▼ David Sylvian [with Steve Jansen] - World Citizen / Jean the Birdman (Live in Japan 2004)
TRACKLIST 1. WORLD CITIZEN - i won't be disappointed (short version) / 2. WORLD CITIZEN (short version) / 3. WORLD CITIZEN - i won't be disappointed (long version) / 4. WORLD CITIZEN (long version) / 5. WORLD CITIZEN (remix)
本の内容としては、2015年にイギリスで出版された"A Foreign Place - The Biography (1974-1984)"の日本語版ということになるのだが、日本版では独自に、音楽雑誌「ミュージック・ライフ」の秘蔵写真や、過去に掲載されていたインタビュー記事が加えられた特別編集版となっている。
私自身は、2011年に出版された「ミック・カーン自伝」の方も購入しているので、そこでミック自身が語っていたことを裏付けるようなエピソード(例えば、"Quiet Life"と"Gentlemen Take Polaroids"の制作に携わったプロデューサーのジョン・パンターが、作曲者にデヴィッド・シルヴィアンの名前しか表記されていないことを不思議に思っていたといったこと)があったり、その「ミック・カーン自伝」で語られていた出来事が、この本ではまた違う立場の人による視点で取り上げられていることにより、人それぞれに様々な見解があるのだということを知ることができたのも良かった。
これは坂本龍一の呼びかけで結成されたユニット「N.M.L. (No More Landmine)」のマキシシングル「Zero Landmine」。 ただ、マキシシングルとは言っても、トータルの収録時間は44分少々と、通常のアルバムと言っても差し支えない程のヴォリュームで、付属のブックレットも充実した内容となっている。ちなみにパッケージはデジパック仕様。
元々は民放テレビ局の開局50周年に合わせて企画された「地雷 ZERO キャンペーン」の一環として、趣旨に賛同した坂本龍一がこの曲を手掛けたわけだが、その坂本氏の呼びかけにより、趣旨に共感した国内外のミュージシャンが集結し、結成したユニットがこの「N.M.L. (No More Landmine)」というわけだ。
今でこそ、このアルバムならではのサウンドに魅了されている部分があるものの、実のところ、当時は、あまりにもダークな印象があるこのアルバム「Gentlemen Take Polaroids / 孤独な影」をそれほど気に入ってなかったんだよね。
LPレコードで言うところのA面1曲目のタイトルトラック"Gentlemen Take Polaroids"と、B面1曲目の"Methods Of Dance"の2曲は比較的とっつき易いこともあり、そこそこ気に入って聴いていた記憶はあるのだが、何せジャケット写真のイメージも相まって、アルバム全体が重苦しく憂鬱な雰囲気があり、少年だった当時はその点がどうも苦手だった。
ちなみに、7曲目(オリジナルの曲順では6曲目)の「Ain't That Peculiar / エイント・ザット・ペキュリアー」はアメリカのソウル・ミュージシャンであるマーヴィン・ゲイのカヴァー曲。
この"Ain't That Peculiar"、マーヴィン・ゲイの曲というだけでも、ジャパンのサウンドからすると何とも異色のカヴァー曲といった感じもするのだが、実のところ、本国のイギリスではファースト・アルバム「Adolescent Sex / 果てしなき反抗」からの最初のシングルとしてもリリースされた「Don't Rain On My Parade / パレードに雨を降らせないで」もアメリカを代表するシンガー(ミュージカル俳優兼歌手)であるバーブラ・ストライサンドのミュージカル・ソングのカヴァーであったことから、この曲を取り上げたことについても特段驚いたということはなかった。
TRACKLIST 1. Gentlemen Take Polaroids / 2. Swing / 3. Burning Bridges / 4. The Experience Of Swimming [Bonus Track] / 5. My New Career / 6. Methods Of Dance / 7. Ain't That Peculiar / 8. Nightporter / 9. The Width Of A Room [Bonus Track] / 10. Taking Islands In Africa
