2011/06/14

OUT OF THE BLUE TOUR - LIVE AT WEMBLEY / E.L.O. (2002)

DVD Cover (front): Out of the Blue Tour - Live at Wembley / E.L.O."E.L.O."の映像作品は極めて少ないのだが、これは"E.L.O."史上最も大掛かりなステージセットでライヴを行っていた"Out of the Blue Tour"のもので、収録されているのは、1978年のロンドンのウェンブリースタジアムでのライヴ。"Out of the Blue Tour"といえば、巨大な宇宙船を模したステージセットが当時は話題にもなっていたのだが、残念ながらこの映像からはその全体像が分かりにくい印象。

映像には時代を感じさせられるようなエフェクトが施されていて、若干うっとうしい部分もあるのだが、それでも、チェロ奏者の2人が大きなチェロを頭上に持ち上げたり、回転させたり、はたまた引きずりながらステージ上を動く様が見れたりと、"E.L.O."ならではのライヴの様子が楽しめる。

"Out of the Blue Tour"でのライヴということで、個人的に最も好きなアルバムである"Out of the Blue"からの曲を楽しみにしていたのだけれど、残念ながら、編集によって後から手が加えられているのか、"Out of the Blue"からの曲の大半はレコードの音源が使用されているようだ。ちなみに、"Out of the Blue"からの曲で収録されているのは、"Turn to Stone"、"Sweet Talkin' Woman"、"Night in the City"、"Standin' in the Rain"、"Mr. Blue Sky"、"Wild West Hero"の6曲となっている。

 

Inner Sleeve: Out of the Blue Tour - Live at Wembley / E.L.O.と、多少不満な点はあるのだが、とはいっても、"E.L.O."のライヴが映像として見れること自体が貴重でもあるので、買って損したという思いはないかな。おまけに、この"DVD"には、"Discovery"に収録されている全曲のビデオクリップも併せて収録されているしね。

ちなみに、このツアーを収録した"DVD"は今のところ日本でのリリースはされていないようで、自分が購入したこの"DVD"も輸入盤になるのだが、「リージョン 0」ということで、国内のプレイヤーやパソコンでも問題なく見れるようになっている。

 

TRACKLIST
[Live At Wembley]
1. Introduction / 2. Standing In The Rain / 3. Night In The City / 4. Turn To Stone / 5. Tightrope / 6. Telephone Line / 7. Rockaria! / 8. Wild West Hero / 9. Showdown / 10. Sweet Talkin' Woman / 11. Mr. Blue Sky / 12. Do Ya / 13. Living Thing / 14. Roll Over Beethoven

[Discovery - Video Clip]
1. Shine A Little Love / 2. Confusion / 3. Need Her Love / 4. The Diary Of Horace Wimp / 5. Last Train To London / 6. Midnight Blue / 7. On The Run / 8. Wishing / 9. Don't Bring Me Down

 

 

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2011/06/06

KISS ALIVE II 「キッス・アライヴ II」 / KISS (1977)

レコードの帯:キッス・アライヴ II / KISS Album Cover (front): Alive II / KISS   Album Cover (back): Alive II/KISS   Booklet: Alive II / KISS

自分が生まれて初めて買ったライヴ・アルバムがこの"Alive II"だった。そして、このアルバムをきっかけにその後しばらくはライヴ・アルバムという名のレコードにハマってしまう程、この"Alive II"は少年だった私に強烈なインパクトをもたらしたのだった。

最近のライヴ盤に付いている歌詞カードといえば、ライヴ用にアレンジされた曲でも、スタジオ盤の歌詞をそのまま転用しているだけということが多いのだが、この"Alive II"はスタジオ・ヴァージョンとは多少変更されている部分もきちんとライヴでの歌詞が記載されていたし、オープニングの"MC"から曲間での"MC"、更には観客との掛け合いにいたるまでもが、しっかりと歌詞カードに記載され、日本語訳されていた。おかげで英語が分からない少年の自分でも容易にライヴの雰囲気を楽しむことができたし、そういった意味では良い時代だった。

