2013/02/26

CD誕生から30年、イギリスで最も売れたCDのトップ10

Album Cover (front & back): ABBA GOLD / ABBA

昨年の2012年は、CD生産開始から30年ということで、イギリスで最も売れたCDがアバの「Gold - Greatest Hits」だという見出しと共に、CDフォーマットでの売り上げトップ10が、昨年10月の英BBCニュースで報じられていました。

 

Top-selling CDs in the UK

01 Gold Greatest Hits (1992) / Abba - 400万枚
02 21 (2011) / Adele - 350万枚
03 What's the Story Morning Glory (1995) / Oasis - 340万枚
04 Back to Black (2006) / Amy Winehouse - 322.5万枚
05 Back to Bedlam (2004) / James Blunt - 320.9万枚
06 No Angel (2000) / Dido - 303.1万枚
07 Come on Over (1997) / Shania Twain - 302万枚
08 Spirit (2007) / Leona Lewis - 295万枚
09 Urban Hymns (1997) / The Verve - 290万枚
10 White Ladder (2000) / David Grey - 280万枚

 

ちなみに、世界で初めて生産されたCDは、1982年8月17日にドイツにあるフィリップスの工場で製造された"ABBA"の"The Visitors" (ザ・ビジターズ)で、世界で初めて発売されたCDは1982年10月1日に日本のCBSソニーより発売されたビリー・ジョエルの"52nd Street" (ニューヨーク52番街)と言われています。

 

■ 英BBCのニュース記事はこちら

▼ Abba greatest hits album Gold is UK's top-selling CD (BBC NEWS - Entertainment & Arts / 1 October 2012)
http://www.bbc.co.uk/news/entertainment-arts-19783857

 

 

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2013/02/21

THE GAME 「ザ・ゲーム」 / QUEEN (1980)

CDの帯(初CD化盤):ザ・ゲーム / クイーンAlbum Cover (front): The Game / Queen   Album Cover (back): The Game / Queen

全米チャートで共に1位を記録した「Crazy Little Thing Called Love / 愛という名の欲望」と、「Another One Bites The Dust / 地獄へ道づれ」の2曲を含むこの「The Game / ザ・ゲーム」は、英米のアルバム・チャートでも共に1位を記録する大ヒット・アルバムとなった。

アルバムではシンセサイザーが大胆に取り入れていることや、これまでのクイーン・サウンドとはスタイルの違う上記の2曲が含まれているなど、前作の"Live Killers"をひとつの区切りとしたかのように、このアルバムではこれまでとは多少方向性が違ったサウンドが展開されている。

しかしながら、そのことについては物議を醸したことも事実で、一般的には受け入れられても、従来からのファンの中には否定的な意見を持つ人も少なからずいたようだ。ただ、その後のアルバムを聴けば分かるように、このアルバムがひとつの転機となり、以降のサウンドに道筋をつけたことはあきらかで、そういった意味では重要な役割を果たしたアルバムだと言えるのではないかと思う。

当時は、アルバムに先駆けて、"Crazy Little Thing Called Love"と、"Save Me"の2曲がシングルでリリースされていたのだが、もしかしたら、クイーン・サイドとしても、ロカビリー・スタイルの"Crazy Little Thing Called Love"で多少戸惑うであろうファンのことを見越して、トラディショナルなクイーン・サウンドとも言える"Save Me"を次のシングルに選んだのかもしれない。ただ、個人的には、当時も、クイーンは「何でも有り」なバンドだという認識はあったので、"Crazy Little Thing Called Love"もアリだとは思っていたようには思う。

Japanese 7 Inch Vinyl Single Record: Crazy Little Thing Called Love 「愛という名の欲望」 / Queen   Japanese 7 Inch Vinyl Single Record: Save Me 「セイヴ・ミー」 / Queen   Japanese 7 Inch Vinyl Single Record: Play The Game 「プレイ・ザ・ゲーム」 / Queen

そして、本国のイギリスでは、その後、アルバムがリリースされる約1ヶ月前に、予告シングルのようなかたちで"Play The Game"がリリースされたわけだが、そのような当時の状況から、自分自身は"Crazy Little Thing Called Love"、"Save Me"、"Play The Game"の3曲はシングル盤のレコードも購入していた。