この「Very Best Of / ザ・ヴェリー・ベスト・オブ」は、7曲のビデオ・クリップと、'82年に行われたハマースミス・オデオン(イギリス)でのライヴ映像12曲が収録された"Japan"のDVD。なお、ライヴ映像の方は 、バンド解散後に"Oil On Canvas"のタイトルでリリースされたライヴ・アルバムと同一音源の映像版だが、数曲はカットされており、曲順も多少異なる。
7曲が収録されたビデオ・クリップに関して言えば、"Japan"のプロモということで、さぞかし凝った作りなんだろうと期待して見てしまうと、肩透かしを食らってしまうほど、どれもが演奏シーンだけの極めてシンプルな作りとなっている。特に、ハンザ・レーベル時代のものは安上がりに作られたといった印象があるのだが、ヴァージン・レーベル移籍後の"Visions Of China"については多少演出が加えられたものとなっている。とは言っても、バンドが存在しない今となっては、シンプルに演奏シーンが多く見れるということで、結果論的に言えばコレはコレで良かったようにも思う。案外、凝ったものって飽き易いからね。
そして、後半に収録されている"Oil On Canvas"のライヴ映像はと言えば、これはもう"Japan"のライヴがどんなものであったのかを知ることができる正に貴重な映像。ライヴと言えども、拍手や歓声は低く抑えられている印象で、淡々と演奏される曲の数々は、やもするとスタジオ盤を聴いているような錯覚に陥るかのようだが、そこもまた"Japan"らしいところでもあり、とってもクール。
TRACKLIST 1. Life In Tokyo / 2. Quiet Life / 3. I Second That Emotion / 4. Gentlemen Take Polaroids / 5. Swing / 6. Visions Of China / 7. Nightporter / 8. Overture (Burning Bridges) / 9. Sons Of Pioneers / 10. Gentlemen Take Polaroids / 11. Swing / 12. Cantonese Boy / 13. Visions Of China / 14. Canton / 15. Ghosts / 16. Still Life In Mobile Homes / 17. Methods Of Dance / 18. The Art Of Parties / 19. Voices Raised In Welcome, Hands Raised In Prayer
ということで、収録曲は全て初期から中期のハンザ時代のものだが、日本を除いては、それほど注目されなかったハンザ時代の"Japan"も、ヴァージン移籍後には一躍脚光を浴びる存在になったことから、ハンザからは、その後、人気に便乗した形で、自分達が持つ音源を手を変え品を変えといった具合に次々と後追いでシングルを発売している。と、まぁ、そんな経緯もあって、この時代の楽曲はいくつものヴァージョンで溢れかえっており、特に"Life In Tokyo"にいたっては、この"The Singles"にも8曲が収録される結果になっている。
ただ、こういったハンザのようなやり方は、大抵は失敗しそうなものだが、それでも、'81年リリースの"Quiet Life"(19位)、'82年の"European Son"(31位)、'82年の"I Second That Emotion"(9位)、'82年の"Life In Tokyo"(28位)、'83年の"All Tomorrow's Parties"(38位)と、後追いにもかかわらず、それぞれにチャートインを記録しているのだから、レコード会社のビジネスとしてはそれなりに成功したんだろうね。勿論、それに引きずられるかたちで旧アルバムも売れたことだろうし。
例えば"Adolescent Sex"は「Disc 1-4: Adolescent Sex」と、「Disc 2-8: Adolescent Sex (Re-Recorded Version)」の2曲が収録されているが、実際は「Disc 1-4」も"Re-Recorded Version"が収録されている。曲の長さは「Disc 2-8」が1秒長い表記になってはいるが、聴いた限りでは単に無音部分が長いだけのような気がする。ただ、この2曲、よく聴いてみると、音に若干の違いがあるような気もするので、この辺りは中々侮れないところかと。ちなみに、海外のファンサイトには「Disc 2-8」は"exactly the same as on Disc 1"と表記されている。
又、「Disc 1-5: Sometimes I Feel So Low」と、「Disc 2-7: Sometimes I Feel So Low (12" Version)」はどちらも曲の長さの表記は「3:49」と全く同じで、サウンドの違いも全く分からないので、これも、多分、同じなのではないかと?
