2016/10/18

SPILT MILK 「こぼれたミルクに泣かないで」 / JELLYFISH (1993)

CDの帯 : こぼれたミルクに泣かないで / ジェリーフィッシュAlbum Cover (front): Spilt Milk / Jellyfish Album Cover (back): Spilt Milk / Jellyfish CD Case (back cover): Spilt Milk / Jellyfish

このジェリーフィッシュ、ポップでありながらも、一癖あるサウンドといった印象もあり、当初はてっきりイギリスのバンドとばかり思っていたが、実際はアメリカのバンドだったんだよね。

残念ながら、グループとしての活動期間は短く、マニアックな人気を博しながらも、わずか2枚のアルバムを発表しただけでバンドは解散してしまったのだが、どちらかといえば本国のアメリカよりもイギリスでの評価が高かったバンドでもあったようだ。

で、その残された2枚のアルバムの内の1枚が、セカンド・アルバムにしてラスト・アルバムであるこの「Spilt Milk / こぼれたミルクに泣かないで」。

冒頭でも述べたように、全体的にポップではあるものの、このどこか屈折感を帯びたようなちょっぴり癖のあるサウンドを受け入れられるかどうかで好き嫌いが分かれるのかもしれないが、そこに魅力を感じることができれば、自分のように一気に嵌ってしまう可能性があるのではないかと思う。まぁ、チーズ好きの人でもブルーチーズは苦手という人も案外多いのだが、あえて例えるならそんな感じかと(笑)。

親しみやすいながらも、ちょっぴり癖のあるサウンドといえば、これまた大好きなバンドである"XTC"が直ぐに思い浮かぶのだが、実際、個人的には両バンドに共通点を感じる部分は多い。どことなく牧歌的な雰囲気があるというのも類似点のひとつだし、両バンド共にビートルズとビーチ・ボーイズを引き合いに出して語られることが多いというのも共通点のひとつかと。

まぁ、個人的には、巷で言われるほどにはこのジェリーフィッシュと"XTC"にビートルズやビーチ・ボーイズのイメージが被ることは無いのだが、少なからず影響を受けたであろうことは感じられるところではある。ただ、ビートルズとビーチ・ボーイズがメジャーな人気を博していたのに対し、このジェリーフィッシュと"XTC"は、どちらかといえばマニアックな人気に支えられたバンドといった点で大きな違いがあるんだけどね。

ちなみに、ウィキペディアには、音楽評論家"Tom Demalon"がこのアルバムについて評した言葉として、「夢見るようなボーカル・ハーモニー、サーカスのようにグルグル回るオルガンのパッセージ、それにザクザクとしたギターが、ビートルズやザ・ビーチ・ボーイズの最良の部分を想起させるような手法で積み重ねられている」といった内容の発言が記載されている。

Booklet: Spilt Milk / Jellyfish

アルバムは、ビルボードチャーで164位と、本国のアメリカに於いてはいまひとつパッとしなかったものの、イギリスでは21位を記録し、同じくイギリスのシングルチャートではアルバムからシングルカットされた「The Ghost At Number One / スーパースターに救いの手を」が43位、「New Mistake / ニュー・ミステイク」が55位を記録している。

 

▼ Jellyfish - Joining A Fan Club

https://www.youtube.com/watch?v=rZrtww0p0FI

 

▼ Jellyfish - The Ghost At Number One

https://www.youtube.com/watch?v=bP1SkB-Sny4

 

▼ Jellyfish - Bye Bye Bye

https://www.youtube.com/watch?v=ymPQ_LtRpTY

 

[Audio]

▼ Jellyfish - New Mistake
https://www.youtube.com/watch?v=GkgvkKgZI5s

▼ Jellyfish - Sebrina, Paste And Plato
https://www.youtube.com/watch?v=M9y8GTpfcP8

▼ Jellyfish - Too Much, Too Little, Too Late
https://www.youtube.com/watch?v=0o2gSOwOC3I

 

なお、バンドの中心メンバーでもあるアンディ・スターマーは、実は、日本の女性デュオ「パフィー」の名付け親でもある、又、その「パフィー」が2004年にリリースしたミニ・アルバム「59」ではアンディ・スターマーがプロデュースを担当し、全曲の作曲と英語の作詞も行っており、アルバムには「Joining A Fan Club / ファンクラブに入るなら」のカヴァーも収録されている。

 

TRACKLIST
1. Hush / 2. Joining A Fan Club / 3. Sebrina, Paste And Plato / 4. New Mistake / 5. Glutton Of Sympathy / 6. The Ghost At Number One / 7. Bye Bye Bye / 8. All Is Forgiven / 9. Russian Hill (Sturmer) / 10. He's My Best Friend / 11. Too Much, Too Little, Too Late / 12. Brighter Day

1. おやすみ / 2. ファンクラブに入るなら / 3. セブリナとペーストとプラトンと / 4. ニュー・ミステイク / 5. 憐れみの王様 / 6. スーパースターに救いの手を / 7. バイ・バイ・バイ / 8. 優しく許して / 9. ラッシャン・ヒル / 10. 彼は僕のともだち / 11. 言葉にさよならを / 12. あしたがあるから

NOTES
• 発売日:2005年7月6日(再発盤)
• 解説・歌詞・対訳付

JELLYFISH - BAND MEMBERS (Listed in Booklet)
• Andy Sturmer (アンディ・スターマー) - Sang, Played Drums, Some Guitar and Some Keyboards
• Roger Manning (ロジャー・マニング) - Played Keyboards and Sang
• Tim Smith (ティム・スミス) - Played Bass and Sang

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