この"Alive II"を買ったときの状況というのは今でもよく覚えていて、実は、心待ちにしていたクイーンの「News of the World / 世界に捧ぐ」のリリース日に、一刻も早くレコードを買おうとウキウキしながらレコード店に行ったら、もうちょっと先のリリースと思っていたこの"Alive II"がレコード店の棚に並んでいたのだ。後から知ったのだが、どうやらリリース日が同じだったようだ。しかしながら、自分の財布の中身はといえば4千円とバス代の小銭が少々。クイーンの「世界に捧ぐ」は2,500円なので、これに録音用のカセットテープを買っても十分に足りる計算。一方、"Alive II"は2枚組なので4,000円、でも、ぎりぎり買えなくもない。と、しばらくは両方のレコードを交互に手にとって悩んでいたのだが、結果としては"Detroit Rock City"、"Love Gun"、"I Stole Your Love"、"I Want You"、といった馴染みのある大好きな曲がズラリと並んだこの"Alive II"を買って帰ったのだった。

そして、初めて手にするライヴ・アルバムであるこの"Alive II"を聴くにあたって最も関心があったことと言えば、スタジオ盤ではフェードアウトで終わる楽曲が、ライヴでは果たしてどのように演奏されて終わるのかということだったが、結果は・・・・「何てカッコいいんだ!」というのが当時の印象だった。どの曲も終わり方にライヴならではの雰囲気があって良いのだが、中でも"King of the Night Time World"、"Love Gun"、"I Stole Your Love"、"Shout It out Loud"に於けるエンディングのカッコ良さはフェードアウトして終わるスタジオ・ヴァージョンを物足りない印象にするほどのものだった。

その後はレコードと同額のカセットテープにも手を出し、日本での発売元がビクターからポリスターへと変わった際に再発されたレコードにも再び手を出してしまったという位にこのアルバムが好きだったのだが、現在、手元に残っているのはポリスターから再発されたこのレコードだけ。今から思えばジャケットの写真や付属のブックレットなどはレコード時代の方がサイズが大きくて良かったよね。

見開きジャケット内側:Alive II / KISS

実は、この"Alive II"がリリースされる前には、日本でのライヴを収録したライヴ・アルバムが発売される予告が音楽雑誌などでされていて、日本の発売元であるビクターからは「ロックンロール・パーティー・イン・トウキョウ」というタイトルまで公表されていたのだが、急遽発売中止になったという経緯があった。実際に日本公演にはプロデューサーが同行して録音がされていたそうだが、様々な事情があってリリースには至らなかったようだ。

ただ、ロサンゼルスのフォーラムで収録が行われたとされるこの"Alive II"には、その1977年(初来日時)の日本公演での音源なのではと言われている曲が含まれている("Beth"については、黄色い歓声や手拍子などは"DVD"の"Kissology"に収められていた武道館のライヴと殆んど同じなので、恐らくは間違いないと思うが、それに続く"God of Thunder"と"I Want You"の2曲についても同じく武道館でのライヴ音源と言われているようだ)。ただ、それらについてはアルバムには何もクレジットがされていない。

アルバムは"Alive"以降にリリースされた3枚のスタジオアルバム"Destroyer"、"Rock And Roll Over"、"Love Gun"からそれぞれ均等に5曲ずつが選曲され、"Alive"とは曲のダブりが無い構成になっている。ライヴの定番曲である、"Rock and Roll All Nite"や"Black Diamond"等が収録されていないものの、絶頂期とも言える時期のスタジオアルバムからの選曲ということで、物足りなさを感じることは全く無いんだよね。実際、この3枚のスタジオ・アルバムからは、その後のライヴでの定番となった曲を含め、数多くの名曲が誕生しているからね。

又、"Alive"と曲のダブりが無いことで、"Alive"の存在意義を保ちつつも、"Alive II"ならではの価値を持たせたことが結果的にキッス史に於いても両立するライヴ・アルバムとして君臨し続けているのだと思う。

