2010/12/11

DOLL REVOLUTION / THE BANGLES (2003)

Album Cover (front): Dolll Revolution / The Bangles'80年代には数々のヒット曲と共に人気を博し、ビルボードチャートでナンバーワン・ソングを生み出した史上初の自ら演奏もする女性だけのグループとしてもその名を歴史に残すバングルス。しかしながら活動期間は短く、メジャーデビューしてから解散までに残したアルバムは僅かに3枚。それでも、一気に時代を駆け抜けた割には忘れ得ぬ存在となっているのは、人気絶頂の中でバンド活動に終止符を打ったが故に、良いイメージがそのまま残っているというのも理由のひとつなのかもしれない。

しかし、バングルスは帰ってきたのだ。とは言っても、あの当時のキュートな女の子達もこのアルバムのリリース時は皆40代。正直、あまりにも変わった姿を見せられるくらいなら、良いイメージのまま、想い出の中に閉まっておきたいという思いもあって、暫くはこのアルバムを買うのをためらっていた。ただ、ジャケットのアートワークが凄く良いので、ずっと気になってはいたのだが・・・。

それから数年、バングルスの過去の楽曲を聴く日々を過ごしていたが、ある日、彼女達のインタビュー記事を目にしたことで、一気に再結成後のアルバムを聴いてみたい衝動に駆られて購入したのが、リリースから7年経った今年だった。

ちなみに、実際にアルバムを買って聴いてみる気になったそのインタビュー記事には、メジャーレーベルからのオファーもあったが、レコーディング費用は自分達で用立ててアルバムを制作したことなどが語られていた。

と言うのも、そういった決断の背景には、メジャーレーベルと契約したが為に失うような状況は避けたかったということや、自分達でコントロールするという部分を大切にしたかったという思いがあったらしく、それらの言葉は、何よりも自分達がやりたい音楽を納得するかたちで作りたかったということが伝わってくるものでもあった。

実は'80年代に人気絶頂の中でバンド活動に終止符を打った理由がこの言葉の中にも隠されているのではないかという気もするのだが、それはさて置き、こんな話を聞かされたら、そのサウンドを受け止めてみようと思うと同時に、少しでも売り上げに協力したくなるじゃありませんか。ということで、再結成後のライヴDVDもこのアルバム"Dolll Revolution"と一緒に購入。

 

Dolll Revolution / The Bangles   Dolll Revolution / The Bangles

 

Booklet (back): Dolll Revolution / The Banglesさて、この"Dolll Revolution"、何はともあれ、パッケージを開けてブックレットにある4人の写真を最初に見て、ちょっと安心(笑)。実際にアルバムを聴いた感想としては、キュートで愛くるしいスザンナ・ホフスの声が全く変わってなかったことには正直驚くと共に、嬉しかったね。

ただ、残念なのは、そのスザンナ・ホフスが単独でリードヴォーカルをとる曲が全15曲中、4曲、ヴィッキーと二人でヴォーカルをとる"Riide the Ride"の1曲を足しても5曲と、いかんせん少なすぎるという点。ビートルズやキッスなどと同様、バングルスはメンバー全員がリードヴォーカルをとるバンドというのは分かるけど、もっとスザンナを全面に出しても良かったのではないかという気もする。この辺りはレコーディング費用を自分達で出してアルバムを制作したということからも分かるように、自分達で多くを決めたことで、必然的に平等という意識が強く出てしまった結果ではないかと推測するのだが、どうなんだろうね。

最後に、冒頭でもちょっと触れたジャケットについて話すと、アルバムのタイトルともシンクロしたアートワークがバングルスの音楽性を見事に象徴しているようで、とても良いんだよね。バングルス・サウンドの魅力と言えば、水と油とも言えるようなカラフルポップとガレージロックが渾然と同居するところにもあるのだが、その辺りの雰囲気がピンクとモノクロームを使ったカラーで上手く表現されている感じで、久しぶりに良いジャケットに出会えた気がする。又、CDラベル等を含め、パッケージ全体も統一したイメージできちんとデザインされており、ファンとしては、こういった点も嬉しいところ(こういったところで、周りのやっつけ仕事的なものを見せられてガッカリといったこともあるんでね)。

 

CD: Dolll Revolution / The Bangles   DVD: Dolll Revolution / The Bangles   CD Case (back cover): Dolll Revolution / The Bangles

 

