2018/06/25

THE FREDDIE MERCURY TRIBUTE Vol. 2 「フレディ・マーキュリー追悼コンサート~エイズ撲滅を願って Vol. 2」 (1992 / 1995)

LDの帯:フレディ・マーキュリー追悼コンサート~エイズ撲滅を願って Vol. 2LD Cover (front): The Freddie Mercury Tribute Vol. 2  LD Cover (back): The Freddie Mercury Tribute Vol. 2  LD: The Freddie Mercury Tribute Vol. 2

前回の「Vol. 1」に引き続き、こちらは1992年4月20日にロンドンのウェンブリー・スタジアムで行われたフレディ・マーキュリー追悼コンサートを収録したレーザー・ディスクの「The Freddie Mercury Tribute Vol. 2 / フレディ・マーキュリー追悼コンサート~エイズ撲滅を願って Vol. 2」。

コンサートの前半部分を収録した「Vol. 1」では、デフ・レパードが演奏する"Now I'm Here"の1曲でブライアン・メイがギターで参加しているだけで、他は全てクイーン以外のミュージシャンによる演奏を収録したものとなっていたが、コンサートの後半部分を収録したこちらの「Vol. 2」は、多彩な出演者とクイーンのメンバーたちとのジョイント・ライヴ共演が見物となっている。

自分自身は前回の「Vol. 1」の記事でも記したように、店に「Vol. 1」しか置いてなかったので、この「Vol. 2」の方は暫く後に購入したのだが、その時はプライス・ダウンされた再発盤となっていた。まぁ、中身は変わらないので、幾分得した感じだったが、初版の「Vol. 1」にはステッカーがおまけで付いていたが、こちらの再発版には何も付いていなかった。

「Vol. 1」の方ではエクストリームの"Love Of My Life"など、実際のライヴで演奏された曲のいくつかはカットされていたが、こちらの「Vol. 2」ではロバート・プラントの"Innuendo"がカットされている。先にNHK-FMで聴いたときはロバート・プラントが"Innuendo"を歌うというのはイメージ的にも中々良い組み合わせなんじゃないかと思ってただけにちょっと残念(一部では、ロバート・プラントの声の調子が良くなかったことや、演奏ミスがあったことかがカットされた理由とも言われている)。

ちなみに、このコンサートで初披露となった曲"Too Much Love Will Kill You"は、この後にリリースされたブライアン・メイのソロ・アルバム「Back to the Light / バック・トゥ・ザ・ライト~光にむかって~」に於いて正式に発表されることに。更には、その後、フレディが残した音源を元に制作されたクイーンのアルバム「Made in Heaven / メイド・イン・ヘヴン」にはフレディがヴォーカルをとるヴァージョンが発表されたことにより、この曲がクイーンの曲としてレコーディングされていたことが明らかになったのだった。

フィナーレでは、生前、フレディが敬愛する人物としてその名を挙げていたライザ・ミネリが登場して、出演者たちと共に"We Are the Champions"を歌ってコンサートは盛大に幕を閉じる。そして、会場にはクイーンのコンサートではお馴染みの"God Save The Queen"が流れ、モニターにはフレディの姿が映し出される。

このコンサートで久しぶりに共演を果たしたデヴィッド・ボウイと、盟友のミック・ロンソンの二人も今では故人となり、ジョージ・マイケルもまた今は亡き人になっていることから、今観ると感慨深いものがあるのが、恐らくは、今後もずっと語り継がれていく歴史的なコンサートなんだろうと思う。実を言うと、デヴィッド・ボウイがモット・ザ・フープルに提供した感動的でドラマティックな名曲"All the Young Dudes"を自分が知ったのもこのコンサートがあったからなのだ。

それと、以前からずっと思い続けていることだが、音源だけのアルバムを正式にリリースしてくれないかなぁと・・・。

 

LD Cover (back): The Freddie Mercury Tribute Vol. 2  LD Cover (front): The Freddie Mercury Tribute Vol. 2  LD Cover (back): The Freddie Mercury Tribute Vol. 2

 

