2022/08/19

いのちの歌 (スペシャル・エディション) [CD+DVD] / MARIYA TAKEUCHI 「竹内まりや」 (2012 / 2020)

CDの帯:いのちの歌 (スペシャル・エディション) / 竹内まりや

CD Case (front cover with obi + promo sticker): いのちの歌 (スペシャル・エディション) / 竹内まりや

竹内まりやのシングルを取り上げるのは「縁(えにし)の糸」に続いて2回目ということになるのだが、その「縁(えにし)の糸」は、2008年のNHK連続テレビ小説「だんだん」のオープニング曲で、今回取り上げたこの「いのちの歌」は、そのテレビドラマ主演の三倉茉奈・三倉佳奈により劇中歌として披露された曲を、その後の2012年に竹内まりや自身がセルフカヴァーとしてリリースした曲ということで、どちらも同一ドラマに関連した曲ということになる。

ただ、自分自身はそのドラマを観たことがないので、そのどちらのCDもドラマの影響で買ったという訳ではなく、たまたま気に入った曲が偶然にもどちらもがそのドラマ関連の曲だったということではある。

「縁(えにし)の糸」は竹内まりやが作詞と作曲を手掛けていたが、この「いのちの歌」の作曲は作曲家でピアニストの村松崇継、そして作詞を竹内まりやが手掛けている。ただし、この曲は上記のテレビドラマに登場する3人組バンド「シジミジル」が作ったオリジナルソングという設定で使用されていたため、この曲の作詞が竹内まりやであるという事実は伏せて「Miyabi」のペンネームで詞は提供されていた。

なお「Miyabi」が竹内まりやであるという事実はドラマ収録中の三倉茉奈、三倉佳奈に対しても伏せられていたそうで、ドラマのクランクアップ後の打ち上げパーティーの席上で竹内自身により初めて告げられたとウィキペディアには記されている。ちなみに、竹内まりやがセルフカヴァーしたこの曲には、その茉奈 佳奈がコーラスとして参加している。

いのちの歌(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

そして、2014年にリリースされた竹内まりやのオリジナル・アルバム「TRAD / トラッド」には、上記のシングル「縁(えにし)の糸」と共に、この「いのちの歌」も収録されている。

又、この「いのちの歌」は、その後の2019年にリリースされた竹内まりやの通算4枚目となるデビュー40周年記念のベスト・アルバム「Turntable / ターンテーブル」にも収録された。

で、今回取り上げたこのシングル「いのちの歌」のスペシャル・エディションについては、竹内まりやが2019年12月31日の「第70回NHK紅白歌合戦」の特別企画コーナー「未来へつなぐ命のメッセージ」に出場し、この曲のパフォーマンスを披露したのに合わせ、既発シングルの初回限定盤に「人生の扉」のライブ映像を収録したDVDを加えて、限定盤として翌2020年1月1日にリリースされたもの。

なお、2012年リリースの初回盤と同じく、この「スペシャル・エディション」にもボーナストラックとして作曲者の村松崇継のピアノ伴奏によるピアノ&ボーカル・バージョンが収録されており、併せて「いのちの歌」のピアノ譜も同様に特典として封入されている。

補足しておくと、この「いのちの歌」については、先に記したように、その後の2014年にリリースされた竹内まりやのスタジオ・アルバム「TRAD / トラッド」と、2019年リリースのベスト・アルバム「Turntable / ターンテーブル」にも収録されたのだが、この曲のピアノ&ボーカル・バージョンとオリジナル・カラオケのヴァージョンはこのシングルCDににしか収録されていない(通常盤のシングルにはオリジナル・カラオケのヴァージョンのみが収録されている)。

実は、「いのちの歌」と同じく、アルバムの「TRAD / トラッド」にも収録されたカップリング曲の「輝く女性(ひと)よ!」もまた両A面扱いにしても良いような魅力的な曲。

 

Album Cover (front): いのちの歌 (スペシャル・エディション) / 竹内まりや   Album Cover (back): いのちの歌 (スペシャル・エディション) / 竹内まりや   CD Case (back cover): いのちの歌 (スペシャル・エディション) / 竹内まりや

 

▼ いのちの歌 - 竹内まりや

 

▼ 茉奈佳奈(まなかな) - いのちの歌

 

