2020/06/19

GOLD [3CD] / BAY CITY ROLLERS (2019)

Album Cover (front): Gold / Bay City Rollers Album Cover (back): Gold / Bay City Rollers Album Cover (inside): Gold / Bay City Rollers

こちらはベイ・シティ・ローラーズの3枚組ベスト・アルバム"Gold"。ベイ・シティ・ローラーズのベスト・アルバムと言えば過去にも数多くリリースされているが、この"Gold"は3枚組ということもあり、通常のベストアルバムには中々収録されることがない曲が数多く収録されているのが特徴。

その他の主だった特徴を挙げておくと、まずは、「ディスク 1」の1曲目"Remember (Sha La La La)"はヴォーカルがレスリー・マッコーエンではなく、ノビー・クラークがヴォーカルをとるオリジナル・ヴァージョンだということ。ベイ・シティ・ローラーズの人気に火が付いたのがレスリー加入後だったことを考えると、これについては残念に思う人も多いのかもしれない。ただし、逆に「ディスク 1」の10曲目"Saturday Night"と11曲目の"Keep On Dancing"はノビー・クラークのオリジナル・ヴァージョンではなく、どちらもレスリーのヴォーカル・ヴァージョンが収録されている。ちなみに、「ディスク 3」の5曲目"Dedication"もイアン・ミッチェルではなく、レスリーのヴォーカル・ヴァージョンの方が収録されている。

そして、日本では独自にシングルとしてリリースされた曲だったこともあってか、過去には日本で企画され日本のみでリリースされたベストアルバム「Bay City Rollers Memorial / サタデイ・ナイト ~ ベイ・シティ・ローラーズ・メモリアル」に収録されていたことはあったものの、海外で企画されたベスト・アルバムでは中々収録される機会がなかった"My Teenage Heart"が収録されているのもこのベストの特徴のひとつと言えるのではないかと。ただし、"Bay City Rollers Memorial"に収録されていたのはステレオ・ヴァージョンだったが、このアルバムに収録されているのはモノラル・ヴァージョン。

又、「ディスク 1」の7曲目"Summerlove Sensation"と「ディスク 2」の3曲目"Give A Little Love" は共にストリングス無しのヴァージョンが収録されている。

他にも、シングル・ヴァージョンで収録されることが多い「ディスク 3」の3曲目"Yesterday's Hero"はアルバム・ヴァージョンが収録されており、逆に「ディスク 3」の14曲目"All Of The World Is Falling In Love"はシングル・ヴァージョンが収録されている。

ただし、アルバムには"Saturday Night"、"Keep On Dancing"、"Dedication"の3曲のみ「Les McKeown Version」の表記がしてあるだけで、その他については自分が気付いた範囲で書き記したものなので、もしかしたら他にも気付いていない部分があるかもしれない。

更に付け加えておくと、「ディスク 3」の後半には、コンピレーション・アルバムでは無視されることも多い1978年発表のレスリー・マッコーエンが在籍した最後のアルバム「Strangers in the Wind / 風のストレンジャー」(日本のオリコン・アルバム・チャートでは5位を記録)から実に7曲もが収録されている(11曲目~17曲目)。調べてみると、日本では、このアルバムからのシングル"Where Will I Be Now"(邦題は「愛はいつまでも」)はラジオの洋楽チャート番組では数週間にわたって1位を記録していたようなので、この曲が収録されているのも日本のファンには嬉しいところではないかと。なお、先にも記したように"All Of The World Is Falling In Love"はシングル・ヴァージョンの方が収録されている。

 

Promo Sticker: Gold / Bay City Rollers CD-1: Gold / Bay City Rollers CD-2: Gold / Bay City Rollers CD-3: Gold / Bay City Rollers

 

■ ちなみに、1974年に英3位のヒットを記録した"Summerlove Sensation"は、その後、フランス語の歌詞で書かれたカヴァーをシルヴィ・ヴァルタンがシングルとしてリリース(1977年)し、フランスではシングル・チャートの1位を記録している。

▼ Sylvie Vartan - Petit Rainbow
https://www.youtube.com/watch?v=tmQbq5EDISc

■ 一方、日本では、後に一世を風靡するほどの人気を得ることになる女性デュオのピンク・レディーが、デビューアルバム「ペッパー警部」(1977年リリース)に於いて、ベイ・シティ・ローラーズの曲の実に6曲をも日本語でカヴァー(LPレコードのB面が全てベイ・シティ・ローラーズのカヴァーで占められている)。それにしてもなんとも大胆不敵というか、まぁ、これについては、この当時の日本に於けるベイ・シティ・ローラーズの人気と影響力の高さを示す出来事のひとつだったとも言えるのではないかと。