収録アーティスト

• ブライアン・メイ / ロジャー・テイラー / ジョン・ディーコン(クイーン)
• ジョー・エリオット(デフ・レパード)
• スラッシュ(ガンズ・アンド・ローゼズ)
• ロジャー・ダルトリー(元ザ・フー)
• トニー・アイオミ(元ブラック・サバス)
• ズッケロ
• ゲイリー・シェロン(エクストリーム)
• ジェイムズ・ヘットフィールド(メタリカ)
• ロバート・プラント(元レッド・ツェッペリン)
• スパイク・エドニー
• ポール・ヤング
• シール
• リサ・スタンスフィールド
• デヴィッド・ボウイ
• アニー・レノックス(元ユーリズミックス)
• イアン・ハンター(元モット・ザ・フープル)
• ミック・ロンソン(元デヴィッド・ボウイ・バンド / 元モット・ザ・フープル)
• クリス・トンプソン
• ジョージ・マイケル(元ワム!)
• ジョシュマクリー
• エルトン・ジョン
• アクセル・ローズ(ガンズ・アンド・ローゼズ)
• ライザ・ミネリ

 

LD Cover (front): The Freddie Mercury Tribute Vol. 2

 

TRACKLIST

01. Introduction
02. Tie Your Mother Down: Queen (Brian May, John Deacon, Roger Taylor) with Joe Elliot & Slash
03. I Want It All: Queen with Roger Daltrey & Tony Iommi
04. Las Palabras De Amor: Queen with Zucchero
05. Hammer To Fall: Queen with Gary Cherone & Tony Iommi
06. Stone Cold Crazy: Queen with James Hetfield
07. Crazy Little Thing Called Love: Queen with Robert Plant
08. Too Much Love Will Kill You: Queen with Spike Edney featuring Brian May
09. Radio Ga Ga: Queen with Paul Young
10. Who Wants To Live Forever: Queen with Seal
11. I Want To Break Free: Queen with Lisa Stansfield
12. Under Pressure: Queen with David Bowie & Annie Lennox
13. All The Young Dudes: Queen with David Bowie & Ian Hunter & Mick Ronson & Chris Thompson
14. Heroes: Queen with David Bowie & Mick Ronson & Chris Thompson
15. '39: Queen with George Michael
16. These Are The Days Of Our Lives: Queen with George Michael & Lisa Stansfield & Joshmacrae
17. Somebody To Love: Queen with George Michael & London Gospel Choir
18. Bohemian Rhapsody: Queen with Elton John & Axl Rose
19. The Show Must Go On: Queen with Elton John & Tony Iommi
20. We Will Rock You: Queen with Axl Rose
21. We Are The Champions: Queen with Liza Minelli & All Cast
- God Save The Queen (BGM)

01. イントロダクション
02. タイ・ユア・マザー・ダウン:クイーン(ブライアン・メイ、ジョン・ディーコン、ロジャー・テイラー) with ジョー・エリオット&スラッシュ
03. アイ・ウォント・イット・オール:クイーン with ロジャー・ダルトリー&トニー・アイオミ
04. ラス・パラブラス・デ・アモール(愛の言葉):クイーン with ズッケロ
05. ハンマー・トゥ・フォール:クイーン with ゲイリー・シェロン(エクストリーム)&トニー・アイオミ
06. ストーン・コールド・クレイジー:クイーン with ジェイムズ・ヘットフィールド(メタリカ)
07. 愛という名の欲望:クイーン with ロバート・プラント   
08. トゥ・マッチ・ラブ・ウィル・キル・ユー:クイーン with スパイク・エドニー featuring ブライアン・メイ
09. RADIO GA GA:クイーン with ポール・ヤング
10. リヴ・フォーエヴァー:クイーン with シール
11. ブレイク・フリー(自由への旅立ち):クイーン with リサ・スタンスフィールド
12. アンダー・プレッシャー:クイーン with デヴィッド・ボウイ&アニー・レノックス
13. オール・ザ・ヤング・ドゥデス:クイーン with デヴィッド・ボウイ&イアン・ハンター&ミック・ロンソン&クリス・トンプソン
14. ヒーローズ:クイーン with デヴィッド・ボウイ&ミック・ロンソン&クリス・トンプソン
15. '39:クイーン with ジョージ・マイケル
16. 輝ける日々:クイーン with ジョージ・マイケル&リサ・スタンスフィールド&ジョシュマクリー
17. 愛にすべてを:クイーン with ジョージ・マイケル&ゴスペル聖歌隊
18. ボヘミアン・ラプソディ:クイーン with エルトン・ジョン&アクセル・ローズ
19. ショウ・マスト・ゴー・オン:クイーン with エルトン・ジョン&トニー・アイオミ
20. ウィ・ウィル・ロック・ユー:クイーン with アクセル・ローズ
21. 伝説のチャンピオン:クイーン with ライザ・ミネリ+オールキャスト
~ ゴッド・セイブ・ザ・クイーン

 

NOTES

• 収録:1992年4月20日 - ウェンブリー・スタジアム(ロンドン)
• Recorded: Wembley Stadium, London, UK on April 20th 1992.

