こちらは"A Kind of Magic"の12インチ・シングル盤で、6分を超えるこのエクステンデッド・ヴァージョンは先に記事にした"Radio Ga Ga"エクステンデッド・ヴァージョンと同様にクイーンのオリジナル・アルバムには収録されていない。
又、B面に収録されている"A Dozen Red Roses For My Darling"は、アルバム"A Kind of Magic"に収録されている"Don't Lose Your Head"をベースにリミックスしたと思われるインストゥルメンタル曲だが、こちらもクイーンのオリジナル・アルバムには未収録の曲となっている。
前作"The Works"に収録のヒット・シングル"Radio Ga Ga"もロジャー・テイラーが書いた曲だったが、この"A Kind of Magic"の12インチ・シングルはA面B面共にロジャー・テイラーが書いた曲というのが興味深いところ。しかも、この"A Kind of Magic"もまた"Radio Ga Ga"に引き続き、ヨーロッパ諸国では本国のイギリス(3位)をはじめ、スイス(4位)、フランス(5位)、オランダ(5位)、ドイツ(6位)などトップ10に入るヒットを記録しており、この頃のクイーンはコンポーザーとしてのロジャーの台頭が著しい時期でもあった。
TRACKLIST Side A: A Kind of Magic (Extended Version) / カインド・オブ・マジック(エクステンデッド・ヴァージョン)
Side B: A Dozen Red Roses For My Darling / 赤い薔薇を君に(エクステンデッド・ヴァージョン)
NOTES • Format: 12-inch Vinyl Single Record • Label: EMI • Released in Japan • 解説・歌詞付 • 発売年:1986年• 品番:WPCL-S14-139
こちらは、リリースされた当時に購入した"Radio Ga Ga"の12インチ・シングル盤で、その"Radio Ga Ga"は、"The Works"に収録されているアルバム・ヴァージョンよりも1分近く長いエクステンデッド・ヴァージョンが収録されている。
又、B面(レコードでは"Side 2"表記)には、"Radio Ga Ga"のインストゥルメンタル・ヴァージョンと、アルバム未収録曲の"I Go Crazy"(ブライアン作でヴォーカルはフレディ)が収録されており、レコードに収録されている3曲の何れもがオリジナル・アルバムの"The Works"には未収録のヴァージョン及び曲となっている。
※ [追記]
2011年にリリースされた"The Works (40th Anniversary Limited Edition)"のボーナスディスクにはこの12インチ・シングルに収録されている3曲の内の1曲"I Go Crazy"が収録されたが、残念なら、"Radio Ga Ga"のエクステンデッド・ヴァージョンとインストゥルメンタル・ヴァージョンの2曲は収録されなかった。
この"Radio Ga Ga"のコンポーザーはドラマーのロジャー・テイラーで、ロジャー・テイラーにとっては初のシングルA面曲でもあったわけだが、この曲は、本国のイギリス(2位)と、アメリカ(16位)をはじめ、フランス(1位)、オーストリア(2位)、オランダ(2位)、ドイツ(2位)、オーストラリア(2位)、スイス(3位)、ニュージーランド(4位)と、ヨーロッパの国々を中心に各国でヒットを記録し、その後のライヴに於いては定番曲となるなど、ロジャー・テイラーを代表する1曲となっている。
いやいや、それにしても丸々一冊"ELO"の本なんてものがこの時代に出るとは思ってもみなかったなぁ。しかも、ニューアルバムの"Alone In The Universe"をリリースした後のジェフ・リンの最新インタビューは元より、復刻掲載された'70年代のインタビュー記事も満載で、ファンとしては嬉しい限り。
個人的には、やはり、ジェフや他のメンバーのインタビュー記事が興味を惹かれた。例えば、1977年のインタビュー記事では、リリースされたばかりの2枚組アルバム「Our of the Blue / アウト・オブ・ザ・ブルー」の収録曲(全曲)についてべヴ・ベヴァンが語るレコーディング時の話を交えた解説は興味深いものだった。
それでも、アルバム「Discovery / ディスカバリー」を発表したばかりの2年後(1979年)のべヴ・ベヴァンへのインタビュー記事では、「二度と2枚組アルバムは作りたくないね。この前のアウト・オブ・ザ・ブルーでこりごりさ」、「今回はシングル・アルバムだったので楽だった」などと語っていることから、2枚組アルバム"Our of the Blue"の制作には我々が考えている以上に相当な労力が費やされたんだなぁと思ってみたり・・・。とは言え、ジェフ・リン自身は2015年の新作試聴会での質疑応答で、「キャリアで最高の瞬間は?」との問いに「"Our of the Blue"かな」と答えていたりするのが面白いところ。