なお、同年にリリースされたピンク・レディー初のライヴ・アルバム「チャレンジ・コンサート」にもベイ・シティ・ローラーズのカヴァーが冒頭から5曲(メドレーを含む)収録されている。

▼ ピンクレディー・チャレンジ・コンサート (Side A)
https://www.youtube.com/watch?v=9Af09hpY6gk

 

TRACKLIST

[DISC ONE]
1. Remember (Sha La La La) / 2. Shang-A-Lang / 3. Angel / 4. Ain't It Strange / 5. Jenny Gotta Dance / 6. Are You Ready For That Rock & Roll / 7. Summerlove Sensation / 8. All Of Me Loves All Of You / 9. The Bump / 10. Saturday Night [Les McKeown Version] / 11. Keep On Dancing [Les McKeown Version] / 12. Once Upon A Star / 13. Let's Go / 14. Marlina / 15. My Teenage Heart / 16. Rock And Roll Honeymoon

[DISC TWO]
1. Bye Bye Baby / 2. It's For You / 3. Give A Little Love / 4. She'll Be Crying Over You / 5. I Only Wanna Dance With You / 6. Don't Stop The Music / 7. Too Young To Rock And Roll / 8. Wouldn't You Like It / 9. Love Is / 10. Eagles Fly / 11. Maybe I'm A Fool To Love You / 12. Money Honey / 13. Maryanne / 14. Love Me Like I Love You / 15. Mama Li / 16. Let's Pretend / 17. You're A Woman

[DISC THREE]
1. I Only Wanna Be With You / 2. Rock 'N Roller / 3. Yesterday's Hero / 4. Rock 'N Roll Love Letter / 5. Dedication [Les McKeown Version] / 6. You Made Me Believe In Magic / 7. The Way I Feel Tonight / 8. Don't Let The Music Die / 9. Love Power / 10. It's A Game / 11. Another Rainy Day In New York City / 12. Every Tear I Cry / 13. When I Say I Love You (The Pie) / 14. All Of The World Is Falling In Love / 15. If You Were My Woman / 16. Strangers In The Wind / 17. Where Will I Be Now

 

Tracklist - Album Cover (back): Gold / Bay City Rollers

 

NOTES

• DISC ONE: Track 1 "Remember (Sha La La La)" - ノビー・クラークのヴォーカル・ヴァージョン
• DISC ONE: Track 7 "Summerlove Sensation" - ストリングス無しのヴァージョン
• DISC ONE: Track 10 "Saturday Night" - レスリー・マッコーエンのヴォーカル・ヴァージョン
• DISC ONE: Track 11 "Keep On Dancing" - レスリー・マッコーエンのヴォーカル・ヴァージョン
• DISC ONE: Track 15 "My Teenage Heart" - モノラル・ヴァージョン
• DISC TWO: Track 3 "Give A Little Love" - ストリングス無しのヴァージョン
• DISC THREE: Track 3 "Yesterday's Hero" - アルバム・ヴァージョン
• DISC THREE: Track 5 "Dedication" - レスリー・マッコーエンのヴォーカル・ヴァージョン
• DISC THREE: Track 14 "All Of The World Is Falling In Love" - シングル・ヴァージョン

• Label: Crimson
• Made in the EU (Import)
• 発売日:2019/10/25

 

▼ Bay City Rollers - Bye Bye Baby (Top of the Pops)

https://www.youtube.com/watch?v=KlvN1oYtwEo

 

▼ Bay City Rollers - I Only Want To Be With You

https://www.youtube.com/watch?v=ItQ6U_dIQWc

 

▼ Bay City Rollers - Rock'n Roller

https://www.youtube.com/watch?v=eMbIPEQFUsM

 

▼ Bay City Rollers - Shang-A-Lang / Interview / Bye Bye Baby (Live in Finland)

https://www.youtube.com/watch?v=bl3QvQabigM

 

▼ Keep On Dancing (1975)
https://www.youtube.com/watch?v=fD1wC1hFX-w

▼ Bay City Rollers - Love Me Like I Love You (TOTP 1976)

https://www.youtube.com/watch?v=umU0bIKO-Hg

▼ Bay City Rollers - Saturday Night (Midnight Special 1976)
https://www.youtube.com/watch?v=57g5Z_3kXOE

