2014/12/26

JOANNA - THE BEST / KOOL & THE GANG (1983)

Slip Case (front): Joanna - The Best / Kool & The Gang  Slip Case (back): Joanna - The Best / Kool & The Gang  Album Cover (front): Joanna - The Best / Kool & The Gang

このクール & ザ・ギャング("Cool"じゃないよ、"Kool"だよ)のアルバム「ジョアンナ~The Best / Joanna - The Best」は、日本フォノグラム企画のコンピレーション・アルバム"Popular Artist Best Series"の中の1枚。

スリップ・ケース(外箱)の裏側には「'76年から'86年までの10年間にシングル・カットされたナンバーを中心に収録」と記されているが、実際はジェームス・JT・テイラー(リード・ヴォーカル)加入後の'79年から'86年までの曲で構成されている。

ということで、このアルバムは、ジャズをバックグランドにしたR&B・ソウル・ファンクといったそれまでのスタイルからポップなスタイルへと路線変更してヒット曲を多数生み出した時期のベスト・アルバムということになる。

更には、'70年代後半から'80年代初頭にかけては、ディスコ・ミュージックが一世を風靡していたという時代背景もあり、ディスコ・スタイルの楽曲が目立つのも、この時代ならではの特徴といった感じ。

と、そんなこともあり、このアルバムが初めて買ったクール & ザ・ギャングのアルバムだったという自分には比較的取っ付き易いアルバムでもあった。ただ、取っ付き易いとはいっても、あまりこの種のジャンルを聴いていなかった自分には結構ファンキーでグルーヴィーなサウンドといった印象はあった。勿論、そこが魅力を感じた部分でもあったわけだが。

Joanna - The Best / Kool & The Gang  CD Case (inside): Joanna - The Best / Kool & The Gang

Joanna - The Best / Kool & The Gang

実のところ、先に「Cherish / チェリッシュ」目的で、別のベストをレンタルで聴いて、気に入った曲が何曲かあったことから、買ったアルバムでもあった。更には、レンタルで聴くまでは、それまでクール & ザ・ギャングの曲を意識して聴いたことが無かった自分でも、聞き覚えのある曲が数多くあったのが、このアルバムでも又、そんな聞き覚えのある曲が新たに幾つかあったこともあり、買った当時は、けっこう頻繁に聴いていた記憶がある。

ただし、1曲目は「Fresh / フレッシュ」、2曲目は「Too Hot / トゥー・ホット」といった感じで、曲順は自分好みに変えて聴いていた。個人的には、先に述べた"Cherish"と、この2曲、それに、「Joanna / ジョアンナ」、「Jones Vs. Jones / ジョーンズ VS. ジョーンズ」といった曲が特に好きで、聴く機会も多いのだが、一般的には、やはり、ビルボード・チャートで1位を記録した「Celebration / セレブレーション」が有名なのではないかと思う。特に年末年始はあらゆる場所で良く使われる曲だし、これからの季節は、この曲を耳にする機会も多いのではないだろうか。

 

▼ Kool and the Gang - Fresh 1985
https://www.youtube.com/watch?v=lwfAABrahos

▼ Kool & The Gang - Too Hot
https://www.youtube.com/watch?v=eZNTHJ6DjCU

▼ Kool & The Gang - Cherish
https://www.youtube.com/watch?v=s09LuDYX12g

▼ Kool & The Gang - Joanna
https://www.youtube.com/watch?v=hsklsxReSe0

▼ Kool & The Gang - Celebration 
https://www.youtube.com/watch?v=3GwjfUFyY6M

▼ Kool & the Gang - Celebration (Live at Glastonbury 2011)
https://www.youtube.com/watch?v=kylKj0ARB5A

 