• Format: Laser Disc
• CLV / COLOR / STEREO / Approx 107min. / 一部字幕スーパー入り / Digital Audio / NTSC
• 曲目シート付
• 品番:VALZ-2114
• 発売日:1995/11/25(再発盤)
• 発売時の価格:\4,300(税込)

 

▼ Queen & Joe Elliott, Slash - Tie Your Mother Down

https://www.youtube.com/watch?v=AasArumnUVs

 

▼ Queen & George Michael - Somebody To Love

https://www.youtube.com/watch?v=oYAR8RigqDA

 

▼ Queen & Ian Hunter, Mick Ronson, David Bowie - All The Young Dudes

https://www.youtube.com/watch?v=VwXY_qpyc5k

 

▼ Queen & David Bowie, Annie Lennox - Under Pressure

https://www.youtube.com/watch?v=fCP2-Bfhy04

 

▼ Queen & Liza Minnelli, All Cast - We Are the Champions

https://www.youtube.com/watch?v=zSxKIVm33mE

 

 

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THE FREDDIE MERCURY TRIBUTE VOL. 1 「フレディ・マーキュリー追悼コンサート~エイズ撲滅を願って VOL. 1」 (1992)

LDの帯:フレディ・マーキュリー追悼コンサート~エイズ撲滅を願って Vol. 1LD Cover (front): The Freddie Mercury Tribute Vol. 1  LD Cover (back): The Freddie Mercury Tribute Vol. 1  LD: The Freddie Mercury Tribute Vol. 1

こちらは1992年4月20日にロンドンのウェンブリー・スタジアムで行われたフレディ・マーキュリー追悼コンサートを収録したレーザー・ディスク「The Freddie Mercury Tribute Vol. 1 / フレディ・マーキュリー追悼コンサート~エイズ撲滅を願って Vol. 1」。

発売された72,000人分のチケットは発売開始からわずか2時間で完売したというこのフレディ・マーキュリー追悼コンサートは、フレディ・マーキュリーの死因がエイズによるものだったことから、フレディを追悼するコンサートであると同時に、エイズ撲滅のためのチャリティー・コンサートとして行われたものだった。

長丁場のコンサートだったこともあり、レーザー・ディスクは「Vol. 1」と「Vol. 2」に分けてリリースされており、コンサートの前半部分を収録したこちらの「Vol. 1」はといえば、MCでクイーンのメンバーが登場する以外では、唯一、デフ・レパードが演奏する"Now I'm Here"の1曲でブライアン・メイがギターで参加しているだけで、他は全てクイーン以外のミュージシャンによる演奏を収録したものとなっている。

これを買った時のことは今も記憶に残っていて、本当は豪華な出演者とクイーンのメンバーたちとの共演が目白押しの「Vol. 2」も一緒に(というか、できれば「Vol. 2」の方を)買いたかったのだが、この当時、店には「Vol. 1」の方しか置いてなくて、仕方なくこちらの「Vol. 1」だけ買って帰ったんだよね。

なお、このコンサートの模様は、世界各国で中継され、日本でも後日録画が放送されていた。又、NHK-FMでも渋谷陽一氏が解説を務める特番が4時間にわたって放送され、自分はといえば、それを丸々カセットテープに録音していたのだった。4時間に及ぶ番組なので、カセットテープをひっくり返したり、取り替えたりという作業を数回やらなければならず、途中で曲が切れないよう注意しながら聴いていたこともあり、放送中はずっと気が抜けなかったことを今でも覚えている。

と、先に音源の方だけはラジオで聴いていたので、レーザー・ディスクでは時間的な制約もあってか、クイーン・メドレーの後に演奏されたエクストリームの"Love Of My Life"などいくつかの曲がカットされているということが分かってちょっと残念なところもあったのだが、それでも当時は未だ観ぬ「Vol. 2」への期待感もあってか、けっこう嵌って観たり聴いたりしていたのだった。

 

▼ ステッカー付き (11.7cm X 8.5cm)

Sticker: The Freddie Mercury Tribute Vol. 1  Sticker: The Freddie Mercury Tribute Vol. 1

 

収録アーティスト

■ メタリカ
• ジェイムズ・ヘットフィールド(リード・ヴォーカル、ギター)
• カーク・ハメット(ギター、バッキング・ヴォーカル)
• ジェイソン・ニューステッド(ベース、バッキング・ヴォーカル)
• ラーズ・ウルリッヒ(ドラムス)