▼ 村松崇継 - いのちの歌

 

▼ いのちの歌 - 玉置浩二 & 小野リサ(ピアノ:村松崇継)
https://www.youtube.com/watch?v=gryqcC64vj8

▼ はいだしょうこ - いのちの歌〈公式〉
https://www.youtube.com/watch?v=GiAlPTtoyCs

▼ いのちの歌 - 石橋栄実(ソプラノ) & 關口康祐(ピアノ)
https://www.youtube.com/watch?v=5ZE8DsVSbYA

▼ いのちの歌(ピアノカバー) - CANACANA
https://www.youtube.com/watch?v=4o8E-Xc-fz0

▼ いのちの歌(Unplugged) - cover by Ai Ninomiya
https://www.youtube.com/watch?v=t-gMUORA8Mo

 

CD: いのちの歌 (スペシャル・エディション) / 竹内まりや   DVD: いのちの歌 (スペシャル・エディション) / 竹内まりや

 

TRACKLIST
[CD]
1. いのちの歌 / 2. 輝く女性(ひと)よ! / 3. いのちの歌(ピアノ&ボーカル・バージョン) / 4. いのちの歌(オリジナル・カラオケ) / 5. 輝く女性(ひと)よ! (オリジナル・カラオケ)

[DVD]
1. 人生の扉(souvenir the movie~Mariya Takeuchi Theater Live~より)

• いのちの歌 - 作詞:Miyabi(竹内まりや) / 作曲:村松崇継
• 輝く女性(ひと)よ! - 作詞・作曲:竹内まりや
• 人生の扉 - 作詞・作曲:竹内まりや

Promo Sticker: いのちの歌 (スペシャル・エディション) / 竹内まりや

NOTES
■ いのちの歌 (スペシャル・エディション)
• CD+DVD
• いのちの歌(ピアノ&ボーカル・バージョン)収録
• いのちの歌(ピアノ譜)封入
• 歌詞付(いのちの歌 / 輝く女性(ひと)よ!)
• CD発売日:2020年1月1日(スペシャル・エディション) / オリジナルの発売日は2012年1月25日
• 品番:WPZL-31724/5

 

▼ 竹内まりや - 人生の扉 (ライブ バージョン) 2014年

https://www.youtube.com/watch?v=xED7a0pfjkY

 

 

[関連記事]

縁(えにし)の糸 (2008) / Mariya Takeuchi 「竹内まりや」

2022/08/05

PLATINUM BEST 「<プラチナム・ベスト> ピエール・ポルト」 / PIERRE PORTE ORCHESTRA (2013)

CDの帯:Platinum Best / ピエール・ポルト

Album Cover (front): Platinum Best / Pierre Porte Orchestra

ピエール・ポルトはフランスのミュージシャン(ピアニスト、作曲家、編曲家、指揮者)で、日本に於いては、日本のテレビ番組「Gメン'75」と「Gメン'82」のテーマ曲である「Mille Vagues D'or / アゲイン(黄金色の嵐)」や「金曜ロードショー」のテーマ曲である「Cris D'amour / フライデー・ナイト・ファンタジー」といった曲で知られるところではないかと。

かく言う自分がこのアルバムを購入したのもその1曲「フライデー・ナイト・ファンタジー」が目的だったが、このアルバムに付属の解説には「フライデーナイト・ファンタジー」について全く言及がされていないのは残念ではあった。恐らくはこの日本盤アルバムを購入する多くの人にとってお目当ての曲の筆頭となるのがこの「フライデーナイト・ファンタジー」だと思うので、この曲に生い立ちやエピソード等が語られていたら、この曲をより深く味わえて良かったのではないだろうか。

ということで、ウィキペディアで調べてみたところ、この「フライデーナイト・ファンタジー」は、日本テレビ系新番組「金曜ロードショー」のテーマ曲として日本テレビからの依頼を受け、1985年にピエール・ポルトが作曲したもので、元々、同局は水曜ロードショーの番組があり、そこではニニ・ロッソのトランペットによる「水曜日の夜」がテーマ曲として使われていたこともあり、テレビ局側は、その流れを壊さないためにトランペット・ソロを入れてほしいとの旨を伝えてポルトに発注したそうで、同番組のテーマ曲としては、1985年10月4日から1997年3月まで使われたそうだ。なお、パリでの録音の際、ピアニストであるポルトを強調するために同じオケで自身のピアノ演奏も録ったとも記されている。