収録曲のチャート最高位は以下の通りです。

01.Ladies' Night 「レディーズ・ナイト」 (US 8位 / UK 9位) - 1979
02.Too Hot 「トゥー・ホット」 (US 5位 / UK 23位) - 1979
03.Steppin' Out 「ステッピン・アウト」 (US 89位 / UK 12位) - 1981
04.Take My Heart 「テイク・マイ・ハート」 (US 17位 / UK 29位) - 1981
05.Be My Lady 「ビー・マイ・レディー」 (アルバム"Something Special"収録曲) - 1981
06.Get Down On It 「ゲット・ダウン・オン・イット」 (US 10位 / UK 3位) - 1981
07.No Show 「ノー・ショー」 (アルバム"Something Special"収録曲) - 1981
08.Big Fun 「ビッグ・ファン」 (US 21位 / UK 14位) - 1982
09.Hi De Hi, Hi De Ho 「愛でHI, 恋でHO」 (UK 29位) - 1982
10.Celebration 「セレブレーション」 (US 1位 / UK 7位) - 1980
11.Jones Vs. Jones 「ジョーンズ VS. ジョーンズ」 (US 39位 / UK 17位) - 1981
12.Take It to the Top 「テイク・イット・トゥ・ザ・トップ」 (UK 15位) - 1981
13.Victory 「ヴィクトリー」 (US 10位 / UK 30位) - 1986
14.In The Heart 「イン・ザ・ハート」 (UK 7位) - 1984
15.Joanna 「ジョアンナ」 (US 2位 / UK 2位) - 1983
16.Tonight 「トゥナイト」 (US 13位 / UK 2位) - 1984
17.Straight Ahead 「ストレート・アヘッド」 (US 103位 / UK 15位) - 1983
18.Fresh" 「フレッシュ」 (US 9位 / UK 11位) - 1984
19.Misled 「ミスレッド」 (US 10位 / UK 28位) - 1984
20.Cherish 「チェリッシュ」 (US 2位 / UK 4位) - 1985

 

Joanna - The Best / Kool & The GangTRACKLIST
1.Ladies' Night / 2.Too Hot / 3.Steppin' Out / 4.Take My Heart / 5.Be My Lady / 6.Get Down On It / 7.No Show / 8.Big Fun / 9.Hi De Hi, Hi De Ho / 10.Celebration / 11.Jones Vs. Jones / 12.Take It to the Top / 13.Victory / 14.In The Heart / 15.Joanna / 16.Tonight / 17.Straight Ahead / 18.Fresh / 19.Misled / 20.Cherish

1.レディーズ・ナイト / 2.トゥー・ホット / 3.ステッピン・アウト / 4.テイク・マイ・ハート / 5.ビー・マイ・レディー / 6.ゲット・ダウン・オン・イット / 7.ノー・ショー / 8.ビッグ・ファン / 9.愛でHI, 恋でHO / 10.セレブレーション / 11.ジョーンズ VS. ジョーンズ / 12.テイク・イット・トゥ・ザ・トップ / 13.ヴィクトリー / 14.イン・ザ・ハート / 15.ジョアンナ / 16.トゥナイト / 17.ストレート・アヘッド / 18.フレッシュ / 19.ミスレッド / 20.チェリッシュ

NOTES
• Released in Japan Only
• Originally Released Without Obi
• 解説・歌詞付(対訳無し)

2014/12/20

市販のCDアルバムと同サイズの2枚組用プラケース(ちょっぴり厚めのタイプ)を買う

市販の音楽CDの交換用に、一般的なサイズ(厚さ10mm)よりもやや厚めの2枚組み用CDケース(厚さ12.4mm)を購入。厚さ10mmのものは以前に購入していたのですが、市販の音楽CDにはやや厚めのこのサイズのものも結構使われているので、欲しいなと思っていたところでした。

勿論、同じサイズのものであれば、背ラベルと一体になった裏ジャケットも元のCDケース同様にきちんと収まります。というか、入れ替えた2枚の音楽CDはこれと全く同じCDケースが使われていました。

CDケース側面の上と下に「2DW」の表記があるので、この表記がある音楽CDなら問題なく入れ替えられると思いますが、厚さが12.4mmのタイプなら概ね大丈夫なのではないかと思います。

 

日本製(MIJシリーズ)ワイドケース2枚収納 5PACK / クリア / 【ロゴ:2DW】

 

まぁ、プラケースとしてはやや高い印象もあるのですが、擦れや割れがあった2枚の音楽CDが綺麗なものに交換できたので満足していますし、必要になったらまたリピートすると思います。

■ 商品名:日本製(MIJシリーズ)ワイドケース2枚収納 5PACK / クリア / 【ロゴ:2DW】
■ サイズ:縦125mm × 横142mm × 厚さ12.4mm
■ 商品:2枚収納CDケース、ワイドタイプ、カラー(クリア)