■ エクストリーム
• ゲイリー・シェローン(リード・ヴォーカル)
• ヌーノ・ベッテンコート(ギター、バッキング・ヴォーカル)
• パット・パジャー(ベース、バッキング・ヴォーカル)
• ポール・ギアリー(ドラムス)

■ デフ・レパード
• ジョー・エリオット(リード・ヴォーカル)
• フィル・コリン(ギター、バッキング・ヴォーカル)
• ヴィヴィアン・キャンベル(ギター、バッキング・ヴォーカル)
• リック・"サヴ"・サヴェージ(ベース、バッキング・ヴォーカル)
• リック・アレン(ドラムス)

■ ボブ・ゲルドフ

■ ガンズ・アンド・ローゼズ
• アクセル・ローズ(リード・ヴォーカル)、
• スラッシュ(ギター)、
• ギルビー・クラーク(ギター、バッキング・ヴォーカル)、
• ダフ・マッケイガン(ベース、バッキング・ヴォーカル)、
• マット・ソーラム(ドラムス、バッキング・ヴォーカル)、
• ディジー・リード(キーボード、バッキング・ヴォーカル)

 

TRACKLIST

1. ボヘミアン・ラプソディ / Bohemian Rhapsody (BGM)
2. エンター・サンドマン:メタリカ / Enter Sandman: Metallica
3. サッド・バット・トゥルー:メタリカ / Sad But True: Metallica
4. ナッシング・エルス・マターズ:メタリカ / Nothing Else Matters: Metallica
5. ユー・テイク・マイ・ブレス・アウェイ / You Take My Breath Away (BGM)
~ ザ・グレイト・プリテンダー / The Great Pretender (BGM)
~ マイ・メランコリー・ブルース / My Melancholy Blues (BGM)
~ 愛にすべてを / Somebody To Love (BGM)
~ ワン・ヴィジョン / One Vision (BGM)
6. クイーン・メドレー:エクストリーム / Queen Medley: Extreme
~ ムスターファ / Mustafa
~ ボヘミアン・ラプソディ / Bohemian Rhapsody
~ 炎のロックンロール / Keep Yourself Alive
~ ブレイク・フリー(自由への旅立ち) / I Want To Break Free
~ ファット・ボトムド・ガールズ / Fat Bottomed Girls
~ バイシクル・レース / Bicycle Race
~ 地獄へ道づれ / Another One Bites The Dust
~ ウィ・ウィル・ロック・ユー / We Will Rock You
~ ストーン・コールド・クレイジー / Stone Cold Crazy
~ RADIO GA GA / Radio Ga Ga
~ ボヘミアン・ラプソディ / Bohemian Rhapsody
7. アイ・ウォント・イット・オール / I Want It All (BGM)
~ プレイ・ザ・ゲーム / Play The Game (BGM)
~ ショウ・マスト・ゴー・オン / The Show Must Go On (BGM)
~ 輝ける日々 / Days Of Our Lives (BGM)
8. 誘惑のロックン・ロール:デフ・レパード / Now I'm Here: Def Leppard (with Brian May)
9. 狂気の序曲 / I'm Going Slightly Mad (BGM)
10. トゥ・レイト・ゴッド:ボブ・ゲルドフ / Too Late God: Bob Geldof
11. パラダイス・シティ:ガンズ&ローゼズ / Paradise City: Guns N' Roses
12. 天国への扉:ガンズ&ローゼズ / Knockin' On Heaven's Door: Guns N' Roses

 

NOTES

• 収録:1992年4月20日 - ウェンブリー・スタジアム(ロンドン)
• Recorded: Wembley Stadium, London, UK on April 20th 1992.

• Format: Laser Disc
• CLV / COLOR / STEREO / Approx 84min. / 一部字幕スーパー入り / Digital Audio / NTSC
• 曲目シート付
• ステッカー付
• 品番:VALJ-3338
• 発売日:1992/12/10
• 発売時の価格:\5,900(税込)

 

▼ Extreme - Queen Medley (Part 1)

https://www.youtube.com/watch?v=00L_4GhiAJA

 

▼ Extreme - Queen Medley (Part 2)

https://www.youtube.com/watch?v=UorTbj6sYdE

 

▼ Extreme - Love of My Life (Queen) / More Than Words

https://www.youtube.com/watch?v=YxWOo6g0ric

 

▼ Def Leppard & Brian May - Now I'm Here

https://www.youtube.com/watch?v=IVDUKUlmL7g

 