THE BANGLES - BAND MEMBERS
• Susanna Hoffs - Acoustic & Electric Guitar, Vocals
• Debbi Peterson - Drums, Acoustic Guitar, Percussion, Vocals
• Vicki Peterson - Lead Guitar, Acoustic & Electric Guitar, Mandolin, Vocals
• Michael Steele - Bass, Acoustic & Electric Guitar, Vocals

 

TRACKLIST
1. Tear Off Your Own Head (it's a doll revolution) / 2. Stealing Rosemary / 3. Something That You Said / 4. Ask Me No Questions / 5. The Rain Song / 6. Nickel Romeo / 7. Ride the Ride / 8. I Will Take Care Of You / 9. Here Right Now / 10. Single By Choice / 11. Lost At Sea / 12. Song for A Good Son / 13. Mixed Messages / 14. Between The Two / 15. Grateful

Bonus DVD featuring:
• A Day In The Life Of The Bangles
• Music Video - Something That You Said
• Audio Tracks - Getting Out Of Hand / Call On Me / Something That You Said (Brad Wood Mix)
• Photo Gallery
• Album Lyrics

 

▼ The Bangles-  Something That You Said (tv France)

 

▼ The Bangles - Tear Off Your Own Head (It's a Doll Revolution)

 

[Audio]

▼ The Bangles - Ask Me No Questions
https://www.youtube.com/watch?v=OK0SAqb3FlE

▼ The Bangles - Lost At Sea
https://www.youtube.com/watch?v=U_h18PPURro

▼ The Bangles - I Will Take Care Of You
https://www.youtube.com/watch?v=Jb0hkF-wa0k

 

 

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2010/12/08

TRIP TRIP / KOKIA (2002)

CDの帯:trip trip / KOKIAAlbum Cover: trip trip / KOKIA今回取り上げたアルバムは"KOKIA"の"trip trip"。実は日本人ミュージシャンのアルバムについて書くのは初めてになるのだが、最初に言っておきたいのは「ポップなジャケットに騙されてはいけませんよ」ということ。

勿論、それは良い意味での話で、サウンド・イメージが必ずしもジャケットに反映されている訳ではないという例えであり、裏を返せば、それだけスケール感溢れるサウンドがこのアルバムでは展開されているということでもある。

普段はロック系の洋楽を聴くことが多いので、邦楽に触れる機会は少ないのだが、"KOKIA"というミュージシャンと、このアルバム"trip trip"を知ったのは、このアルバムがリリースされた2002年に、ここへ収められているいくつかの曲を車の中のラジオで聴いた時だった。

その時流れていたのは、たしか「調和」、「天使」、「人間ってそんなものね」といった曲だったと思うのだが、けっこう反響も大きかったようで、番組の後半では「鳥肌が立ちました」とか「世界に通用する数少ない日本人ミュージシャン・・・」といったリスナーから寄せられたメールやファックスもいくつか紹介されていたように思う。

自分はというと「日本にもこんなミュージシャンがいるんだ」と思うと同時に、とりあえずは「コキア」というその名を忘れないよう頭の中にインプットしていたことを覚えている。でも、後から考えると名前としては有り得そうにないから聞き間違えたかな? などと思ったりもしていたんだよね(笑)。

それにしても、冒頭にも書いたとおり、このアルバムで展開されるスケール感はほんと素晴らしい。実際、こういったアルバムにはそうそう出会えるものではないと思うなぁ。アルバムのハイライトといえば上記の3曲になると思うのだが、個人的には、摩訶不思議感が漂う"花"や、躍動感に満ちた"足音"、それに、スキャット風ヴォーカルが印象的で、穏やかな雰囲気をもった"a gift"のような曲もけっこう好き。

又、その他の楽曲も1曲1曲にそれぞれの表情と存在感があり、例えば「ぴんくの象」、「Princess ÉHIME」といったフックとなるようなちょっぴりオチャメな曲もアルバムのバランスを考えればとても効果的で、アルバムのイメージと音楽的幅を広げるのに一役買っている感じ。

ということで、"trip trip"("trip"=旅、旅行)というアルバム・タイトルが示すように、アルバム内には様々な国や地域の音楽を取り入れた幅広いサウンドが展開されており、1曲1曲にそれぞれ違った趣があるのが面白いところ。ちなみに、収録曲の作詞作曲は全て"KOKIA"さん自身の手によるもの。

