、この記事を書くにあたって、また繰り返し聴いているという。

自分が取り分け"The Miracle Sessions"に嵌った理由としては、本編のオリジナル・アルバム"The Miracle"に収録されている全曲のセッション&デモ音源がオリジナル・アルバムと同じ曲順で収録されていることから、音質のクオリティーも整えられていることを合わせて、寄せ集め感がなく、あたかもドキュメンタリーでもあるかのようなストーリー性を持ったひとつのセッション作品として楽しめるという点(曲によっては始まりや終わりの部分にセッション時のメンバー間の会話も収録されている)が挙げられる。

しかも、The Miracle Sessions"の後半には完成されずに終わった珠玉の名曲の原石とも言えるような"I Guess We're Falling Out (Demo)"や、シングルとしてもリリースされた"Face It Alone"といった未発表曲も収録されているのだから、ファンとしては、これはもう嵌らずにはいられない(笑)と言うくらい嬉しい限りの代物なのだ。

一応言っておくと、これで、自分が持っている"The Miracle"のアルバムは、リリース時に買った初回プレス盤と、2枚組の40周年記念盤、そして、このデラックス・エディションの3種になる。ということで、好きでもないアルバムをこのように買うはずもないので、先ほど"The Miracle"をそれほど好きではないと言ったのは、あくまでも好きという括りの中での話であって、大好きなクイーンのアルバムの中にあっては下に位置していたという意味ではある。

Disc-1: The Miracle (Deluxe Edition) / QueenDisc-2: The Miracle (Deluxe Edition) / QueenAlbum Cover (front with Promo Sticker): The Miracle (Deluxe Edition) / QueenPromo Sticker: The Miracle (Deluxe Edition) / Queen

 

新たに発掘されたフレディ・マーキュリーが歌うクイーンの新曲"Face It Alone"については、2022年10月13日に先行シングルとしてデジタル配信され、配信当日から5日連続で世界で最もダウンロードされた曲となり、21か国の"iTunes"ダウンロードチャートで1位を記録。又、2022年11月25日にはイギリスの公式ビニール・シングル・チャートでも1位になった。

▼ Queen - Face It Alone (Official Lyric Video)

https://www.youtube.com/watch?v=ijj_hheGEi0

 

そして、"The Miracle"のコレクターズ・エディションとデラックス・エディションのリリースに併せてHDリマスターされたミュージックビデオが公開された。

▼ Queen - The Miracle (Official Video Remastered)

https://www.youtube.com/watch?v=2DaY8-Mui0I

 

加えて、新たに制作された"Was It All Worth It"のミュージックビデオも公開された。

▼ Queen - Was It All Worth It (Official Video)

https://www.youtube.com/watch?v=li569Oz158I

 

個人的には、非公式の音源でしか聴くことができなかったこの曲が再構築され、公式にリリースされたのが嬉しいところ。

▼ Queen - I Guess We're All Falling Out (Demo)

https://www.youtube.com/watch?v=TwV5EjFw2AM

 

ちなみに、この"Deluxe Edition"には、1989年リリース当時のオリジナル・アルバムのCDに"Extra Tracks"として収録されていた"Hang On in There"、"Chinese Torture"、"The Invisible Man (12" version)"の3曲は収録されていない。

又、40周年を記念して2011年にリリースされた2枚組の"40th Anniversary Limited Edition (2011 Digital Remaster)"の"Bonus EP"に収録されていた7曲(上記の"Extra Tracks"の3曲に"I Want It All [Single Version]"、"The Invisible Man [Early Version with Guide Vocal, August 1988]"、"Hijack My Heart [B-Side]"、"Stealin' [B-Side]"の4曲を加えた計7曲)もこの"Deluxe Edition"には未収録。

なお、このデラックス・エディションの"The Miracle Sessions"に収録されている"The Invisible Man [Early Version with Guide Vocal]"は、"40th Anniversary Limited Edition"の"Bonus EP"に収録されている"The Invisible Man (Early Version with Guide Vocal, August 1988)"と共有する部分が多いというか、聴いた限りでは同じ素材を使用したトラックのようではあるが、"40th Anniversary Limited Edition"に収録されているヴァージョンには入っていなかったブライアンのギターパートが曲後半(3:20以降)にフィーチャーされ組み込まれている(もしくはカットされていたものが戻された)という点に大きな違いがある(曲自体の長さはほぼ同じ)。

TRACKLIST
[DISC ONE - THE MIRACLE]
1. Party
2. Khashoggi's Ship
3. The Miracle
4. I Want It All
5. The Invisible Man
6. Breakthru
7. Rain Must Fall
8. Scandal
9. My Baby Does Me
10. Was It All Worth It

[DISC TWO - THE MIRACLE SESSIONS]
1. Party (Original Take)
2. Khashoggi's Ship (Original Take)
3. The Miracle (Original Take with John's Ending)
4. I Want It All (Original Take)
5. The Invisible Man (Early Version with Guide Vocal)
6. When Love Breaks Up (Demo)
7. Breakthru (Real Drums and Bass)
8. Rain Must Fall (Demo)
9. Scandal (Original Rough Mix)
10. My Baby Loves Me
11. Was It All Worth It (Original Take)
12. You Know You Belong to Me
13. I Guess We're Falling Out (Demo)
14. Dog with a Bone
15. Water (Demo)
16. Face It Alone