 

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2018/06/11

GREATEST HITS -JAPANESE SINGLE COLLECTION- [CD+DVD] / CHEAP TRICK (2018)

CDの帯:グレイテスト・ヒッツ -ジャパニーズ・シングル・コレクション- / チープ・トリック Album Cover (front): Greatest Hits -Japanese Single Collection- / Cheap Trick

この「Greatest Hits -Japanese Single Collection- / グレイテスト・ヒッツ -ジャパニーズ・シングル・コレクション-」は「チープ・トリック at 武道館」の発売40周年と、それに伴う来日公演を記念して日本で独自に企画されたチープ・トリックのコンピレーション・アルバムで、アルバムのタイトルからも分かるように、日本でリリースされたシングルを集めたシングル・コレクションとなっている。

アルバムはCDとDVDの2枚組セットになっており、「DISC 1」のCDには、EPIC在籍時(1977年~1990年)に日本で発売された全シングル曲が発売順にアメリカ盤のオリジナル・シングル・ヴァージョン(2017年DSDマスタリング音源)で収録。

そして、「DISC 2」のDVDには、EPIC在籍時に発表したミュージック・ビデオ(at 武道館のクリップも含む)が全曲収録されている。又、ブックレットには、収録されている全シングルのジャケットがブックレット・サイズで掲載されており、ブックレットを開くと、左側のページにシングル盤のジャケット写真、そして右側のページには歌詞と対訳という構成になっている。

なお、今年(2018年)の4月25日に日本武道館で開催予定だった「チープ・トリック at 武道館」の発売40周年を記念する公演の方は、リック・ニールセンの体調不良により延期となっていたものの、会場が変更 (Zepp Tokyo) になったとはいえ、無事、10月に振替公演が開催されることが決定したようでなによりといったところ。

日程調整が難航を極め、最終的にはバンド側からの「会場を変更しても40周年という節目の年に日本で来日公演を開催したい」との希望から、別会場での開催決定に至ったそうだ。日本武道館は、2020年の東京五輪に向けて、2019年から大規模な改修・増築工事に入り、約1年ほど長期休館するようなので、その余波もあって会場を押さえるのが困難だったのかもしれない。

CDの帯:グレイテスト・ヒッツ -ジャパニーズ・シングル・コレクション- / チープ・トリック

それにしても、良い仕事がされた魅力的な企画アルバムだね。ブックレット・サイズで掲載されている各シングル盤のジャケット写真は元より、そのシングル盤のジャケットに記載されている文言を見るだけでも当時の雰囲気が垣間見れて楽しいし、チープ・トリックの全アルバムを持っている人でもシングル・ヴァージョンで収録されているというのは結構そそられるのではないかと。それに、オリジナル・アルバムには未収録の映画のサウンドトラックにのみ収録されてた曲なんかも含まれているからね。しかも、全曲が2017年の最新マスタリングで、更には日本初DVD化映像を多数含むDVD付きだし。

中には、なんでこの曲をシングルに選んだのだろう?と思うような曲があったり、NO.1ヒット曲の「The Flame / 永遠の愛の炎」なんかは、「えっ、シングルってここで終り?」といった意外な発見もあったが、そういったことを含めても結構楽しめたアルバムだった。

Album Cover (back): Greatest Hits -Japanese Single Collection- / Cheap Trick  CD Case (back cover): Greatest Hits -Japanese Single Collection- / Cheap Trick  Booklet: Greatest Hits -Japanese Single Collection- / Cheap Trick

個人的には、日本未発売のシングルで、アメリカでは"Cheap Trick at Budokan"からのセカンド・シングルとしてリリースされた"Ain't That A Shame (Live)"のシングル・ヴァージョンがボーナス・トラックとして収録されているのが嬉しかったところ。と言うのも、アルバムだとイントロやエンディングの部分が比較的長いので、シングルだと恐らくは短く編集されているんだろうなと思っていたものの、シングル・ヴァージョンがどのように編集されているかこれまで知らなかったのでね。でも、それはそうと、ブックレットに掲載されているその"Ain't That A Shame"のジャケット写真は、なんでアメリカ盤じゃなくベルギー盤なんだろうね。

"Ain't That A Shame (Live)"を収録するなら、アメリカではトップ10に入るヒットにもなったファースト・シングルの"I Want You To Want Me (Live)"(日本未発売)もボーナス・トラックとして収録すればいいのにと思ったのだが、アルバムの収録時間を見たら79分31秒と限界ギリギリに収録されていたのでこれ以上は無理だったんだろうね。と言うか、アメリカでヒットした"I Want You to Want Me"のライヴ・シングルをなんで日本ではリリースしなかったのだろう?

