2014/03/25

VULTURE CULTURE 「ヴァルチャー・カルチャー」 / THE ALAN PARSONS PROJECT (1984)

LPレコードの帯:ヴァルチャー・カルチャー / アラン・パーソンズ・プロジェクト Album Cover with Obi Strip (Vinyl LP): Vulture Culture / The Alan Parsons Project   Inner Sleeve (Vinyl LP): Vulture Culture / The Alan Parsons Project   Inner Sleeve (Vinyl LP): Vulture Culture / The Alan Parsons Project

アラン・パーソンズ・プロジェクト史上、最もポップなアルバムと言えるのが、この「Vulture Culture / ヴァルチャー・カルチャー」。ちなみに、上の画像3枚は手持ちのLPレコードを撮ったもので、中央と右は歌詞が掲載された4面見開きシートの表と裏の写真。

前作の「Ammonia Avenue / アンモニア・アヴェニュー」から1年も経たずにリリースされたアルバムだったこともあり、初めて買ったアラン・パーソンズ・プロジェクトのアルバムがその"Ammonia Avenue"だったという自分は、心の準備ができていない中でのリリースに「もう次が出たのか!」と、ちょっぴり驚いたことを覚えている。

収録曲は全8曲(LPレコードは片面4曲ずつという構成)、そして収録時間もトータルで40分を切る37分59秒ということもあり、アルバム全体としてもコンパクトな印象がある。

自分自身は、親しみやすさもあり、前作以上に幅広く受け入れられるんじゃないかと思っていたのだが、アルバムのセールスは前作に及ばずといったところだった。

それでも、アルバムには、アラン・パーソンズ・プロジェクトの作品としてその名に恥じない魅力的な楽曲が数多く収録されており、大作感は無いものの、アルバムとしては表現方法が多少変わっただけで、クオリティーはコレまでのアルバムと比べても遜色の無いものを持っていると思う。

特に前半の4曲(LPではA面)は、どれもがシングルカットされても良さそうな曲ばかり。ただ、アルバムからのシングル第一弾が"Let's Talk About Me"(米56位)だったのはちょっと意外な気もした。シングルとしては、この後に"Days Are Numbers (The Traveller)"(米71位)がセカンド・シングルとしてリリースされたが、個人的にはこれらの2曲よりも先に"Separate Lives"や、"Sooner Or Later"をシングルカットした方が良かったのでは?なんてことを当時は思ったりもしていた。

何処となくシンセ・ポップのような雰囲気になったことで、問題作と取られることもあるようだが、前作でのポップ感覚が昇華されたと考えれば、さほど違和感も感じないように思う。

実際、個人的なベスト・アルバムを作るにしても、このアルバムは絶対に外せない存在だしね。個人的には、エリック・ウルフリンがヴォーカルをとる"Separate Lives"、"Sooner Or Later"、"The Same Old Sun"の3曲と、クリス・レインボウのヴォーカルが魅力的なミディアム・スローの"Days Are Numbers (The Traveller)"、それに、アラン・パーソンズ・プロジェクトにとっては定番ともいえるインストゥルメンタル曲の"Hawkeye"といったところがベスト・アルバムに入れたい曲。

ただ、ラストの"The Same Old Sun"なんかを聴くと、以前だったらオーケストラを使った壮大なアレンジで聴かせてくれたんだろうなとは思うところ。

LPレコードのラベル:Vulture Culture / The Alan Parsons Project   LPレコードのラベル:Vulture Culture / The Alan Parsons Project

ちなみに、アラン・パーソンズ・プロジェクトといえば、曲ごとに複数のヴォーカリストを使うことが知られているところだが、このアルバムでも、これまでと違わず、メインのエリック・ウルフリンを含め、5人のヴォーカリストが顔を揃えている。

ファースト・シングルにもなった1曲目の"Let's Talk About Me"だけは、元パイロットのデヴィッド・ペイトンがヴォーカルをとっているものの、後の4人は前作と同じ布陣。ただ、デヴィッド・ペイトンも、これまでずっとアラン・パーソンズ・プロジェクトの"Bass & Vocals"としてアルバムに参加していた人物なので、そういった意味では、前作と変わらないメンバーがヴォーカリストに名を連ねているといえる。

