2015/03/06

LIVE AT THE RAINBOW '74 / QUEEN (2014)

CDの帯:ライヴ・アット・ザ・レインボー '74 / クイーンAlbum Cover (front): Live At The Rainbow '74 / Queen   Album Cover (back): Live At The Rainbow '74 / Queen

フレディ亡き後、クイーンのライヴ・アルバムは数多くリリースされているので、多少食傷気味なところもあったのだが、この「Live At The Rainbow '74 / ライヴ・アット・ザ・レインボー '74」は、クイーン初期のライヴ・アルバムということで、これまでのライヴ・アルバムとは一線を画する曲構成が新鮮でもあり、自分は勿論のこと、多くのファンにとっても嬉しいリリースだったのではないだろうか。しかも、"Queen II Tour"と"Sheer Heart Attack Tour"の両方のライヴが楽しめるからね。

何しろ、オープニングが"Queen II Tour"の方は"Procession"~"Father To Son"、そして"Sheer Heart Attack Tour"の方は"Procession"~"Now I'm Here"なので、中後期のライヴ・アルバムとは雰囲気が全く違うのだ。又、中後期のライヴに比べるとコーラス・ハーモニーも丁寧だし、フレディのヴォーカルと演奏、それに曲構成もスタジオ・ヴァージョンに割と忠実なので、中後期のライヴと比較すると、スタジオ・ヴァージョンとの垣根がさほど無い印象で、聴き応えがあるんだよね。

それに、これまでのライヴ・アルバムには収録されていなかったオフィシャル初披露のライヴ・ヴァージョンが盛り沢山で、"Father To Son"、"Ogre Battle"、"Son And Daughter"、"White Queen (As It Began)"、"Great King Rat"、"The Fairy Feller's Master-Stroke"、"Modern Times Rock 'n' Roll"、"Flick Of The Wrist"、"In The Lap Of The Gods"("Revisited"じゃない方)、"Bring Back That Leroy Brown"、"Stone Cold Crazy"、"See What A Fool I've Been"といった曲が今回初登場となっている。

又、メドレーという形ではなく、フルで演奏されている"Seven Seas Of Rhye"と"Liar"も初お目見えだし、メドレーに組み込まれた形とはいえ、"The March Of The Black Queen"も、これまたライヴ・アルバムでは初登場となる曲。ライヴ終盤のスタンダード曲によるロックンロールメドレーもこれまた初出のもの。

それにしても、"Bohemian Rhapsody"や"We Are the Champions"が無くても、これだけ素晴らしい内容のアルバムになるのだから、いかにクイーンが、この時代から魅力的な楽曲を数多く生み出していたかということを再認識すると同時に、よくぞここまで初期の複雑に構築された曲をライヴで再現していたものだと感心するばかり。

 

CD 1: Live At The Rainbow '74 / Queen   CD 2: Live At The Rainbow '74 / Queen

 

「ディスク-1」の"Queen II Tour"についていえば、元々は、"Queen II"に続く3枚目のアルバムであると同時に、初のライヴ・アルバムとしてリリースされる予定でレコーディングされていたものだそうだが、レコーディングできる状態の新曲が数多くあったことから、スタジオ・アルバム"Sheer Heart Attack"の制作が優先され、結局はお蔵入りとなったということらしい。

そして、「ディスク-2」の"Sheer Heart Attack Tour"の方は、そのスタジオ・アルバム"Sheer Heart Attack"リリース直後のライヴで、会場は「ディスク-1」の"Queen II Tour"と同じレインボー・シアター。「ディスク-1」の"Queen II Tour"が'74年3月のライヴ、そして、「ディスク-2」の"Sheer Heart Attack Tour"が、それから8か月後となる'74年11月のライヴ、しかも、その"Sheer Heart Attack Tour"の直前にはスタジオ・アルバムの"Sheer Heart Attack"がリリースされているのだから、この時期はかなり精力的に活動していたことが窺い知れる。