ただ、"Crazy Little Thing Called Love"と、"Save Me"は、その後にリリースされるこの"The Game"に収録されるかどうかは分からなかったし、一刻も早く聴きたい気持ちで買ったのだが、"Play The Game"は、このアルバムがリリースされた暫く後に、B面には何が収録されているのか気になってレコード店で見てみたら知らない曲(アルバム未収録曲の"A Human Body")だったこともあり、それから何日か後に気になって購入したということを何となく覚えているので、もしかしたら、日本に於いてはアルバムと同時にシングルの"Play The Game"がリリースされていたのかも知れない。ちなみに、アルバムのリリース日は、イギリスが1980年6月30日だったのに対し、日本では約1か月後の1980年7月21日だった。

Japanese 7 Inch Vinyl Single Record (Label): Crazy Little Thing Called Love 「愛という名の欲望」 / Queen   Japanese 7 Inch Vinyl Single Record (Label): Save Me 「セイヴ・ミー」 / Queen

Japanese 7 Inch Vinyl Single Record (Label): Play The Game (A-Side) 「プレイ・ザ・ゲーム」 / Queen   Japanese 7-inch Record Label: Play The Game (B-Side) - A Human Body「ヒューマン・ボディ」 / Queen

ということで、このアルバムからの純粋なシングルカット曲と言えば、シングルとしては4曲目となる"Another One Bites The Dust"ということになるのではないかと思う。そして、冒頭でも述べたように、この"Another One Bites The Dust"も見事全米1位を記録するわけだが、この曲がシングルカットされた経緯については、フレディとも親交のあったマイケル・ジャクソンが、この曲こそがシングルに相応しいとの助言をくれたと語るメンバーへのインタビュー映像がDVDにも残されている。

その後も、アメリカや日本では「Need Your Loving Tonight / 夜の天使」が都合5曲目のシングルとしてリリースされた。

■ 各シングルのチャートポジションは以下のとおり。
· Crazy Little Thing Called Love (UK 2位 - Gold / US 1位 - Gold)
· Save Me (UK 11位)
· Play The Game (UK 14位, US 42位)
· Another One Bites The Dust (UK 7位 / US 1位 - Platinum)
· Need Your Loving Tonight (US 44位)

なお、2008年に「Billboard Hot 100」の50周年を記念して発表されたビルボード歴代ランキングでは"Another One Bites The Dus"が「All-Time Hot 100 top songs」の34位にランクしており、「All-Time top rock songs」では"Another One Bites The Dus"が8位、"Crazy Little Thing Called Love"が24位にそれぞれランクしている。

個人的には、それらのヒット曲の陰に隠れがちな"Dragon Attack"や"Sail Away Sweet Sister"といったブライアンの曲も割と好みでもあるのだが、収録曲のソングライターを見ると、フレディとブライアンが3曲ずつ、ジョンとロジャーが2曲ずつと、「News Of The World (世界に捧ぐ)/1977年」、「Jazz (ジャズ)/1978年」と続いた、アルバムに於けるソングライターのバランスが継承されている格好になっている。

アルバム全体の印象としては、ロカビリー・スタイルの"Crazy Little Thing Called Love"や、ビルボードのR&Bチャートでも2位を記録したファンク的アプローチの"Another One Bites The Dust"、テクノとニューウェーヴ風サウンドが合体したような"Coming Soon"といったように、これまでのスタイルを打ち破るような楽曲が含まれるものの、アルバムは1曲目が"Play The Game"、そしてラストが"Save Me"と、これまでのクイーンらしいスタイルの楽曲で挟まれている所為か、思ったほど突飛で散漫なイメージはないかなぁと。特に"Dragon Attack"が終わり、間髪入れずに"Another One Bites The Dust"が始まる辺りは、まるでこの2曲が対であるかのような印象もあるし、それなりにアルバムとしての流れが感じられる部分でもある。

ただ、やはり、オープニングのシンセ音だけはちょっと苦手かな。このイントロがブライアンのギターオーケストレーションで作られていたら随分と印象も変わったと思うのだが、それでも、それだと、これまでと何ら変わらないサウンドになってしまうし、どうせやるなら大胆にやるといったところにフレディらしさを感じたりもするわけで、まぁ、個人的には苦手であっても、そこは一概に否定できない部分でもあるのかなとは思う。それに、考えようによっては、オープニングのシンセ音がメンバーの決意とも取れるわけで、それが無ければこのアルバムの意義も失せてしまうのかもしれない。

