2013/09/27

MONSTER 「モンスター ~ 地獄の獣神」 / KISS (2012)

CDの帯(初回プレス限定盤):モンスター ~ 地獄の獣神 / KISSAlbum Cover: Monster / KISS   CD: Monster / KISS

MONSTER - Japanese Limited Edition (3-D Lenticular Cover + Bonus Track)

前作の"Sonic Boom"からは3年ぶりとなるこのキッスのスタジオ・アルバム「Monster / モンスター ~ 地獄の獣神」は、メンバー以外の名前が一切作曲者のクレジットに含まれていないことからも分かるように、全曲がメンバーの手によるオリジナルで占められている。しかもバラードすら無いという全編ハードロックなこのアルバム、ジーン曰く、「"KISS"はさらにでかくなった。もはや、どのバンドも到達し得なかった場所へとたどり着いたのだ」とのこと。ちなみに自分が購入したのは3Dジャケット仕様の限定盤。

ただ、個人的なことを言えば、これといった突出した曲が見当たらなかったこともあり、最初に聴いた時から今一つのめり込めなかったですね。実のところ、同じ年のちょっと前にリリースされた"Destroyer - Resurrected"の方がより興味をかき立てられました。

それでも、繰り返し聴いていれば、当初は気付けなかった魅力をその内に発見できるかもと、けっこう聴き込んだんですけどね・・・・。

と、そういったこともあり、この"Monster"に今イチ魅力を感じなかった理由を自分なりに考えてみると、やっぱりポールの曲が弱いように思うんだよね。数々の名曲を生み出してきたポールだからこそ、もっと良い曲を書けるはずなのにと、どうしても思ってしまうのだ。

例えば、"Love Gun"なんて、前作の"Rock And Roll Over"に比べたらつまらない曲が多かったものの、レコードのA面1曲目とB面1曲目に"I Stole Your Love"と"Love Gun"というポール作の強力な2曲があったがために、アルバムを特別なものにしていたように思うのだ。やはり、アルバムを代表するような特別な曲が無いと、なんかメリハリを感じないというか、物足りないんだよね。

それに、突出したポールの曲があってこそ、趣の違うジーンの曲も生きてくるようにも思うのだ。まぁ、そういう意味では、ジーンの曲はいつものジーンという感じではあるんだけどね。

しかしながら、アマゾン等のレビューではけっこう評価が高いんだよね。ということで、これはあくまでも好みの問題なのかもしれない。ただ、個人的にはメイクアップを施してのリユニオン後では、やっぱり、バラエティーに富んだ"Psycho Circus"が一番好きかな。

 

▼ 左から、3Dジャケット、3Dイメージ、3Dジャケットとブックレット。

Monster / KISS   3-D image: Monster / KISS   3-D Lenticular Cover + Booklet: Monster / KISS

▼ こちらは特典のステッカー。
ただ、これはパッケージの外側に付けられていたので、もしかしたら私が購入した販売店だけの特典なのかもしれない。

Sticker: Monster / KISS   Sticker: Monster / KISS

日本盤にはボーナストラックとして"King Of The Night Time World (Live)"がアルバムの最後に収録されているが、個人的には、ニューアルバムにこういう無関係の過去の曲を取って付けたように入れ込むのは止めて欲しいなとは思うところ。

 

Booklet: Monster / KISSTRACKLIST (Japanese First Press Limited Edition)
1. Hell Or Hallelujah / 2. Wall Of Sound / 3. Freak / 4. Back To The Stone Age / 5. Shout Mercy / 6. Long Way Down / 7. Eat Your Heart Out / 8. The Devil Is Me / 9. Outta This World / 10. All For The Love Of Rock & Roll / 11. Take Me Down Below / 12. Last Chance / 13. King Of The Night Time World (Live - Rock The Nation Lost Tracks) [Japan Only Bonus Track]