ちなみに、「デヴィッド・ペイトン(David Paton)」はファースト・アルバムからアラン・パーソンズ・プロジェクトの一員として名を連ねている人物で、伝説的グループ「パイロット(Pilot)」のメンバーでもあった。パイロットのアルバムをアラン・パーソンズがプロデュースしたことから交流が始まったようだが、同じく、ファースト・アルバムからアラン・パーソンズ・プロジェクトの一員として名を連ねているギタリストの「イアン・ベアンソン(Ian Bairnson)」も又、パイロットのメンバーだったということから、きっと、その頃から二人共にアラン・パーソンズに目を付けられる技量と才能を持っていたんだろうとは思うところ。ちなみに、デヴィッド・ペイトンはレコードデビューする前(1969-1970)のベイ・シティ・ローラーズにも在籍していたという経歴を持っている。

確かに、"Let's Talk About Me"の曲調は、エリック・ウルフリンや、クリス・レインボウをはじめ、他の2人には似合わない感じはするし、デヴィッド・ペイトンがヴォーカリストに選ばれたのも何となく頷けるところではある。ただ、このキーの高いハイトーン・ヴォイスはもしかしたら好き嫌いの分かれるところかもしれない。実を言うと、自分も当初は多少苦手だったんだよね。今は、ポップながらも、何処となくサイケっぽい雰囲気が気に入ってはいるのだけれど。

 


 

CDの帯:ヴァルチャー・カルチャー / アラン・パーソンズ・プロジェクト Album Cover (front): Vulture Culture / The Alan Parsons Project   Album Cover (back): Vulture Culture / The Alan Parsons Project

そして、こちらがその後に買ったCD。ライナーノーツには'93年の日付が記してあるので、多分その頃に買ったものだと思う。二つ折りのディスコグラフィー付き。

TRACKLIST
1. Let's Talk About Me / 2. Separate Lives  / 3. Days Are Numbers (The Traveller) / 4. Sooner Or Later / 5. Vulture Culture / 6. Hawkeye / 7. Somebody Out There / 8. The Same Old Sun

1. レッツ・トーク・アバウト・ミー / 2. セパレイト・ライヴス  / 3. デイズ・アー・ナンバーズ (旅人は星を数える) / 4. 自由はすぐそこに / 5. ヴァルチャー・カルチャー / 6. ホークアイ / 7. 悪夢 / 8. それでも陽は昇る

NOTES
• Tracks 1: Lead Vocal - David Paton
• Tracks 2, 4, 8: Lead Vocal - Eric Woolfson
• Tracks 3: Lead Vocal - Chris Rainbow
• Tracks 5: Lead Vocal - Lenny Zakatek
• Tracks 7: Lead Vocal - Colin Blunstone
• Tracks 6: instrumental

• Album: UK 40位、US 46位
• Singles: "Let's Talk About Me" US 56位 / "Days Are Numbers (The Traveller)" US 71位

• 解説・歌詞・対訳付

 

[Official Audio]

▼ The Alan Parsons Project - Separate Lives
https://www.youtube.com/watch?v=bv2WYnCimRg

▼ The Alan Parsons Project - Days Are Numbers (The Traveller)
https://www.youtube.com/watch?v=F4F_K95ol8c

▼ The Alan Parsons Project - Sooner Or Later
https://www.youtube.com/watch?v=Vu4vQguGwmE

 

 

関連記事

The Best Of The Alan Parsons Project (1983) / The Alan Parsons Project

Ammonia Avenue 「アンモニア・アヴェニュー」 (1984) / The Alan Parsons Project

Stereotomy 「ステレオトミー」 (1985) / The Alan Parsons Project

Gaudi 「ガウディ」 (1987) / The Alan Parsons Project

Limelight - The Best Of Vol. 2 (1987) / The Alan Parsons Project

Try Anythig Once 「人生ゲーム」 (1993) / Alan Parsons

The Very Best Live 「ザ・ベリー・ベスト・ライブ」 (1995) / Alan Parsons

On Air 「オン・エアー」 (1996) / Alan Parsons

The Time Machine 「タイム・マシン」 (1999) / Alan Parsons

Live in Colombia 「ライヴ・イン・コロンビア」 [2CD] (2016) / The Alan Parsons Symphonic Project