なおアルバムには以下のクレジットがなされている。
This album includes the first appearance of a Synthesizer

 

TRACKLIST
01. Play The Game / プレイ・ザ・ゲーム」(Writer: F. Mercury / Lead Vocal: F. Mercury)
02. Dragon Attack / ドラゴン・アタック」(Writer: B. May / Lead Vocal: F. Mercury)
03. Another One Bites The Dust / 地獄へ道づれ」(Writer: J. Deacon / Lead Vocal: F. Mercury)
04. Need Your Loving Tonight / 夜の天使」(Writer: J. Deacon / Lead Vocal: F. Mercury)
05. Crazy Little Thing Called Love / 愛という名の欲望」(Writer: F. Mercury / Lead Vocal: F. Mercury)
06. Rock It (Prime Jive) / ロック・イット」(Writer: R. Taylor / Lead Vocal: R. Taylor (Intro: F. Mercury))
07. Don't Try Suicide / 自殺志願」(Writer: F. Mercury / Lead Vocal: F. Mercury)
08. Sail Away Sweet Sister / セイル・アウェイ・スウィート・シスター」(Writer: B. May / Lead Vocal: B. May (Bridge: F. Mercury))
09. Coming Soon / カミング・スーン」(Writer: R. Taylor / Lead Vocal: F. Mercury (Lead Chorus Vocals: R. Taylor))
10. Save Me / セイヴ・ミー」(Writer: B. May / Lead Vocal: F. Mercury)

NOTES
• Produced by Queen
• Recorded 1979 - 5, 8, 9, 10 / Recorded 1980 - 1, 2, 3, 4, 6, 7

• UK Albums Chart (The Official Charts Company) - 1位
• US Albums Chart (Billboard) - 1位 (4x Multi Platinum / RIAA-2002)

• 日本盤初回プレスCD(初CD化盤) [Japanese First Pressing CD]
• 解説・歌詞付(対訳無し)

 


 

■ 追記
こちらは、40周年を記念して2011年にリリースされた2枚組の"40th Anniversary Limited Edition" (2011 Digital Remaster)。

The Game (Queen 40th Anniversary Limited Edition) / Queen  The Game (Queen 40th Anniversary Limited Edition) / Queen  The Game (Queen 40th Anniversary Limited Edition) / Queen

TRACKLIST
Disc 1: The Game

Disc 2: The Game - Bonus EP
1. Save Me [Live In Montreal, November 1981]
2. A Human Body [B-Side]
3. Sail Away Sweet Sister [Take 1 With Guide Vocal]
4. It's a Beautiful Day [Original Spontaneous Idea, April 1980]
5. Dragon Attack [Live At Milton Keynes Bowl, June 1982]

The Game (Queen 40th Anniversary Limited Edition) / Queen  The Game (Queen 40th Anniversary Limited Edition) / Queen  The Game (Queen 40th Anniversary Limited Edition) / Queen

 

▼ Queen - Save Me (Official Video)

https://www.youtube.com/watch?v=Iw3izcZd9zU

 

▼ Queen - Making of Crazy Little Thing Called Love

https://www.youtube.com/watch?v=bwoNQ7qYAew

2013/02/16

EAGLES/THEIR GREATEST HITS 1971-1975 (1976) & EAGLES GREATEST HITS VOLUME 2 (1982) / EAGLES

CDの帯:グレイテスト・ヒッツ 1971-1975 / イーグルスAlbum Cover (front): Eagles/Their Greatest Hits 1971-1975 / EaglesEagles/Their Greatest Hits 1971-1975

自分が初めて買ったイーグルスのアルバムは"Hotel California"だったのだが、その次に買ったのが、この"Eagles/Their Greatest Hits 1971-1975"だった。当時はまだCDも無かった時代だったので、買ったのはLPレコードだったわけだが、手持ちのCDにはLPレコードと同じ解説書が縮小コピーと分かるかたちで封入されていたので、恐らくはこのCDもアルバムがCD化されてから間もない時期に買ったのではないかと思う。

ということで、解説書には、オリジナルメンバーのバーニー・レドンが脱退したことや、ジョー・ウォルシュが加わった次作が楽しみだといった当時の状況が記されており、読み返してみると、LPレコードを買った当時の記憶がなんとなく蘇ってくるような感じで、どこか懐かしくもある。