なお、印象的なトランペットを演奏しているのは、ポルトが信頼しているパリのスタジオ・ミュージシャン、ドミニク・ドラース(Dominic Derasse)で、録音はすべてパリで行ったそうだ。

ピエール・ポルト(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

ということで、できることなら、このフライデーナイト・ファンタジーのピアノ・ヴァージョンの方も収録してほしかったところではある。

ちなみに、今は廃盤になっているが、1990年に発売された日本盤CD「ピエール・ポルト・ダブル・デラックス」(2枚組)には「フライデーナイト・ファンタジー (ピアノ・バージョン)」というタイトルで、そのポルトのピアノをフィーチャーした曲もオリジナル・ヴァージョンに加えて収録されている。

又、歌手の刀根麻理子は、この曲に自作の日本語の歌詞を付けた曲「夜からの旅立ち 〜フライデーナイト・ファンタジー〜」を1986年にリリースされたアルバム「NATURALLY」の中で発表している。

それと、トランペットを吹いているのは日本人トランぺッターの数原晋と一部で実(まこと)しやかに語られている「フライデーナイト・ファンタジー」については、下にリンクしている「《特別企画》80年代のイージー・リスニングを振り返る Part 1 : ピエール・ポルトとフライデー・ナイト・ファンタジー」を読むと、やはりこのトランペットはトランぺッターのドミニク・ドラース (Dominique Drasse/Dominic) が吹いているというのが正しいようだ。実際、この曲が発表された当時(1986年)のLP、CD、EP(シングル)盤には、当初から「演奏はドミニク・ドラース」と書かれていたそうだ。

なお、この「フライデーナイト・ファンタジー」の原題は"Cris D'amour"となっている(日本語に訳すと「愛の叫び」という意味だそうだが、ポルトには「日本のテレビ局が金曜夜の映画番組のために作ってほしいと言われた曲なんだから、日本での曲名は"Friday Night Fantasy"でいくからね。」と伝えてあり、ポルトも「no problem」と了承していたといったこともこの記事内に記されている。

いやぁ、このサイトにある記事もアルバムのライナーノーツに併せて記載されていたら良かったのになぁとは思うくらい興味深い記事ではある。

《特別企画》80年代のイージー・リスニングを振り返る(Part 1 : ピエール・ポルトとフライデー・ナイト・ファンタジー)

CD Case (bck cover): Platinum Best / Pierre Porte Orchestra  CD 1: Platinum Best / Pierre Porte Orchestra  CD 2: Platinum Best / Pierre Porte Orchestra

一応、補足しておくと、日本でリリースされたピエール・ポルトのベスト・アルバムについては、この「プラチナム・ベスト」以外にもいくつか購入できるものがあるようだが、現在のところこれが最も近年にリリースされたベスト・アルバムではあるようだ。

その他、アルバム収録曲についても補足しておくと、「ラブ・ワールド / Monde d'amour」は、1980年に、当時のエフエム東京の番組「ワールド・オブ・エレガンス」のテーマ曲(いずみたく作曲)を、番組側からポルトに、再アレンジして演奏した曲を制作して欲しいと依頼されてできた曲。

又、「愛の賛歌 / L'hymne A L'amour」、「パリの空の下 / Sous Le Ciel De Paris」、「バラ色の人生 ~「愛の賛歌」より / La Vie En Rose」といった、恐らくは日本でも多くに人が聞き覚えのある曲なのではないかと思われるシャンソンのカヴァーをはじめ、「枯葉 / Les Feuilles Mortes」、「谷間に三つの鐘が鳴る / Les Trois Cloches」、「L'echarpe / スカーフ」、「La Fin Du Film / 映画のあとは」、「水に流して / Non. Je Ne Regrette Rien」、「ミロール / Milord」といった有名なシャンソンのカヴァーも収録されているので、たとえ「フライデーナイト・ファンタジー」目的で買ったとしても、ダレることなく全体を通して楽しめるアルバムになるのではないかと思う(実際、自分がそうだったので)。

 

▼ Pierre Porte Orchestra - フライデーナイト・ファンタジー ~NTV系「金曜ロードショー」テーマ曲

 