 

パッケージのデザインは偽物の日本製のような雰囲気ですが(笑)。

日本製(MIJシリーズ)ワイドケース2枚収納 5PACK / クリア / 【ロゴ:2DW】

 

 

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2014/12/17

肩関節周囲炎が回復傾向

昨年の12月に肩関節周囲炎を発症して今月で丸1年ということになります。一般的には1年程度で自然治癒するらしいですが、先月の時点では、この様子だと自分は1年程度じゃ治らないなと諦めていただけに、この1か月で痛みが引いてきたと実感できるようになったのはちょっと不思議な気分。痛いのが当たり前といった生活にも何気に慣れた感じでいましたからね。

実を言うと、人によっては完治まで3年程度かかることもあるらしいので、3年間耐えて強靭な精神力を得る気満々だったのですが(笑)。

というか、そろそろ回復する時期かもと、変に期待するより、回復まではまだまだ遠いと諦めた方が気分的に楽だからという部分もあったんですけどね。

まだまだ動き自体は重い感じがあるものの、痛みとしては6~7割方は引いてきた様子で、手を伸ばしたらズキーンとくる痛みは無くなって、上腕部から肩にかけてを無意識にさする動作もしなくなってきた感じです。

ここ一年はマウスのクリック動作ですら肩や腕に負担を感じていたので、ブログの更新作業も多少楽になった感じではあります。

 

 

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2014/12/11

THE BEST OF ERIC CARMEN / ERIC CARMEN (1988)

CDの帯:オール・バイ・マイセルフ~ベスト・オブ・エリック・カルメン / エリック・カルメンAlbum Cover (front): The Best Of Eric Carmen / Eric Carmenエリック・カルメン初のベスト・アルバムであると同時に、自分が初めて買ったエリック・カルメンのアルバムがこの「The Best Of Eric Carmen / オール・バイ・マイセルフ~ベスト・オブ・エリック・カルメン」。ただし、自分が購入したこちらのCDは1991年の再発盤。

このアルバムを買うまでは、収録曲の中で知っている曲といえば、「All By Myself / オール・バイ・マイセルフ」と、オリビア・ニュートン・ジョンのカヴァーの方で先に知っていた「Boats Against The Current / 雄々しき翼」の2曲だけだったのだが、実際に聴いてみると、これ以外にも聞き覚えのある曲が何曲かあったことを覚えている。

ということで、このアルバムに収録されている新曲で、米3位のヒットを記録した「Make Me Lose Control / メイク・ミー・ルーズ・コントロール」と、映画「ダーティ・ダンシング」(1987年)の挿入歌で、米4位のヒットを記録した「Hungry Eyes / ハングリー・アイズ」をエリック・カルメンが歌っていたことも、このアルバムで初めて知ったことだった。

その他では、「Change Of Heart / チェンジ・オブ・ハート」、「She Did It / 愛をくれたあの娘」、「It Hurts Too Much / 悲しみTOO MUCH」といった曲もまた聞き覚えのある曲だったわけだが、恐らくは、10代の頃に良く聴いていたラジオのヒットチャート番組で耳にしていたと思うので、日本でもそこそこヒットした曲だったのではないかと思う。

 

Album Cover (back): The Best Of Eric Carmen / Eric Carmen又、「That's Rock 'N Roll / すてきなロックン・ロール」は、'70年代後半にティーンのアイドルとして人気を博していた"Shaun Cassidy"(ショーン・キャシディ)がカヴァーして、米3位(1977年)のヒットを記録している。そして、同年にエリック・カルメンが、同じく"Shaun Cassidy"に提供した「Hey Deanie / ヘイ・ディニー」(1977年)も前作に続き"米7位のヒットを記録しているが、こちらは翌年の1978年にリリースされたエリック・カルメンのアルバム「Change of Heart / チェンジ・オブ・ハート」にリメイクというかセルフカヴァーとして収録されている。ということで、エリック・カルメンのヒット曲ではないものの、この2曲がこのアルバムに収録されているのは、そういった形でヒットしたという理由があってのことだろうと思う。