CD: Greatest Hits -Japanese Single Collection- / Cheap Trick  DVD: Greatest Hits -Japanese Single Collection- / Cheap Trick  CD case (inside): Greatest Hits -Japanese Single Collection- / Cheap Trick

▼ 各シングル盤のジャケットはこちらに掲載されている
Discogs.com / Cheap Trick = Greatest Hits -Japanese Single Collection-

 

CHEAP TRICK - ORIGINAL BAND MEMBERS
• Robin Zander (ロビン・ザンダー) - Lead Vocals, Rhythm Guitar
• Rick Nielsen (リック・ニールセン) - Lead Guitar, Backing Vocals
• Tom Petersson (トム・ピーターソン) - Bass, Backing Vocals
• Bun E. Carlos (バン・E・カルロス) - Drums, Percussion

 

TRACKLIST

DISC 1 (CD: JAPANESE SINGLES)
1. I Want You To Want Me / 甘い罠
2. Clock Strikes Ten / 今夜は帰さない
3. Surrender / サレンダー
4. California Man / カリフォルニア・マン
5. Voices / ヴォイシズ
6. Speak Now Or Forever Hold Your Peace / スピーク・ナウ ★
7. Dream Police / ドリーム・ポリス
8. Everything Works If You Let It / グッド・タイムズ・バッド・タイムズ
9. Stop This Game / ストップ・ディス・ゲーム
10. (Love Comes) A Tumblin' Down / ア・タンブリン・ダウン(暴走ハイウェイ)
11. If You Want My Love / 永遠のラヴ・ソング
12. Dancing The Night Away / ダンシング・ザ・ナイト・アウェイ
13. Tonight It's You / トゥナイト・イッツ・ユー
14. Mighty Wings|from "TOP GUN" Original Soundtrack / マイティ・ウイング(映画『トップガン』より)
15. The Flame / 永遠の愛の炎
16. Don't Be Cruel / 冷たくしないで
17. Stop That Thief from "Another Way Original Soundtrack / ストップ・ザット・シーフ(映画『アナザー・ウェイ -D機関情報-』より) ★ 
18. Ghost Town / ゴースト・タウン
19. Can't Stop Fallin' Into Love / フォーリン・イントゥ・ラヴ
20. Wherever Would I Be / ホエアエヴァー・ウッド・アイ・ビー
[BONUS TRACK]
21. Ain't That A Shame (Live at BUDOKAN, Single Version) / エイント・ザット・ア・シェイム ◆

• 2017年DSDマスタリング(M1~M7、M9~M11はアナログ・マスターより) 
• ★ 日本限定発売のシングル / ◆ 日本未発売シングル

 

DISC 2 (DVD: MUSIC VIDEOS)
1. I Want You To Want Me (Live at BUDOKAN 1978) / 甘い罠
2. Surrender (Live at BUDOKAN 1978) / サレンダー
3. Ain't That A Shame (Live: 1980 American Music Awards) / エイント・ザット・ア・シェイム [日本初DVD化]
4. Dream Police / ドリーム・ポリス [日本初DVD化]
5. Way Of The World / ウェイ・オブ・ザ・ワールド [BONUS FEATURES] [日本初DVD化]
6. Voices / ヴォイシズ [日本初DVD化]
7. If You Want My Love / 永遠のラヴ・ソング [日本初DVD化]
8. She's Tight / シーズ・タイト [BONUS FEATURES] [日本初DVD化]
9. I Can't Take It / アイ・キャント・テイク・イット [BONUS FEATURES] [日本初DVD化]
10. Tonight It's You / トゥナイト・イッツ・ユー [日本初DVD化]
11. It's Only Love / イッツ・オンリー・ラヴ [BONUS FEATURES] [日本初DVD化]
12. The Flame / 永遠の愛の炎
13. Don't Be Cruel / 冷たくしないで [日本初DVD化]
14. Ghost Town / ゴースト・タウン [日本初DVD化]
15. Never Had A Lot To Lose / ネヴァー・ハッド・ア・ロット・トゥ・ルーズ [BONUS FEATURES] [日本初DVD化]
16. Can't Stop Fallin' Into Love / フォーリン・イントゥ・ラヴ [日本初DVD化]
17. Wherever Would I Be / ホエアエヴァー・ウッド・アイ・ビー [日本初DVD化]
18. If You Need Me / イフ・ユー・二ード・ミー [BONUS FEATURES] [日本初DVD化]