1. ヘル・オア・ハレルヤ / 2. ウォール・オブ・サウンド / 3. フリーク / 4. バック・トゥ・ザ・ストーン・エイジ / 5. シャウト・マーシー / 6. ロング・ウェイ・ダウン / 7. イート・ユア・ハート・アウト / 8. ザ・デヴィル・イズ・ミー / 9. アウタ・ジス・ワールド / 10. オール・フォー・ザ・ラヴ・オブ・ロックンロール / 11. テイク・ミー・ダウン・ビロウ / 12. ラスト・チャンス / 13. 暗黒の帝王(ライヴ - ロック・ザ・ネイション・ロスト・トラックス) [日本盤ボーナス・トラック]

• Lead Vocals: Paul Stanley (1, 3, 5, 6, 12) / Gene Simmons (2, 4, 7, 8) / Tommy Thayer (9) / Eric Singer (10) / Gene Simmons & Paul Stanley (11)

 

NOTES
• 日本盤初回プレスCD(限定盤) [Japanese First Pressing CD]
• 解説・歌詞・対訳付

• Album: US 3位 / UK 21位

 

KISS - BAND MEMBERS (Listed in Booklet)
• Paul Stanley (ポール・スタンレー) - Guitar, Lead Vocals
• Gene Simmons (ジーン・シモンズ) - Bass, Lead Vocals
• Tommy Thayer (トミー・セイヤー) - Lead Guitar, Lead Vocals
• Eric Singer (エリック・シンガー) - Drums, Lead Vocals

 

▼ Kiss - Hell Or Hallelujah (Lyric Video)

https://www.youtube.com/watch?v=s9bsasfyESs

 

 

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2013/09/21

MR. BLUE SKY - THE VERY BEST OF ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA / E.L.O. (2012)

CDの帯:ミスター・ブルー・スカイ~ベリー・ベスト・オブ・エレクトリック・ライト・オーケスト / エレクトリック・ライト・オーケストラAlbum Cover (front): Mr. Blue Sky - The Very Best Of Electric Light Orchestra / E.L.O.   Booklet (back): Mr. Blue Sky - The Very Best Of Electric Light Orchestra / E.L.O.

この「Mr. Blue Sky - The Very Best Of Electric Light Orchestra / ミスター・ブルー・スカイ~ベリー・ベスト・オブ・エレクトリック・ライト・オーケスト」と題された"E.L.O."のベスト・アルバム、一見すると、何の変哲もない普通のベスト・アルバムのようではあるが、実はこれ、過去の楽曲が全て再録音ヴァージョンで構成されたニューレコーディング・ベストなのだ。加えて、新曲も1曲含まれているということもあり、ファンには見逃せないベスト・アルバムとなっている

以前に、ジェフ自身が、「フルオーケストラを使ったゴージャスなサウンドには飽きてしまったんだ」と語っていたことから、きっと、過去の曲も、2001年にリリースされた"ZOOM"のような多少ノスタルジックでギター中心のサウンドに生まれ変わっているんだろうなと予想していたら、これがビックリ、まさかここまでオリジナルに忠実なサウンドで再録音されているとは思ってもいなかった。

ということで、当初は、再録音だから、どういったアレンジが施されているんだろうと、多少の不安を持ちつつも、けっこう楽しみにしていた部分もあったので、正直言うとやや拍子抜けした感はあった。

それでも、逆に言えば、よくぞここまで完全再現できたもんだと感心すらするくらいのレベルで、適当に聴いていたら、それこそ、言われなければ、再録とは分からないほど。しかも、ジェフ・リンの声が全くと言っていいほど変わりないことにも驚かされのだ。

ただ、アルバムのクレジットには"All Songs Written, Produced and Performed by Jeff Lynne"と記されていることからも分かる様に、実際は"E.L.O."というよりも、ジェフ・リンのソロ・プロジェクトといった感じだね。

Album Inside Cover: Mr. Blue Sky - The Very Best Of Electric Light Orchestra / E.L.O.   CD: Mr. Blue Sky - The Very Best Of Electric Light Orchestra / E.L.O.