The Secret (2019) / Alan Parsons

2014/03/18

FOREIGNER ORIGINAL ALBUM SERIES [5CD BOX SET] / FOREIGNER (2009)

'70年代後半から'80年代にかけては、ジャーニー、トト、スティックス、ボストン、シカゴといった比較的親しみやすいサウンドで、アルバムだけでなく、シングル・チャートに於いても名を馳せるロックバンドが活躍していた時代でもあったが、フォリナーもまたこれらのバンドと肩を並べる人気を博す存在だった。

 

Box Cover (front & back): Foreigner Original Album Series (5CD Box Set) / Foreignerこの「Foreigner Original Album Series」は、そのフォリナーの全盛期ともいえる1作目から5作目までのアルバムがパッケージされたボックスセット。

ボックスセットに含まれるのは以下のアルバム。

1st - Foreigner 「栄光の旅立ち」 (1977)
米4位 (5x Platinum - RIAA 2000)

2nd - Double Vision 「ダブル・ヴィジョン」 (1978)
米3位 (7x Platinum - RIAA 2001) / 英32位

3rd - Head Games 「ヘッド・ゲームス」 (1979)
米5位 (5x Platinum - RIAA 2002)

4th - 4 「4」 (1981)
米1位 (6x Platinum - RIAA 1991) / 英5位

5th - Agent Provocateur 「プロヴォカトゥール(煽動)」 (1985)
米4位 (3x Platinum - RIAA 2000) / 英1位

ちなみに、4作目の「4」の後には、ベスト・アルバムの「Records」がリリースされており、こちらも米10位を記録し、700万枚(7x Platinum - RIAA 2001)のセールスを記録している。

それにしても、なんとも凄まじいセールスだこと。この時期のアルバムだけでトータル3,300万枚(ベスト・アルバムを含む)のセールス。しかもアメリカだけでこの数字だからね。なお、4thアルバムの「4」はビルボード・チャートで10週でNo.1を記録している。

 

そして、これらのアルバムに含まれるシングルカット曲については以下の通り。

1st - Foreigner
• Feels Like The First Time「衝撃のファースト・タイム」(米4位 / 英39位)
• Cold As Ice「つめたいお前」(米6位 / 英24位)
• Long, Long Way From Home「ロング、ロング・ウェイ・フロム・ホーム」(米20位)

2nd - Double Vision
• Hot Blooded「ホット・ブラッディッド」(米3位 / 英42位)
• Double Vision「ダブル・ヴィジョン」(米2位)
• Blue Morning, Blue Day「蒼い朝」(米15位 / 英45位)

3rd - Head Games
• Dirty White Boy「ダーティ・ホワイト・ボーイ」(米12位)
• Head Games「ヘッド・ゲームス」(米14位)
• Woman「女たち」(米41位)

4th - 4
• Urgent「アージェント」(米4位 / 英54位)
※1982年にはベストアルバム「Records」と共に再リリースされ米45位を記録
• Waiting For A Girl Like You「ガール・ライク・ユー」(米2位 / 英8位)
• Juke Box Hero「ジューク・ボックス・ヒーロー」(米26位 / 英48位)
• Break It Up「ブレーク・イット・アップ」(米26位)
• Luanne「ルアンヌ」(米75位)

5th - Agent Provocateur
• I Want To know What Love Is「アイ・ウォナ・ノウ」(米1位 / 英1位)
• That Was Yesterday「イエスタデイ」(米12位 / 英28位)
• Reaction To Action「リアクション・トゥ・アクション」(米54位)
• Down On Love「ダウン・オン・ラヴ」(米54位)

