IMF(International Monetary Fund / 国際通貨基金)の2022年10月更新版で、最新の世界経済の成長率予測が公表された。
■ 世界経済見通し (WEO) 2022年10月
今後の世界経済の見通しについては以下のようなIMFの見解が記されている。(IMFのサイトより抜粋)
「物価上昇と先行き不透明感」
世界経済活動は広範にわたり、かつ当初予想より大幅に鈍化 している。物価は数年ぶりの高水準を上回っている。生活費の危機や、大半の地域で見られる金融環境の引き締まり、ロシアのウクライナ侵攻、長引く新型コロナウイルスのパンデミックがすべて、経済見通しに重くのしかかっている。世界経済の成長率は、2021年の6.0%から2022年には3.2%へ、2023年は2.7%へ鈍化する見込みである。世界金融危機と新型コロナのパンデミックが深刻だった一時期を除いて、2001年以降で最も弱い成長の推移となる。
「世界経済の見通しと政策」
世界経済活動は、広範にわたり、かつ予想していたより大幅に減速している。インフレ率はここ数十年ぶりの水準を上回っている。経済見通しは、金融政策と財政政策の適切な調整と、ウクライナでの戦争の展開、そして中国の成長見通しに大きく左右される。リスクは依然として非常に大きい。金融政策当局が、インフレ率を抑制するために必要な正しい政策スタンスを誤って判断するかもしれない。主要経済国の政策経路が異なる方向に進むことで、米ドルが一段と強くなることも考えうる。世界的な金融環境がタイト化していることで、新興国市場の過剰債務が拡大する可能性がある。また、中国の不動産部門の危機が悪化し成長を損なうこともありうる。
■ IMF - 今後の世界経済の成長率予測(2022年10月)
■ English ▶ Latest World Economic Outlook Growth Projection (October 2022)
前回(4月)の予測と比較すると下方修正されていることが分かる
■ IMF - 今後の世界経済の成長率予測(2022年4月)
■ 2022年4月(左)と2022年10月(右)の成長率予測の比較
■ 参照・引用・出典
▼ IMF - World Economic Outlook (October 2022) - Japanese
https://www.imf.org/ja/Publications/WEO/Issues/2022/10/11/world-economic-outlook-october-2022
▼ IMF - World Economic Outlook (October 2022) - English
https://www.imf.org/en/Publications/WEO/Issues/2022/10/11/world-economic-outlook-october-2022
[関連記事]
▶ IMF (国際通貨基金) - 来年 (2023年) の世界経済成長率予測を更に下方修正 - (2022年10月12日)
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