▼ Bay City Rollers - My Teenage Heart
https://www.youtube.com/watch?v=c3862gTLp7A

▼ Bay City Rollers - Be My Baby
https://www.youtube.com/watch?v=Bhg_Moip3HE

▼ Bay City Rollers - Give A Little Love
https://www.youtube.com/watch?v=3RD3J_yUUek

▼ Bay City Rollers - Let's Pretend
https://www.youtube.com/watch?v=zcuJ_0pYJHo

▼ Bay City Rollers - Bye Bye Baby
https://www.youtube.com/watch?v=2kaj_N6kU_8

▼ Bay City Rollers - It's A Game (Japan TV Show 1977)
https://www.youtube.com/watch?v=BLKj25qRaRY

▼ Bay City Rollers - Rock and Roll Love Letter (Japan TV Show 1977)
https://www.youtube.com/watch?v=U1AnFJZJ-9k

▼ Bay City Rollers - It's a Game & Rock'n Roll Love Letter (German TV Show 1977)

https://www.youtube.com/watch?v=C4SUsAsX_OI

 

 

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Dedication 「青春に捧げるメロディー」 [初回プレス限定版LPレコード] (1976) / Bay City Rollers

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2020/06/12

DEDICATION 「青春に捧げるメロディー」 [初回プレス限定版LPレコード] / BAY CITY ROLLERS (1976)

LPレコードの帯(初回プレス盤):青春に捧げるメロディー / ベイ・シティ・ローラーズ

Album Cover (front): Dedication / Bay City Rollers

日本に於いては、絶頂期とも言える時期にリリースされ、実際、オリコンの週間LPチャート(邦楽・洋楽を合わせた総合チャート)では3週にわたり1位を記録したアルバムということもあり、この"Dedication"(青春に捧げるメロディー)を最も思い出に残るベイ・シティ・ローラーズのアルバムとして挙げる人(特にかつてのティーンエイジャー女子)も多いのではないだろうか。

しかも、収録曲の充実度も高いことから、人それぞれに思い出の曲があるアルバムでもあるのではないかとも思う。

補足しておくと、当時の日本に於いてビッグ3と言われ、人気を博していたクイーン、キッス、エアロスミスでもオリコンの週間LPチャートで3週にわたり1位を記録したアルバムはない。

ただ、このアルバムは英国盤と米国盤/日本盤では収録曲及び曲順に違いがあるため、CD化された際に英国盤に準じた輸入盤を買った人は違和感を覚えたのではないかと。

なにしろ、日本でも人気の高い曲のひとつで、シングルとしてもヒットした"I Only Want To Be With You"(二人だけのデート)は英国盤のオリジナルLPには収録されていなかったこともあり、CD化された際はボーナストラックとして収録されていたようだし。

その他にも、英国盤のオリジナルLPでは"Are You Cuckoo?"(カッコー鳥)が未収録で、先にシングルとしてリリースされてヒットした"Money Honey"と"Rock N' Roll Love Letter"(米国盤/日本盤には未収録)が収録されているというアルバム構成だったので、LP時代のこの日本盤のアルバムに慣れ親しんだ人達からするとやっぱり違和感ありまくりだったのではないかと思う。

 

 

▼ ちなみに、イギリス盤LPの収録曲と曲順は以下の通り。

UK Edition (Bell Records)

[Side 1]
1. Let's Pretend
2. You're a Woman
3. Rock 'N Roller
4. Don't Worry Baby
5. Yesterday's Hero
[Side 2]
1. My Lisa
2. Money Honey
3. Rock 'N Roll Love Letter
4. Write A Letter
5. Dedication

 

この辺りの事情については、直前の1976年3月に北米市場だけにリリースされたアルバム"Rock N' Roll Love Letter"及び日本の独自編集で1976年8月にリリースされたベスト・アルバム"Rock And Roll Love Letter"(ニュー・ベスト)にはシングルとしてリリースされヒットした"Money Honey"と"Rock N' Roll Love Letter"がそれぞれのアルバムに収録されていたものの、イギリスに於いてはこの2曲はシングルのみのリリースで、アルバム未収録だったことから、この2曲が"Dedication"に収録されることになったと思われる。

又、"I Only Want To Be With You"が収録されなかったことについては"Money Honey"と"Rock N' Roll Love Letter"が収録されたことによる時間的制約も然ることながら、アルバムとは別にシングルのみでリリースした方が利益が出るとの判断があったからではないかと推測している。