補足しておくと、4thアルバムの「4」からシングルカットされた"Waiting For A Girl Like You"はビルボードチャートで10週連続2位という珍しい記録を残している。というのも、この時はオリビア・ニュートン・ジョンの大ヒット曲「フィジカル」が1位の座に居座っていたのだ。ということで、10週の内の9週はそのオリビアに阻まれ、残りの1週をホール & オーツの「アイ・キャント・ゴー・フォー・ザット」に阻まれた結果、残念ながらフォリーナーのとって初のNo.1ヒットとはなれなかったのだ。しかしながら、次作の"Agent Provocateur"からシングルカットされた"I Want To know What Love Is"が、ついに、米英で共にシングルチャートのNo.1を記録したのだった。

 

Foreigner Original Album Series (Foreigner) / Foreigner     Foreigner Original Album Series (Double Vision) / Foreigner

Foreigner Original Album Series (Head Games) / Foreigner     Foreigner Original Album Series (4) / Foreigner

Foreigner Original Album Series (Agent Provocateur) / Foreigner     Foreigner Original Album Series (5CD Box Set) / Foreigner

 

ちなみに、フォリナーは、ミック・ジョーンズと、元キング・クリムゾンのイアン・マクドナルドを中心に結成されたバンドで、バンド名については、メンバーにイギリス人とアメリカ人が混在するバンド構成だったことから「Foreigner」(外国人)と名付けられたとのこと。

当初は6人編成という珍しいバンド形態だったものの、4thアルバムの「4」からはメンバーの脱退もあり4人編成に変わった。もしかしたら、アルバム・タイトルの「4」も、単に4枚目のアルバムだからという意味だけではなく、その辺りの意味合いも含まれていたのかもしれない。

ということで、4thアルバムの「4」以降は、中心人物のひとりであるイアン・マクドナルドが抜けたことにより、多少音楽性に変化が見られるようになった。

というのも、イアン・マクドナルドといえば、キング・クリムゾン時代にもロックの名盤として名高い「In The Court Of The Crimson King(クリムゾン・キングの宮殿)」に於いては、ソングライターとしてばかりではなく、印象的なメロトロンをはじめ、サックスや、フルート、クラリネット、それにヴィブラフォンといった楽器をプレイするなどマルチプレイヤーとしてもその才能を発揮していた人物でもあったし、フォリナーに於いても、リードを用いたホーンや木管楽器をサウンドに取り入れるなど大きな役割を果たしていたわけだから、そのイアン・マクドナルドが抜けたことにより、音楽性に多少変化が現れるのは当然といえば当然のことなのかもしれない。

 

Foreigner Original Album Series (5CD Box Set) / Foreigner

 

自分はといえば、2ndシングルの「Double Vision」(ダブル・ヴィジョン)と、3rdシングルの「Blue Morning, Blue Day」(蒼い朝)に惹かれて買った2ndアルバムの「Double Vision」が初めて買ったフォリナーのアルバム(LPレコード)だった。

その後も、3rdアルバムの「Head Games」と、5thアルバムの「Agent Provocateur」はLPレコードで買った記憶があるものの、4thアルバムの「4」と、1stアルバムは買ってなかったので、このボックスセットで初めてそれらのアルバムを聴いたわけだが、どちらも他のアルバムに負けず劣らずといった印象だった。

CDは5枚共にオリジナルのデザインが施された紙ジャケットに入っている。ブックレットや歌詞カードといったものは封入されていないが、自分としてはこれだけで十分満足。5枚の紙ジャケットだけでもけっこうワクワク感があるし、オリジナルの曲順で聴くことにより、LPレコードを買った頃に感じた雰囲気といったものが思い起こされるかのようで良かった。ちなみに、各曲のコンポーザーは曲名と共に各CDにクレジットされている。

それと、余計なボーナストラックなどが入っていないので、オリジナル作品のまま楽しめるというのも自分としては良かったと思った点のひとつ。ボーナストラックというと、最初は物珍しさから何回かは聴くものの、その後は殆ど聴かないという場合が案外多いんでね。それに、最近はボーナストラック無しのオリジナル・アルバムを探す方が難しいし。