 

CD Case (inside): trip trip / KOKIAとにかく洋楽しか聴かないという人にも一度聴いてもらいたいと思える1枚で、このようなアルバムこそがもっと評価されていいのではという気もする。個人的には、彼女の声を重ねたコーラスやハーモニーの付け方がとても好きで、主旋律の歌メロとは違ったコーラスやハーモニーがポンポンと飛び出してくるのが、楽曲の世界観も広がる感じで楽しくもある。

最近は、よりアコースティックなサウンドへと向かわれているようだが、自分自身は、このアルバムで見られるような歪んだギターの音が入っているサウンドの方がどちらかといえば好みで、絵画で言えば、特定の色を引き立たせるために反対色の補色を使うように、ヘヴィーなギターが、逆に彼女の声をより引き立たせるのではないかという思いも少なからずある。広大な花畑に咲く花々も壮観で美しいのだが、廃墟に咲く一輪の花にはゾクッとさせられるといった感じ。まぁ、あくまでも個人的な嗜好の話なんだけどね。

 

Booklet: trip trip / KOKIA

 

TRACKLIST
1. 調和 / 2. 次会う時は / 3. Say Hi!! / 4. The rule of the universe / 5. Princess ÉHIME / 6. 天使 / 7. ぴんくの象 / 8. Hello passing days / 9. 花 / 10. 人間ってそんなものね / 11. 足音 / 12. tomoni / 13. a gift

NOTES
Singles:
tomoni (released in 2001.5.23) / Say Hi!! (released in 2001.8.22) / 天使 (released in 2001.11.21) / 人間ってそんなものね (released in 2002.1.23)

 

[追記:2011年]
"KOKIA"さんのオフィシャル通販サイト「コキア印」の立ち上がりキャンペーンとして、"KOKIA"さんの直筆サインが入ったCDケースサイズのミニ色紙を頂きました。

直筆サイン入りミニ色紙 / KOKIA 直筆サイン入りミニ色紙 / KOKIA trip trip / KOKIA

 

▼ KOKIA - 調和 (Official Audio)

 

▼ KOKIA - 天使 (Official Audio)

 

▼ KOKIA - 人間ってそんなものね (Official Audio)

 

 

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2010/12/05

KISS - PAUL STANLEY (SOLO ALBUM) / PAUL STANLEY (1978)

CDの帯:キッス - ポール・スタンレー / Paul StanleyAlbum Cover: KISS - Paul Stanley (Solo Album) / Paul Stanleyメンバー4人が同時にソロアルバムをリリースという前代未聞の行動に出た"KISS"。お小遣いの中からやり繰りしてレコードを買ってた少年には、とてもじゃないけど4枚まとめて買えるわけもなく、どうしたかと言うと・・・。

何と、リリース日と翌日の2回に分けて4人のアルバム全曲が「NHK-FM」で放送されることを「FMレコパル」という番組表が載っている雑誌で知った私は、学校を2日間ズル休みして録音に励んだのだった(笑)。

そして、暫くはその時録音したテープで楽しんでいたのだが、やっぱりレコードが欲しくなり、お小遣が溜まる度に1枚ずつ買い揃えていったことを覚えている。ついでに言うと、この時期のキッスは年に2枚というハイペースでアルバムをリリースしており、しかも、この年にリリースされた"KISS"のアルバムは、3枚組の"The Originals II"、2枚組の"Double Platinum"、そしてソロアルバム4枚といった状況だったことから、収入源はお小遣いだけという立場の少年の財政はかなりひっ迫していたのだった(笑)。この年にリリースされた"KISS"のレコード枚数を単純に足すと9枚なのだからたまったもんじゃないよね。とは言っても、けっこう喜んでレコードを買っていた訳だから、恐るべしキッス商法。

 

と、そういった経緯を思い出していたら、前置きが長くなったが、4人のソロアルバムの中で最初に買ったものはというと、この"Paul Stanley"のアルバムだった。自分にとってはこのポールのソロアルバムは別格で、数ある"KISS"のアルバムと併せても、恐らくはトップ3に入るくらい聴きまくっていたんじゃないかと思う。当時はよくもこんなにカッコイイ曲を次から次へと書けるもんだと感心していたなぁ。

