まずは、ブライアン・メイが1992年にリリースしたソロアルバム"Back To The Light"に収録されていた曲で、その後、クイーンのアルバム"Made in Heaven"(1995年リリース)にも、フレディ・マーキュリーのヴォーカル・ヴァージョンで収録された「Too Much Love Will Kill You / トゥー・マッチ・ラヴ・ウィル・キル・ユー」。"Too Much Love Will Kill You"のピアノ・カヴァーは以前にも取り上げていたが、こちらは別の方の演奏。
▼ Queen - Too Much Love Will Kill You - piano cover
全20曲が収録されたこのニルソンのベスト・アルバム「All Time Greatest Hits / ニルソン Best」は、一見、日本で企画されたアルバムのように見えるのだが、実際は本国のアメリカでもリリースされたアルバムの日本盤。とは言っても、これを買った当時は、てっきり日本独自で企画されたベスト・アルバムかと思っていたんだけどね。
1989年というリリース年を見ても分るように、この"All Time Greatest Hits"は、世の中の主流がレコード盤からCDに移り変わって間もない頃にリリースされたアルバム(日本盤のリリースは1991年)であり、CDとしてリリースされたニルソン初のベスト・アルバムでもあったわけだが、当時はニルソンのベストがあれば買って聴いてみたいなと漠然と思っていたこともあり、上手い具合に丁度いいタイミングでリリースされて購入できたアルバムでもあった。
米英で共に1位を記録した代表曲のひとつである「Without You / ウィザウト・ユー」も、この当時の日本では今ほど知られていないような感じではあったが、そういう自分も、このアルバムを買うまではその"Without You"がバッドフィンガーのカヴァーなんてことは知らなかった。
「Jump Into The Fire / ジャンプ・イントゥ・ザ・ファイアー」や「Spaceman / スペイスマン」といった曲などは自分が抱いていたニルソンのイメージには全くなかったものだったし、それに「Coconut / ココナッツ」なんて、初めて聴いたときはなんじゃこりゃといった感じだったからね。しかも、この曲がビルボードチャートで8位に入るヒットを記録したと知って更にビックリ。
一方で、ビートリーな「Good Old Desk / 古い机」や「Nobody Cares About The Railroad Anymore / 忘れられた鉄道」をはじめ、「Caroline / キャロライン」(ランディ・ニューマンのカヴァー)、「Remember / リメンバー」といった普遍的な魅力を持ったスタンダードナンバー風の曲があったりして、いや、ほんと、様々なスタイルの曲が同居するおもちゃ箱みたいな面白いベストだと思う。
ちなみに、ウィキペディアには、実質のデビュー作となる1967年リリースのアルバム"Pandemonium Shadow Show"を聴いたジョン・レノンがニルソンの元に電話をかけ、「You are great!」と、賞賛したというエピソードは有名。といった記述がされている。
主な収録曲のチャートポジションは以下の通り。
1969年 "Everybody's Talkin'"(US 6位 / UK 23位) 1969年 "I Guess the Lord Must Be in New York City"(US 34位) 1971年 "Me and My Arrow"(US 34位) 1971年 "Without You"(US 1位 / UK 1位) 1972年 "Jump into the Fire"(US 27位) 1972年 "Coconut"(US 8位 / UK 42位) 1972年 "Spaceman"(US 23位) 1972年 "Remember"(US 53位) 1973年 "As Time Goes By"(US 86位) 1974年 "Daybreak (From Son Of Dracula)"(US 39位)
TRACKLIST 1. Everybody's Talkin' / 2. Sleep Late, My Lady Friend / 3. Good Old Desk / 4. Don't Leave Me / 5. 1941 / 6. Cowboy / 7. One / 8. Coconut / 9. Daybreak (From Son Of Dracula) / 10. Without You / 11. I Guess The Lord Must Be In New York City / 12. Caroline / 13. Daddy's Song / 14. Jump Into The Fire / 15. Without Her / 16. Me And My Arrow / 17. Nobody Cares About The Railroad Anymore / 18. Spaceman / 19. As Time Goes By / 20. Remember
この「Twenty-Two Hits of the Bee Gees / 若葉のころ ~ ベスト・オブ・ビー・ジーズ」は日本で企画されたビー・ジーズのベスト・アルバム。アルバムの日本語タイトルにも記されているように「First Of May / 若葉のころ」がテレビ・ドラマの主題歌として使用されたことからリリースに至ったアルバムのようだが、ただ、そういったことを抜きにしても、結構そそられる選曲になっているんだよね。
と言うのも、メインの"First Of May"が1960年代後半の初期の曲ということもあってか、それに合わせるように比較的初期の日本でも馴染みの深い曲が多く収録されており、例えば、 映画「小さな恋のメロディ」の主題歌として日本でのみシングル・カットされヒット(オリコン3位)した「Melody Fair / メロディ・フェア」(1971年)や、同じく日本のみでシングル・カットされた同映画での使用曲「In The Morning / イン・ザ・モーニング」(1971年)(オリコン36位)といった海外のベスト盤では滅多に収録されないような曲が収録されているのだ。