Booklet: Alive II / KISS   Booklet: Alive II / KISS

それと、もうひとつこの"Alive II"を語る上で忘れてはならないのは、レコード盤のD面(CDでは16~20曲目)に収録された5曲の新曲。当時はこういった変則的な構成は珍しかったのだが、個人的にはこれらの新曲にも当時は興奮し、けっこうハマって聴いていた。

例えば、シングルカットもされた"Rocket Ride"はエースがヴォーカルをとる曲の中では1番といっていい位に好きな曲だし、いかにもポールといった雰囲気のあるカッコイイ曲"All American Man"は、その後のライヴではこの曲がオープニングに使われるのでは?と思っていた程。又、ジーンのキャラクターに似合った久々のへヴィーな曲"Larger than Life"にも当時は夢中になっていた。そして、これらの曲は自分で作ったお気に入りのベスト・アルバム(カセット・テープ)にも必ず入れていたからね。

そういえば、当時は"Love Gun"の延長線上で作られたようなこれらの新曲が、"Love Gun"に収められてた幾つかのつまらない曲の代わりに入っていれば"Love Gun"はもっと素晴らしいアルバムになっただろうに、なんてことを思ったりもしていたなぁ。ちなみに、5曲の新曲はフェードアウトで終わる曲は無く、全てがライヴのようなエンディングになっている。多分この辺りも計算されての演出なんだろうね。

LPレコードのラベル:Alive II / KISS   LPレコードのラベル:Alive II / KISS

アルバムはビルボードチャートで7位(2x Platinum / RIAA-1996)を記録。又、シングルカットされた"Shout It Out Loud (Live)"が米54位、"Rocket Ride"が米34位をそれぞれ記録している。

 

▼ KISS Alive II television commercial

https://www.youtube.com/watch?v=UekcscEMAk0

 

[Official Audio]

▼ KISS - Detroit Rock City (Alive II)
https://www.youtube.com/watch?v=uA-lN_9IWH4

▼ KISS - Rocket Ride (Alive II)
https://www.youtube.com/watch?v=AQ9nQoNuAZs

 

TRACKLIST(2枚組LPレコード)

[Disc 1]
Side A:
1. Detroit Rock City / デトロイト・ロック・シティ
2. King Of The Night Time World / 暗黒の帝王
3. Ladie's Room / 熱きレディズ・ルーム
4. Makin' Love / 果てしなきロック・ファイアー
5. Love Gun / ラヴ・ガン
Side B:
1. Calling Dr. Love / 悪魔のドクター・ラヴ
2. Christine Sixteen / クリスティーン・シックスティーン
3. Shock Me / ショック・ミー
4. Hard Luck Woman / ハード・ラック・ウーマン
5. Tomorrow And Tonight / トゥモロー・アンド・トゥナイト

[Disc 2]
Side C:
1. I Stole Your Love / 愛の謀略
2. Beth / ベス
3. God Of Thunder / 雷神
4. I Want You / いかすぜあの娘
5. Shout It Out Loud / 狂気の叫び
Side D:
1. All American Man / オール・アメリカン・マン
2. Rockin' In The USA / ロッキン・イン・ザ・USA
3. Larger Than Life / ラージャー・ザン・ライフ
4. Rocket Ride / ロケット・ライド
5. Any Way You Want It / エニー・ウェイ・ユー・ウォント・イット

 

NOTES

• Format: 12-inch Vinyl LP Record
• 解説・歌詞・対訳付(歌詞・対訳は曲間のMCを含む)

• Album: US 7位 (2x Platinum / 1996-RIAA) / Canada 5位 / New Zealand 12位 / Australia 17位 / UK 60位
• Singles: Shout It Out Loud (Live) - US 54位 / Rocket Ride - US 39位

 

KISS - BAND MEMBERS

• Paul Stanley (ポール・スタンレー) - Guitar, Vocals
• Gene Simmons (ジーン・シモンズ) - Bass, Vocals
• Ace Frehley (エース・フレーリー) - Guitar, Vocals
• Peter Criss (ピーター・クリス) - Drums, Vocals

 

 

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