2013/03/07

QUEEN 「戦慄の王女」 / QUEEN (1973)

CDの帯:戦慄の王女 / クイーンAlbum Cover (front): Queen (1st Album) / Queen   Album Cover (back): Queen (1st Album) / Queen

アナログのLPレコードでリリースされていたクイーンの過去のアルバムが'80年代後半にCD化されて以降、自分もちょこちょことCDを買い揃えていっていたのだが、行きつけのレコード店にはファースト・アルバムの「Queen / 戦慄の王女」と、セカンド・アルバムの「Queen II / クイーン II」だけは置いてなくて、しばらくは、この2枚のCDを手にすることができずにいた。

その後、レコード店に立ち寄った際には、この2枚が入荷されていないか毎回チェックしていたのだが、そんなことを繰り返していたある日、ついにこの2枚が入荷されていたのだった。

CD Case (back): Queen (1st Album) / Queenただ、入荷された理由は、この2枚だけが廉価盤として再販されたからだったようだ。他のアルバムは全て税込みで\3,008のままだったので、\2,300という価格設定は嬉しかったものの、どちらもジャケットの画質は悪いし、帯のデザインも何だか変だし、CDの裏面にもその変な帯のデザインが使われているしで、その時は買うのをためらい、そのまま店を出たのだった。

なにしろジャケットが酷くて、LPのジャケットをそのままスキャンしたような画質で、"Queen II"の方にはモアレまで入っている始末で、まがい物じゃあるまいし、これは無いよなと思ったことを覚えている。ただ、このファースト・アルバムの方は元から荒い画質のジャケットだったこともあり、"Queen II"ほど醜くは感じなかったのだが。

ということで、価格が上がってもいいからと、しばらくは手直しされて再発されるのを待っていたのだが、今ほど頻繁に再発されることもなかった時代だったし、早くCDで聴きたいという気持ちを抑えられずに、結局は不満を持ちつつも、この汚いジャケットと変な帯の付いたファーストとセカンドの2枚を購入したのだった。

まぁ、イギリス盤と同じ構図(日本盤とアメリカ盤はイギリス盤に比べてフレディが大きい構図)のジャケットながらも、色彩は日本盤とアメリカ盤の特徴であった赤みがかったカラーになっているという一風変わったこのジャケットも今となってはこれも思い出のひとつにはなってるんだけどね。

アナログ・レコードの時代はといえば、初期の3枚は全て後追いで買ったクイーンのアルバムだったのだが、その中でもこのファースト・アルバムは一番最後に買ったアルバムだったんだよね。初めて聴いたときは、曲の展開が複雑で、随分とカッコ良いハードロックサウンドという印象があった。当時は"Keep Yourself Alive"、"Great King Rat"、"My Fairy King"、"Liar"といった曲が特に好きで、ハードロック大好き少年だった自分は、このスタイルで進化したクイーンも聴いてみたかったなぁ、なんてことを思っていたことを覚えている。

そんなこともあり、当時はといえば後半の4曲は聴く機会も少なかったのだが、今になって思えば"Jesus"こそが最もフレディらしい楽曲のような気もします。この"Jesus"には"Bohemian Rhapsody"は言うに及ばず、クイーンの楽曲の中でも一番といいくらいにオペラや舞台劇的要素を感じるんだよね。

 

TRACKLIST
01. Keep Yourself Alive / 炎のロックン・ロール (Writer: B. May / Lead Vocal: F. Mercury (Bridge: R. Taylor & B. May))
02. Doing All Right / ドゥーイング・オール・ライト (Writers: B. May & T.Staffell / Lead Vocal: F. Mercury)
03. Great King Rat / グレイト・キング・ラット (Writer: F. Mercury / Lead Vocal: F. Mercury)
04. My Fairy King / マイ・フェアリー・キング (Writer: F. Mercury / Lead Vocal: F. Mercury)
05. Liar / ライアー (Writer: F. Mercury / Lead Vocal: F. Mercury)
06. The Night Comes Down / ザ・ナイト・カムズ・ダウン (Writer: B. May / Lead Vocal: F. Mercury)
07. Modern Times Rock 'N' Roll / モダン・タイムス・ロックン・ロール (Writer: R. Taylor / Lead Vocal: R. Taylor)
08. Son & Daughter / サン・アンド・ドーター (Writer: B. May / Lead Vocal: F. Mercury)
09. Jesus / ジーザス (Writer: F. Mercury / Lead Vocal: F. Mercury)
10. Seven Seas Of Rhye (Instrumental) / 輝ける7つの海 (インストゥルメンタル) (Writer: F. Mercury)

NOTES
• Recorded December 1971, June - November 1972, De Lane Lea and Trident studios, London
• UK 24位 (Gold) / US 83位 (Gold)

• CD発売日:1990年12月5日
• 解説・歌詞・対訳付

 


 

■ 追記
こちらは、40周年を記念して2011年にリリースされた2枚組の"40th Anniversary Limited Edition" (2011 Digital Remaster)。

Queen (Queen 40th Anniversary Limited Edition) / Queen  Queen (Queen 40th Anniversary Limited Edition) / Queen  Queen (Queen 40th Anniversary Limited Edition) / Queen

TRACKLIST
Disc 1: Queen

Disc 2: Queen - Bonus EP
1. Keep Yourself Alive [De Lane Lea Demo, December 1971]
2. The Night Comes Down [De Lane Lea Demo, December 1971]
3. Great King Rat [De Lane Lea Demo, December 1971]
4. Jesus [De Lane Lea Demo, December 1971]
5. Liar [De Lane Lea Demo, December 1971]
6. Mad The Swine [June 1972]

※ "Bonus EP"に収録されている1971年の貴重なデモ5曲はブライアン所有のアナログ盤から丁寧に抽出した音源だそうだ。ただし、1曲目の"Keep Yourself Alive"の冒頭にあるアナログ特有のノイズについては、恐らくは雰囲気を出すための演出で、意図的に加えられたものではないかと思う。それにしても、デモとはいえ、1971年当時で既にこれだけのクオリティーで原型が完成していたことには驚かされるところ。なお、6曲目の"Mad The Swine"はアルバム未収録曲。

Queen (Queen 40th Anniversary Limited Edition) / Queen  Queen (Queen 40th Anniversary Limited Edition) / Queen  Queen (Queen 40th Anniversary Limited Edition) / Queen

 

▼ Queen - Keep Yourself Alive (Official Video)

https://www.youtube.com/watch?v=JofwEB9g1zg

 

▼ Queen - Liar (Official Video)

https://www.youtube.com/watch?v=oU7rqB9E_0M

 

 

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