CD Case (inside): The Best Of Eric Carmen / Eric Carmenアルバムを買った当時は、特に「Never Gonna Fall in Love Again / 恋にノータッチ」に惹かれて聴いていたような記憶があるのだが、それ以降、自分の中では、エリック・カルメンといえば、当初から知っていた"All By Myself"と"Boats Against The Current"の2曲に加えて、この"Never Gonna Fall in Love Again"の3曲が特に好きな曲となっている。

なお、ファンの方はご存知だと思うが、"All By Myself"は、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番をモチーフに作られた曲で、"Never Gonna Fall in Love Again"も又、ラフマニノフの交響曲第2番をモチーフにして作られた曲。

 

TRACKLIST
1. All By Myself / 2. Never Gonna Fall In Love Again / 3. That's Rock 'N Roll / 4. Hey Deanie / 5. Hungry Eyes / 6. Make Me Lose Control / 7. Change Of Heart / 8. She Did It / 9. It Hurts Too Much / 10. No Hard Feelings / 11. Boats Against The Current

1. オール・バイ・マイセルフ / 2. 恋にノー・タッチ / 3. すてきなロックン・ロール / 4. ヘイ・ディニー / 5. ハングリー・アイズ / 6. メイク・ミー・ルーズ・コントロール / 7. チェンジ・オブ・ハート / 8. 愛をくれたあの娘 / 9. 悲しみTOO MUCH / 10. ノー・ハード・フィーリングス / 11. 雄々しき翼

NOTES
• The Best of Eric Carmen (US 59位 - 1988)

• Singles Chart Positions:
All By Myself (US 2位 - 1976) / Never Gonna Fall in Love Again (US 11位 - 1976) / She Did It (US 23位 - 1977) / Boats Against the Current (US 88位 - 1978) / Change of Heart (US 19位 - 1978) / It Hurts Too Much (US 75位 - 1980) / Hungry Eyes (US 4位 - 1987) / Make Me Lose Control (US 3位 - 1988)

• CD発売日:1991年8月21日
• 解説・歌詞付(対訳無し)

 

▼ アメリカのテレビ番組"The Midnight Special"に出演時のもの

Eric Carmen - All By MySelf (The Midnight Special 1976)

https://www.youtube.com/watch?v=KXbyztcK5Y4

 

▼ 同じくアメリカのテレビ番組"The Midnight Special"から

Eric Carmen - Never Gonna Fall In Love Again (The Midnight Special 1976)

https://www.youtube.com/watch?v=POkE9eI23cU

 

 

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Raspberries' Best - Featuring Eric Carmen (1976) & The Very Best Of Raspberries (2006) / Raspberries

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2014/12/04

RASPBERRIES' BEST - FEATURING ERIC CARMEN (1976) & THE VERY BEST OF RASPBERRIES (2006) / RASPBERRIES

CDの帯:ラズベリーズ ベスト~フィーチャリング・エリック・カルメン / ラズベリーズAlbum Cover (front): Raspberries' Best - Featuring Eric Carmen / Raspberries Album Cover (back): Raspberries' Best - Featuring Eric Carmen / Raspberries CD: Raspberries' Best - Featuring Eric Carmen / Raspberries

Raspberries' Best - Featuring Eric Carmen (1976)

こちらは、グループ解散後にリリースされたラズベリーズ初のベスト・アルバム「Raspberries' Best - Featuring Eric Carmen / ラズベリーズ ベスト~フィーチャリング・エリック・カルメン」。

このベスト・アルバムがリリースされた背景としては、ソロ活動を始めたエリック・カルメンの最初のシングルである"All By Myself"が大ヒットしたことが要因としてあるであろうことは、アルバム・タイトルに加えられた"Featuring Eric Carmen"のサブタイトルを見ても察しがつくのだけれど、それでも、総括という意味に於いても、良いタイミングでリリースされた意義のあるアルバムであったのではないかと思う。

ということで、ややもすると、一見、"All By Myself"のヒットにあやかった安易なベスト・アルバムのように受け取ってしまいがちだが、実はコレ、けっこう良い仕事がなされたベスト・アルバムなのだ。

アナログ・レコード盤の時代にリリースされたアルバムということもあり、収録曲は全10曲という構成だが、4枚のスタジオ・アルバムからバランスよく選曲されおり、曲順も良く考えれている印象。レコード盤だとA面とB面のラストをドラマティックな曲で締める構成も流れ的にも良い感じで、寄せ集めながらも、ひとつのアルバムといった雰囲気を醸し出しているんだよね。