そして、「Disc 1-10: Quiet Life」、「Disc 1-13: Quiet Life」、「Disc 2-15: Quiet Life (Extended Version)」と、3曲が収録された"Quiet Life"について言えば、「Disc 1-10」が早めにフェードアウトして終わるビデオクリップと同一のヴァージョンで、「Disc 1-13」が'81年にリリースされたシングル・ヴァージョンのようだ。ただ、シングル・ヴァージョンとはいっても、特別目新しさは無く、オリジナルを短く編集しただけといった印象。そして、「Disc 2-15: Quiet Life (Extended Version)」はといえば、アルバム・ヴァージョンと同じにしか聴こえず、何処がエクステンデッドなのか良く分からない。
なお、これ以外に複数の曲が収録されているのは、"I Second That Emotion"、"European Son"、"Life In Tokyo"の3曲。
ということで、まずは"I Second That Emotion"から。この曲は「Disc 1-9: I Second That Emotion」、「Disc 1-17: I Second That Emotion」、そして「Disc 2-12: I Second That Emotion (Extended Remix)」と、3曲が収録されている。「Disc 1-9」と「Disc 1-17」は共に何も表記されていないが、「Disc 1-17」の方は、 '82年にシングルリリースされた7インチ盤のリミックスヴァージョンのようだ。これはイントロ部分から違いがあるので、比較的オリジナルとの違いが分かりやすい。そして「Disc 2-12」の"Extended Remix"は、オリジナルに比べて1分以上長くなっているヴァージョンとなっている。
続いては、同じく3曲が収録された"European Son"。こちらは「Disc 1-15: European Son」、「 Disc 2-6: European Son (12" Version)」、「Disc 2-14: European Son (Extended Remix)」と、きちんと表記が分かれており、リミックスの違いも顕著で分かりやすい。
最後は、8曲もが収録される結果となった"Life In Tokyo"。まずは「Disc 1-7: Life In Tokyo (Short Version)」と、「Disc 1-8: Life In Tokyo (Part 2)」。こちらは最初にリリースされた7インチ・シングルのA面とB面に収録されていたヴァージョンで、「Disc 1-11: Life In Tokyo」も、恐らくは「Disc 1-7」と同じと思われるヴァージョン。表記されている曲の長さも全く同じだしね。
そして「Disc 2-1: Life In Tokyo」は、'82年に再発されたシングル盤に収録されていたヴァージョンで、28位を記録した「1982 Special Remix」だと思う。又、それに続いて収録されている「Disc 2-2: Life In Tokyo (Theme)」は、そのB面に収録されていた曲で、オリジナル曲のテンポを極端に下げて編集されたようなインストゥルメンタル・ヴァージョン。
「Disc 2-5: Life In Tokyo (12" Extended Version)」は、12インチ・シングルとして最初にリリースされたオリジナルの12インチ・ヴァージョンで、こちらは曲の長さが7分ちょっとあり、ショート・ヴァージョンの2倍程に拡張されている。
「Disc 2-9: Life In Tokyo (Extended Remix)」は、別名「Special Remix 12"」と呼ばれているヴァージョンで、「Disc 2-10: Life In Tokyo (12" Theme)」は、単に12インチに収録されていたというだけで、恐らくは「Disc 2-2: Life In Tokyo (Theme)」と同一ヴァージョンだと思う。ちなみに、この2曲も表記されている曲の長さは全く同じ。
「Disc 2-9: Life In Tokyo (Extended Remix)」は、別名「Special Remix 12"」と呼ばれているヴァージョンで、「Disc 2-10: Life In Tokyo (12" Theme)」は、単に12インチに収録されていたというだけで、恐らくは「Disc 2-2: Life In Tokyo (Theme)」と同一ヴァージョンだと思う。ちなみに、この2曲も表記されている曲の長さは全く同じ。
TRACKLIST
[Disc 1] 1. Don't Rain On My Parade / 2. State Line / 3. The Unconventional / 4. Adolescent Sex / 5. Sometimes I Feel So Low / 6. Love Is Infectious / 7. Life In Tokyo (Short Version) / 8. Life In Tokyo (Part 2) / 9. I Second That Emotion / 10. Quiet Life / 11. Life In Tokyo / 12. European Son / 13. Quiet Life / 14. A Foreign Place / 15. European Son / 16. Alien / 17. I Second That Emotion / 18. Halloween
[Disc 2] 1. Life In Tokyo / 2. Life In Tokyo (Theme) / 3. All Tomorrow's Parties / 4. In Vogue (Live In Tokyo) / 5. Life In Tokyo (12" Extended Version) / 6. European Son (12" Version) / 7. Sometimes I Feel So Low (12" Version) / 8. Adolescent Sex (Re-Recorded Version) / 9. Life In Tokyo (Extended Remix) / 10. Life In Tokyo (12" Theme) / 11. All Tomorrow's Parties (1983 Remix by Steve Nye) / 12. I Second That Emotion (Extended Remix) / 13. Halloween (12" Version) / 14. European Son (Extended Remix) / 15. Quiet Life (Extended Version) / 16. Fall In Love With Me