とは言っても、"Money Honey"と"Rock N' Roll Love Letter"は共にアラン・ロングミュアー在籍時の曲なので、全曲が新曲で構成されたアメリカ及び日本盤の方が時系列的には本来の姿と言えるのではないかと。やっぱり、3曲目の"Rock 'N Roller"~"I Only Want To Be With You"~"Yesterday's Hero"と続くこの構成こそがこのアルバムの要であり最大の見せ場だと思うところではある。

調べてみたら、一時期、かつてのアメリカ及び日本盤LPレコードと同じ曲構成(ボーナストラック付き)で日本盤CDが発売されたこともあったらしいが、残念ながら今は全て廃盤になっているようだ。しかも、これらの中古盤は軒並みかなりの高値で販売されている様子。まぁ、それだけ需要があるということなんだろうけど、果たして、いつかまたオリジナルの日本盤が再発される日が来るのであろうか。

ただ、日本盤LPレコードに親しんだ人達には、思い入れもあるだろうから、以前にリリースされた日本盤CDのように、たとえボーナストラックであろうと、このアルバムに"Money Honey"や"Rock N' Roll Love Letter"といった曲が収録されていると、やっぱり違和感があるのではないかと。 いやいや、その2曲は「ニュー・ベスト」だろうと(笑)。

Dedication / Bay City Rollers    Dedication / Bay City Rollers

ちなみに、このLPレコード、実はつい数年前に買ったもの。オリジナルの日本盤CDが無かったこともあり、それならばと、どうせなら当時の雰囲気を感じて楽しもうとLPレコード(中古)を買ったというもの。ということで、初回限定版なるものがあったことを知ったのもこのときだった。

12 Inch Vinyl LP (Label): Dedication / Bay City Rollers    12 Inch Vinyl LP (Label): Dedication / Bay City Rollers

日本に於いては"I Only Want To Be With You"(二人だけのデート)に続くシングルの"Yesterday's Hero"(イエスタデイズ・ヒーロー)と"Rock 'N Roller"(ロックン・ローラー)は両A面シングルとしてリリースされた。

▼ シングル盤のジャケット(イエスタデイズ・ヒーロー / ロックン・ローラー)
https://www.discogs.com/ja/Bay-City-Rollers-Yesterdays-Hero-RockN-Roller/release/2881323#images/28150837

▼ シングル盤のジャケット(ロックン・ローラー / イエスタデイズ・ヒーロー)
https://www.discogs.com/ja/Bay-City-Rollers-Yesterdays-Hero-RockN-Roller/release/2881323#images/28150839

 

▼ こちらは初回プレスの特典(ベイ・シティ・ローラーズ - タータン・インタビュー・シート)

Bay City Rollers - Tartan Interview Sheet: flexi vinyl + Sleeve    Bay City Rollers - Tartan Interview Sheet: Japanese lyric sheet (front)    Bay City Rollers - Tartan Interview Sheet: Japanese lyric sheet (back)

この「タータン・インタビュー・シート」と題された赤いレコード盤はソノシートと呼ばれるもので、このソノシートには、1976年にアメリカのアトランティック・シティで行われたメンバーへのインタビューの様子が収録されている。(※ ソノシート:ビニールなどで作られた薄手のやわらかいレコード盤)。

▼ Bay City Rollers interview in Atlantic City 1976
https://www.youtube.com/watch?v=T23syyN4T0c

 

なお、新加入のイアン・ミッチェルはタイトルトラックの"Dedication"でリードヴォーカルをとっているが、このアルバム一枚で脱退したことから、このアルバムが参加した唯一のアルバムとなった(イアン・ミッチェルがヴォーカルをとった"Dedication"については、脱退後にリリースされたシングル及び脱退後にプレスされたアルバムは共にレスリーのヴォーカル・ヴァージョンに差し替えられている)。

自分はと言えば、当時、毎週欠かさず聴いていた、せんだみつおが司会を務める洋楽ヒット・チャートのラジオ番組「オール・ジャパン・ポップ 20」での、この「青春に捧げるメロディー」がベイ・シティ・ローラーズ初の1位になれなかった曲になったというコメントが不思議と頭に残っている。当時はなんか歌うというよりも語りっぽくて、曲といった感じがあまりしなかったので妙に納得したようなところがあったからなんだろうか(でもね、時を経てからこの曲を改めて聴いたら良い曲だなぁと認識も変わったんだけどね)。というか、実を言うと、当時は、よしよし、ようやく勢いが止まってきたかと思っていたのだった(笑)。