で、この"Eagles/Their Greatest Hits 1971-1975"、ビルボードチャートでは1位を記録し、現在までに2,900万枚の売り上げ(2006年にRIAAより「29x Multi Platinum」が認定されている)を誇るベストセラーアルバムとなっている。そして、この"Eagles/Their Greatest Hits 1971-1975"こそがアメリカで最も売れたアルバムとして歴代セールスNo.1の座に長いこと君臨していたのだった。

※ 補足
RIAA (Recording Industry Association of America) / アメリカレコード協会

ただ、現在ではマイケル・ジャクソンの"Thriller"も、この"Eagles/Their Greatest Hits 1971-1975"と並ぶ「29x Multi Platinum」の認定を"RIAA"より受けており、トップの座は激戦になっているようだ。

状況的には、"Thriller"に比べると、この"Eagles/Their Greatest Hits 1971-1975"の方がどうも不利のように思えるので、もしかしたら、これから先は徐々に差をつけられていくのではないかという気もする。と言うのも、このグレイテスト・ヒッツは大ヒットアルバム"Hotel California"のひとつ前にリリースされたアルバムなので、当然のことながら、"Hotel California"と次作の"The Long Run"に含まれるヒット曲は収録されていないばかりか、収録曲も全10曲と、CDとしては少ない印象もあり、アルバムとしての魅力は薄れているようにも感じるからなのだ。更には、ボリューム満点のベスト・アルバムもその後にリリースされていることから、なお更、このアルバムの存在意義も無くなってきているようにも思えるのだ。

しかしながら、"RIAA"の記録を見てみると、さすがに鈍くはなっているものの、これが意外と売れ続けているのだ。ちなみに以下が直近の記録。

· 2006年 - 29x Multi Platinum
· 2002年 - 28x Multi Platinum
· 2000年 - 27x Multi Platinum
· 1999年11月 - 26x Multi Platinum
· 1999年1月 - 25x Multi Platinum
· 1997年 - 24x Multi Platinum
· 1995年 - 22x Multi Platinum

なお、アルバムの収録曲は"Desperado"を除き、シングルとしてリリースされた楽曲で構成されている。以下はビルボードチャートでの順位。

1. Take It Easy (12位) / 2. Witchy Woman (9位) / 3. Lyin' Eyes (2位) / 4. Already Gone (32位) / 6. One Of These Nights (1位) / 7. Tequila Sunrise (64位) / 8. Take It To The Limit (4位) / 9. Peaceful Easy Feeling (22位) / 10. The Best Of My Love (1位)

 

Album Cover (back): Eagles / Their Greatest Hits 1971-1975/Eagles TRACKLIST
1. Take It Easy / 2. Witchy Woman / 3. Lyin' Eyes / 4. Already Gone / 5. Desperado / 6. One Of These Nights / 7. Tequila Sunrise / 8. Take It To The Limit / 9. Peaceful, Easy Feeling / 10. Best Of My Love

1. テイク・イット・イージー / 2. 魔女のささやき / 3. いつわりの瞳 / 4. 過ぎた事 / 5. ならず者 / 6. 呪われた夜 / 7. テキーラ・サンライズ / 8. テイク・イット・トゥ・ザ・リミット / 9. ピースフル・イージー・フィーリング / 10. 我が至上の愛

NOTES
• Tracks 1, 2, 9 (Eagles-1972) / Tracks 5, 7 (Desperado-1973) / Tracks 4, 10 (On the Border-1974) / Tracks 3, 6, 8 (One of These Nights-1975)

• Lead Vocals: Tracks 1, 3, 4, 7, 9 (Glenn Frey) / Tracks 2, 5, 6, 10 (Don Henley) / Tracks 8 (Randy Meisner)

• US Albums Chart (Billboard) - 1位 / UK Albums Chart (The Official Charts Company) - 2位

• CD発売日:1989年6月10日
• 解説・歌詞付(対訳無し)

 


 

CDの帯:グレイテスト・ヒッツ Vol. 2 / イーグルスAlbum Cover (front): Eagles Greatest Hits Volume 2 / EaglesEagles Greatest Hits Volume 2

そして、こちらがバンド解散後の1982年にリリースされた"Eagles Greatest Hits Volume 2"。"Eagles/Their Greatest Hits 1971-1975"とは曲のダブリが無いものの、全10曲中、8曲が"Hotel California"と"The Long Run"からの選曲で、残りの2曲については、"After the Thrill Is Gone"が"One of These Nights"から、そして"Seven Bridges Road"が"Eagles Live"からと、やや偏った構成になっている。

