2025/10/17

キッスのオリジナル・メンバーでギタリストのエース・フレーリーが死去

スペースマン(スペースエース)のキャラクターで知られるキッスのオリジナル・ギタリスト、エース・フレーリー (Ace Frehley) が死去したことを10月16日、遺族が発表した。74歳だった。

Ace Frehley

▼ Ace Frehley Official Website - PRESS RELEASE
https://www.acefrehley.com/_files/ugd/f89e81_7bb1174c28ff4f5ab3f36a7f50a316a8.pdf

[家族が発表した声明文]

“We are completely devastated and heartbroken. In his last moments, we were fortunate enough to have been able to surround him with loving, caring, peaceful words, thoughts, prayers and intentions as he left this earth. We cherish all of his finest memories, his laughter, and celebrate his strengths and kindness that he bestowed upon others. The magnitude of his passing is of epic proportions, and beyond comprehension. Reflecting on all of his incredible life achievements, Ace’s memory will continue to live on forever!”

[声明文の日本語訳]

「私たちは深い悲しみに打ちひしがれ、胸が張り裂けそうです。彼がこの世を去る最期の瞬間、私たちは幸運にも、愛情深く、思いやりのある、穏やかな言葉、思い、祈り、そして思いで彼を包み込むことができました。私たちは、彼の最高の思い出、笑い声、そして彼が他の人々に与えた強さと優しさを心から称えています。彼の死は計り知れないほど大きなものであり、計り知れません。彼の輝かしい人生における功績を振り返りながら、エースの記憶は永遠に生き続けるでしょう!」

 


 

▼ Kiss's original lead guitarist, Ace Frehley, dies at 74 | Hanomansing Tonight (CBC News)

 

▼ キッスのオリジナル・ギタリスト、エース・フレーリー死去 (amass - 2025/10/17)
https://amass.jp/185686/

▼ キッスの創設メンバー3人、エース・フレーリーの訃報を受けて追悼の声明を発表 (amass - 2025/10/17)
https://amass.jp/185687/

▼ KISS創設メンバー、エース・フレーリーが74歳で死去 (Rolling Stone Japan - 2025/10/17)
https://rollingstonejapan.com/articles/detail/43756

▼ Ace Frehley (Official Website)
https://www.acefrehley.com/

 


 

ファースト・アルバムの"KISS"以降もソングライターとして自身の楽曲を発表してきたエースが初めて自身の曲でリードヴォーカルを披露したのは6作目のスタジオ・アルバム"Love Gun"だった。

これによりキッスはリードヴォーカリスト4人体制が整い、次作のライヴ・アルバム"KISS Alive II"に収録されたエースがリードヴォーカルをとるスタジオ録音の新曲"Rocket Ride"はシングルカットもされ米39位のヒットにもなった

そして、活動中止中に制作が行われ4人同時にリリースされた各自のソロ・アルバムではエースのシングル"New York Groove"がメンバー中最上位の米13位のヒットを記録したのだった。

更には、ソロ・アルバムでの成功が要因としてあったのか、活動再開後のアルバム"Dynasty"では、第4のヴォーカリストであったエースがジーンのリードヴォーカル曲数を越えて、メインのヴォーカリストであるポールと並ぶ曲数でリードヴォーカルをとるようにまでなったのだ。

このエースの台頭により、キッスはより体制が強化されたと思われたが、その実、エース自身はアルコールやドラッグの問題を抱えつつも、ミュージシャンという立場に於いてはより自信を得、バンドへの不満も増す中、ソロ活動へと気持ちが動き、ついにはバンド脱退へと繋がるのだった。

 

▼ KISS - New York Groove (Live At The Brooklyn Bridge - 1996)

 

自身のことで言えば、エース・フレーリーは自分が生で見た数少ないミュージシャンの中の一人でもあった。それは2000年3月に来日公演が行われたキッスの"Farewell Tour"(さよならツアー)だった。最後の見納めとして何としても行きたかったライヴでもあったわけだが、実際はその後にバンドは解散を撤回し、メンバーを変えて活動を続けたのだった。

とは言え、エースは実質的にこのツアーを最後にバンドを離れたので(2002年2月24日に行われたソルトレークシティ・オリンピックの閉会式出演がエースのキッスでの最後のパフォーマンス)、このライヴに参加できて良かったと思っている。

やっぱり自分の人生に少なからず影響を受け、自分の人生の一部としても存在してくれたであろう人達にはできる限りは長く元気でいて欲しいとは思うものの、生きるもの何時かは別れが来るのは避けることのできない現実ではある。

エースは次の世界へと旅立ってしまったが、多分、この星はエースが暮らすには狭すぎたのだろう。

謹んでご冥福をお祈りいたします。

 

[おまけ]
こちらはエースが出演した米ダンキンドーナツのテレビCM

▼ Ace Frehley Dunkin Donuts Commercial

 

 

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KISS - Ace Frehley (Solo Album) (1978) / Ace Frehley

Spacewalk - A Tribute To Ace Frehley (1996) / Various Artists

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