1曲目の"Tonight You Belong to Me"からポール節全開で、この1曲を聴いただけでこのアルバムの凄さを予兆させられる感じで、初めて聴いたときはほんと興奮したなぁ。"Wouldn't You Like Me to Know"、"It's Alright"、"Love in Chains"と流石ポールと思わせるようなカッコイイ曲が並んでいるが、"Take Me a Way"と"Hold Me Touch Me"のタイプが違うスローな2曲もこれまた素晴らしくて、静と動が共存するパワーバラードとも言える"Take Me a Way"と、シングルカットもされた("Let it Be"に匹敵する名曲と勝手に思う)"Hold Me Touch Me"もどれだけ聴いたことか。

 

Japanese 12-inch Vinyl Record: KISS - Paul Stanley (Solo Album) / Paul Stanley

 

Japanese 12-inch Vinyl Record:KISS - Paul Stanley (Solo Album) / Paul Stanley一応、それぞれのメンバーのアルバムを日米のチャート上で比較してみると、"Gene Simmons"(米22位、日24位)、"Ace Frehley"(米26位、日30位)、"Peter Criss"(米43位、日40位)、"Paul Stanley"(米40位、日18位)といったように、アメリカではジーンのアルバムが最上位にランクされていたが、日本ではポールのアルバムが最上位にランクという結果だった。ちなみにシングルの方ではエースの"New York Groove"がビルボードチャートで13位まで上がるヒットを記録している。補足しておくと、日本でのチャート順位は邦楽と洋楽が混ざったオリコンでの総合チャートなので、この当時の日本における"KISS"人気の凄さが分かるのではないかと思う。

LPレコードに付属の「キッス・イラスト・ジグソーポスター」:KISS - Paul Stanley (Solo Album) / Paul Stanley全員が同時にソロアルバムをリリースした経緯については、内紛を収める目的があったと後に明かされた訳だが、結果的に全員のアルバムが100万枚以上のセールスに贈られるプラチナディスクを獲得したのだから、ヴォーカリストやギタリストだけが目立って、あとは誰だか分からないというバンドではなく、メンバーそれぞれにファンがいて、全員が曲を書き、歌も歌うというバンドを目指した"KISS"だからこそ成し得たことかも知れない。

ちなみに、右側の写真はLPレコードに付属の「キッス・イラスト・ジグソーポスター」で、各ソロアルバムに封入されている4枚をつなぎ合わせると、更に大きなひとつのポスターになるというもの。

 

LPレコードのラベル:KISS - Paul Stanley (Solo Album) / Paul Stanley   LPレコードのラベル:KISS - Paul Stanley (Solo Album) / Paul Stanley

 

Japanese 12-inch Vinyl Record: Paul Stanley / Paul Stanley (KISS)TRACKLIST
1. Tonight You Belong To Me / トゥナイト・ユー・ビロング・トゥ・ミー
2. Move On / ムーヴ・オン
3. Ain't Quite Right / エイント・クワイト・ライト
4. Wouldn't You Like To Know Me / 俺の全て
5. Take Me Away (Together As One) / テイク・ミー・アウェイ
6. It's Alright / イッツ・オールライト
7. Hold Me, Touch Me (Think Of Me When We're Apart) / ホールド・ミー・タッチ・ミー
8. Love In Chains / 愛の鎖
9. Goodbye / グッドバイ

 

NOTES
• Song Writer(s) - Tracks 1, 4, 6, 7, 8, 9 (Paul Stanley) / Tracks 2, 3, 5 (Paul Stanley, Mikel Japp)

• Album: US 40位 (Platinum / 1978-RIAA)
• Single: "Hold Me, Touch Me (Think of Me When We're Apart)" - US 46位

• 解説・歌詞・対訳付

 

▼ Paul Stanley - Tonight You Belong To Me

 

▼ Paul Stanley - Take Me Away (Together As One)

 

▼ Paul Stanley - Hold Me, Touch Me (Think Of Me When We're Apart)

 

 

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2010/12/03

A KIND OF MAGIC 「カインド・オブ・マジック」 / QUEEN (1986)

CDの帯(初回プレス盤):カインド・オブ・マジック / クイーンAlbum Cover (front): A Kind of Magic / Queenクイーンの13作目(ライヴアルバムの"Live Killers"とサウンドトラックの"Flash Gordon"を含む)となるこのアルバム「A Kind of Magic / カインド・オブ・マジック」は、フォーマットがレコードからCDへと移行する転換期にリリースされたことから、この時期にリリースされたアルバムの多くがそうであったように、このアルバムもまた然りで、レコードとCDの両方のフォーマットでリリースされていた。

