まさか、こんなアルバムがリリースされようとは思ってもみなかったのだが、念のために言っておくと、これは"New England"のオリジナル・アルバムではなく、未発表のデモ音源を集めた企画盤で、そういった意味では、どちらかといえばマニア向けのアルバムといった印象。ただ、デモ音源集とは言っても、これが中々侮れないのだ。
収録されているのは、ファースト・アルバム収録曲のデモ・ヴァージョン6曲と、セカンド・アルバム収録曲のデモ・ヴァージョンが1曲、そして、未発表曲が3曲の全10曲で、全てがデビュー前に録音されていた音源とのこと。ただし、デビュー前のデモとは言っても、きちんとしたスタジオで収録されているようで、録音状態は割と良好で、未発表曲の3曲に於いては、どうしてその後のアルバムに収録されなかったのかと不思議に思うほど曲としての完成度も高いものなんだよね。
ただ、自分が最も好きなファースト・アルバム収録曲のデモは、さすがにファースト・アルバムで披露されたヴァージョンに比べると、まだ野暮ったく、泥臭い印象がある。しかしながら、裏を返せば、ファースト・アルバムでのサウンドが如何に素晴らしいものであったかが再確認できるということにもなるし、又、これらの楽曲がどのように進化を遂げ、昇華されていったのかを知ることができるという点では興味深くもあり貴重だと思う。特にスケール感のある"Nothing to Fear"は、元々はこんな曲だったのかと驚かされたしね。
それにしても、こんな音源が存在していたとは驚きだね。しかも、デモ音源とは言っても、デモとしてはほぼ完成形のようだし、未発表曲の3曲もクオリティーが高く、ほんとファンにとっては価値のあるアルバムだと思う。
NEW ENGLAND - BAND MEMBERS
• John Fannon (ジョン・ファノン) - Vocals, Guitar
• Hirsh Gardner (ハーシュ・ガードナー) - Drums, Vocals
• Gary Shea (ゲイリー・シェア) - Bass
• Jimmy Waldo (ジミー・ウォルドー) - Keyboards, Vocals
TRACKLIST
1. Alone Tonight / 2. Nothing To Fear / 3. Candy / 4. I Will Be There / 5. Shoot / 6. Don't Ever Wanna Lose Ya / 7. Hello Hello Hello / 8. Even When I'm Away / 9. Searchin' / 10. Turn Out The Light
1. アローン・トゥナイト / 2. ナッシング・トゥ・フィアー / 3. キャンディ / 4. アイル・ビー・ゼア / 5. シュート / 6. ドント・エヴァー・ウォナ・ルーズ・ヤ / 7. ハロー・ハロー・ハロー / 8. イーヴン・ウェン・アイム・アウェイ / 9. サーチン / 10. ターン・アウト・ザ・ライト
NOTES
• 日本盤初回プレスCD(世界初CD化盤) [Japanese First Pressing CD]
• 解説・歌詞・対訳付
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