アルバム最大の目玉は、「ついに明かされた宇宙船 E.L.O. 号の船底!」ということでは勿論無いのだが、アートワークはけっこう凝っていて面白いと思う。ジャケットの表にはこれまでの長旅を物語るかのように船体が汚れでくすんでいる姿が描かれており(パネルが外れた部分はずっとそのままだったのかよという突っ込みは無しで(笑))、パッケージの内側には初めて E.L.O. 号の船底が描かれており、ジャケットの裏には船内から地球を眺めるジェフ・リンの姿が・・・。ただ、個人的なことを言えば、ここに他のメンバーの姿が無いのがちょっぴり寂しいところ。長旅を終え、ようやく帰還の時を迎えたものの、乗組員は船長のジェフ・リン一人だけになってしまったのだ・・・。

Album Cover (front): Mr. Blue Sky - The Very Best Of Electric Light Orchestra / E.L.O.

ちなみに、"Mr. Blue Sky"はオリジナルのアルバム・ヴァージョンではなく、後半部分がカットされた当時のシングル・ヴァージョンと同じ構成で収録されている。又、"10538 Overture"だけは「40th Anniversary Edition」とのクレジットが入っており、確かに他の曲に比べると、オリジナルとの違いが分かりやすいサウンドに仕上がっている。簡単に言えば、サイケデリックな雰囲気があったオリジナルに比べると、随分と耳あたりの良いサウンドになったような印象。それと、日本盤に収録されているボーナストラックの"Twilight"は、2001年の"ZOOM"ツアーで演奏されたライヴ・ヴァージョンとなっている(2001年にリリースされた"DVD"の"Zoom Tour Live"には未収録)。

 

TRACKLIST (Japanese Edition)
1. Mr. Blue Sky / 2. Evil Woman / 3. Strange Magic / 4. Don't Bring Me Down / 5. Turn To Stone / 6. Showdown (ショウダウン」 / 7. Telephone Line / 8. Livin' Thing / 9. Do Ya / 10. Can't Get It Out Of My Head / 11. 10538 Overture (40th Anniversary) / 12. Point Of No Return (Unreleased) / 13. Twilight (Live) [Bonus]

1. ミスター・ブルー・スカイ / 2. イーヴィル・ウーマン) / 3. ストレンジ・マジック(不思議な魔術) / 4. ドント・ブリング・ミー・ダウン / 5. ターン・トゥ・ストーン / 6. ショウダウン / 7. テレフォン・ライン / 8. オーロラの救世主 / 9. ドゥ・ヤ / 10. 見果てぬ想い / 11. 10538 序曲 (40th Anniversary) / 12. ポイント・オヴ・ノー・リターン(新曲) / 13. トワイライト(ライヴ) [ボーナス・トラック]

 

NOTES
• Tracks 12 (新曲)
• Tracks 13 (日本盤ボーナス・トラック)

• 日本盤初回プレスCD [Japanese First Pressing CD]
• 解説・歌詞・対訳付

• UK 8位、US 118位

 

 

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2013/09/16

THE MIRACLE 「ザ・ミラクル」 / QUEEN (1989)

CDの帯(初回プレス盤):ザ・ミラクル / クイーンAlbum Cover (front): The Miracle / Queen  Album Cover (back): The Miracle / Queen  CD: The Miracle / Queen

個人的には、LPレコードの買い直しではなく、ニューアルバムとして初めてCDで買ったクイーンのアルバムが、この「The Miracle / ザ・ミラクル」だった。ただ個人的なことを言うと、恐らくはクイーンのアルバムの中では、これまでで最も聴くことが少なかったのがこのアルバムではないかと思う。

そんなこともあり、クイーンのスタジオ・アルバムでは、このブログで取り上げるのも最後になってしまったのだが、イギリスではアルバムチャートで1位を記録した他、オーストリア、オランダ、ドイツ、スイスといった国々でも1位を記録するなど、世間では好評なアルバムだったようだ。ちなみに、ノルウェーとニュージーランドでは2位、イタリアで3位、オーストラリアで4位、スウェーデンで6位を記録している。しかも本国のイギリスでは実に5曲もがこのアルバムからシングルカットされているんだよね。そういえば、この"The Miracle"は、いつも行くレコード店へ発売日当日に買いに行ったら売り切れていたため別の店で買ったのだった。