と言うのも、当時、自分が最も好きだったバンドはキッスとクイーンで、その「オール・ジャパン・ポップ 20」ではキッスとクイーンの曲の上位進出が毎回ベイ・シティ・ローラーズに阻まれていたようなところもあったので、正直言うと邪魔だなぁと思っていたのだ(笑)。しかも、ベイ・シティ・ローラーズだけならまだしも、後には、脱退したイアン・ミッチェルやらパット・マッグリンのバンドの曲までもがチャートの上位にランクされるようになり、その邪魔な敵?が増殖したようになっていたからね(笑)。

まぁ、ただ、そうは言っても、ベイ・シティ・ローラーズの曲は、その「オール・ジャパン・ポップ 20」で毎週聴かされていたこともあり、自然と脳裏に刻み込まれて思い出にもなっているのだ。そして、時を経て、こうしてLPレコードを買うに至るという(笑)。

 

▼ その頃の「オール・ジャパン・ポップ 20」のチャートはこちら

■ 1977年1月~12月
https://www.asahi-net.or.jp/~MA8C-MRKM/ajp20/html/ZY/INDX-Y77.html
■ 1978年1月~12月
https://www.asahi-net.or.jp/~MA8C-MRKM/ajp20/html/ZY/INDX-Y78.html

■ 1位獲得記録(1967年以降)
[12週]
• 二人だけのデート/ベイ・シティ・ローラーズ(1976年~1977年)
• ストレンジャー/ビリー・ジョエル(1978年)

全国ポピュラーベストテン(ウィキペディア)

ね、邪魔だと思うのも分かるでしょ?(笑)。

ちなみに、先にも記した日本独自のベスト・アルバム「ニュー・ベスト」は、この「青春に捧げるメロディー」の直前にリリースされたアルバムだったものの、ベイ・シティ・ローラーズが初来日した1976年12月以降に売れ行きが急激に伸び、「青春に捧げるメロディー」に引き続きオリコンの週間LPチャートに於いて、1977年1月31日付から2月14日付まで3週にわたって1位を記録している。補足しておくと、その1977年は、この後も次作の「恋のゲーム」が2週にわたって同チャートで1位となっていることから、この当時のベイ・シティ・ローラーズの人気の凄さを改めて思い知るところではある。

オリコン週間LPチャート第1位(1976年) - ウィキペディア
オリコン週間LPチャート第1位(1977年) - ウィキペディア

[補足]
日本に於ける洋楽アーティストの記録(オリコンの総合ランキングで1位になったアルバム数)では、サイモン&ガーファンクルと、マライア・キャリーが共に5作でトップ。続いてボン・ジョヴィの4作。そして、それに続くのがビートルズとベイ・シティ・ローラーズの3作。

なお、ベイ・シティ・ローラーズは、史上初めて通算3作目のアルバム1位を獲得した洋楽バンド(「青春に捧げるメロディー (1976)」、「ニュー・ベスト (1977)」、「恋のゲーム (1977)」)でもある。ちなみに、近年映画の大ヒットで話題になったクイーンは2作(「華麗なるレース (1977)」と「クイーン・ジュエルズ (2004)」)が1位を記録。

 

▼ Bay City Rollers - I Only Want To Be With You (Midnight Special 1976)

https://www.youtube.com/watch?v=HRxtAPljpZ4

 

▼ Bay City Rollers - Rock 'N Roller (Midnight Special 1976)

https://www.youtube.com/watch?v=HlmSEIyzMlI

 

▼ Bay City Rollers - Yesterday's Hero (Japan TV Show)

https://www.youtube.com/watch?v=gHDCJVoObGE

 

Album Cover (back): Dedication / Bay City Rollers

ベイ・シティ・ローラーズが何かと批判の対象になっていたことについては、クイーンもまだまだアイドル視されていた時代だったし、キッスもあのメイクにコスチュームなので(笑)、子供騙しだ何だと批判されていたことから、自分自身は、ベイ・シティ・ローラーズを特に敵視するようなこともなく、キッスやクイーンと同じ世代のバンドとして頑張ってほしいなという思いはあったし、音楽という部分に於いても、他のバンドには無いベイ・シティ・ローラーズならではの魅力を持ったバンドだという認識は持っていた。

それに、他のバンドからの批判の声は多々あっても、キッスやクイーンのメンバーがベイ・シティ・ローラーズを批判するような発言をしたことを見聞きしたことはなかったのでね。ベイ・シティ・ローラーズについて意見を求められたジーン・シモンズが「それぞれの世代に合ったバンドは必要なんだ」と答えていたことは今でも覚えている。