▼ Pierre Porte Orchestra - 愛の讃歌

 

▼ Pierre Porte Orchestra - 心のさざめき

 

▼ Pierre Porte Orchestra - メモリー ~「キャッツ」より
https://www.youtube.com/watch?v=90HdmzPgtus

▼ Pierre Porte Orchestra - 妖精たちの午後
https://www.youtube.com/watch?v=2LJTAdENmwg

▼ Pierre Porte Orchestra - 海辺のピアノ
https://www.youtube.com/watch?v=tHOHNSqc74M

▼ Pierre Porte Orchestra - 彼と彼女のソネット
https://www.youtube.com/watch?v=u1kVmbQRRGA

▼ Pierre Porte Orchestra - 映画のあとは
https://www.youtube.com/watch?v=6QJGIZTXFlY

 

TRACKLIST
[CD 1]
01. 彼と彼女のソネット / T'EN VA PAS
02. そして今は / ET MAINTENANT
03. メモリー ~「キャッツ」より / MEMORY - FROM MUSICAL "CATS"
04. 哀しみのテス / TESS SONG
05. 愛のよろこび / PLAISIR D'AMOUR
06. 枯葉 / LES FEUILLES MORTES
07. 心のさざめき ~CX系「いつも輝いていたあの海」テーマ曲 / TENDER TROUBLED THOUGHT
08. 白い太陽 ~CX系「いつも輝いていたあの海」挿入歌 / SOLEIL BLANC
09. 夜は恋人 / MEA CULPA
10. 愛の讃歌 / L'HYMNE A L'AMOUR
11. 花束:第1楽章 バラのアンダンテ/第2楽章 アレグロ 蘭/第3楽章 アンダンテ 永遠の愛/第4楽章 ラルゴ 黄昏 / FLEURS COUPEES:1st movement Adagio "La Rose Oubliee"/2nd movement Allegro "L'orchidee"/3rd movement Andante "Eternal Amour"/4th movement Largo "Crepuscule"
12. ラ・メール / LA MER
13. バラ色の人生 ~「愛の讃歌」より / LA VIE EN ROSE
14. アゲイン(黄金色の嵐) ~TBS系ドラマ「Gメン'75」「Gメン'82」テーマ曲 / MILLE VAGUES D'OR
15. パリの空の下 / SOUS LE CIEL DE PARIS
16. 誓いのボレロ / MEMORIES OF LOVE
17. フライデーナイト・ファンタジー ~NTV系「金曜ロードショー」テーマ曲 / CRIS D'AMOUR
18. 妖精たちの午後 / SORTILEGE

[CD 2]
01. イビザ島 / IBIZA
02. 愛はルフラン / NEW DAY
03. ラヴ・ワールド ~FMT系「ワールド・オブ・エレガンス」より / MONDE D'AMOUR
04. 百万本のバラ / DES MILLIONS DE ROSES
05. 谷間に三つの鐘が鳴る / LES TROIS CLOCHES
06. スカーフ / L'ECHARPE
07. 映画のあとは / LA FIN DU FILM
08. ジェニーの印象 / SENTIMENTAL JENNY
09. 夢みる乙女 / CECILE ET VIRGINIE
10. 夜明け / NEW DAY -Avec La Voix de Liliane Davis
11. ムーラン・ルージュの歌 / MOULIN ROUGE
12. 水に流して / NON, JE NE REGRETTE RIEN
13. ミロール / MILORD
14. モン・ピアノ・アパッショナート / PASSIONNEMENT
15. サラの祈り / COMPRENDS MOI
16. ア・パリ / A PARIS
17. 王様の牢屋 / LES PRISONS DU ROY
18. バッハのアリオーゾ(恋するガリア) / ARIOSO from the CONCERTO IN FA MINOR
19. 海辺のピアノ / MON PIANO ROMANTIQUE

NOTES
• CD発売日:2013年10月23日
• 品番:VICP-41455~6
• 解説付

 

 

関連記事

■ 「フライデーナイト・ファンタジー」に日本語の歌詞を付けたカヴァー曲を収録
NATURALLY (1986) / MARIKO TONE 「刀根麻理子」

日本でも良く知られる懐かしの海外の曲 (PART 10/10)