 

NOTES

• CD:日本でリリースされた全シングルを収録
• CD:Blu-spec CD2 仕様
• CD:全曲2017年最新DSDマスタリング
• DVD:バンドがEPIC期に発表した全てのミュージック・ビデオを収録(全18曲中15曲が国内初DVD化)
• DVD:Approx: 73min / 片面1層/MPEG-2 / Color / NTSC / 16:9/LB / リニアPCM/STEREO
• カラー56Pブックレット(全シングル・ジャケットをCDジャケット・サイズで再現して掲載)
• 歌詞・対訳・解説付
• Released in Japan Only

 

▼ Cheap Trick - Surrender (Midnight Special TV - 1978)

https://www.youtube.com/watch?v=LqB9lhHqmsE

 

▼ Cheap Trick - Voices (1979 Promo)

https://www.youtube.com/watch?v=Talf6QuVLLM

 

ちなみに、"Can't Stop Fallin' Into Love"のミュージック・ビデオでは、セットのネオンのみだけでなく、コミック風吹き出しの一部でも日本語が出てくる。個人的にはこの曲、'80年代以降の中では"If You Want My Love"、"Tonight It's You"、"The Flame"と並んで最も好きな曲のひとつなんだよね。

▼ Cheap Trick - Can't Stop Falling into Love

https://www.youtube.com/watch?v=QgXGb-BiU-8

 

まぁ、それでも、トム・クルーズ主演の大ヒット映画「トップガン」の挿入歌でもあるこの曲が一般的には幅広く知られるところかもしれない。

▼ Cheap Trick - Mighty Wings (From "Top Gun" Original Soundtrack)

https://www.youtube.com/watch?v=hqDYSs7ostQ

■ ということで、こちらはトムキャットほか手持ちの軍用機のミニチュアモデル・コレクションの記事
https://jihirog.blogspot.com/2021/04/military-aircraft-miniature-model.html

 

▼ Cheap Trick - The Flame (Live Daytona 1988)
https://www.youtube.com/watch?v=ag-b7NNzjXk

▼ Cheap Trick - If You Want My Love
https://www.youtube.com/watch?v=Zzew738f5TA

▼ Cheap Trick - Tonight It's You
https://www.youtube.com/watch?v=tL251usi-K8

▼ Cheap Trick - I Want You To Want Me (from Budokan!)
https://www.youtube.com/watch?v=-qgpewMCVjs

▼ Cheap Trick - Voices (Live Japan '92)
https://www.youtube.com/watch?v=l45xpRnFC3M

 

 

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CHEAP TRICK AT BUDOKAN 「チープ・トリック at 武道館」 / CHEAP TRICK (1978-JAPAN / 1979-US)

CDの帯:チープ・トリック at 武道館 / チープ・トリックAlbum Cover (front): Cheap Trick at Budokan / Cheap Trick  Album Cover (back): Cheap Trick at Budokan / Cheap Trick  Album Cover with Obi (front): Cheap Trick at Budokan / Cheap Trick

チープ・トリックが本国のアメリカでブレイクを果たした記念碑的アルバムがこの「Cheap Trick at Budokan / チープ・トリック at 武道館」で、その後もチープ・トリックといえばこのアルバムを抜きにしては語れないほどの代表作となった一枚。

そもそもは、来日を記念して、日本で企画され、日本だけでリリースされていたライヴ・アルバムだったものの、アメリカでも日本から輸入されたレコード盤が評判となり、翌年にはアメリカでも正式にリリースされるや否や、アルバムからシングル・カットされた"I Want You to Want Me (Live)"(7位)と"Ain't That a Shame (Live)"(35位)と共に売り上げを伸ばし、アルバム・チャートでは4位にまで上がるヒットを記録。又、アルバムはその後も売れ続けていたようで、1986年には300万枚の売り上げを示すトリプル・プラチナムが"RIAA"より正式に認定されている。

シングルでもヒットした"I Want You to Want Me (Live)"でも分かるように、聞こえてくる女の子の歓声からも彼らの当時の人気が伝わってくるのだが、実際この当時のチープ・トリックの人気は凄まじく、何とミュージック・ライフ(当時人気の音楽雑誌)の人気投票でも1位になっていたほど。

ただし、別に嫌いという訳ではなかったのだが、当時の自分はチープ・トリックをキッス、クイーン、エアロスミスの牙城を崩す敵と見ていたので(笑)、友人から借りてこのアルバムを聴いただけで、結局はアナログ・レコードの時代にはチープ・トリックのアルバムを買ったことはなかったのだ。

