2016/03/12

RAY KENNEDY (EXPANDED EDITION) 「ロンリー・ガイ+4」 / RAY KENNEDY (1980)

CDの帯:ロンリー・ガイ+4 / レイ・ケネディAlbum Cover (front): Ray Kennedy / Ray Kennedy Album Cover (back): Ray Kennedy / Ray Kennedy CD: Ray Kennedy / Ray Kennedy

こちらは1980年にリリースされたレイ・ケネディのセルフタイトル・アルバムで、日本盤には「ロンリー・ガイ」のタイトルが付けられている。

自分が購入したのは2014年に限定発売されたCDの再プレス限定盤(2015年リリース)で、2014年の限定盤と同様に、ボーナストラックが4曲収録された紙ジャケット仕様というかたちになっている。

実は、このアルバムを欲しいなと思ったときは既に廃盤、そして、2014年に限定で再発売されたときも、気付いたときには既に完売で購入できず。ということで諦めていたのだが、なんと、翌年に再プレスでリリースされたのだった。まぁ、限定発売で早々に完売してたんで、好評だったんだろうね。

▼ ジョン・ホールとレイ・ケネディの名盤再プレス決定!
http://www.hmv.co.jp/news/article/1510020010/

残念ながら2014年に亡くなられてしまったのだが、実を言うと、私は生でレイ・ケネディのライヴを体験してるのだ。とは言っても、まさかまさかのマイケル・シェンカー・グループのヴォーカリストとして来日した"Super Rock '84 in Japan"というロック・フェスでの公演だったのだが。

レイ・ケネディといえば、このCDの帯の最上部にも記載されているように、AORというジャンルで語られることが多かった人なので、このときのマイケル・シェンカー・グループのヴォーカリストとしての来日にはほんとビックリだったのだが、自分自身はボズ・スキャッグスやクリストファー・クロスがハードロックやヘヴィーメタルバンドのヴォーカリストになるのと同じような感覚だったので、全く想像がつかないというか、大丈夫なんだろうかと危惧していたのだった。

実を言うと、その来日公演での印象は悪い予感が的中してしまい、必ずしも良いものではなかったのったが、今となってはそれはそれで懐かしい思い出のひとつにもなっている。

アルバム・ジャケットの写真は、ボズ・スキャッグスの「シルク・ディグリーズ」を手掛けたカメラマン、モシャ・ブラカによるもので、プロデューサーにはデヴィッド・フォスター、そして、バックには、スティーヴ・ルカサー、スティーヴ・ポーカロ、マイク・ポーカロ、ジェフ・ポーカロといった"TOTO"の面々といったように当時のトレンドを一線級で引っ張っていた布陣で制作されたアルバムであることからも分かるように、全体を通して都会的で洗練されたお洒落なサウンドといった雰囲気がある。

プロデューサーにデヴィッド・フォスターの名があることから、売れ線を狙った人選のような印象もあるが、実は、レイ・ケネディとデヴィッド・フォスターは'70年代前半から旧知の仲だったようで、その頃からデモ・テープ作りにデヴィッド・フォスターが付き合ってくれたりしていたらしいことから、単に商業的観点からの人選ということではなさそうだ。

アルバムに収録されている大半の曲は、これまた'70年代前半から旧知の仲であり、このアルバムにも参加しているベース・ プレイヤーのジャック・コンラッドとの共作によるもので、一足先にビーチ・ボーイズの曲としてリリースされた"Sail On Sailor"も、ビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンとレイ・ケネディの共作曲であったことから収録された、言わばセルフ・カヴァーともいえる曲。ということで、アルバム収録曲は全てレイ・ケネディの名がソングライターとしてもクレジットされている。

ちなみに、"My Everlasting Love"は、このアルバムにもバッキング・ヴォーカルとして参加しているシカゴの元メンバーのビル・チャンプリンが翌年にリリースした自身のソロアルバムで曲のタイトル (Tonight Tonight) と歌詞の一部を変えてとりあげている。

 

▼ 左から、英文ブックレットの表、裏、三つ折りの日本語解説

Booklet (front): Ray Kennedy / Ray Kennedy  Booklet (back): Ray Kennedy / Ray Kennedy  Japanese Liner Notes: Ray Kennedy / Ray Kennedy

 

ボーナス・トラックについて言えば、デモとか、アルバムとは無関係の取って付けたようなものではないのが良いところで、未発表曲の"Dance the Night Away"は完成形と言ってもいいような出来からして、恐らくはアルバムから漏れた収録候補曲だったのではないかと思う。又、"Unreleased Original Mix"とクレジットされている"It Never Crossed My Mind"と"Just for the Moment"の2曲はサウンドの雰囲気からもデヴィッド・フォスターが関わる前段階の完成形ヴァージョンといった雰囲気が伝わってくる。そして、ボーナス・トラック最後はクレジットにもあるように、アルバムに収録されている"Starlight"のシングル・ヴァージョンが収録されている。

 

▼ Ray Kennedy - You Oughta Know By Now 1980

https://www.youtube.com/watch?v=njS-WPF_LUs

 

▼ Ray Kennedy - Just For The Moment
https://www.youtube.com/watch?v=ty2ECBnPtxE

▼ Ray Kennedy - My Everlasting Love
https://www.youtube.com/watch?v=FL6OBUW_bBU

▼ Bill Champlin - Tonight Tonight (1981)
https://www.youtube.com/watch?v=G11wW6JZRfI

 

TRACKLIST (Expanded Edition)
1. It Never Crossed My Mind / 2. Isn’t It Time? / 3. Just for the Moment / 4. Can’t Seem to Find the Time / 5. My Everlasting Love / 6. You Oughta Know by Now / 7. Sail On Sailor / 8. Starlight / 9. Let Me Sing You a Love Letter
[Bonus Tracks]
10. Dance the Night Away (Unreleased) / 11. It Never Crossed My Mind (Unreleased Original Mix) / 12. Just for the Moment (Unreleased Original Mix) / 13. Starlight (Single Version)

CDに邦題の表記はされていないが、LP時代の邦題は以下の通り。

1. 閉ざされた心 / 2. イズント・イット・タイム / 3. ジャスト・フォー・ザ・モーメント / 4. 恋のラスト・ページ / 5. マイ・エヴァーラスティング・ラヴ / 6. ロンリー・ガイ / 7. セイル・オン・セイラー / 8. スターライト / 9. 涙で綴るラヴ・レター

 

NOTES
• 初回限定盤
• USオリジナル盤を可能な限り忠実に再現した紙ジャケット仕様(国内制作)
• 帯・解説付き国内仕様盤(盤は輸入盤を使用)
• ボーナス・トラック4曲収録
• 発売日:2015年11月5日(2014年12月30日に限定発売されたCDの再プレス盤)
• 解説・歌詞付 / 対訳無し

 

 

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