自分はといえば、このアルバムを最初に手にした時はレコードの方だったが、そういったフォーマットの移行期であったということもあり、レコード会社もCDを売ろうと、レコードよりも収録時間が長いCDの特性を生かして、CDのみボーナストラックを収録というパターンが多く見受けられ、この"A Kind of Magic"も又、ご多分に漏れずそのパターンだった。

CDの方にだけ収録されている別ヴァージョンの3曲を除けば、9曲中6曲が映画「ハイランダー」の為に書かれた曲という構成のアルバムだが、ジャケットの何処にも「ハイランダー」や「サウンドトラック」の表記が無いことからも分かるように、アルバムはサウンドトラック盤としてではなく、"The Works"に続くクイーンのオリジナルアルバムとしてリリースされている。ただし、日本での発売元は映画と噛ませた方が得策だと考えたのか、この時期にリリースされたCDの帯には「サウンドトラック」の表記がされていた。

このアルバムの魅力と言えば、後期を代表する名曲である"Friends Will Be Friends"(ブライアン曰く"Very Classic Queen Sound")が収録されているという点がまず挙げられるのだが(独断)、自分が好きなのは、やっぱりこういったスタイルのサウンドなんだと再確認できた曲でもあった。そして、その後のライヴでは、ずっと変わらないと思っていた"We Will Rock You"~"We Are the Champions"というコンサートのラストを締めくくる黄金セットの間に入り込む形でこの曲が演奏されているのを次作のライヴアルバム"Live Magic"で知った時は、クイーン自身のこの曲に対する位置付けみたいなものが伝わってくる感じで嬉しかったね(欲を言えばフルでやって欲しかったけど)。

 

Album Cover (back): A Kind of Magic / Queenただ、このアルバムに関しては、良く聴く曲と、そうでない曲が極端なんだよね。これは、あくまでも個人的な嗜好によるものなんだろうけど。ということで、上に挙げた"Friends Will Be Friends"と"Pain is So Close to Pleasure"(どちらも作曲者クレジットは"Mercury & Deacon")はかなりの頻度で聴いていたが、6曲目以降の曲(レコードでいうところのB面)は未だに苦手な感じ。その中では幾分聴く機会もあるのが"Who Wants to Live Forever"だが、それでも後半の終わりそうで終わらないモヤモヤした部分をカットした自作のトラックを作成して聴いていた(ミュージック・ビデオでもこの部分はカットされている)。

まぁ、この辺りの要因としては、アルバム収録曲にフレディ・マーキュリーがソングライターとしてクレジットされている曲が少ない(共作を含めて全4曲、フレディ・マーキュリー単独では1曲のみ)というのも、もしかしたら理由のひとつなのかもしれない。

アルバムは(英1位 / 米26位)を記録。又、アルバムに先がけリリ-スされていたシングル"One Vision"は(英7位 / 米61位)、アルバムからのファースト・シングル"A Kind of Magic"が(英3位 / 米42位)を記録。そして、その後は、"Friends Will Be Friends"(英14位)、"Who Wants to Live Forever"(英24位)といった曲もシングルカットされている。ただ、アメリカでは独自に"Princes Of The Universe"や"Pain is So Close to Pleasure"といった曲がシングルカットされたようだが、残念ながらチャートインには至らなかったようだ。

ちなみに、下の写真は当時買った"One Vision"のシングル盤で、ジャケットは三方背の袋タイプになっているので、通常のシングルとは違い、ジャケットに表と裏がある。又、B面にはアルバム未収録の"Blurred Vision"が収録されているが、こちらは"One Vision"の音源を使って遊んでみたといった感じの曲で、ほぼインストゥルメンタルといった曲。タイトルの"Blurred"(輪郭・境界・記憶などがぼやけた、不鮮明な、はっきりしない、 かすんだ)が示すような雰囲気。

 

Japanese 7 Inch Vinyl Single Record (front): One Vision / Queen   Japanese 7 Inch Vinyl Single Record (back): One Vision / Queen

 

Japanese 12 Inch Vinyl Single Record: A Kind of Magic / Queenそして、もう一つ買ったのが、6分を超えるエクステンデッド・ヴァージョンが収録された"A Kind of Magic"の12インチ・シングル。ちなみに、B面には、アルバム未収録で、"Don't Lose Your Head"の変形とも言えるような曲、"A Doze Red Roses for My Darling"(インストゥルメンタル)が収められている。