自分がチープ・トリックを初めて知ったのは、この「チープ・トリック at 武道館」がリリースされる1年ほど前に"NHK-FM"で放送されていた渋谷陽一氏がDJを務めるロックを主体とした洋楽の番組で新曲として紹介された「Clock Strikes Ten / 今夜は帰さない」を聴いたときだった。

でも、そのときはさほど関心もなくて、また新しいバンドが出てきたな程度の印象しかなかったのだが、渋谷陽一氏が「チャイムの音がなんたらかんたら」と言っていたことを含めて、その時のことをこうして覚えているのだから、好みに関わらず、印象には残っていたのかもしれない。勿論、その時は、まさか1年後に大ブレイクするなんてことは予想だにしなかったのだが。

ということで、この「チープ・トリック at 武道館」を買ったのも比較的最近の話。自分が買ったのは、LPレコードの見開きジャケットと当時の帯を復刻した紙ジャケット仕様(ミニLPタイプ)のCDで、曲間のMCは比較的少ないのだが、当時のLPレコードと同様に、付属の対訳には曲間のMCも含まれている。又、収録曲の歌詞と対訳もスタジオ・ヴァージョンのものをそのまま転載したものではなく、聞き取りというかたちでこのライヴ・ヴァージョンの歌詞が記載されている。

で、この「チープ・トリック at 武道館」は、後に、アルバムには収録されなかった曲を含む完全盤がリリースされたりもしたのだが、個人的には、やっぱり濃縮されたこのオリジナルの方が断然良いなとは思う。かつては敵と見ていた自分が言うのもなんだが(笑)。

Booklet (front): Cheap Trick at Budokan / Cheap Trick  CD: Cheap Trick at Budokan / Cheap Trick  Album Cover (inside): Cheap Trick at Budokan / Cheap Trick

今年の4月に日本武道館での開催が予定されていたものの、リック・ニールセンの体調不良により延期となっていた「チープ・トリック at 武道館」の発売40周年を記念する来日公演も無事10月に振替公演が決定したようだ。

ただ、日本武道館での日程調整が上手くいかず、最終的には「会場を変更しても40周年という節目の年に日本での公演をしたい」とのバンド側からの希望から、別会場(東京・Zepp Tokyo)での開催決定になったそうだ。

 

CHEAP TRICK - BAND MEMBERS
• Robin Zander (ロビン・ザンダー - Lead Vocals, Rhythm Guitar
• Rick Nielsen (リック・ニールセン) - Lead Guitar, Backing Vocals
• Tom Petersson (トム・ピーターソン) - Bass, Backing Vocals
• Bun E. Carlos (バン・E・カルロス) - Drums

TRACKLIST
1. Hello There / 2. Come On, Come On / 3. Lookout / 4. Big Eyes / 5. Need Your Love / 6. Ain't That A Shame / 7. I Want You To Want Me / 8. Surrender / 9. Goodnight / 10. Clock Strikes Ten

1. ハロー・ゼア / 2. カモン、カモン / 3. ルックアウト / 4. ビッグ・アイズ / 5. ニード・ユア・ラヴ / 6. エイント・ザット・ア・シェイム / 7. 甘い罠 / 8. サレンダー / 9. グッドナイト・ナウ / 10. 今夜は帰さない

NOTES
• 紙ジャケット仕様(見開きタイプ)
• CD発売日:2012/1/23(2006/06/21発売盤のアンコール・プレス)
• 解説・歌詞・対訳付(対訳は曲間のMCを含む)
• デジタル・リマスター (2003)

• Japanese Limited Edition Issue of the Album Classic in a Deluxe, Miniaturized LP Sleeve Replica of the Original Vinyl Album Artwork.

• Album: US 4位 (3x Platinum / 1986-RIAA) / UK 29位
• Singles:
1. I Want You to Want Me (Live) - US 7位 (Gold / 1979-RIAA) / UK 29位
2. Ain't That a Shame (Live) - US 35位

 

▼ Cheap Trick - Come, On Come On (from Budokan!)

https://www.youtube.com/watch?v=9JeI_pVQbAM

 

▼ Cheap Trick - I Want You to Want Me (from Budokan!)

https://www.youtube.com/watch?v=-qgpewMCVjs

 

▼ Cheap Trick - Surrender (from Budokan!)

https://www.youtube.com/watch?v=ZbkypX1OhZ0

 

 

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