ただ、大ヒットアルバム"Hotel California"の収録曲が含まれていることから、"Eagles/Their Greatest Hits 1971-1975"と比べても全く遜色無い内容となっている。ちなみに、こちらのCDの解説書も、上記の"Eagles/Their Greatest Hits 1971-1975"と同様に、LPレコード時代と同じものが封入されている。

ビルボードチャートでは52位と、イーグルスのアルバムとしては、やや低調だったものの、2002年には"RIAA"より「11x MULTI PLATINUM」が認定されていることからも分かるように、じわじわと時間をかけて売れ続けたようだ。ちなみに日本のオリコンチャートでは1位を記録している。

収録曲は"Victim Of Love"と、"The Sad Cafe"、"After The Thrill Is Gone"の3曲を除き、シングルとしてもリリースされた曲で構成されている。 個人的には1978年にシングルのみでリリースされた"Please Come Home For Christmas"(米18位)が加えられても良かったように思うのだが、まぁ、カヴァー曲でもあるし、上記3曲の中からどれかが削られるのであれば、これでいいのかなとも思う。

収録曲のチャート成績は以下のとおり。

1. Hotel California (1位) / 2. Heartache Tonight (1位) / 3. Seven Bridges Road (Live) (21位) / 6. Life In The Fast Lane (11位) / 7. I Can't Tell You Why (8位) / 8. New Kid In Town (1位) / 9. The Long Run (8位)

そして、こちらが"Eagles Greatest Hits Volume 2"の"RIAA"に於ける直近の記録。

· 2002年 - 11x Multi Platinum
· 2001年 - 10x Multi Platinum
· 1997年 - 9x Multi Platinum

なお、アルバムの最後にはクレジットがされていない約1分のスタジオ・セッションがシークレット・トラックの様なかたちで収録されている。現在リリースされているCDがどうなっているかは分からないが、自分が持っているこのCDには、トラック割りされずに、ラストの"After The Thrill Is Gone"のトラックに含まれている(当時買ったLPレコードも、同様に、溝の部分は分割されずに収録されていたように思う)。

とは言え、このアルバムをレコードとして買った当時の自分は、この曲が収録されているオリジナル・アルバムの"One of These Nights"は持っておらず、この"Eagles Greatest Hits Volume 2"のジャケットや解説には、このことについては何の表記もされていなかったことから、この部分も"After The Thrill Is Gone"の曲の一部だとずっと思っていたんだよね。

 

Album Cover (back): Eagles Greatest Hits Volume 2 / Eagles TRACKLIST
1. Hotel California / 2. Heartache Tonight / 3. Seven Bridges Road (Live) / 4. Victim Of Love / 5. The Sad Cafe / 6. Life In The Fast Lane / 7. I Can't Tell You Why / 8. New Kid In Town / 9. The Long Run / 10. After The Thrill Is Gone

1. ホテル・カリフォルニア / 2. ハートエイク・トゥナイト / 3. セヴン・ブリッジズ・ロード / 4. 暗黙の日々 / 5. サッド・カフェ / 6. 駆け足の人生 / 7. 言いだせなくて / 8. ニュー・キッド・イン・タウン / 9. ロング・ラン / 10. アフター・ザ・スリル・イズ・ゴーン

NOTES
• Tracks 10 (One of These Nights-1975) / Tracks 1, 4, 6, 8 (Hotel California-1976) / Tracks 2, 5, 7, 9 (The Long Run-1979) / Tracks 3 (Eagles Live-1980)

• Lead Vocals: Tracks 1, 4, 5, 6, 9 (Don Henley) / Tracks 2, 8 (Glenn Frey) / Tracks 3 (Eagles) / Tracks 8 (Timothy B. Schmit) / Tracks 10 (Glenn Frey & Don Henley)

• US Albums Chart (Billboard) - 52位

• CD発売日:1989年6月10日
• 解説・歌詞付(対訳無し) 

 

 

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Long Road Out Of Eden (2007) / Eagles

2013/02/11

LA BOUM / LA BOUM 2 (SOUNDTRACK) (2001)

Album Cover (front): La Boum / La Boum 2 (Soundtrack)  Booklet: La Boum / La Boum 2 (Soundtrack)  La Boum / La Boum 2 (Soundtrack)