なお、この12インチ・シングル盤のライナーノーツには、この曲に対するブライアンのコメントもいくつか引用されており、一部を紹介すると、「とにかく何回も聴いてみてほしいな。きっとそのたびに新しい発見があるはずだよ。ヘッドフォンを使わないと聴きとれないような音もあったりするしさ」とのこと。

 

TRACKLIST
1. One Vision [Writers: Queen] / 2. A Kind Of Magic [Writer: R. Taylor] / 3. One Year Of Love [Writer: J. Deacon] / 4. Pain Is So Close To Pleasure [Writers: J. Deacon & F. Mercury] / 5. Friends Will Be Friends [Writers: J. Deacon & F. Mercury] / 6. Who Wants To Live Forever [Writer: B. May] / 7. Gimme The Prize (Kurgan's Theme) [Writer: B. May] / 8. Don't Lose Your Head [Writer: R. Taylor] / 9. Princes Of The Universe [Writer: F. Mercury]
[Extra Magical Ingredients]:
10. A Kind Of A kind Of Magic / 11. Friends Will Be Friends Will Be Friends / 12. Forever

1. ONE VISION -ひとつだけの世界- / 2. カインド・オブ・マジック / 3. 愛ある日々 / 4. 喜びへの道 / 5. 心の絆 / 6. リヴ・フォーエヴァー / 7. ギミ・ザ・プライズ / 8. ドント・ルーズ・ユア・ヘッド / 9. プリンシス・オブ・ザ・ユニヴァース
[Extra Magical Ingredients]:
10. ア・カインド・オブ・ア・カインド・オブ・マジック / 11. フレンズ・ウィル・ビー・フレンズ・ウィル・ビー・フレンズ / 12. フォーエヴァー

NOTES
• 日本盤初回プレスCD [Japanese First Pressing CD]
• 品番:CP32-5152
• 解説・歌詞・対訳付

 


 

■ 追記
こちらは、40周年を記念して2011年にリリースされた2枚組の"40th Anniversary Limited Edition" (2011 Digital Remaster)。

A Kind of Magic (Queen 40th Anniversary Limited Edition) / Queen  A Kind of Magic (Queen 40th Anniversary Limited Edition) / Queen  A Kind of Magic (Queen 40th Anniversary Limited Edition) / Queen

TRACKLIST
Disc 1: A Kind Of Magic
オリジナル・アルバムに"Extra Magical Ingredients"として収録されていた3曲を除く全9曲

Disc 2: A Kind Of Magic - Bonus EP
1. A Kind Of Magic [Highlander Version]
2. One Vision [Single Version]
3. Pain Is So Close To Pleasure [Single Remix]
4. Forever [Piano Version]
5. A Kind Of Vision [Demo, August 1985]
6. One Vision [Live At Wembley Stadium, July 11th, 1986]
7. Friends Will Be Friends Will Be Friends

※ オリジナル・アルバムに"Extra Magical Ingredients"として収録されていた3曲のうち2曲は「Disc 2」の方に収録されているが、「A Kind Of A kind Of Magic / ア・カインド・オブ・ア・カインド・オブ・マジック」だけは収録されていない。

A Kind of Magic (Queen 40th Anniversary Limited Edition) / Queen  A Kind of Magic (Queen 40th Anniversary Limited Edition) / Queen  A Kind of Magic (Queen 40th Anniversary Limited Edition) / Queen

 

▼ Queen - Friends Will Be Friends (Official Video)

 

▼ Queen - Who Wants To Live Forever (Official Video)

 

▼ Queen - One Vision [Extended] (Official Video)

 

 

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2010/12/02

WALK ON 「ウォーク・オン」 / BOSTON (1994)

CDの帯(初回プレス盤):ウォーク・オン / ボストン

Album Cover (front): Walk On / Boston  Album Cover (back): Walk On / Boston  CD: Walk On / Boston

前作に引き続き、8年ぶりとなったこのアルバム「Walk On / ウォーク・オン」の最大のポイントは何といってもヴォーカリストが変わったという点だろう。個人的な感覚では「変わってしまった」という表現の方が当てはまる感じだが・・・。前作から8年もの歳月がかかったことについては、そういった経緯から、新たなヴォーカリストを探さなければならなかったということも理由のひとつらだったらしいだが、それでも、ファンの一人としては、何はともあれアルバムがリリースされたことで、バンドが存続していることを確認できてよかったという思いがあった一方、ブラッド・デルプが脱退したという現実を知ることにもなり、その点では複雑な心境でもあったなぁ。

