2023/04/22

WROUGH & WREADY 「ラフ・アンド・レディ」 / WRABIT (1981)

CDの帯:ラフ・アンド・レディ / ラビット

Album Cover (front): Wrough & Wready / Wrabit

こちらは'80年代ロックのトレンドとも言えるハイ・トーン・ヴォイスと鉄壁のコーラス・ハーモニーを有するカナダのロック・バンド、ラビット(Wrabit)のデビュー・アルバム「Wrough & Wready / ラフ・アンド・レディ」

実際、ヴォーカルとコーラス・ハーモニーは当時のボストンや、ジャーニー、スティクスに匹敵すると断言できるクオリティーを誇っており、そういった意味に於いてはもっと売れてもおかしくないサウンドだったとも思えるのだが、バンドは3枚のアルバムを残して活動に終止符を打った。

※ 補足:ラビット(Wrabit)
このデビュー・アルバムの時点では6人編成のバンドであった。ちなみに、'70年代に結成され、後にプログレッシブ・ロック・バンドのイエスに加入したトレヴァー・ラビンと、リードヴォーカリストであるレスリー・マッコーエンの後任としてベイ・シティ・ローラーズに加入したダンカン・フォールが在籍していた南アフリカのロックバンド、ラビット(Rabbitt)とは別バンド。一説ではこのバンドの存在があったことからバンド名のスペルが変えられたと言われている。なお、現時点ではラビット(Wrabit)についてのウィキペディアのページは存在しない。

 

Album Cover (back): Wrough & Wready / Wrabit

で、このラビットのデビュー・アルバム"Wrough & Wready、米ビルボードチャートでは最高位で157位という結果だったものの、一部でマニアックな人気を博していたこともあり、中古市場でも入手困難な故に高値が付いていたのだが、昨年(2022年)、限定生産で日本盤が再リリースされた(日本に於いては1993年に世界で初めてCD化されて以来の再発)。

自分はと言えば、当時は何となく1曲目だけのような気がして(これといった根拠は無いものの、何か予感めいたものがあった)、アルバムを買うには至らなかったのだが、その1曲目の「Anyway, Anytime / エニーウェイ・エニータイム」はかなり気に入っており、年代的にも近い時期にリリースされた曲で、曲調や曲名が似ていることもあって、自分の中ではジャーニーの「Any Way You Want It / お気に召すまま」と双璧をなす曲として位置付けていたようなところがあった(表の"Any Way You Want It"、裏の"Anyway, Anytime"といった感じ)。ちなみに、ジャーニーの"Any Way You Want It"は前年の1980年にリリースされた曲。

と、そんな理由もあって、アルバムは何となくパスしていたものの、実を言うと、シングル盤だけは買おうとしていたことをこれを書きながら思い出した。しかしながら、デビューしたてのマイナーなバンドのシングル盤ということもあってか、レコード店で探してもそのシングルは見つけられず、結局はこのアルバムが再発されて購入する日まで縁のないまま時が過ぎていたのだった。

▼ 日本盤シングルのジャケット写真 (Discogs)
エニーウェイ・エニータイム / ラビット

実のところ、思い出の曲でもあるので、入手できるのであれば"Anyway, Anytime"だけでも別に構わないという思いで購入したアルバムではあったのだが、アルバムを通して聴いてみた感想としては、流石に"Anyway, Anytime"に匹敵するような曲は見当たらなかったものの、それでも、思っていた以上に全体のクオリティーが高いアルバムだったというのが第一印象で感じたことだった。ということで、当時抱いていた1曲目だけという根拠の無い予感は当たっていたようで当たっていなかったということを時を経て確認できたのだった。

ちなみに、曲順は自分好みに並び替えてプレイリストに登録している(記事下部の"TRACKLIST"に [自分垂涎の曲順] として記載)。

 

▼ WRABIT - Anyway, Anytime

https://www.youtube.com/watch?v=G_RQ2uGqcWM

 

▼ WRABIT - Just Go Away

https://www.youtube.com/watch?v=_JcIg3cBxJE

 

カナダのバンドと言えば、ラッシュ(Rush)と、トライアンフ(Triumph)が双璧だと思うのだが、この両バンドを知る人にとっては意外とカナダ繋がりということでラビットの存在を知る人も少なくないのかもしれない。そして、世界的に名を馳せるカナダのミュージシャンは案外多い。

※ 補足:日本でもよく知られるカナダのバンド及びミュージシャン
ラッシュ (Rush) / トライアンフ (Triumph) / ラヴァーボーイ (Loverboy) / ジョニ・ミッチェル (Joni Mitchell) / ニール・ヤング (Neil Young) / ブライアン・アダムス (Bryan Adams) / セリーヌ・ディオン (Celine Dion) / アラニス・モリセット (Alanis Morissette) / ジャスティン・ビーバー (Justin Bieber) / アヴリル・ラヴィーン (Avril Lavigne) / シャナイア・トゥエイン (Shania Twain) / カーリー・レイ・ジェプセン (Carly Rae Jepsen)

 

CD Case (back cover): Wrough & Wready / Wrabit

TRACKLIST
1. Anyway, Anytime / 2. Pushin On / 3. Can't Be Wrong / 4. Back Home / 5. Too Many Years / 6. Just Go Away / 7. Tell Me What To Do / 8. How Does She Do It / 9. Here I'll Stay / 10. Don't Say Goodnight To Rock And Roll

1. エニーウェイ・エニータイム / 2. プッシン・オン / 3. キャント・ビー・ロング / 4. バック・ホーム / 5. トゥー・メニー・イヤーズ / 6. ジャスト・ゴー・アウェイ / 7. テル・ミー・ホワット・トゥ・ドゥ / 8. ハウ・ダズ・シー・ドゥ・イット / 9. ヒア・アイル・ステイ / 10. 朝までロックン・ロール

[自分垂涎の曲順]
1, 7, 3, 4, 6, 5, 8, 2, 9, 10

NOTES
• 生産限定盤(ユニバーサル企画シリーズ:入手困難盤復活!! HR/HM VOL.4 ★北米編★)
• マスター:1993年
• CD発売日:2022年1月26日
• 品番:UICY-79840
• 解説・歌詞付(対訳無し)

WRABIT - BAND MEMBERS (Listed on Back Cover)
• David Aplin - Guitar
• Les Paulhus - Keyboards & Vocals
• Lou Nadeau – Lead Vocals
• Chris Brockway – Bass Guitar & Vocals
• Scott Jefferson Steck – Drums
• John Albani – Guitar & Vocals

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