ちなみに、このアルバムでは、5曲目の「Dancing In The Wind / ダンシング・イン・ザ・ウインド」が寺井尚子が作曲した曲、そして9曲目の「Cool Vibrations / クール・ヴァイブレーションズ」がレギュラー・カルテットのひとりである北島直樹氏が作曲した曲がオリジナル曲となる。アルバムには毎回、寺井さんやレギュラー・カルテットによるオリジナル曲が数曲収録されているわけだが、このアルバムに限らず、スタンダード・ナンバーと並んでいても違和感が無いところは流石といった感じ。
ところが、これが奇をてらったようなものではないばかりか、全く違和感が無いというか、見事に融合しているように感じたんだよね。特に惹かれたのが、オリジナル曲の「Thinking Of You / シンキング・オブ・ユー」や、「All For You / オール・フォー・ユー」、「Pure Moment / ピュア・モーメント」といった曲だったことも、寺井さんの音楽に興味を持った要因でもあった。
TRACKLIST 1. Tango Pour Claude / 2. Slow Dance Of Love / 3. Fragile / 4. Blue Bossa / 5. A Story Of Wind / 6. In The Velvet / 7. Spain / 8. Happy Bird / 9. November / 10. Ariake Dawn / 11. Libertango / 12. Shenandoah
この"Symphony - Live in Vienna"に収録されているのは、2008年のスタジオ・アルバム"Symphony"のリリースに先駆けて行われた、映画で言うところの完成披露試写会のようなライヴで、又、そういった意味では、アルバムのタイトル及び、タイトルのロゴからも容易に分かるように、スタジオ・アルバム"Symphony"のライヴ版といった内容。
スタジオ・アルバムの"Symphony"からは、イントロダクション的なオープニング曲の「Gothica / ゴシックの夢」と「Schwere Traume / シュヴィア・トローメ」の2曲を除く11曲が曲目としてクレジットされているが、実際には曲目としてクレジットされてはいないものの、「"Fleurs Du Mal / 嘆きの天使」の導入部分には部分的に"Gothica"も含まれている。
[CD] 1. Pie Jesu / 2. Fleurs Du Mal / 3. Symphony / 4. Sanvean / 5. Canto Della Terra (Duet with Alessandro Safina) / 6. Sarai Qui (Duet with Alessandro Safina) / 7. Attesa / 8. I Will Be With You (Where The Lost Ones Go) (Duet with Chris Thompson) / 9. Storia D'amore / 10. Pasión (Duet with Fernando Lima) / 11. Running / 12. Let It Rain / 13. The Phantom Of The Opera (Duet with Chris Thompson) / 14. Time To Say Goodbye / 15. Ave Maria / 16. Vide Cor Meum (Bonus track only available on the CD/DVD edition)
[DVD] 1. Pie Jesu / 2. Fleurs Du Mal / 3. Symphony / 4. Sanvean / 5. Canto Della Terra (Duet with Alessandro Safina) / 6. Sarai Qui (Duet with Alessandro Safina) / 7. Attesa / 8. I Will Be With You (Where The Lost Ones Go) (Duet with Chris Thompson) / 9. Storia D'amore / 10. Pasión (Duet with Fernando Lima) / 11. Running / 12. Let It Rain / 13. The Phantom Of The Opera (Duet with Chris Thompson) / 14. Time To Say Goodbye / 15. Ave Maria
DVD Extras • The Production (interview with Sarah Brightman) • The Songs (interview with Sarah Brightman) • The Location (interview with Father Anthony Faber and historian Elisabeth Lloyd-Davis) • Photo Gallery
私自身は、アルバムのイントロダクション的な1曲目の「Gothica / ゴシックの夢」から、シンフォニック・メタルやゴシック・メタルの様式を取り入れたような雰囲気のある2曲目の「Fleurs Du Mal / 嘆きの天使」へと流れるようにメドレーで続く、冒頭のこの2曲で一気に引き込まれたのだが、サラ・ブライトマンのようなクラシカル・クロスオーバー・サウンドにあまり興味が無くても、このオープニングの2曲はロック系が好きな人も割と受け入れやすいんじゃないかなと思う。特に壮大でドラマティックなロックが好きな人はこの曲の魅力を感じてもらえるのではないかと。
