今日、11月24日は、クイーンのヴォーカリスト、フレディ・マーキュリーとキッスの2代目ドラマー、エリック・カーの命日でもある。
奇しくも同じ年の同じ日である1991年11月24日に英米を代表するロックバンドのメンバーが亡くなってしまったのだが、自分にとってクイーンとキッスは10代の頃からずっと特別な存在であり、ニューアルバムがリリースされれば必ず買うというバンドで在り続けたため、当時は心の支えである一部を失ったくらいにショックを受けたのだった。そして、時は流れ、今日はあれから丁度20年目の日となる。
実際は、グループの顔的存在であるフレディ・マーキュリーに比べ、2代目ドラマーという立場であったエリック・カーの死はそれほど大きく報道されなかったこともあり、自分自身はフレディの死からしばらくしてエリックの死も知ることになったのだが、逆にそれが追い討ちをかけられた感じで辛かったことを覚えている。当時はインターネットも無い時代だったからね。
ということで、フレディに関しては既に多くの人が知っていると思うので、ここでは、敢えて、エリック・カーについて話してみたいと思う。
心膜炎に起因する合併症により41歳という若さで死去したエリック・カーは、オリジナルドラマーで猫をイメージしたメイクでお馴染みのピーター・クリス脱退に伴い、キッスの2代目ドラマーとして狐をイメージしたメイクでデビュー。
キッス最大のヒット曲となった"Beth"を筆頭に"Hard Luck Woman"や"Black Diamond"といった人気のある楽曲でリードヴォーカルを担当していたピーターの後釜ということで、本人は勿論のこと、他のメンバーにもファンの反応等、気になる部分があったとも思うのだが、それでも、ピーター同様に歌えるドラマーとして加入したエリックは、有りがちなファンからの拒否反応といったものも無く、不思議なほどに多くのファンに歓迎されていたように思う。
理由としては、他のメンバーとは違った雰囲気の、何処となく愛くるしいキャラクターもひとつの要因としてあったと思うのだが、実際にそのキャラクターは内面から湧き出る人柄でもあったようで、後にジーンが「彼ほど良い人間には未だ会ったことがない」と語ってたことからもその人柄が窺い知れます。なんでも、そのジーンが言うには、「優しいとか親切とかじゃなくて、とにかく人間として素晴らしいんだ」ということだったらしい。
"Beth"がエリックのヴォーカルで再録されることになった際には、エリックはそのことについて個人的にピーターへ電話をかけたそうで、レコーディングの時にはピーターが"Beth"を歌うときに使っていた椅子をスタジオに持ち込んでレコーディングを行ったということだが、そんなエピソードからも彼の人柄が伝わってくる。
十代の頃からずっと憧れの存在であり続けた二人の偉大なロックスターに、改めて心よりご冥福をお祈りいたします。
R.I.P. Freddie Mercury and Eric Carr.
2人のトリビュート動画を作成した方もいらっしゃいますね。
▼ Freddie Mercury Eric Carr Tribute
https://www.youtube.com/watch?v=tRpX3InAQHE
▼ FREDDIE MERCURY " IN MEMORY, 24 November 2011 " 20 YEARS...
https://www.youtube.com/watch?v=NkKwISJZE98
▼ ERIC CARR - A HEART OF THUNDER
https://www.youtube.com/watch?v=bX97GtRyMEE
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