それにしても、通して聴いてみると、まるで5枚組のベストアルバムを聴いているかのような印象があるのは、やはり、それだけ売れたただけのことはあるといったところかと。

 

Foreigner Original Album Series (5CD Box Set) / Foreigner   Foreigner Original Album Series (5CD Box Set) / Foreigner

 

Foreigner Original Album Series (5CD Box Set) / Foreigner FOREIGNER - BAND MEMBERS

• Lou Gramm - Lead Vocals, Percussion (1st-5th)
• Mick Jones - Guitar, Keyboards, Backing Vocals (1st-5th)
• Dennis Elliott - Drums, Backing Vocals (1st-5th)
• Ian McDonald - Guitar, Keyboards, Reeds, Backing Vocals (1st-3rd)
• Al Greenwood - Synthesizer, Keyboards (1st-3rd)
• Ed Gagliardi - Bass, Backing Vocals (1st and 2nd)
• Rick Wills - Bass, Backing Vocals (3rd-5th)

 

TRACKLIST

Disc-1: Foreigner
1. Feels Like The First Time / 2. Cold As Ice / 3. Starrider / 4. Headknocker / 5. The Damage Is Done / 6. Long, Long Way From Home / 7. Woman Oh Woman / 8. At War With The World / 9. Fool For You Anyway / 10. I Need You

▼ Foreigner - Feels like the first Time
https://www.youtube.com/watch?v=qHDy_b33cCQ

 

Disc-2: Double Vision
1. Hot Blooded / 2. Blue Morning, Blue Day / 3. You're All I Am / 4. Back Where You Belong / 5. Love Has Taken Its Toll / 6. Double Vision / 7. Tramontane (Instrumental) / 8. I Have Waited So Long / 9. Lonely Children / 10. Spellbinder

▼ Foreigner - Double Vision
https://www.youtube.com/watch?v=dD-SpHH7qDA

▼ Foreigner - Blue Morning, Blue Day
https://www.youtube.com/watch?v=E-vPFNihnGQ

 

Disc-3: Head Games
1. Dirty White Boy / 2. Love On The Telephone / 3. Women / 4. I'll Get Even With You / 5. Seventeen / 6. Head Games / 7. The Modern Day / 8. Blinded By Science / 9. Do What You Like / 10. Rev On The Red Line

▼ Foreigner - Head Games
https://www.youtube.com/watch?v=Dzjg4v7bd1U

▼ Foreigner - Love On The Telephone
https://www.youtube.com/watch?v=QdhHJOXKTPU

 

Disc-4: 4
1. Night Life / 2. Juke Box Hero / 3. Break It Up / 4. Waiting For A Girl Like You / 5. Luanne / 6. Urgent / 7. I'm Gonna Win / 8. Woman In Black / 9. Girl On The Moon / 10. Don't Let Go

▼ Foreigner - Waiting For A Girl Like You
https://www.youtube.com/watch?v=MfHKyfrx2zA

 

Disc-5: Agent Provocateur
1. Tooth And Nail / 2. That Was Yesterday / 3. I Want To Know What Love Is / 4. Growing Up The Hard Way / 5. Reaction To Action / 6. Stranger In My Own House / 7. A Love In Vain / 8. Down On Love / 9. Two Different Worlds / 10. She's Too Tough

▼ Foreigner - That Was Yesterday
httpshttps://www.youtube.com/watch?v=yPg3_W-WeMs

▼ Foreigner - I Want To Know What Love Is
https://www.youtube.com/watch?v=HNGbhnF8ufs

 

NOTES

• Comes in a cardboard slipcase. The individual CD's are contained in cardboard sleeves printed with the original vinyl artwork.