それでも、収録曲の中では"The Miracle"と"Scandal"はけっこう好きで良く聴いていた。ただ、個人的な好みの問題ではあるが、アルバムとしては1曲目と2曲目がどうも苦手だということと、前作の"Kind of Magic"で言えば"Friends Will Be Friends"、前々作の"The Works"では"It's a Hard Life"といったクイーンの伝統的とも言えるミディアム・スローのドラマティックな楽曲が見当たらないというのがアルバムを通して聴く機会が少ない要因だったように思う。

初めて聴いた時は、これぞクイーンといった荘厳でドラマティックな楽曲がもうそろそろ出てくるだろうと期待しながら、1曲、1曲と聴き進めていった記憶がある。で、いよいよ残り1曲となり、「そうか最後に持ってきたわけか、ハラハラさせやがって」と思ったものの、結果は「え~無いのか」だったからね(笑)。

一応、念のため言っておくと、クイーンのアルバムの中では聴く機会が比較的少ないということであって、別にこのアルバムが嫌いというわけではないので誤解のないように。それに、初めてCDで買ったクイーンのニューアルバムということで思い出深いアルバムでもあるしね。

作曲者のクレジットは、これまでの個人名表記が無くなり、全て「Queen」に統一されているのだが、それは、もう一度4人が一丸となり結束しようとする姿勢の表れでもあるかのようだ。ちなみに、ライナーノーツに書かれているブライアンの言葉によれば、 「お互いが持っている素材に各人が深く関わり合っていたので、誰が書いたということよりも、すべてが"Queen"の作品だということになったんだ」とのこと。そういえば、ジャケットの写真も一心同体というか一身同体なので、もしかしたら、そういった意味合いが含まれたアートワークなのではないかと思ったりもしている。

あと、面白いのは、歌詞カードには記載されていないものの、"The Invisible Man"の曲中にメンバー4人の名前が出てくることで、1番の歌詞が始まる前に「フレディ・マーキュリー」、2番の歌詞が始まる前に「ジョン・ディーコン」、ギターソロが始まる前に「ブライアン・メイ」(ここだけ2回繰り返し)、エンディングのパートに「ロジャー・テイラー」との掛け声が入っている。

 

CDの帯:The Miracle / QueenTRACKLIST
1. Party / 2. Khashoggi's Ship / 3. The Miracle / 4. I Want It All / 5. The Invisible Man / 6. Breakthru / 7. Rain Must Fall / 8. Scandal / 9. My Baby Does Me / 10. Was It All Worth It
[Extra Tracks]
11. Hang On In There / 12. Chinese Torture / 13. The Invisible Man (12" Version)

1. パーティー / 2. カショーギの船 / 3. ザ・ミラクル / 4. アイ・ウォント・イット・オール / 5. インビジブル・マン / 6. ブレイクスルー / 7. レイン・マスト・フォール / 8. スキャンダル / 9. マイ・ベイビー・ダズ・ミー / 10. 素晴らしきロックン・ロール・ライフ
[エクストラ・トラック]
11. ハング・オン・イン・ゼア / 12. チャイニーズ・トーチュア(インストゥルメンタル) / 13. インビジブル・マン(12インチ・ヴァージョン)

NOTES
• 日本盤初回プレスCD [Japanese First Pressing CD]
• 解説・歌詞・対訳付

• Album: UK 1位 (Platinum)、US 24位 (Gold)
• Singles: I Want It All (UK 3位, US 50位) / Breakthru (UK 7位) / The Invisible Man (UK 12位) / Scandal (UK 25位) / The Miracle (UK 21位)

 


 

■ 追記
こちらは、40周年を記念して2011年にリリースされた2枚組の"40th Anniversary Limited Edition" (2011 Digital Remaster)。

The Miracle (Queen 40th Anniversary Limited Edition) / Queen  The Miracle (Queen 40th Anniversary Limited Edition) / Queen  The Miracle (Queen 40th Anniversary Limited Edition) / Queen

TRACKLIST
Disc 1: The Miracle
オリジナル・アルバムにエクストラ・トラックとして収録されていた3曲を除く全10曲

Disc 2: The Miracle - Bonus EP
1. I Want It All [Single Version]
2. The Invisible Man [Early Version with Guide Vocal, August 1988]
3. Hang On In There [B-Side]
4. Hijack My Heart [B-Side]
5. Stealin' [B-Side]
6. Chinese Torture [Instrumental]
7. The Invisible Man [12" Version]