又、パワー・ポップともいえるような勢いのある最初の4曲は間髪入れずに立て続けに曲が始まるなど、曲間の間の取り方も工夫されており、こういった部分も、このアルバムを単なるベスト・アルバム以上のモノにしている要因のひとつではないかと感じるところ。在籍したメンバーの顔が全て揃ったジャケットも含めて、そういった愛情が感じられる仕事ぶりが垣間見れるのはファンにとっても嬉しいところではないだろうか。

それに、"Featuring Eric Carmen"のサブタイトルも伊達ではなく、アルバムの内容もエリック・カルメンの作品だけ(一部メンバーとの競作有り)に絞った構成になっているのも特徴。ただし、エリック・カルメンがグループのメイン・コンポーザーだったこともあり、結果的には収録曲のどれもがラズベリーズの代表曲といえるものばかりになっているのがミソ。

なお、ジャケットの表と裏にはラズベリーズの生い立ち等が書かれた記事が所狭しと雑誌風にデザインされて掲載されているのだが、流石にLPサイズからCDサイズに縮小された文字だと小さくて読めない。しかしながら、この手持ちのCDには四つ折りの歌詞カードを広げたサイズでジャケットの表と裏がプリントされおり、そこに描かれた文字のひとつひとつが読みやすいように配慮がなされている。まぁ、自分の場合は、そういう配慮がなされていも、内容を全て理解するには至らないわけだが、英語が得意な人は、より一層楽しめるのではないだろうか。それと、ライナーノーツはレコード盤でリリースされた当時のものも記載されているので、当時の状況が垣間見れると共に、その当時の雰囲気が楽しめるようになっている。

自分にとっては、このCDが初めて買ったラズベリーズのアルバムだったので、完全に後追いという形だったのだが、ポップでメロディックながらも、割れんばかりのラウドなサウンドとグラム・ロック的な雰囲気を兼ね備えた甘味と苦味が入り混じっているようなサウンドはけっこうツボだった。それに、コーラス・ハーモニーのパートが多いので親しみやすかったし、アメリカのバンドなのに、何処となくブリティッシュぽいところがあるのも気に入った部分だった。

 

▼ I Can Remember - Raspberries Live - Eric Carmen, 1973 (Live)

 

▼ The Raspberries - Don't Want To Say Goodbye (Remastered)

 

RASPBERRIES - BAND MEMBERS
• Eric Carmen - Rhythm Guitar, Piano, Vocals
• Wally Bryson - Lead Guitar, Vocals
• Dave Smalley - Bass, Vocals (1st-3rd)
• Jim Bonfanti - Drums, Vocals (1st-3rd)
• Scott McCarl - Bass, Vocals (4th)
• Michael McBride - Drums, Vocals (4th)

 

TRACKLIST
1. Go All the Way / 2. Tonight / 3. Ecstasy / 4. I Wanna Be With You / 5. I Can Remember / 6. Overnight Sensation (Hit Record) / 7. Let's Pretend / 8. Drivin' Around / 9. Starting Over / 10. Don't Want to Say Goodbye

1. ゴー・オール・ザ・ウェイ / 2. トゥナイト / 3. 君に首ったけ / 4. 明日を生きよう / 5. アイ・キャン・リメンバー / 6. オーヴァーナイト・センセーション / 7. レッツ・プリテンド / 8. ドライヴィン・アラウンド / 9. スターティング・オーヴァー / 10. さよならは言わないで

NOTES
• Tracks 1, 5, 10: from "Raspberries" (1972) / US 51位
• Tracks 4, 7, 8: from "Fresh Raspberries" (1972) / US 36位
• Tracks 2, 3: from "Side 3" (1973) / US 128位
• Tracks 6, 9: from "Starting Over" (1974) / US 143位

• Raspberries' Best Featuring Eric Carmen (1976) - US 138位

• 解説・歌詞付(対訳無し)

 


 

CDの帯:ベスト・オブ・ラズベリーズ / ラズベリーズAlbum Cover (front): The Very Best Of Raspberries / Raspberries CD Case (back cover): The Very Best Of Raspberries / Raspberries CD: The Very Best Of Raspberries / Raspberries

The Very Best Of Raspberries (2006)