2014/03/12

LIVE AT WEMBLEY '86 「クイーン・ライヴ!! ウエンブリー 1986」 / QUEEN (1992)

CDの帯(初回プレス盤):クイーン・ライヴ!! ウエンブリー 1986 / クイーンAlbum Cover (front): Live at Wembley '86 / Queen   Album Cover (back): Live at Wembley '86 / Queen

オリジナルメンバー、そしてフレディにとって最後となった1986年のツアーの中から、ロンドンのウェンブリー・スタジアムで行われたライヴが収録されたこちらのアルバム「Live at Wembley '86 / クイーン・ライヴ!! ウエンブリー 1986」は、フレディが亡くなった翌年に追悼盤のようなかたちでリリースされた。

このウェンブリー・スタジアムでのライヴ自体は、既にビデオ化されてリリースされていたものの、CD化に際してはビデオではカットされていたフレディのソロやブライアンのソロ、それに、スタンダードナンバーによるロックンロール・メドレーといったものが加えられている。

1986年7月11日と12日の2日間にわたって行われた、このウェンブリー・スタジアムでの公演では、両日で15万人を超える観客を動員したそうだが、このアルバムでは2日目にあたる12日のライヴが収録されているようだ。

オープニングから満員の観衆で埋め尽くされた会場の熱気が伝わってくるようなライヴだが、一際盛り上がりを見せる、後半の"Bohemian Rhapsody"、"Radio Ga Ga"、それに、"We Will Rock You"~"Friends Will Be Friends"~"We Are The Champions"と続くラストを飾るメドレーは正に圧巻。

Booklet (front): Live at Wembley '86 / Queen   Booklet (back): Live at Wembley '86 / Queen   CD: Live at Wembley '86 / Queen

個人的には"Bohemian Rhapsody"のエンディング部分でのスタジオヴァージョンとは異なる歌いまわしとクラシック的なピアノのフレーズが結構好きで気に入っている。又、その他にも、出だしから登場するブライアンのギターがカッコいい"We Will Rock You"や、"We Are The Champions"の後半で聴ける「And we'll keep on fighting til the end」部分の歌いまわしもスタジオ・ヴァージョンとは一味違った魅力があって好きなところ。

ただ、当初は、後半に収録されているスタンダードナンバーによるロックンロール・メドレーは毎回スキップしていた。こんなカヴァーをやる時間があるなら、その分、他のオリジナル曲を演奏して欲しかったという思いもあったんだよね。

それでも、初期のライヴでも後半ではスタンダードナンバーのカヴァーを披露することが多かったようなので、もしかしたら、カヴァー曲を演奏することは、メンバー4人にとっても、その頃の思い出が重なる楽しい時間帯であったのでは?なんてことを想像しながら、今は時折聴いている。

 

Thick Double Jewel Case: Live at Wembley '86 / QueenThick Double Jewel Case: Live at Wembley '86 / Queenなお、バックカヴァーやブックレットには記されていないが、「Disc-1」の3曲目に収録されている"In The Lap Of The Gods"は"In The Lap Of The Gods...Revisited"の方。

それと、自分が購入したこのリリース当時の日本盤には歌詞と対訳が付いているが、残念ながらどちらもスタジオ・アルバムからの転載なので、短縮された一部の曲などはライヴでの歌詞とは異なっている。又、先に述べたように"In The Lap Of The Gods"は"In The Lap Of The Gods...Revisited"の方が収録されているのだが、歌詞と対訳は"In The Lap Of The Gods"の方が記載されている。

そして、最近は見なくなったが、当時は2枚のケースが合わさったような形の厚みのあるダブルケース仕様でリリースされていた。多少かさばるものの、個人的には、ひと目で2枚組だと分かるし、2枚組だぞといった存在感もあって良かったなぁという思いもあるんだけどね。

 

TRACKLIST

[Disc 1]
1. One Vision / 2. Tie Your Mother Down / 3. In The Lap Of The Gods / 4. Seven Seas Of Rhye / 5. Tear It Up / 6. A Kind Of Magic / 7. Under Pressure / 8. Another One Bites The Dust / 9. Who Wants To Live Forever / 10. I Want To Break Free / 11. Impromptu / 12. Brighton Rock Solo / 13. Now I'm Here

