2015/06/10

HELL FREEZES OVER 「ヘル・フリーゼズ・オーヴァー」 / EAGLES (1994)

CDの帯(初回プレス盤):ヘル・フリーゼズ・オーヴァー / イーグルスAlbum Cover (Slip Case - front): Hell Freezes Over / Eagles   Album Cover (Slip Case - front): Hell Freezes Over / Eagles   Album Cover (Jewel Case - front): Hell Freezes Over / Eagles

名作「Hotel California / ホテル・カリフォルニア」に続く3年ぶりのスタジオ・アルバム「The Long Run / ロング・ラン」を1979年にリリースしたイーグルス。この間にオリジナルメンバーのベーシストであるランディ・マイズナーがバンドを脱退し、後任にティモシー・B・シュミットが加入。そして、翌年の1980年にはイーグルス初のライヴ・アルバム「Eagles Live / イーグルス・ライヴ」をリリースするも、1982年には正式にバンドの解散が伝えられることに・・・。

それから十数年の歳月が流れた1994年、イーグルスは遂に再結成を果たし、MTVスペシャルでライヴを披露。そして、同年にはそのMTVのライヴでも披露された4曲の新曲(スタジオ・ヴァージョン)と、MTVでのライヴを収録したこのアルバム「Hell Freezes Over / ヘル・フリーゼズ・オーヴァー」を発表。

と、このアルバムがリリースされるまでの流れを簡単に記したのだが、やっぱり、この"Hell Freezes Over"は、それまでの経緯をおさらいしてからでないと語れないアルバムなのだ。まぁ、解散から復活までのこの間にはランドセルをしょっていた子供が成人している位の年月が流れているのだけれど。

過去の楽曲のライヴだけでなく、新曲が4曲含まれていることから、この復活劇が単なる懐古主義的なものではなく、新たなる幕開けを示唆しているようなアルバムでもあったわけだが、エレキが使用されているとはいえ、ストリングスを交えたアコースティックな雰囲気漂うライヴの方もこれまた素晴らしい演奏で、ライヴ・アルバムとしても申し分ない出来。

しかも、ライヴの方は、比較的スタジオ・ヴァージョンに忠実な演奏がされているので、聴いていて安心感のようなものもがある。とは言え、ゆったりとしたボンゴのリズムとフラメンコのような雰囲気で始まる"Hotel California"を初めて聴いたときはゾクゾクしたなぁ。

個人的には"Hotel California"のアルバムに収録されていた大好きな2曲「Wasted Time / 時は流れて」と「The Last Resort / ラスト・リゾ-ト」が演奏されているのが特に嬉しかったし、同様に"Hotel California"のアルバム収録曲であり、ジョー・ウォルシュがヴォーカルをとる「Pretty Maids All in a Row / お前を夢みて」も、改めて曲の魅力に気付いたようなところもあった。

それと、ライヴではドン・ヘンリーのソロアルバムから「New York Minute / ニュ-ヨ-ク・ミニット」が演奏されているのだが、これが、他のイーグルスの曲に混じっていても全く違和感の無い雰囲気というか、これもがまるでイーグルスの曲であるかのように聴こえるのだ。自分の場合はこのアルバムで初めて知った曲だったので、新鮮でもあり興味深かったのだが、当時はこの曲がドン・ヘンリーのソロ作品だとは知らなかったことから、イーグルスの曲のひとつとして聴いていたようなところがあった(新曲もしくは未発表曲だと思っていた)。

それにしても、ほんと素晴らしいライヴだこと。演奏のみならず、アンサンブルも素晴らしいし、加えて、オリジナルのスタジオ・ヴァージョンにあるコーラス・ハーモニーも見事に再現されているので、ライヴとはいえ、スタジオ・ヴァージョン並みに聴きごたえがあるんだよね。できれば、この時のテンションと結束力で、これに続くニューアルバムをリリースして欲しかったところだが、次作がリリースされたのは、なんとこれから13年後の2007年のことだった・・・。

Jewel Case + Slip Case: Hell Freezes Over / Eagles   Jewel Case + Slip Case: Hell Freezes Over / Eagles

 

TRACKLIST
1. Get Over It / 2. Love Will Keep Us Alive / 3. The Girl from Yesterday / 4. Learn to Be Still / 5. Tequila Sunrise / 6. Hotel California / 7. Wasted Time / 8. Pretty Maids All in a Row / 9. I Can't Tell You Why / 10. New York Minute / 11. The Last Resort / 12. Take It Easy / 13. In the City / 14. Life in the Fast Lane / 15. Desperado

1. ゲット・オ-ヴァ-・イット / 2. ラヴ・ウィル・キ-プ・アス・アライヴ / 3. ザ・ガ-ル・フロム・イエスタデイ / 4. ラ-ン・トゥ・ビ-・スティル / 5. テキ-ラ・サンライズ / 6. ホテル・カリフォルニア / 7. 時は流れて / 8. お前を夢みて / 9. 言いだせなくて / 10. ニュ-ヨ-ク・ミニット / 11. ラスト・リゾ-ト / 12. テイク・イット・イ-ジ- / 13. イン・ザ・シティ / 14. 駆け足の人生 / 15. ならず者

 

NOTES
• The album contains four new studio tracks and eleven tracks recorded live for an MTV special.
• Tracks 1-4: New Studio Tracks / Tracks 5-15: MTV Live (1994)

• Album: US 1位 (9x Platinum / 2014-RIAA)
• Single: "Get Over It" US 31位

• 日本盤初回プレスCD [Japanese First Pressing CD]
• 解説・歌詞・対訳付
• This release came with a cardboard slipcover over a standard jewel case.

 

EAGLES - BAND MEMBERS (Listed in Booklet)
• Don Felder (ドン・フェルダー) - Guitars, Vocals
• Glenn Frey (グレン・フライ) - Guitars, Piano, Keyboards, Vocals
• Don Henley (ドン・ヘンリー) - Drums, Percussion, Vocals
• Timothy B. Schmit (ティモシー・B・シュミット) - Bass, Vocals
• Joe Walsh (ジョー・ウォルシュ) - Guitars, Organ, Vocals

 

▼ Eagles - Hotel California (Acoustic 1994)

 

 

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