※ オリジナル・アルバムにエクストラ・トラックとして収録されていた3曲は「Disc 2」の方に収録されている。

The Miracle (Queen 40th Anniversary Limited Edition) / Queen  The Miracle (Queen 40th Anniversary Limited Edition) / Queen  The Miracle (Queen 40th Anniversary Limited Edition) / Queen

 

▼ Queen - The Miracle (Official Video)

https://www.youtube.com/watch?v=2DaY8-Mui0I

 

▼ Queen - The Invisible Man (Official Video)

https://www.youtube.com/watch?v=zKdxd718WXg

 

 

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2013/09/11

GREATEST HITS 「カーズ・グレイテスト・ヒッツ」 / THE CARS (1985)

CDの帯:カーズ・グレイテスト・ヒッツ / カーズAlbum Cover (front): Greatest Hits / The Cars   CD Case (back): Greatest Hits / The Cars

自分が初めて買ったカーズのアルバムは"Touch and Go"に惹かれたことが購入の決め手となった3作目の"Panorama"だった。 と、そんな理由から、アルバムを購入はしたものの、当時はこの曲ばかりを聴いてた記憶がある。そして、その後は前作の"Candy-O"と次作の"Shake It Up"は購入したものの、"Shake It Up"が思いのほか気に入らなかったこともあり、LPレコードとしてカーズのアルバムを買うのはそこでストップしていた。

それでも、時代がレコードからCDに移行したことをきっかけに、またカーズの曲を聴きたくなって買ったカーズのアルバムがこの「Greatest Hits / カーズ・グレイテスト・ヒッツ」だった。つまりは、初めて買ったカーズのCDがこれだったんだよね。

この"Greatest Hits"、元々は1985年にLPレコードでリリースされていたアルバムだったのだが、リリースされたのが1984年の5作目"Heartbeat City"の後だったので、収録されているのは新曲である"Tonight She Comes"の1曲を除き、ファースト・アルバムの"The Cars"から"Heartbeat City"までの楽曲ということになる。ただ、1987年にリリースされた次作の"Door to Door"でグループは解散してしまい、その後は2011年の再結成アルバム"Move Like This"しかリリースされていないので、これといって収録曲に物足りなさを感じることはない。

なお、"I'm Not the One"のみ新たにリミックスされたヴァージョンが収録されており、"Greatest Hits"からは新曲の"Tonight She Comes"に続いてシングルカットされ、ビルボードチャートでは32位を記録している。

まぁ、それでも、自分のように思い入れのある人間は別として、一般的には全13曲という曲数は、CDとしてはやや少ない印象はあるかもしれない。それに、2002年にはこのアルバムの拡張版ともいえる"Complete Greatest Hits"もリリースされていることから、今はベスト・アルバムとしての存在価値も残念ながら薄れているように思う。

 

Booklet (back): Greatest Hits / The Carsちなみに、以下は収録曲のチャート最高位。

• Just What I Needed (The Cars - 1978): US 27位 / UK 17位
• My Best Friend's Girl (The Cars - 1978): US 35位 / UK 3位
• Good Times Roll (The Cars - 1978): US 41位
• Let's Go (Candy-O - 1979): US 14位 / UK 51位
• Touch And Go (Panorama - 1980): US 37位
• Shake It Up US (Shake It Up - 1981): US 4位
• Since You're Gone (Shake It Up - 1981): US 41位 / UK 37位
• You Might Think (Heartbeat City - 1984): US 7位 / UK 88位
• Magic (Heartbeat City - 1984): US 12位
• Drive (Heartbeat City - 1984): US 3位 / UK 4位
※ "Drive"は、もともと1984年にイギリスで5位を記録していたが、大規模なチャリティーイベント「ライヴエイド」のドキュメンタリー映像に使用された1985年に再びチャートインして4位を記録している。
• Heartbeat City (Heartbeat City - 1984): UK 78位
※ "Heartbeat City"は、アナログ・レコード盤の"Greatest Hits"には収録されておらず、カセットのみの収録曲だった。
• Tonight She Comes (Greatest Hits - 1985): US 7位 / UK 79位
• I'm Not The One (Greatest Hits - 1985 Remix Version / Original on Shake It Up - 1981): US 32位