1. ONE VISION -ひとつだけの世界- / 2. タイ・ユア・マザー・ダウン / 3. 神々の業 / 4. 輝ける7つの海 / 5. ティア・イット・アップ / 6. カインド・オブ・マジック / 7. アンダー・プレッシャー / 8. 地獄へ道づれ / 9. リヴ・フォーエヴァー / 10. ブレイク・フリー(自由への旅立ち) / 11. インプロンプトゥ(フレディ・ソロ) / 12. ブライトン・ロック・ソロ(ブライアン・ギター・ソロ) / 13. ナウ・アイム・ヒア

[Disc 2]
1. Love Of My Life / 2. Is This The World We Created / 3. (You're So Square) Baby I Don't Care / 4. Hello Mary Lou (Goodbye Heart)  / 5. Tutti Frutti / 6. Gimme Some Lovin' / 7. Bohemian Rhapsody / 8. Hammer To Fall / 9. Crazy Little Thing Called Love / 10. Big Spender / 11. Radio Ga Ga / 12. We Will Rock You / 13. Friends Will Be Friends / 14. We Are The Champions / 15. God Save The Queen

1. ラブ・オブ・マイ・ライフ / 2. 悲しい世界 / 3. ベイビー・アイ・ドント・ケア / 4. ハロー・メリー・ルー / 5. トゥッティ・フルッティ / 6. ギミ・サム・ラヴィン / 7. ボヘミアン・ラプソディ / 8. ハマー・トゥ・フォール / 9. 愛という名の欲望 / 10. ビッグ・スペンダー / 11. RADIO GA GA / 12. ウィ・ウィル・ロック・ユー / 13. 心の絆 / 14. 伝説のチャンピオン / 15. ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン

 

NOTES

• Recorded 12 July 1986, Wembley Stadium - London, England
• UK 2位 (Platinum)、US 53位 (Platinum / 1999-RIAA)

• 日本盤初回プレスCD [Japanese First Pressing CD]
• 解説・歌詞・対訳付

 

▼ Queen - Bohemian Rhapsody (Live At Wembley Stadium, Saturday 12 July 1986)

https://www.youtube.com/watch?v=oozJH6jSr2U

 

▼ Queen - We Are The Champions (Live At Wembley Stadium, Saturday 12 July 1986)

https://www.youtube.com/watch?v=pFbAVJiPPEA

 

 

関連記事

Live Killers 「ライヴ・キラーズ」 (1979) / Queen

Queen On Fire - Live At The Bowl (2004) / Queen

Queen Rock Montreal 「伝説の証/クイーン 1981 - クイーン・ロック・モントリオール」 (2007) / Queen

Live At The Rainbow '74 (2014) / Queen

2014/03/05

THE HITS 「ザ・ヒッツ 1973-1988」 / REO SPEEDWAGON (1988)

CDの帯(初回プレス盤):ザ・ヒッツ 1973-1988 / REO スピードワゴンAlbum Cover (front): The Hits / REO Speedwagon

この「The Hits / ザ・ヒッツ 1973-1988」は、1980年の大ヒットアルバム「Hi Infidelity / 禁じられた夜」以降のヒット・シングルを中心に選曲された"REO Speedwagon"のベスト・アルバムで、"REO Speedwagon"にとっては"Hi Infidelity "の前にリリースされた"A Decade of Rock and Roll 1970 to 1980"に続く2枚目ベスト・アルバムということになる。

注目点は"I Don't Want to Lose You"と"Here with Me"の冒頭の2曲が新曲であるというところで、この2曲は共にミュージックビデオも制作され、シングルとしてもリリースされた"Here with Me"は米20位を記録している。

ちなみに、もう一つの新曲である"I Don't Want to Lose You"の邦題は「涙のルーズ・ユー」で、「涙のレター」、「涙のフィーリング」、「涙のドリーム」に続く涙シリーズの第四弾となった曲。でも、流石にこの邦題「涙のルーズ・ユー」はちょっぴり無理があるかも(笑)。

 

▼ REO Speedwagon - I Don't Want To Lose You

 

▼ REO Speedwagon - Here with Me

 