セールス面で見ると、これまであった、「出せば大ヒット」といったボストン神話も残念ながらこのアルバムには通用しなかったようで、ビルボードチャートでの最高位は7位、それまでアルバム毎にあったヒット曲もこのアルバム"Walk On"からは生まれず、唯一のシングル"I Need Your Love"は51位止まりという結果だった。とは言っても、ビルボードチャートで7位(100万枚以上のセールスを示すプラチナムも獲得)なのだから、普通に見れば十分ヒットしたということになるのだが、これまでの数字があまりにも驚異的だったから、どうしても低調に見えてしまうのだ。

収められた楽曲について言えば、"Walk On Medley"と題された4曲がこのアルバムのハイライトになると思うのだが、個人的にはむしろそれ以外の曲を聴く機会の方が多い感じ。曲名を挙げれば"I Need Your Love"、"Livin' for You"、"What's Your Name"、"Magdalene"、"We Can Make It"といった曲になるのだが、中でもトム・ショルツがレコード会社に対してシングルカットを強く要望したものの、残念ながら実現しなかった"Livin' for You"は良く聴く曲で、過去の名曲に匹敵する素晴らしい曲だと思うし、自分自身もこの曲がシングルカットされなかったことについてはほんと残念だと思う。

レコード会社がシングルカットに二の足を踏んだことについては、ファースト・シングルの"I Need Your Love"が最高51位と振るわなかったことが背景にあったと思うのだが、しかしながら、トム・ショルツ自身はそのことが相当心残りだったのか、8年後にリリースされた次作の"Corporate America"にはライヴ・ヴァージョンの"Livin' for You"が収録されている。それもボーナストラックという扱いではなく、れっきとしたアルバム収録曲として(笑)。

結果的に、ブラッドが抜けた穴は3人のヴォーカリストで埋めるかたちで制作されたこの"Walk On"だが、サウンドへの拘りは何ら変わりないようで、ブックレットには例のごとく、このアルバムはアナログテープでレコーディングしたとか、ハンドクラップスは実際に人の手を使った、ドラムマシーンやシンセサイザー、サンプラーは使ってない、ストリングスも本物、などといった言葉が並んでいる。なお、初回盤にはラメ入りロゴステッカーが封入されていた。

ラメ入りロゴステッカー:Walk On / Boston   ラメ入りロゴステッカー:Walk On / Boston

前3作が突出したセールスを記録していることもあってか、この"Walk On"は、ボストンのアルバムの中では比較的影が薄いアルバムのように捉えられている節があるようだが、個人的にはブラッド・デルプが抜けたことを差し引いても結構好きなアルバム。実際、良く聴く曲として先にも5曲を挙げているように、魅力的な楽曲が多く収録された充実度の高いアルバムだと思う。特に、次作の"Corporate America"が出た後だと、尚更この"Walk On"の充実ぶりを再認識させられるところではある。

 

TRACKLIST
1. I Need Your Love / 2. Surrender To Me / 3. Livin' For You / Walk On medley (4-7): 4. Walkin' At Night / 5. Walk On / 6. Get Organ-ized / 7. Walk On (Some More) / 8. What's Your Name / 9. Magdalene / 10. We Can Make It

1. アイ・ニード・ユア・ラヴ / 2. サレンダー・トゥ・ミー / 3. リヴィン・フォー・ユー / ウォーク・オン・メドレー (4-7): 4. ウォーキン・アット・ナイト / 5. ウォーク・オン / 6. ゲット・オーガナイズド / 7. ウォ-ク・オン(サム・モア) / 8. ホワッツ・ユア・ネーム / 9. マグダリン / 10. ウィ・キャン・メイク・イット

NOTES
• 日本盤初回プレスCD [Japanese First Pressing CD]
• 品番:MVCM-427
• 解説・歌詞・対訳付

• Album: US 7位 - Platinum (1994-RIAA) / UK 56位
• Single: "I Need Your Love" US 51位

 

▼ Boston - I Need Your Love

 

▼ Boston - Livin' for You

 

▼ Boston - We Can Make It

 

 

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