自分はといえば、これらのトラックリストを見ただけで聴く前から結構ワクワクしていたアルバムだったのだが、実際に聴いてみると、これが期待に違わない内容で、特に、メドレーで部分的に演奏されているのかと思っていた"The Fairy Feller's Master-Stroke"がフルで演奏されていたことには一番驚いた。又、"Stone Cold Crazy"なんてジョンのベースがブイブイ唸ってカッコいいし、ブートで聴いていた時から特に好きだった"White Queen (As It Began)"の間奏部分にはやっぱりゾクゾクさせられた。それと、MCの所々で聴けるフレディ独特の笑い声が何とも味わいがあっていいのだ。分かっていても毎回釣られて笑みがこぼれるほど。

余談になるが、初期のライヴの定番曲でもある"See What A Fool I've Been"を、自分は長いこと(つい数年前まで)カヴァー曲だとばかり思っていたのだった。この曲はシングル「Seven Seas Of Rhye / 輝ける7つの海」のB面に収録されていただけで、オリジナルのアルバムには未収録だし、初期のライヴでも大抵は後半のカヴァー曲によるメドレーの前後に演奏されることが多かったみたいだしね。それに、何よりも曲調がクイーンのイメージはとは多少かけ離れたようなブルース色が濃い曲なので、ブライアン・メイのソングライター表記を見るまではオリジナルだとは思ってもみなかったんだよね。

 

Album Cover (inside): Live At The Rainbow '74 / Queen

▲ 中央部分の内側にオリジナルのブックレットと日本語のブックレットが入っている(幾分取り出し辛い構造ではある)。

 

ただ、トラック割りに関してはちょっと気になるところ。例えば"Son And Daughter"は、 どちらのディスクも、"Son And Daughter"、"Guitar Solo"、"Son And Daughter (Reprise)"と三分割されているし、同様に"Keep Yourself Alive"も、両ディスク共に、"Keep Yourself Alive"、"Drum Solo"、"Keep Yourself Alive (Reprise)"と三分割されている。まぁ、"Son And Daughter"は長いんで分かるにしても、"Keep Yourself Alive"は分割する意味があったのだろうかね。曲の一部にもなっている1分にも満たない短いドラム・ソロや、後半の"Reprise"の方だけ聴くとか無いからね(笑)。それに、シャッフル再生だと、これらの曲は分割されて再生されることになるしね。

又、他の曲も、曲の頭でトラック割りされてるので、冒頭の曲紹介のMCは前の曲の最後に含まれるかたちなっていることから、アルバムを通して聴く分には問題無いのだが、曲単体で聴くような場合は、ちょっと不自然な感じになる。

ということで、自分の"iTunes"には"Son And Daughter"と"Keep Yourself Alive"は1曲に結合して取り込んでいるし、他の曲もトラック割りし直している。やっぱり、フレディの曲紹介に続いて目的の曲を聴きたいからね。

でも、考えてみたら、このトラック分割は、ダウンロード販売を見据えたビジネス的要素が側面としてあるのかもしれない。例えば、個別に"Son And Daughter"や"Keep Yourself Alive"を購入しようとする場合は当然3トラック分購入することになるだろうし、それならばアルバムごと買った方が割安だと考える人も多いだろうからね。まぁ何と言うか、それだけ音楽業界も厳しい状況だということなんだろうか。

なお、日本盤は、解説、歌詞、対訳付だが、歌詞と対訳はスタジオ・ヴァージョンのものが記載されているので、例えばメドレーとして部分的に組み込まれている"March Of The Black Queen"は長い歌詞の全文が掲載されているし、ライヴではインストゥルメンタル曲として演奏されている"Bring Back That Leroy Brown"も何故か歌詞が掲載されている。まぁ、最近の日本盤はどれもこんな感じからね・・・。

 

CD + Booklet: Live At The Rainbow '74 / Queen   Booklet: Live At The Rainbow '74 / Queen

 

QUEEN - BAND MEMBERS (Listed in Booklet)
• Roger Taylor - Drums and Backing Vocals
• Freddie Mercury - Lead Vocals and Piano
• Brian May - Guitars and Backing Vocals
• John Deacon - Bass Guitar and Backing Vocals