 

▼ こちらは、アルバム"Panorama"のLPレコードに付属のシート(この"Greatest Hits"とは関係のないものではあるのだが、冒頭で"Panorama"の話をしたので)

Inner Sleeve (front): Panorama / The Cars   Inner Sleeve (front): Panorama / The Cars

 

残念ながら、メンバーの中では一番好きだったベース&ヴォーカルのベンジャミン・オールは2000年に癌で亡くなられてしまった。下の動画はライヴエイドでの映像。

 

▼ The Cars - Just What I Needed (Live Aid 1985)

https://www.youtube.com/watch?v=Ukfkqs9LU4E

 

▼ The Cars - Heartbeat City (Live Aid 1985)

https://www.youtube.com/watch?v=9cL5-42Hg5E

 

▼ The Cars - You Might Think (Live Aid 1985)

https://www.youtube.com/watch?v=f7sLa-FshkE

 

TRACKLIST
1. Just What I Needed / 2. Since You're Gone / 3. You Might Think / 4. Good Times Roll / 5. Touch And Go / 6. Drive / 7. Tonight She Comes / 8. My Best Friend's Girl / 9. Heartbeat City / 10. Let's Go / 11. I'm Not The One / 12. Magic / 13. Shake It Up

1. 燃える欲望 / 2. シンス・ユーアー・ゴーン / 3. ユー・マイト・シンク / 4. グッド・タイムズ・ロール / 5. タッチ・アンド・ゴー / 6. ドライヴ / 7. トゥナイト・シー・カムズ / 8. ベスト・フレンズ・ガール / 9. ハートビート・シティ / 10. レッツ・ゴー / 11. アイム・ノット・ザ・ワン / 12. マジック / 13. シェイク・イット・アップ

NOTES
• CD発売日:1989年12月21日
• 解説・歌詞付(対訳無し)

• US 12位 (6x Platinum / 2001-RIAA)

THE CARS - BAND MEMBERS
• Ric Ocasek - Lead Vocals, Rhythm Guitar
• Benjamin Orr - Bass Guitar, Vocals (Lead Vocals on Tracks 1, 6, 10)
• Elliot Easton - Lead Guitar, Vocals
• Greg Hawkes - Keyboards, Vocals
• David Robinson - Drums

 

 

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2013/09/06

ZERO LANDMINE / N.M.L. [NO MORE LANDMINE] (2001)

Album Cover (front & back): Zero Landmine / N.M.L. [No More Landmine]これは坂本龍一の呼びかけで結成されたユニット「N.M.L. (No More Landmine)」のマキシシングル「Zero Landmine」。 ただ、マキシシングルとは言っても、トータルの収録時間は44分少々と、通常のアルバムと言っても差し支えない程のヴォリュームで、付属のブックレットも充実した内容となっている。ちなみにパッケージはデジパック仕様。

元々は民放テレビ局の開局50周年に合わせて企画された「地雷 ZERO キャンペーン」の一環として、趣旨に賛同した坂本龍一がこの曲を手掛けたわけだが、その坂本氏の呼びかけにより、趣旨に共感した国内外のミュージシャンが集結し、結成したユニットがこの「N.M.L. (No More Landmine)」というわけだ。

残念ながら、現在は廃盤になっているようだが、CDの売上金は全て地雷撤去などの資金として使われたとのこと。

歌詞を手掛けたのは坂本龍一の長年の友人である元ジャパンのデヴィッド・シルヴィアンで、実を言うと自分が興味を持ったのもデヴィッド・シルヴィアンの参加があってのことだった。なお、このプロジェクトには、デヴィッドの弟である元ジャパンのスティーヴ・ジャンセンもドラムスで参加している。