Digibook: The Miracle (Deluxe Edition) / Queen

NOTES
[2CD Deluxe Edition]
• 16 Page Digibook (ブックレット/デジパック一体型ハードカバーブック仕様)
• Import (Made in the EU)
• Label: EMI
• 歌詞付("DISC TWO - THE MIRACLE SESSIONS"を除く)
• Barcode: 00602507325541
• CD発売日:2022年11月18日

[未発表曲] (The deluxe edition include a total of 6 new tracks in which 3 are demos)
• Track 6: When Love Breaks Up (Demo)
• Track 12: You Know You Belong to Me
• Track 13: I Guess We're Falling Out (Demo)
• Track 14: Dog with a Bone
• Track 15: Water (Demo)
• Track 16: Face It Alone

• 1989 weekly chart performance for The Miracle: UK 1位 / US 24位
• 2022 weekly chart performance for The Miracle: UK 6位

 

 

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2023/11/11

(続)いま話題の AI「Microsoft Copilot」に、このブログのイメージキャラクターを描かせてみた

なんと、今度はリアルなCGのイメージで仕上げてきた。ちなみに、作画のスタイルについては何の指定もしていない。

■ Jihirog character (A character from https://jihirog.blogspot.com/)

Microsoft Copilot - Jihirog character

果たして、このブログのどんな要素を元にこの(ドラクエの武器屋で売ってそうな)巨大なハンマーのようなものを持った女の子のイメージキャラクターが生成されたのだろうか?という疑問はとりあえず置いておいて、いやぁ、実際、ここまでリアルでクオリティーの高い、まるでどこかで売っているフィギュアの写真でもあるかのような絵が作成されたのは全くの予想外であり、正直驚いた。

そして、前回も言ったように、今後は同じキーワードを使って作画の指示をしたとしても、恐らくはこれと全く同じ絵というのはもう2度と生成されないのだろう。言い方を変えれば、あのとき作画を指示しなければ生まれなかったキャラクターでもあるのだ。そして、この画像が検索サイトに取り込まれ、場合によってはアーカイブされ、ネットにあふれる多くの画像に埋もれて人知れず残っていくのかもしれないという。

 


 

一方、こちらは、このブログとは別に運営しているウェブサイト (Jihiro's Gait) のイメージで描かれたキャラクター。

■ Jihiro's Gait character (A character from https://jihiro.web.fc2.com/)

Microsoft Copilot - Jihiro's Gait character

どちらも武器を持った女の子になっている理由は分からないが、見てのように、こちらはまるで何かのゲームのキャラクターでもあるかのような絵となっている。

それにしても、これまた驚くばかりのクオリティー。そして、AI を使って指示さえ出せば、誰もがこのような作画ができるのだ。すごい時代になったものだ。

 

 

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2023/11/09

いま話題の AI「Microsoft Copilot」に、このブログのイメージキャラクターを描かせてみた

■ リクエスト:Jihirogのブログのイメージキャラクターを描いて

Microsoft Copilot - Jihirog Image Character Sketch

予想に反して、全てが中高生辺りの女の子をイメージしたイラスト風の絵だったが、英文でのタイトルが「Jihirog blog image character sketch」になっていたので、そのようになったのだろう。

一応、全てが、桜のような花を背景に、本かノートのようなものを持つ中高生辺りのツインテールの女の子を描いたモノトーンの絵という統一したイメージになっていることから、そういったものがイメージを生成する重要な要素として捉えられて作成されたのだろうが、確かにブログ自体はモノトーンを基調としたデザインで、背景には花や葉っぱのイラストが描かれているとは言え、どうして中高生辺りの女の子にまつわるような要素がイメージのベースになったのか、はたまた何故にツインテールなのかは謎。別にそれらに関係するような類の記事を書いているわけでもないのに(笑)。

それでも、見ての通り、絵自体のクオリティーはとても高くて、正直ちょっと驚いた。しかも、これらを1分足らずで仕上げるのだから恐るべし AI。

そして、同じキーワードを使ったとしても、これらと全く同じ絵というのは恐らくはもう2度と生成されないであろうことを考えると、そういった意味においては、もしかしたら今後はアートの概念といったものが多少変わってくる可能性も無きにしも非ずといったところかもしれい。何はともあれ、これもまた唯一無二の作画なのだ。

ちなみに、現代アートの父とも呼ばれるマルセル・デュシャンは、選択という行為(自分の手でつくったかどうかは重要ではなく、それを選ぶという行為)もアートだと語っている。

 


 

一方、こちらは、このブログとは別に運営しているウェブサイト (Jihiro's Gait) のイメージで描かれたキャラクター。

Microsoft Copilot - Jihiro's Gait Image Character Sketch

こちらもまた同様に、英文でのタイトルが「Jihiro's Gait website image character sketch」になっていたので、このようなスタイルの絵になったのではないかと思うが、各絵に共通するイメージから推測すると、鮮やかな色彩とモノトーンの組み合わせがこのサイトのイメージなのだろうか? それと、こちらは女性の髪がミディアムショートもしくはアップスタイルなのも特徴(全てが襟足が見えるヘアスタイル)。何故なのかはこれまた謎。そして、こちらの絵もまた完成度は高い。

 

 

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