そして、こちらがその後に買ったラズベリーズのベスト・アルバム。3年にも満たない短い活動期間(制作されたアルバムは4枚)だったということもあり、残された曲の総数自体が少なく、前述のベスト・アルバムと被る曲も多いのだが、曲数は倍の20曲が収録されている。

しかも24ビット・デジタル・リマスター音源で、価格も安いことから、自分自身は被る曲が多くても別に気にならなかった。シングルカットされた代表曲を前半に集めて、アルバム収録曲を後半に持ってくるという構成も、取っ付き易くて良いんじゃないかと思う。

それに、エリック・カルメンの作品に絞って選曲された"Raspberries' Best Featuring Eric Carmen"と違い、こちらは他のメンバーの作品及びヴォーカル曲が収録されているという点に於いても多少趣が違うからね。"Raspberries' Best Featuring Eric Carmen"に収録されていない曲の中では"Let's Pretend"に通じるメロディーラインを持った"Nobody Knows"と、"Wally Bryson"がリードヴォーカルをとる"Come Around And See Me"が個人的にはけっこう好きな曲。

ただ、個人的な好みを言ったらキリが無いのは分かっているのだが、"I Can Remember"は入れて欲しかったところ。まぁ、恐らくは、約8分と長い曲なんで外されたのだとは思うのだが。

ラズベリーズというバンドに関しては、活動を続けていれば、その後も魅力的な曲を数多く生み出していたのではないかと思ったりもするのだが、反面、短い活動期間という、その儚さのような部分も、今となっては魅力のひとつになっているのかもしれない。

なお、1987年にリリースされた"Overnight Sensation - The Best of the Raspberries"や、 2002年リリースの"The Very Best of the Raspberries - Overnight Sensation"とは収録曲もジャケットも違う別物である。まぁ、アルバムタイトルがきちんとフルで記載されていれば直ぐに分かるのだが、「Overnight Sensation」の部分が抜けていると紛らわしくはある。特に後者の場合だと、この"The Very Best of Raspberries"とは「the」が入っているか入っていないかの違いだけになるからねぇ。

 

▼ Raspberries - Go All The Way (Live)

 

▼ Raspberries - Let's Pretend

 

TRACKLIST
1. Go All The Way / 2. Don't Want To Say Goodbye / 3. I Wanna Be With You / 4. Let's Pretend / 5. Tonigh / 6. Ecstasy / 7. Overnight Sensation (Hit Record) / 8. Party's Over / 9. Come Around And See Me / 10. Rock And Roll Mama / 11. With You In My Life / 12. Goin' Nowhere Tonight / 13. Nobody Knows / 14. Might as Well / 15. On the beach / 16. I'm a Rocker / 17. Last Dance / 18. Cruisin' Music / 19. Hands on You / 20. Starting Over

1. ゴー・オール・ザ・ウェイ / 2. さよならは言わないで / 3. 明日を生きよう / 4. レッツ・プリテンド / 5. トゥナイト / 6. 君に首ったけ(エクスタシー) / 7. オーバーナイト・センセーション / 8. パーティーの終りに / 9. カム・アラウンド・アンド・シー・ミー / 10. ロック・アンド・ロール・ママ / 11. ウィズ・ユー・イン・マイ・ライフ / 12. ゴーイング・ノーホエア・トゥナイト / 13. ノーバディ・ノウズ / 14. マイト・アズ・ウェル / 15. オン・ザ・ビーチ / 16. アイム・ア・ロッカー / 17. ラスト・ダンス / 18. クルージング・ミュージック / 19. ハンズ・オン・ユー / 20. 素晴らしき再出発

NOTES
• Singles Chart Positions:
1. Go All the Way (US 5位 - 1972) / 2. Don't Want to Say Goodbye (US 86位 - 1972) / 3. I Wanna Be With You (US 16位 - 1972) / 4. Let's Pretend (US 35位 - 1973) / 5. Tonight (US 69位 - 1973) / 6. Ecstasy (US 100位以下、もしくはチャートインせず - 1973) / 7. Overnight Sensation (Hit Record) (US 18位 - 1974) / 16. I'm a Rocker (US 94位 - 1973) / 18. Cruisin' Music (US 100位以下、もしくはチャートインせず - 1975)

• 解説・歌詞・対訳付

 

 

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