Album Cover (back): The Hits / REO Speedwagonなお、アルバム裏面やブックレットの曲目には表記はされていないが、この"The Hits"に収録されている"In My Dreams"は、オリジナル・アルバムの"Life as We Know It"に収録されているヴァージョンよりも若干短く編集されているシングル/ビデオ・ヴァージョンが収録されており、逆に"Roll With The Changes"と"Take It On The Run"は短く編集されたシングル・ヴァージョンではなくオリジナルのアルバム・ヴァージョンで収録されている。又、アルバムの最後に収録されている"Ridin' the Storm Out"は、1977年リリースのライヴ・アルバム"You Get What You Play For"からシングルカットされたライヴ・ヴァージョンの方が収録されている。

 

▼ REO Speedwagon - In My Dreams

 

収録曲について言えば、米7位を記録したアルバム"Good Trouble"からは"Keep the Fire Burnin'"(米7位)、"Sweet Time"(米26位)といったヒット曲が生まれているものの、何故か、このアルバムにはどちらも選曲されておらず、他にも"Hi Infidelity"に収録の"In Your Letter"(米20位)、"Wheels Are Turnin'"に収録の"I Do' Wanna Know"(米29位)と、"Live Every Moment"(米34位)などのトップ40に入るヒット曲が選曲されていないが、この辺りは収録曲数の関係によるものかもしれない。まぁ、個人的にも、これらの曲が収録されていないからといって、それほど不満というわけでもないし。

 

■ アルバム収録曲のシングル・チャートに於ける順位は以下のとおり。

Track 2. Here with Me (US 20位)
Track 3. Roll with the Changes (US 58位)
Track 4. Keep on Loving You (US 1位 / UK 7位)
Track 5. That Ain't Love (US 16位)
Track 6. Take It on the Run (US 5位 / UK 19位)
Track 7. In My Dreams (US 19位)
Track 8. Don't Let Him Go (US 24位)
Track 9. Can't Fight This Feeling (US 1位 / UK 16位)
Track 11. Time for Me to Fly (US 56位)
Track 12. One Lonely Night (US 19位)
Track 14. Ridin' the Storm Out (US 94位)

 

Booklet: The Hits / REO SpeedwagonTRACKLIST
1. I Don't Want To Lose You / 2. Here With Me / 3. Roll With The Changes / 4. Keep On Loving You / 5. That Ain't Love / 6. Take It On The Run / 7. In My Dreams / 8. Don't Let Him Go / 9. Can't Fight This Feeling / 10. Keep Pushin' / 11. Time For Me To Fly / 12. One Lonely Night / 13. Back On The Road Again / 14. Ridin' The Storm Out

1. 涙のルーズ・ユー(新曲) / 2. ヒア・ウィズ・ミー(新曲) / 3. ロール・ウィズ・ザ・チェンジズ / 4. キープ・オン・ラヴィング・ユー / 5. 偽りの愛 / 6. テイク・イット・オン・ザ・ラン / 7. 涙のドリーム / 8. ドント・レット・ヒム・ゴー / 9. 涙のフィーリング / 10. キープ・プッシン / 11. 出発の時 / 12. ワン・ロンリー・ナイト / 13. バック・オン・ザ・ロード / 14. 嵐の中へ

 

NOTES
[収録アルバム]
R.E.O. (1976): Track 10
You Get What You Play For (1977): Track 14
You Can Tune a Piano, but You Can't Tuna Fish (1978): Tracks 3, 11
Nine Lives (1979): Track 13
Hi Infidelity (1980): Tracks 4, 6, 8
Wheels Are Turnin' (1984): Tracks 9, 12
Life as We Know It (1987): Tracks 5, 7
The Hits (1988): Tracks 1, 2

• Album: US 56位 (3x Platinum / 1997-RIAA)

• 日本盤初回プレスCD [Japanese First Pressing CD]
• 解説・歌詞・対訳付

 

 

関連記事

Hi Infidelity 「禁じられた夜」 (1980) / REO Speedwagon

Wheels Are Turnin' 「ホイールズ・アー・ターニン」 (1984) / REO Speedwagon

Hi Infidelity (30th Anniversary Edition) 「禁じられた夜 - 30周年記念エディション」 (1980 / 2011) / REO Speedwagon