「ラ・ブーム」と「ラ・ブーム 2」のサウンドトラックが1枚にまとめられたこのCD「La Boum / La Boum 2」はフランス盤 (Label: Pomme Music / Distribution: Sony Music France) で、パッケージはデジパック仕様になっており、6ページのブックレットが内側に差し込むかたちで付けられている。なお、アルバムは、前半の10曲が「ラ・ブーム」で、後半の10曲が「ラ・ブーム 2」という構成。

映画自体は何となくテレビで見た記憶があるだけで、個人的には映画に対する思い入れといったものも特別無いのだが、ただ、このアルバムに収録されている「ラ・ブーム」の主題歌「Reality / 愛のファンタジー」と、「ラ・ブーム 2」の主題歌「Your Eyes / 恋する瞳」の2曲は共に昔から大好きだった曲で、「Reality / 愛のファンタジー」は今でも当時買ったシングル盤レコードを持っている。

ということで、1曲目の「Reality (Richard Sanderson)」と、11曲目の「Your Eyes (Cook Da Books)」の2曲が聴ければそれでいいという気持ちで買ったこのアルバムだが、その他では、10曲目の「Gon On For Ever (Richard Sanderson)」と、15曲目の「Maybe You're Wrong (Freddie Meyer & King Harvest Group)」 、それに"Your Eyes"のインストゥルメンタルヴァージョンとも言える20曲目の「La Boum 2 (Instrumental)」なども割と気に入っている。

なお、「Reality」は、フランスを始め、ドイツ、イタリア、オーストリア、スイスなど15カ国に於いてチャートの1位となり、世界中で800万枚を超えるセールスを記録している。又、「Your Eyes」は、フランス、ドイツ、イタリア、香港のチャートで1位となっている。日本では「Reality / 愛のファンタジー」がオリコン(総合チャート / 1982/04/26)最高15位、「Your Eyes / 恋する瞳」がオリコン(総合チャート / 1983/04/25)最高17位を記録。

Japanese 7-inch Single Vinyl Record: Reality(愛のファンタジー) / Richard Sanderson  Japanese 7-inch Single Vinyl Record: Reality(愛のファンタジー) / Richard Sanderson

ちなみに「ラ・ブーム」は、1980年に公開されたフランス映画で、女優ソフィー・マルソーのデビュー作でもある。また、フランスでは400万人を超える入場者数を記録した大ヒット映画となり、1982年には続編の「ラ・ブーム 2」が公開されました。ただ、残念ながら両映画の監督であるクロード・ピノトー氏は昨年(2012年)の10月に亡くなられている。

映画 「ラ・ブーム」 公開日:1980年12月17日 (フランス) / 1982年3月6日 (日本)
映画 「ラ・ブーム 2」 公開日:1982年12月8日 (フランス) / 1983年12月3日 (日本)

 

TRACKLIST
1. Reality / 2. It Was For Love / 3. Formalities (Instrumental) / 4. Gotta Get A Move On / 5. Swingin' Around / 6. Gotta Get A Move On / 7. Formalities / 8. Gotta Get A Move On (Instrumental) / 9. Murky Turkey / 10. Gon On For Ever / 11. Your Eyes / 12. I Can't Swim / 13. Get It Together / 14. Disillusion (Instrumental) / 15. Maybe You're Wrong / 16. Silverman / 17. Reaching Out / 18. Rockin' At The Hop / 19. Silverman (Instrumental) / 20. La Boum 2 (Instrumental)

NOTES
• Tracks 1-10: La Boum / Tracks 11-20: La Boum 2
• Track 20 is Instrumental Version of "Your Eyes"
• Comes in Digipak Sleeve with 6-pages Booklet
• Label: Pomme Music (France) / Distribution: Sony Music France
• アルバムのタイトル表記は、裏面が"LA BOUM ET LA BOUM 2"、背中部分が"LA BOUM · LA BOUM 2"となっている

 

▼ Richard Sanderson - Reality (La Boum)

https://www.youtube.com/watch?v=5zq0_x77aAE

 

▼ Cook Da Books - Your Eyes (La Boum 2)

https://www.youtube.com/watch?v=5hYXy6yQPo0

 

 

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2013/02/06

RAISED ON RADIO 「レイズド・オン・レイディオ~時を駆けて」 / JOURNEY (1986)