というか、"Melody Fair"と"In The Morning"の2曲が収録されたベストというのは今のところ他には無いと思う。ちなみに、日本で大ヒットしたこの映画「小さな恋のメロディ」のサウンドトラック盤はオリコンチャートで1位を記録している。
又、初期の曲ということでは、その他にも、"New York Mining Disaster 1941" (1967)、"To Love Somebody" (1967)、"Holiday" (1967)、"Massachusetts" (1967)、"World" (1968)、"I've Gotta Get a Message to You" (1968)、"I Started a Joke" (1968)、"Don't Forget to Remember" (1969) など、'60年代の曲だけでも"First Of May" (1969) を含めて計9曲が収録されている。
「若葉のころ」との邦題がアルバムタイトルにもなっている"First Of May"について補足しておくと、"First Of May"とは日本語で言うところの「5月1日」のことで、俗称としては、初心者、新人、駆け出しの、といった意味があるようだ。ちなみに、ウィキペディアには「バリー・ギブは、この曲の原題(First of May:「5月1日」の意)は、愛犬バーナビー (Barnaby) の誕生日から思いついたと述べている。」と記されている。
収録曲は、1967年の"Bee Gees' 1st"(UK8位 / US 8位)から、英米で共に1位を記録した1979年の大ヒットアルバム"Spirits Having Flown"の中から選曲されており、改めて数多くの名曲を生み出してきたグループなんだと実感させられるところではある。
個人的には、初めて買ったビー・ジーズのレコードが「How Deep is Your Love / 愛はきらめきの中に」のシングル盤だったこともあり、世界中で大ヒットした1977年公開(日本では翌年の1978年に公開)の映画「サタデー・ナイト・フィーバー」のサウンドトラック以降のビートが効いたきらびやかでゴージャスなサウンドにも思い入れがあるのだが、初期のストリングスを取り入れたアコースティックでノスタルジックな雰囲気の曲も、逆に今だからこそ心に響くものがあるように思う。
まぁ、あえて言えば、2006年にリリースされた2枚組のベスト"Their Greatest Hits - The Record"の日本盤には、"Melody Fair"と、個人的に最も好きな曲のひとつで、1972年にシングルのみでリリースされた"My World"がボーナストラックとして収録されており(共に、この"Twenty-Two Hits of the Bee Gees"にも収録されている曲)、初期、後期共に結構充実した内容になっているのだが、残念ながらこのベストも現在は廃盤になっているようだ。
BEE GEES - MEMBERS • Barry Gibb (バリー・ギブ) - Vocals, Guitar • Robin Gibb (ロビン・ギブ) - Vocals, Guitar, Keyboards • Maurice Gibb (モーリス・ギブ) - Vocals, Guitar, Bass, Keyboards
収録曲のチャートポジションは以下の通り。
1. First Of May (UK 6位 / US 37位) 2. New York Mining Disaster 1941 (UK 12位 / US 14位) 3. To Love Somebody (UK 41位 / US 17位) 4. Holiday (US 16位) 5. Massachusetts (UK 1位 / US 11位) 6. I've Gotta Get A Message To You (UK 1位 / US 8位) 7. World (UK 8位) 8. I Started A Joke (US 6位) 9. Don't Forget To Remember (UK 2位 / US 73位) 10. Lonely Days (UK 33位 / US 3位) 11. Melody Fair (日本だけのシングルカット曲) 12. How Can You Mend A Broken Heart (US 1位) 13. In The Morning (日本だけのシングルカット曲) 14. My World (UK 16位 / US 16位) 15. Run To Me (UK 9位 / US 16位) 16. Jive Talkin' (UK 5位 / US 1位) 17. You Should Be Dancing (UK 5位 / US 1位) 18. How Deep Is Your Love (UK 3位 / US 1位) 19. Stayin' Alive (UK 4位 / US 1位) 20. Night Fever (UK 1位 / US 1位) 21. Too Much Heaven (UK 3位 / US 1位) 22. Love You Inside Out (UK 13位 / US 1位)
TRACKLIST 1. First Of May / 2. New York Mining Disaster 1941 / 3. To Love Somebody / 4. Holiday / 5. Massachusetts / 6. I've Gotta Get A Message To You / 7. World / 8. I Started A Joke / 9. Don't Forget To Remember / 10. Lonely Days / 11. Melody Fair / 12. How Can You Mend A Broken Heart / 13. In The Morning / 14. My World / 15. Run To Me / 16. Jive Talkin' / 17. You Should Be Dancing / 18. How Deep Is Your Love / 19. Stayin' Alive / 20. Night Fever / 21. Too Much Heaven / 22. Love You Inside Out