又、そのジーンが「ファンあっての自分達」といったことや、「評論家やメディアに批判されようとも自分達はファンが望むことをやる」といった発言をしていたことから、ベイ・シティ・ローラーズも、アイドル的要素が強かったとは言え、バンドを続けていれば、徐々に認められてくる部分もあったのではないかと思うところもある。

まぁ、過去のライヴ動画を観ると、キッスやクイーンが人気に比例してステージセットや照明がどんどん豪華になっていっていたのに対して、ベイ・シティ・ローラーズの場合は人気が絶頂期にあっても、依然としてステージセットといったものにはお金はかけないといった様子で、そういった点を見れば、バンドを支えるマネージメント側の姿勢に問題があったと思わざるを得ない感じはするんだけどね。

 

▼ Bay City Rollers - I dig Kit Kat (キットカットのCMソング)
https://www.youtube.com/watch?v=zn4ALmJOoMM

▼ Bay City Rollers - キットカットのテレビCM
https://www.youtube.com/watch?v=BEKg_YfpUqw

 

Album Cover (front): Dedication / Bay City Rollers

自分自身はベイ・シティ・ローラーズの顔として一番印象に残っているのはリードヴォーカルのレスリー・マッコーエンではなく、何故かギターのエリック・フォークナー。自分のイメージではベイ・シティ・ローラーズと言えば、不思議とこの人の顔が真っ先に思い浮かぶ。

そういえば、ファンの子(女子)は取り分け自分が誰のファンであるかを積極的にアピールするという現象が顕著に表れていたグループがこのベイ・シティ・ローラーズでもあったように思う。つまりは今で言う「推しメン」(イチ推しのメンバー)。

日本の音楽雑誌なんかでは、レスリー・マッコーエンのみならず、他のメンバーもそれぞれに人気があったような記憶があるが、失礼ながらドラマーのデレク・ロングミュアーのファンの人って果たしているのだろうか?と当時は思っていた(笑)。又、短期間ながらも新メンバーとして在籍していたイアン・ミッチェルやパット・マッグリンも日本では人気が高かったようで、先に「オール・ジャパン・ポップ 20」の個所で記したように、脱退直後に結成したバンド(Rosetta Stone / イアンミッチェルとロゼッタストーン)及び(Pat McGlynn's Scotties / パット・マッグリンとスコッティーズ)に於いても、リリースされたシングルが洋楽チャート番組の上位にランクされるなど、人気を博していた。

 

▼ Bay City Rollers - Let's Pretend (TopPop)
https://www.youtube.com/watch?v=iV9YrKN67ds

▼ Bay City Rollers - You're A Woman
https://www.youtube.com/watch?v=AtcFeOoJ8II

▼ Bay City Rollers - Don't Worry Baby (Japan TV Show)
https://www.youtube.com/watch?v=IMUkBPKR6vw

▼ Bay City Rollers - Dedication (Ian Mitchell Version)
https://www.youtube.com/watch?v=RroWdXsALh0

まさかこの曲もビデオで収録されていたとは!

▼ Bay City Rollers - Are You Cuckoo?
https://www.youtube.com/watch?v=X9QKXsbH-vI

 

BAY CITY ROLLERS - BAND MEMBERS (Listed on Back Cover)
• Leslie McKeown (レスリー・マッコーエン) - Lead vocals and background vocals
• Eric Faulkner (エリック・フォークナー) - Lead guitar, rhythm guitar, acoustic guitar and vocals
• Stuart Wood (Woody) (スチュアート・ウッディ・ウッド) - Bass and vocals
• Derek Longmuir (デレク・ロングミュアー) - Drums, percussion and vocals
• Ian Mitchell (イアン・ミッチェル) - Rhythm guitar and vocals (Lead vocals on "Dedication")

 

TRACKLIST (Vinyl LP / Japanese First Pressing Edition)
[Side 1]
1. Let's Pretend / レッツ・プリテンド (Eric Carmen)
2. You're a Woman / すてきな君 (Eric Faulkner, Stuart Wood)
3. Rock 'N Roller / ロックン・ローラー (Eric Faulkner, Stuart Wood)
4. I Only Want To Be With You / 二人だけのデート (Mike Hawker, Ivor Raymonde)
5. Yesterday's Hero / イエスタデイズ・ヒーロー (Harry Vanda, George Young)

