2024/07/11

LIVE AT THE REGENT THEATRE 「ライヴ・アット・ザ・リージェント・シアター」 / NEW ENGLAND (2016)

CDの帯:ライヴ・アット・ザ・リージェント・シアター / ニュー・イングランド

Album Cover (front): Live At The Regent Theatre / New England Album Cover (back): Live At The Regent Theatre / New England CD Case (back cover): Live At The Regent Theatre / New England

こちらは、グループの解散から数十年の時を経て、まさかのオリジナル4でのライヴ活動を再開したニュー・イングランドが2016年にリリースした2014年収録のライヴ・アルバム「Live At The Regent Theatre / ライヴ・アット・ザ・リージェント・シアター」。

流石にジョンの声の張りは当時のままとは言えないまでも、往々にしてありがちな、声の劣れは否めず、聞いてて辛いということはなく、これなら全然許容範囲というか、むしろハーシュとジミーのコーラスを含めてもよく出てるなぁといった印象。実は、活動再開は喜ばしいものの、この点が唯一気がかりではあったのだ。

そして、遂に、この年、ニュー・イングランドは初来日を果たし、2016年11月18日と20日の両日、神奈川のクラブチッタでライヴを行ったのだった。

CD: Live At The Regent Theatre / New England 

で、このライヴ・アルバム、付属の解説書によると、収録が行われた米マサチューセッツ州アーリントンのリージェント・シアターというのは約450人収容の小規模ホールだそうで、そういった意味では、バンドと観客との距離が近く、有名バンドの大規模会場でのライヴ・アルバムとは違ったアットホーム的な雰囲気が感じられる。

ライヴで演奏されているのは、ファースト・アルバムの「New England / 失われし魂」 (1979) から6曲、セカンド・アルバムの「Explorer Suite / 果たしなき冒険」 (1980) から6曲、サード・アルバム「Walking Wild / ウォーキング・ワイルド」 (1981) から2曲の計14曲で、加えて、ニュー・イングランドにとって35年ぶりとなるスタジオ・レコーディングの新曲「I Know There's Something Here / アイ・ノー・ゼアズ・サムシング・ヒア」がボーナス・トラックとして最後に収録といったアルバム構成になっている(帯には日本盤ボーナストラック1曲収録と記載されているが、輸入盤にもこの曲は収録されているようだ)。

なお、実際のライヴでは演奏されていたファースト・アルバム収録の「P.U.N.K. (Puny Undernouriished Kid)」と、セカンド・アルバム収録の「Livin' In The Eighties」は何らかの都合によりカットされている。特に「P.U.N.K. (Puny Undernouriished Kid)」はライヴのアンコールで演奏された曲であり、ライヴの定番曲でもあるので、外さざるを得ない相応の理由があったのかもしれない

ライヴとは言え、曲の再現度という点ではかなり高い。オリジナルのイメージを壊すような変なアレンジもなく、極めてスタジオ・ヴァージョンに忠実な演奏がされていることもあり、聴いてて安心感がある。この点についてはキーボードのジミー・ウォルドーが多くの曲でスタジオ・ヴァージョンとほぼ同一の音色を奏でているということと、そのジミー・ウォルドーとドラムスのハーシュ・ガードナーがリードヴォーカルのジョン・ファノンよりも高いキーでコーラス・ハーモニーをとることができるというのも大きな要因としてあるのではないかと思う。

あえて一つだけ言わせてもらえれば、惜しむらくは、もうちょっとジャケットのデザインに力を入れてほしかったところ。こう言っちゃ何だが、最近のブートレッグの方がよっぽどクオリティーが高いんじゃないかと思えるレベル。まぁ、これはリリースする側の問題ではあるのだが、正直、やっつけ仕事といった感じで、バンドに対する愛情なんてものもさほど感じられないのが残念ではある。ちなみに、ジャケットは冊子にはなっておらず、内側が真っ白の2つ折りの紙が差し込まれているだけという仕様(日本版にはこれに紙1枚の解説書が折りたたんで挟み込まれている)。

 

▼ New England - Don't Ever Wanna Lose Ya (Live At The Regent Theatre)

 

▼ New England - I Know There's Something Here

 

NEW ENGLAND - BAND MEMBERS (Listed in Booklet)
• John Fannon (ジョン・ファノン) - Vocals, Guitars, Harmonica and Piano
• Hirsh Gardner (ハーシュ・ガードナー) - Drums and Vocals
• Gary Shea (ゲイリー・シェア) - Bass, Ukulele and Vocals
• Jimmy Waldo (ジミー・ウォルドー) - Keyboards, Rhythm Guitar and Vocals

TRACKLIST
01. Seal It With A Kiss / シール・イット・ウィズ・ア・キス
02. L-5 / L-5
03. Hello Hello Hello / ハロー・ハロー・ハロー
04. Alone Tonight/Shoot / アローン・トゥナイト~シュート
05. Holdin'Out On Me / ホールディン・アウト・オン・ミー
06. Conversation / カンヴァセーション
07. Shall I Run Away / シャル・アイ・ラン・アウェイ
08. Turn Out The Light / 灯を消せ
09. Honey Money / ハニー・マネー
10. Explorer Suite / エクスプローラー・スイート
11. Hope / ホープ
12. Nothing To Fear / ナッシング・トゥ・フィアー
13. Don't Ever Wanna Lose Ya / 失われし魂
14. You'll Be Born Again / ユール・ビー・ボーン・アゲイン
[bonus track]
15. I Know There's Something Here / アイ・ノー・ゼアズ・サムシング・ヒア (Studio Recording)

NOTES
• 日本盤先行発売
• SHM-CD仕様
• ボーナス・トラック1曲収録
• 解説付(歌詞・対訳なし)
• 品番:KICP-1825
• CD発売日:2016.11.9

 

▼ New England - Don't Ever Wanna Lose Ya (Live at Club Citta Kawasaki, Japan 2016)

 

▼ New England - Get It Up (Live at Club Citta Kawasaki, Japan 2016)

 

 

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