勿論、歌詞は全編英語だが、デヴィッド・シルヴィアンに歌詞の制作を依頼した際は、「子供でも歌える、シンプルで優しい詞を書いてくれと頼んだ」と、坂本龍一自身が付属のブックレットの中で語っている。又、出来上がった歌詞を見て、「普段の難解なデヴィッドの仕事からは想像もできないシンプルで優しい詞だった。彼の暖かい心にも感動した」とも。そして、その歌詞を作家の村上龍に送り、日本語に訳してもらったとのこと。そう、この歌詞は村上龍によって翻訳された「地雷のない世界」というタイトルの日本語詞も作られているのだ。

メインの「Zero Landmine」は、地雷が埋設されている地域の民族音楽を織り交ぜながら展開される18分を超える大作だが、CDには、そのショート・ヴァージョンやインストゥルメンタル・ヴァージョンなど全6曲が収録されている。メインの「Zero Landmine」でも、一部でデヴィッド・シルヴィアンがヴォーカルを担当していたが、ジャパンのファンである自分にとっては、坂本龍一のピアノに乗せて全編をデヴィッド・シルヴィアンがヴォーカルをとる2曲目の「piano + vocal version」も感動的なメインの楽曲に負けず劣らず好きなヴァージョン。

ちなみに、タイトルにある「Landmine」とは地雷のことで、ジャケットの表と裏に使われているのも地雷の写真である。残酷なのは、写真を見ても分かるように、子供たちが興味を示すような形や色をしていること。考えただけでもゾッとするが、仮に自分が子供だとしたら、こんなものが地面にあったら、間違いなく手を触れてしまうだろう・・・。なお、ブックレットには今も地雷を生産している国と地雷の問題がある国を表した世界地図が記載されている。

 

Album Cover (with Sticker): Zero Landmine / N.M.L. [No More Landmine]   Booklet: Zero Landmine / N.M.L. [No More Landmine]   CD: Zero Landmine / N.M.L. [No More Landmine]

 

主な参加ミュージシャン
■ 日本
UA / 大貫妙子 / TERU、TAKURO (Glay) / 坂本龍一 / 桜井和寿 (Mr.Children) / 佐野元春 / SUGIZO (元 Luna Sea) / 高橋幸宏 / CHARA / DJ KRUSH / 吉田美和、中村正人、西川隆宏 (Dreams Come True) / 細野晴臣 / 山塚アイ (Boredoms) / 湯川潮音 (当時 東京少年少女合唱隊) / 藤原真理

■ 海外
アート・リンゼイ / クラフトワーク (「Zero Landmine」のサウンドロゴ) / デヴィッド・シルヴィアン、スティーヴ・ジャンセン (元 Japan) / シンディ・ローパー / ブライアン・イーノ / ヤドランカ / キム・ドクス

 

▼ ブックレットにも記載されている坂本龍一のコメント。

Zero Landmine
http://www.sitesakamoto.com/update/zerolandmine-j.html

 

Sticker: Zero Landmine / N.M.L. [No More Landmine]TRACKLIST
1. Zero Landmine
2. Zero Landmine (piano + vocal version) / Ryuichi Sakamoto & David Sylvian
3. Zero Landmine (piano + cello version) / Ryuichi Sakamoto & Mari Fujiwara
4. Zero Landmine (short version)
5. Zero Landmine (piano version) / Ryuichi Sakamoto
6. Zero Landmine (the track)

NOTES
• Maxi Single
• デジパック仕様
• 解説・歌詞・対訳付

• オリコン・シングルチャート (1位)
• さだまさしの「親父の一番長い日」(12分30秒)を抜いて、1位を記録した曲の中ではこれまでで最も演奏時間が長い曲となった。

 

▼ こちらは、ショート・ヴァージョンのビデオクリップ(約5分)。

■ No More Landmine  (Ryuichi Sakamoto) - Zero Landmine [Short Version]

http://www.youtube.com/watch?v=g0QK-IV_v3I

 

▼ そしてこちらが、民放テレビの「地雷 ZERO キャンペーン」の特番の最後に演奏された「Zero Landmine」のフル・ライヴ・ヴァージョン(約20分)。なお、オリジナル・キャストによるフル・ヴァージョンがライヴで演奏されたのは後にも先にもこの一回限り。

■ No More Landmine  (Ryuichi Sakamoto) - Zero Landmine [Full Length Version]

https://www.youtube.com/watch?v=iCgSll8mEO8

 

 

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