4回目の今回は、フランシス・レイの「白い恋人たち」(1968年)、ダニエル・ビダルの「オー・シャンゼリゼ」(1971年)、ヴィッキーの「恋はみずいろ」(1967年)と、フレンチ・ポップス系の3曲をピックアップ。ただし、自分の場合は、カセットテープに録音して聴いていたとは言え、これらの曲はみんな後追いで知った曲ばかりなんだけどね。
ということで、まずは、1968年に公開された同名のフランス映画のテーマ曲「白い恋人たち」から。たとえ曲名を聞いてピンと来なくても、実際に曲を聴けば、恐らくは多くの人が聞き覚えがあるのではないかと。
▼ Francis Lai - 13 Jours en France
https://www.youtube.com/watch?v=XkMTw1D4iaU
■ 白い恋人たち / フランシス・レイ (13 Jours en France / Francis Lai)
ちなみに、映画の「白い恋人たち」(原題は"13 Jours en France")は、1968年にフランスのグルノーブルで行われた第10回冬季オリンピックを記録した作品で、当時は日本でも同年に東宝東和の配給で公開されたそうだ。ちなみに、原題の「13 Jours en France」は、「フランスにおける13日間」の意味とのこと。
そして、フランシス・レイが作曲したこの映画と同名のテーマ曲は日本に於いてもシングル盤がリリースされている。とは言え、当時の自分は映画については何も知らなくて、たまたま録音できたカセットテープを聴きながら、あ~フランスだなぁと、勝手にフランス気分を味わっていた(笑)。どこか愁いを帯びたような切ないメロディーがなんだかとてもフランスっぽいイメージで好きだったんだよね。
▼ ジャケット写真 (Discogs)
サウンドトラック盤 - 白い恋人たち(主題曲集) - (4曲入り7インチEP)
続いては、これもまた多くの人が聞き覚えがあるであろう曲で、ダニエル・ビダルの「オー・シャンゼリゼ」。と言うか、むしろこれを全く聞き覚えがないと言う人を探す方が難しいくらいではないかと。
▼ ダニエル・ビダル - オー・シャンゼリゼ (Danièle Vidal - Les Champs-Élysées)
https://www.youtube.com/watch?v=oamRCeLNAWA
実は日本語のヴァージョンもあります。
▼ ダニエル・ビダル - オー・シャンゼリゼ(日本語)(Danièle Vidal - Les Champs-Élysées)
https://www.youtube.com/watch?v=BgrR2BE-If0
■ オー・シャンゼリゼ / ダニエル・ビダル (Les Champs-Élysées / Danièle Vidal)
ダニエル・ビダル (Danièle Vidal) は、1970年代前半に日本で活躍したことでも知られるモロッコ(当時はフランス保護領)生まれのフランス人シンガー。
日本でも良く知られる曲のひとつ「オー・シャンゼリゼ」は、パリのシャンゼリゼ通りをモチーフとした曲で、1969年にフランス人シンガー、ジョー・ダッサンの楽曲として発表された。
日本に於いては、1971年に発売されたダニエル・ビダルのカヴァーが特に有名で、たとえダニエル・ビダルの名を知らなくとも、「オー・シャンゼリゼ」と言えば、恐らくは多くの人がこのダニエル・ビダルのカヴァー・ヴァージョンをイメージするのではないかと。
▼ ジャケット写真 (Discogs)
オー・シャンゼリゼ / ダニエル・ビダル
▼ ジャケット写真 (Discogs)
オー・シャンゼリゼ(日本語盤) / ダニエル・ビダル
とは言え、知名度の割にはオリコンチャートでの最高位は78位と、意外と低調で、ダニエル・ビダルが歌った曲としては、むしろ同チャートで12位を記録した「天使のらくがき」や、20位の「ピノキオ」、24位の「カトリーヌ」、30位の「私はシャンソン」といった曲の方がチャート上では上位に位置している。
▼ ダニエル・ビダル - 天使のらくがき (Danièle Vidal - Aime Ceux Qui T'aiment)
https://www.youtube.com/watch?v=1F30Ga1PiVs
▼ ダニエル・ビダル - ピノキオ (Danièle Vidal - Pinocchio)
https://www.youtube.com/watch?v=1F30Ga1PiVs