ちなみに、ゴシック・メタルの雰囲気が漂うようなアルバムのジャケットは、この"Fleurs Du Mal"からイメージして制作されたとのこと。又、1曲目のタイトルが"Gothica"で、アルバムの最後には曲目としてクレジットされていないものの、シークレット・トラックのようなかたちで"Gothica"~"Fleurs du Mal"へとメドレーで続く2曲のリプライズとも言えるような曲が収録されていることからして、恐らくはこの「ゴシック」というものがアルバムのひとつのテーマとしてあるのではないかとも思われる。
と、冒頭の3曲だけでも十分に感動的であり、このアルバムの凄さを予見できるのだが、4曲目の「Canto Della Terra / 大いなる世界」では更なる感動が待ち受けているのだ。イタリアを代表するテノール歌手アンドレア・ボチェッリとのデュエット曲でもあるこの曲の圧倒的なスケール感ときたら・・・。ここまで立て続けに来ると、素晴らしすぎて、もはや言葉が見つからないほど。
そして、6曲目に待ち構えているのは、なんとキッスのポール・スタンレーとのデュエット曲である「I Will Be With You (Where The Lost Ones Go / ビー・ウィズ・ユー ~いつもそばに~」。この曲、元々はポケモンの劇場版映画10作目の記念作品「ポケットモンスター ダイヤモンド&パール ディアルガVSパルキアVSダークライ」のエンディング・テーマ曲をアルバム制作中に依頼受けて提供されたもので、そういった理由から、アルバムよりも一足先にお目見えした曲ではあったのだが、その映画版はクリス・トンプソンとのデュエット曲だったものの、アルバムではハードロックバンドのシンガーとデュエットしたいとのサラの希望もあり、ポール・スタンレーとのデュエットが実現したとのこと。
又、冒頭の方でも述べたように、曲名としてはクレジットされていないが、14曲目のトラック内には"Forbidden Colours"の後に約1分の空白を挟んで、1曲目の"Gothica"~2曲目の"Fleurs du Mal"へとメドレーで続くこれら2曲のリプライズと呼べるような曲がシークレット・トラックのようなかたちで収録されている。
1. Gothica / ゴシックの夢
2. Fleurs Du Mal / 嘆きの天使
3. Symphony / シンフォニー
4. Canto Della Terra / 大いなる世界
5. Sanvean / サンヴィーン
6. I Will Be With You (Where The Lost Ones Go) / ビー・ウィズ・ユー ~いつもそばに~
7. Schwere Träume / シュヴィア・トローメ
8. Sarai Qui / サライ・クイ
9. Storia d'Amore / 愛の物語
10. Let It Rain / レット・イット・レイン
11. Attesa / アテッサ
12. Pasión / パシオン
13. Running / ランニング(ジュピター ~ 栄光の輝き)
14. Forbidden Colours [Bonus Track for Japan] / 禁じられた色彩 ~ 戦場のメリークリスマス [日本盤ボーナス・トラック]
NOTES
• Canto della Terra - Duet with Andrea Bocelli • I Will Be with You (Where the Lost Ones Go) - Duet with Paul Stanley • Sarai Qui - Duet with Alessandro Safina • Pasion - Duet with Fernando Lima
• Hidden Track - Gothica / Fleurs du Mal (Reprise) • 日本盤の"Hidden Track"(シークレット・トラック)は、日本盤ボーナス・トラック「Forbidden Colours / 禁じられた色彩 ~ 戦場のメリークリスマス」と同一トラック内の最後に収録
• 日本盤初回プレスCD(ジュエル・ケース仕様タイプ) [Japanese First Pressing CD] • 解説・歌詞・対訳付
• US 13位 / UK 13位
▼ Sarah Brightman - Symphony (Promotion UK)
▼ Sarah Brightman - Gothica / Fleurs Du Mal
▼ Sarah Brightman (Duet with Fernando Lima) - Pasión
以下の動画は、恐らくは日本で最も有名なサラ・ブライトマンの曲なのではないかと思われる「A Question Of Honour / クエスチョン・オブ・オナー」のオフィシャル・オーディオ。このアルバムの収録曲ではないのだが、サラ・ブライトマンという歌手を良く知らないという人でも、この曲を聴けば、あ~なるほどと思う方も多いのではないかと思うことから、ここに加えてみた。特にサッカー好きの人は多分聞き覚えがあるのではないだろうか。曲の前半ではいや知らないと思っていても2:00過ぎあたりから聴けば、きっと、あ~知ってるとなると思う。
▼ Sarah Brightman - A Question Of Honor (Radio Edit)
※ 補足(ウィキペディアより参照・引用) "It's not a question of life or death, it's a question of honour." (生きるか死ぬかの問題ではない。名誉の問題である。)という言葉は騎士道の精神を現す表現である。又、本曲では「あなたが勝とうが負けようが、それは名誉の問題」と歌われており、勝敗より名誉を重んじる伝統的な「騎士道精神」を踏襲した歌詞になっている。