2017/04/20

EDGE OF THE CENTURY 「エッジ・オブ・ザ・センチュリー」 / STYX (1990)

CDの帯:エッジ・オブ・ザ・センチュリー / スティクスAlbum Cover (front): Edge of the Century / Styx  Album Cover (back): Edge of the Century / Styx  Promotional sticker: Edge of the Century / Styx

1983年リリースのスタジオ・アルバム「Kilroy Was Here / ミスター・ロボット」発表後の翌年(1984年)にリリースされたライヴ・アルバム「Caught in the Act / スティクス・ライヴ」を最後に、解散状態にあったスティクスの復活アルバムがこの「Edge of the Century / エッジ・オブ・ザ・センチュリー」。

ただし、6年のブランクを経ての再始動ではあったものの、中心人物の一人であるトミー・ショウ(ギター & ヴォーカル)は参加しておらず、アルバムでは、そのトミー・ショウに代わり、グレン・バートニック(ギター & ヴォーカル)が新メンバーとして起用されている。

実を言うと、この"Edge of the Century"は、日本盤はおろか、海外盤も長いこと廃盤状態になっていたので、再発されることをずっと心待ちにしていたアルバムだった。昨年の2016年にようやく再発されたことから、最近でも良く聴いているアルバムのひとつでもある。

Album Cover (front) with Obi & Promo Sticker: Edge of the Century / Styxただ、復活アルバムとは言っても、新メンバーのグレン・バートニックがリード・ヴォーカルをとる曲が4曲含まれており、そのグレン・バートニックがリード・ヴォーカルをとる曲がアルバムの1曲目であり、又、その曲がファースト・シングルにも選ばれたことからも分かるように、懐古的なものではなく、むしろ新生面が打ち出されたアルバムといった印象がある。

ということで、これまでのスティクスのイメージでアルバムを聴くと、出だしから面食らうアルバムではあるが、米3位のヒットを記録した"Show Me The Way"や、米25位の"Love At First Sight"といったデニス・デ・ヤングがヴォーカルをとる曲を聴くと、あーやっぱりスティクスだといった安堵感がある。

加えて、ミュージカルを連想するようなラストの"Back To Chicago"なんかを聴くと、実はこういった曲が最もデニス・デ・ヤングらしいのではないかといういう気もする。

アルバムは、奇数曲がグレン・バートニック及びジェイムス・ヤングがヴォーカルをとる曲、そして、偶数曲は全てデニス・デ・ヤングがヴォーカルをとる曲といった具合に、交互に配置された曲構成になっているのも面白いところ。つまりは、同じヴォーカリストの曲が続くことは無いということ。

 

Members: Edge of the Century / Styx

 

その後の1996年には、トミー・ショウが加わった全盛期のメンバーでのツアーが発表されるも、ツアー開始直前にドラマーのジョン・パノッツォがアルコール依存に起因する肝硬変により47歳という若さで急逝。そのため"Return to Paradise"と題されたリユニオン・ツアーは、一方でジョン・パノッツォを追悼するツアーともなった。

そういった経緯もあり、結果的にジョン・パノッツォにとってはこの"Edge of the Century"が最後のアルバムとなってしまったのは残念でもあるし、又、そうした意味に於いても、この"Edge of the Century"もまたスティクスの歴史を語る上でも外すことのできないアルバムのひとつであると思う。

 

▼ Styx - Show Me The Way (Return to Paradise Tour 1996)

 

[Audio]

▼ Styx - Love At First Sight
https://www.youtube.com/watch?v=xmmymL5zsFU

▼ Styx - Carrie Ann
https://www.youtube.com/watch?v=nFd5GDp8U3c

▼ Styx - Back To Chicago
https://www.youtube.com/watch?v=nHMXiuLzDtk

 

TRACKLIST
1. Love Is The Ritual / 2. Show Me The Way / 3. Edge Of The Century / 4. Love At First Sight / 5. All In A Day's Work / 6. Not Dead Yet / 7. World Tonite / 8. Carrie Ann / 9. Homewrecker / 10. Back To Chicago

1. ラヴ・イズ・ザ・リチュアル / 2. ショウ・ミー・ザ・ウェイ / 3. エッジ・オブ・ザ・センチュリー / 4. ラヴ・アット・ファースト・サイト / 5. オール・イン・ア・デイズ・ワーク / 6. ノット・デッド・イェット / 7. ワールド・トゥナイト / 8. キャリー・アン / 9. ホームレッカー / 10. バック・トゥ・シカゴ

 

CDの帯(裏面側):Edge of the Century / StyxNOTES
• Lead Vocals: Dennis DeYoung (2. 4. 6. 8. 10) /  James Young (9) /  Glen Burtnik (1. 3. 5. 7)

• CD発売日:2016年11月2日(再発盤)
• 完全生産限定盤
• US初回盤LPを復刻した紙ジャケット仕様
• アメリカ盤ジャケットの表に貼付されていたプロモ・ステッカー(ミニタイプ)付き
• SHM-CD
• 2016年最新リマスター 
• 解説・歌詞・対訳付

• Album: US 63位 - Gold (1998-RIAA)
• Singles: "Love Is the Ritual" US 80位 / "Show Me the Way" US 3位 / "Love at First Sight" US 25位

 

STYX - BAND MEMBERS (Listed on Back Cover)
• Dennis DeYoung (デニス・デ・ヤング) - Keyboards & Vocals
• James Young (ジェイムス・ヤング) - Guitars & Vocals
• Glen Burtnik (グレン・バートニック) - Guitars & Vocals
• John Panozzo (ジョン・パノッツォ) - Drums & Percussion
• Chuck Panozzo (チャック・パノッツォ) - Bass Guitar

 

 

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