[Side 2]
1. My Lisa / マイ・リサ (Tony Sciuto, Sammy Egorin)
2. Don't Worry Baby / ドント・ウォリー・ベイビー (Brian Wilson, Roger Christian)
3. Are You Cuckoo? / カッコー鳥 (Russ Ballard)
4. Write A Letter / 愛をこめたレター (Stuart Wood, Les McKeown, Ian Mitchell)
5. Dedication / 青春に捧げるメロディー (Guy Fletcher, Doug Flett)

[Bay City Rollers - Tartan Interview Sheet]
Side A: 1976年6月26日 アメリカ・アトランティック・シティにて (Interview 26 June 1976, Atlantic City U.S.A. Part-1)
Side B: 1976年6月26日 アメリカ・アトランティック・シティにて (Interview 26 June 1976, Atlantic City U.S.A. Part-2)

 

LPレコードの帯(初回プレス盤) - 下部:青春に捧げるメロディー / ベイ・シティ・ローラーズ

NOTES
• Format: Vinyl LP (Japanese First Pressing LP - Limited Edition)
• 特典(初版分に限り):ベイ・シティ・ローラーズのタータン・インタビュー・シート付!(対訳シート付き)
• 解説・歌詞・対訳付(見開きシートに1枚のシートが挟めてあり、都合6面の仕様になっている)

• Gatefold sleeve with Obi Strip and Japanese lyric sheet insert (Only Initial pressing has Bay City Rollers' interview flexi vinyl with Japanese translation insert)

• Album: UK 4位 (Silve) / US 26位 (Gold / 1977-RIAA) / JP 1位(3週連続 / オリコン総合アルバム・チャート)
• Singles: "I Only Want To Be With You" UK 4位 / US 12位、"Yesterday's Hero" US 54位、"Dedication" US 60位

 

こちらは1976年来日時のドキュメンタリー

▼ Bay City Rollers Japan Tour 1976

https://www.youtube.com/watch?v=cI75CyMloks

 

こちらは1977年来日当時のニュース映像を取り上げた番組

▼ [福テレ空ネット] びっくり!ベイシティローラーズが福島県棚倉町に来ていた!(ローラーズのニュースは1:55付近から)

https://www.youtube.com/watch?v=hSSsJnr4c8M

 

■ ちなみに、ベイ・シティ・ローラーズのヒット曲として有名な"I Only Want To Be With You"は、1963年にダスティ・スプリングフィールドが発表した曲のカヴァーで、オリジナルの方も英4位、米5位のヒットを記録している。

▼ Dusty Springfield - I Only Want To Be With You
https://www.youtube.com/watch?v=6opirWRSj4c

■ この曲はその後も数多くカヴァーされており、こちらはニコレット・ラーソンの"I Only Want To Be With You"。

▼ Nicolette Larson - I Only Want To Be With You
https://www.youtube.com/watch?v=7lVZ-Kq0c2Q

■ こちらはサマンサ・フォックスの"I Only Want To Be With You"。

▼ Samantha Fox - I Only Want To Be With You
https://www.youtube.com/watch?v=Pjx6a3YAP_w

■ こちらは日本のアイドルデュオ、ピンク・レディーのカヴァー。これは、オリジナルのカヴァーと言うよりも、ベイ・シティ・ローラーズのヴァージョンをカヴァーしたアレンジといった感じかな。

▼ ピンク・レディー - 二人だけのデート
https://www.youtube.com/watch?v=ulmFkFzGfOk

■ 2019年には元スパイス・ガールズのエマ・バントン(feat. ウィル・ヤング)もカヴァー。

▼ Emma Bunton - I Only Want to Be with You (feat. Will Young) (Official Audio)
https://www.youtube.com/watch?v=vVVj_OFy_QY

 

 

[関連記事]

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Bay City Rollers Memorial 「サタデイ・ナイト ~ ベイ・シティ・ローラーズ・メモリアル」 (1989) / Bay City Rollers

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Gold [3CD] (2019) / Bay City Rollers

Bay City Rollers frontman dead at 65 | 9 News Australia

2020/06/06

[2016年復刻版] ミュージック・ライフ増刊号 - KISS 大百科事典 (1977 / 2016)

[2016年復刻版] ミュージック・ライフ増刊号 - KISS 大百科事典(表)   [2016年復刻版] ミュージック・ライフ増刊号 - KISS 大百科事典(裏)   [2016年復刻版] ミュージック・ライフ増刊号 - KISS 大百科事典(保護ビニール+復刻版ステッカー)