収録曲の中から、オリジナル・アルバム未収録をピックアップすると、「Disc 1-1」の"Adolescent Sex"は、クレジットはされていないものの、収録されているのは"Re-Recorded Version"となっている。そして、「Disc 1-2」の"Stateline"は、イギリスでのファースト・シングル"Dont Rain On My Parade"のB面に収録されていた曲で、初期ならではの妖艶な魅力を秘めている。
又、「Disc 1-6」の"Life In Tokyo"は、サード・アルバム"Quiet Life"のリリースに先立ち、シングルでのみリリースされた曲であり、言わば、後期ジャパンの出発点となった曲で、同じく「Disc 1-7」の"European Son"も、アルバム"Quiet Life"のリリース前にシングルのみでリリースされた曲。
「Disc 1-8」の"All Tomorrow's Parties"は、イントロ部分がカットされた短縮ヴァージョンで、アルバム収録曲に比べると1分以上短くなっている。そして、「Disc 1」最後の収録曲"I Second That Emotion"は、こちらも、シングルのみでリリースされた曲となっている。
「Disc 2」では、1曲目の"Life In Tokyo (Part 2)"がシングル盤"Life In Tokyo"のB面に収録されていた曲。ただ (Part 2) とはいっても、オリジナル曲からヴォーカル部分を多少カットして継ぎはぎしただけといった感じの曲。
続く「Disc 2-2~5」の4曲は、ヨーロッパの一部の国のみでリリースされた"Live in Japan"の収録曲で、"In Vogue"以外は原曲が分からなくなる位に大胆なアレンジで演奏されているのが興味深いところ。
「Disc 2-6」の"Life In Tokyo (Theme)"は、原曲のヴォーカル部分をカットし、回転数を落として編集し直されただけといった印象の曲。続く「Disc 2-7」の"All Tomorrow's Parties (1983 Remix)"は、'83年にシングルとしてリリースされ、英38位を記録したリミックス・ヴァージョン。同様に、「Disc 2-8」の"I Second That Emotion (Extended Remix)"も、'82年にシングルとしてリリースされ、英9位を記録したリミックス・ヴァージョン。そして、「Disc 2」最後の"Life In Tokyo (Long Version)"は12インチシングルとしてリリースされたヴァージョンとなっている。
[Disc 1] 1. Adolescent Sex /
2. Stateline /
3. Communist China /
4. ...Rhodesia /
5. Suburban Berlin /
6. Life In Tokyo /
7. European Son /
8. All Tomorrow's Parties /
9. Quiet Life /
10. I Second That Emotion
[Disc 2] 1. Life In Tokyo (Part 2) /
2. In Vogue (Live Version) /
3. Deviation (Live Version) /
4. Obscure Alternatives (Live Version) /
5. Sometimes I Feel So Low (Live Version) /
6. Life In Tokyo (Theme) /
7. All Tomorrow's Parties (1983 Remix) /
8. I Second That Emotion (Extended Remix) /
9. Life In Tokyo (Long Version)
TBS開局50周年の地雷根絶キャンペーンの一環として2001年にリリースされた"ZERO LANDMINE"。この曲は坂本龍一の呼びかけで結成されたユニット、"N.M.L. (NO MORE LANDMINE)"によるもので、このユニットには国内のミュージシャンのみならず、クラフトワークやシンディー・ローパー、ブライアン・イーノ、元ジャパンのデヴィッド・シルヴィアンとスティーヴ・ジャンセンや、その他多くの海外ミュージシャンも参加しており、CDの売上金はすべて地雷撤去などの資金として寄付されるというものだった。
日本のみで限定発売されたこの"Japan"の6曲入りミニ・アルバム(12インチ・レコード)「The Singles / ザ・シングルズ」は、それまでシングルでのみリリースされていたアルバム未収録の3曲、"Life in Tokyo"、"I Second that Emotion"、"European Son"(日本盤シングル"I Second that Emotion"のB面収録曲)と、アルバムからシングルカットされた2曲、"The Unconventional"、"Quiet Life"に、日本では未発表曲となっていた"Stateline"(UK盤シングル"Don't Rain on My Parade"のB面収録曲)の全6曲で構成されている。
TRACKLIST
[Side 1]
1. Life in Tokyo / ライフ・イン・トウキョウ
2. European Son / ヨーロピアン・サン
3. Stateline / ステイトライン
[Side 2]
1. Unconventional / 奇しい絆
2. Quiet Life / クワイエット・ライフ
3. I Second that Emotion / セカンド・ザット・エモーション
NOTES
• Compilation Mini-Album (EP) / 12" Vinyl
• 解説・歌詞・対訳付
• 品番:VIP-4106
• 限定盤 / Released in Japan Only