CDの帯:Raised on Radio~時を駆けて / ジャーニーAlbum Cover (front): Raised on Radio / Journey自分自身は、前作の"Frontiers"も、前々作の"Escape"も、リリースと同時に購入していたので、当然この「Raised on Radio / Raised on Radio~時を駆けて」もリリース前から期待していたアルバムだったのだが、結果的に、当時は購入を見送っていた。というのも、脱退したロス・ヴァロリー(Base)と、スティーヴ・スミス(Drums)に代わって演奏していた2人の姿をアルバム・リリースの直前にテレビで見て落胆したからなのだ。それでも一応はレコード店でアルバムを手に取ってはみたものの、ジャケットのアートワークにも今ひとつ惹かれなかったこともあり、結局はその後もLPレコードとしてこのアルバムを買うことはなかった。

結果的にはベースとドラムスの2人はサポートメンバーで、ジャーニーとしての正式なメンバーはスティーヴ・ペリー、ニール・ショーン、ジョナサン・ケインの3人になっていたことは後に知ったのだが、ただ、そうは言っても、ジャーニーを一応はロックバンドとして捉えていた当時のの自分は、やはり小太りの2人が加わった映像はルックス的にも中々受け入れることができなかった。しかも、ベーシストの全身水玉模様というコスチューム姿に愕然としたことは今でも覚えているくらいの衝撃だったからね。

ということで、自分がこのアルバムを手にしたのは"CD"になってからのことだったのだが、"Escape"や、"Frontiers"に比べて収録曲にメリハリが少ないため、全体的に小粒な印象があるものの、印象としては思っていたよりも随分と良かった。実際、楽曲のクオリティーは決して悪くはないと思う。ただ、プロデュースがヴォーカルのスティーヴ・ペリーということが影響しているのか、ニール・ショーンのギターが"Escape"や"Frontiers"に比べるとやや控えめといった印象で、ロック色はやや薄れたようには思う。

結局は、このアルバムでバンドとしてのジャーニーは活動を停止してしまったこともあり、やや影の薄いアルバムという印象もあるのだが、それでもアルバムからは複数のヒット曲も生まれており、アルバム自体も米4位を記録し、1989年には"RIAA"より「2x Multi Platinum」(200万枚のセールス)の認定を受けている。

Album Cover (back): Raised on Radio / Journeyなおアメリカでシングルカットされたのは以下の5曲。
• Be Good To Yourself (US 9位)
• Suzanne (US 7位)
• Girl Can't Help It (US 17位)
• I'll Be Alright Without You (US 14位)
• Why Can't This Night Go On Forever (US 60位)

個人的には"The Eyes Of A Woman"もこれらのシングルカット曲に引けを取らないクオリティーを持った曲(というか、この曲もシングルになっていると思い込んでいた)だと思うのだが、流石に6曲目のシングルカットというのは難しかったのだろうか。

 

CD Case (front): Raised on Radio / Journey TRACKLIST
1. Girl Can't Help It / 2. Positive Touch / 3. Suzanne / 4. Be Good To Yourself / 5. Once You Love Somebody / 6. Happy To Give / 7. Raised On Radio / 8. I'll Be Alright Without You / 9. It Could Have Been You / 10. The Eyes Of A Woman / 11. Why Can't This Night Go On Forever

1. ガール・キャント・ヘルプ・イット / 2. ポジティヴ・タッチ / 3. スザンヌ / 4. トゥ・ユアセルフ / 5. ラヴ・サムバディ / 6. 愛の贈り物 / 7. レイズド・オン・レイディオ / 8. アイル・ビー・オールライト / 9. 過ぎ去りし想い / 10. アイズ・オブ・ウーマン / 11. 永遠への誓い

ちなみに、脱退したスティーヴ・スミス (Drums) も、"Positive Touch"、"The Eyes Of A Woman"、"Why Can't This Night Go On Forever"の3曲に参加している。

NOTES
• CD発売日:2004年05月19日(再発盤)
• 解説・歌詞・対訳付

• Album: US 4位 (2x Platinum / 1989-RIAA) / UK 22位

 

▼ Journey - Girl Can't Help It (Live)

https://www.youtube.com/watch?v=NSAo5kCp72g

 

▼ Journey - I'll Be Alright Without You (Live)

https://www.youtube.com/watch?v=hjOEgDppd6k

 

▼ Journey - Why Can't This Night Go On Forever

https://www.youtube.com/watch?v=J9vuGWjAIzQ

 

 

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