この「ミュージック・ライフ増刊号 - KISS 大百科事典」は、自分がキッスに興味を持つちょっと前に発刊されていた雑誌だったこともあり、当時、こういう特集号が発売されていたことを知ってからはずっと気になっていたのだが、あれから数十年の時を経てまさかの復刻。

それにしても、こうして手に入れる時が来ようとは正直思ってもみなかったなぁ。大人になってから手に入れた三葉虫の化石と同じく、当時の叶わなかった夢がひとつ叶ったような感じ。

実は、中古やオークションで販売されているのを時折見かけたりはしていたのだが、あまりにも価格が高くて躊躇していたのだった。

ということで、驚くような中古価格を見慣れていたこともあり、この¥2,500+税という復刻版の価格を見てもすごくリーズナブルな感じがあった(笑)。しかも、まさかの新品だしね。

で、日本中にキッス旋風を巻き起こした伝説の初来日の様子を一冊に収めたこの「ミュージック・ライフ増刊号 - KISS 大百科事典」は、"KISS EXPO"の開催を記念して、当時のままの体裁で現定復刻されたものだそうで、雑誌にはライヴの写真やリポートは勿論のこと、インタビュー、日本滞在中のオフステージの様子やフォトセッション、自筆アンケートといったものがキッス・サイドの協力を得て掲載されている。

ちなみに、付録で付いている復刻版の方の「ビッグ・サイズ・カラー・ポスター」は、雑誌自体が保護用のビニールカヴァーで包まれていることもあってか、とじ込みではなく、雑誌中央部に折り込みで挟み込まれている。

 

[2016年復刻版] ミュージック・ライフ増刊号 - KISS 大百科事典(表紙下部)

 

[CONTENTS]

■ ミュージック・ライフ完全独占特写
キッス・イン・ジャパン カラー・スペシャル
• キッス、日本到着の瞬間をキャッチ
• これが地獄の狂獣たちの日本公演だ
• 日本の旅情を楽しむニューヨークからの使者

■ 特写カラー・ピンナップ
• 超アップでせまるジーン、ポール、エース、ピーター

■ ミュージックライフ独占企画
• 君の知りたいキッスの秘密にメンバーが直筆で答えたQ&A
• キッス日本滞在記全行程を徹底調査
• エースのギターを特別公開! ついでに自宅もみせちゃうヨ

■ キッスがロンドンとニューヨークをガイドする
• キッスとロンドンの街を散歩しよう
• これが僕らの故郷ニューヨーク

■ キッス・マニア必見!
• ジーン、ポール、エース、ピーターの身体のサイズが一目でわかる一覧表
• ここがキッスのロック・ステディ・オフィス
• キッスのファン・クラブ、キッス・アーミーに潜入

■ POSTER

■ キッス特別資料室
• キッスとMLの3年間の交流をここに集結 75年10号から76年12月号までのキッスの記事オール・ダイジェスト
• 目で見るキッスの歴史
• マネージャーだけが知っていたキッスの日本公演のスケジュール表は…?
• 外人記者の目がとらえたキッス・イン・ジャパン
• ニューヨークに帰ったキッスが日本の思い出を語る

■ MLだけの特別企画
• キッスのやさしいアニキたちがあなたの悩みに答えてくれた

■ 特別読みもの
• キッス大成功の秘密は?
• 親友、ショーン・ディレイニーが明かしたキッスの素顔
• コンサート誌上中継

※本書は1977年に発行されたミュージック・ライフ5月号臨時増刊を一部再編集して2016年に復刻したものです。記事の内容は全て1977年当時のものです。一部写真の劣化、現在の表記や解釈と異なる箇所もございますが、ご容赦下さい。

 

▼ こちらは同社発行の他の雑誌に掲載されていたこの増刊号の当時の広告。

雑誌広告:ミュージック・ライフ増刊号 - KISS 大百科事典&キッス!キッス!キッス!

 

▼ KISS 武道館 1977
https://www.youtube.com/watch?v=CvtoSoL7dKg

▼ 【超レア無編集版リマスター】ヤングミュージックショー KISS 1977年日本武道館
https://www.youtube.com/watch?v=99u9yQyNl14&t=340s

 

復刻版ステッカー:[2016年復刻版] ミュージック・ライフ増刊号 - KISS 大百科事典

NOTES
ミュージック・ライフ増刊号 - KISS大百科事典(2016年復刻版)
• ビッグ・サイズ・カラー・ポスター付き
• 出版社:シンコーミュージック
• 発売日:2016年11月1日
• サイズ:A4判
• ページ数:152ページ
• 価格:¥2,500+税
• オリジナルは1977年発行

 

 

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