 

TRACKLIST
Disc 1: Queen II Tour - Live at the Rainbow, March '74
1. Procession / 2. Father To Son / 3. Ogre Battle / 4. Son And Daughter / 5. Guitar Solo / 6. Son And Daughter (Reprise) / 7. White Queen (As It Began) / 8. Great King Rat / 9. The Fairy Feller's Master-Stroke / 10. Keep Yourself Alive / 11. Drum Solo / 12. Keep Yourself Alive (Reprise) / 13. Seven Seas Of Rhye / 14. Modern Times Rock'n' Roll / 15. Jailhouse Rock / Stupid Cupid / Be Bop A Lula (Medley) / 16. Liar / 17. See What A Fool I’ve Been

1. プロセッション / 2. 父より子へ / 3. オウガ・バトル / 4. サン・アンド・ドーター / 5. ギター・ソロ / 6. サン・アンド・ドーター(リプライズ) / 7. ホワイト・クイーン / 8. グレイト・キング・ラット / 9. フェアリー・フェラーの神技 / 10. 炎のロックン・ロール / 11. ドラム・ソロ / 12. 炎のロックン・ロール(リプライズ) / 13. 輝ける7つの海 / 14. モダン・タイムス・ロックン・ロール / 15. 監獄ロック / まぬけなキューピッド / ビー・バップ・ア・ルーラ(メドレー) / 16. ライアー / 17. シー・ホワット・ア・フール・アイヴ・ビーン

Disc 2: Sheer Heart Attack Tour - Live at the Rainbow, November '74
1. Procession / 2. Now I'm Here / 3. Ogre Battle / 4. Father To Son / 5. White Queen (As It Began) / 6. Flick Of The Wrist / 7. In The Lap Of The Gods / 8. Killer Queen / 9. March Of The Black Queen / 10. Bring Back That Leroy Brown / 11. Son And Daughter / 12. Guitar Solo / 13. Son And Daughter (Reprise) / 14. Keep Yourself Alive / 15. Drum Solo / 16. Keep Yourself Alive (Reprise) / 17. Seven Seas Of Rhye / 18. Stone Cold Crazy / 19. Liar / 20. In The Lap Of The Gods... Revisited / 21. Big Spender / 22. Modern Times Rock 'n' Roll / 23. Jailhouse Rock / 24. God Save The Queen

1. プロセッション / 2. ナウ・アイム・ヒア / 3. オウガ・バトル / 4. 父より子へ / 5. ホワイト・クイーン / 6. フリック・オブ・ザ・リスト / 7. 神々の業 / 8. キラー・クイーン / 9. マーチ・オブ・ザ・ブラック・クイーン / 10. リロイ・ブラウン / 11. サン・アンド・ドーター / 12. ギター・ソロ / 13. サン・アンド・ドーター(リプライズ) / 14. 炎のロックン・ロール / 15. ドラム・ソロ / 16. 炎のロックン・ロール(リプライズ) / 17. 輝ける7つの海 / 18. ストーン・コールド・クレイジー / 19. ライアー / 20. 神々の業(リヴィジテッド) / 21. ビッグ・スペンダー / 22. モダン・タイムス・ロックン・ロール / 23. 監獄ロック / 24. ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン

 

NOTES
• Disc 1: Queen II Tour - Live at the Rainbow Theatre in London on 31 March 1974
• Disc 2: Sheer Heart Attack Tour - Live at the Rainbow Theatre in London on 19 & 20 November 1974
• Executive Producers: Brian May and Roger Taylor
• Recorded by Roy Thomas Baker and Mike Stone
• UK 11位 / US 66位

• 日本盤初回プレスCD [Japanese First Pressing CD]
• 見開き6面デジパック仕様
• 解説・歌詞・対訳付

 

▼ Queen - Live At The Rainbow - 1974 (Queen Official)

https://www.youtube.com/watch?v=5bQlyDygns8

 

 

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