で、この「オー・シャンゼリゼ」、とりわけ日本では、シャンソン、及びフレンチポップスのイメージが強く浸透しているようで、実際、自分も長いこと、これぞフレンチポップといったイメージを抱いていたのだが、調べてみると、元々はイギリスのバンド、ジェイソン・クレストが1968年にシングルとして発表した英語で書かれた曲「ウォータールー・ロード (Waterloo Road)」が原曲だそうだ。いやぁ、こうしてこの曲を取り上げなければずっと知らないままだったかも。
▼ Jason Crest - Waterloo Road
https://www.youtube.com/watch?v=L41mF1tANVU
そして、この曲にフランスの作詞家ピエール・ドラノエ (Pierre Delanoë) がフランス語の詞をつけて、先に記したフランス人シンガー、ジョー・ダッサンが発表した曲がこの「オー・シャンゼリゼ」だったのだ。
▼ Joe Dassin - Les Champs-Elysées
https://www.youtube.com/watch?v=tDWeLlvYyYU
また、レイモン・ルフェーブルによるイージーリスニングのインストゥルメンタル・ヴァージョンも広く知られるところではないかと。
▼ Raymond Lefèvre - Les Champs Elysées (1969)
https://www.youtube.com/watch?v=aQszhatwjug
最近ではシンガーソングライター、さつきのあきがカヴァー。
▼ さつきのあき - オー・シャンゼリゼ
https://www.youtube.com/watch?v=eB6DbQpiIlQ
▼ さつきのあき - オー・シャンゼリゼ (Live ver)
https://www.youtube.com/watch?v=AzVIbVuuKZo
[おまけ]
▼ ダニエル・ビダル IN 岩下の新生姜ミュージアム&真岡闇市(2018年)
https://www.youtube.com/watch?v=g_PlxrA2PZI
▼ ダニエル・ビダル 2019年 どうぞ、お腹すいたですか?
https://www.youtube.com/watch?v=WveHtKd2Tio
そして、最後はヴィッキーの「恋はみずいろ」。
▼ ヴィッキー - 恋はみずいろ (Vicky - L' Amour Est Bleu)
https://www.youtube.com/watch?v=V8vQ2IzesRg
▼ ジャケット写真 (Discogs)
恋はみずいろ / ヴィッキー
ちなみに、ウィキペディアでヴィッキー(ヴィッキー・レアンドロス)のページを見ると、ヴィッキーはギリシャ出身の歌手といったことは元より、6か国語を使い分けるほど語学力が堪能で、2006年には出身地のギリシャに於いて港町のピレウスの副市長にも就任し、文化振興や国際交流に貢献したといったことが記されている。
■ 恋はみずいろ / ヴィッキー (L'amour est bleu / Vicky)
「恋はみずいろ」(原題はフランス語で"L'amour est bleu")は、1967年のユーロビジョン・ソング・コンテストにおいてヴィッキーの歌唱で披露され4位に入賞した曲。
翌年にはポール・モーリア編曲のインストゥルメンタル・ヴァージョンが「Love is Blue (L'amour est bleu)」というタイトルでリリースされ、米ビルボードチャートで2位となる大ヒットを記録。しかもこれ、イージーリスニング・チャートとかじゃなく、れっきとした"Billboard Hot 100"だからね。なお、このポール・モーリアのヴァージョンはイギリスに於いても12位を記録し、日本でもオリコンチャートで18位を記録している。
ということで、良く考えたら、自分が先に知ったのもポール・モーリアのインストゥルメンタル・ヴァージョンの方だった気がしなくもないような。
▼ Paul Mauriat - Love Is Blue
https://www.youtube.com/watch?v=Y_tPE3o5NWk
又、同じく1968年にはフランス出身の歌手・女優のクロディーヌ・ロンジェもカヴァーし、同年の米ビルボードチャートで71位を記録している。よりフレンチポップ色に満ちたこちらのヴァージョンも個人的には結構好きだね。
▼ Claudine Longet - Love Is Blue
https://www.youtube.com/watch?v=Rby89j-Wb-k
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