自分が初めて買った"TOTO"のアルバムは次作のセカンド・アルバム「Hydra / ハイドラ」で、このファースト・アルバム「TOTO / 宇宙の騎士」を買ったのは、多分サード・アルバムの「Turn Back / ターン・バック」を買った後頃だったと思う。
当時はといえば、ファースト・シングルの"Hold the Line"はリリース当時にラジオでも頻繁にかかっていたこともあり、アルバムを買う前から知っていた曲であったことから、アルバム自体もその"Hold the Line"の重厚なサウンドとジャケットの雰囲気からして、比較的"Boston"に近いサウンドをイメージしていたので、実際にアルバムを通して聴いた印象はかなり違ったことから、その差異に驚いたことを覚えている。
しかし、それは良い意味での裏切りだった訳で、特に、彼らが只者ではないと知らしめた1曲目のインストゥルメンタル曲"Child's Anthem"は、今でも"TOTO"と言えば、"Rosanna"でも"Africa"でもなく、この曲が一番にイメージされるくらい強烈なインパクトがあった。そして、続く2曲目、"I'll Supply the Love"のギターソロパートでのメロディーラインのカッコよさに再びシビレ、この2曲を聴いた時点で、ほんと買って良かったと思ったことは今でも脳裏に刻み込まれている。又、その後も、"Manuela Run"、"Girl Goodbye"、"Rockmaker"、"Angela"と心惹かれる曲があったことから、もっと早く買っていればよかったと思ったほどだった。
ただ、当時はソウルフルなイメージがする"Georgy Porgy"、"You Are the Flower"といった曲や、フュージョンサウンド的な"Takin' it Back"はそれほど好きではなくて、他の曲に比べると聴く機会も少なかったんだよね。
しかしながら、今ではこれらの曲も他の曲と同様に惹かれているのだから、当時は表面的な派手さに多くを奪われていたのだと、今は思うところではある。
なお、シングルカットされたのは、"Hold the Line"(5位)、"I'll Supply the Love"(45位)、"Georgy Porgy"(48位)の3曲で、結果的にヒットシングルとなったのは"Hold the Line"1曲だけだったにもかかわらず、アルバムはビルボードチャートで最高9位を記録していることからも、このアルバムの充実度が窺い知れるのではないかと。
残念ながら、個人的には、"Isolation"以降、新譜での"TOTO"の音楽に興味を失くしてしまった訳だが(それでも"Tambu"は買ったりしていた)、改めてこのファースト・アルバムを聴いてみると、幅広い音楽性と可能性を秘めた充実したアルバムだったことを再認識させられる。
▼ こちらはLPレコードで、左から、帯付きのジャケット、歌詞が記載されたシートの表紙、レコード盤のラベル。
TOTO - BAND MEMBERS (Listed on Back Cover)
• Bobby Kimball (ボビー・キンボール) - Vocals
• David Hungate (デヴィッド・ハンゲイト) - Bass
• Steve Lukather (スティーヴ・ルカサー) - Guitars, Vocals
• David Paich (デヴィッド・ペイチ ) - Keyboards, Vocals
• Jeffrey Porcaro (ジェフ・ポーカロ) - Drums, Percussion
• Steve Porcaro (スティーヴ・ポーカロ) - Keyboards, Vocals
TRACKLIST
1. Child's Anthem / 2. I'll Supply The Love / 3. Georgy Porgy / 4. Manuela Run / 5. You Are The Flower / 6. Girl Goodbye / 7. Takin' It Back / 8. Rockmaker / 9. Hold The Line / 10. Angela
1. 子供の凱歌 / 2. 愛する君に / 3. ジョージー・ポージー / 4. マヌエラ・ラン / 5. ユー・アー・ザ・フラワー / 6. ガール・グッドバイ / 7. ふりだしの恋 / 8. ロックメイカー / 9. ホールド・ザ・ライン / 10. アンジェラ
• Track 1 (Instrumental) / Tracks 2, 5, 6, 9 (Lead Vocal - Bobby Kimball) / Tracks 3, 10 (Lead Vocal - Steve Lukather) / Tracks 4, 8 (Lead Vocal - David Paich) / Track 7 (Lead Vocal - Steve Porcaro)
NOTES
• 2004 DSD マスタリング
• 解説・歌詞・対訳付
▼ TOTO - Child's Anthem / I'll Supply the Love
https://www.youtube.com/watch?v=3CA6X0Zx3lg
▼ TOTO - Hold The Line
https://www.youtube.com/watch?v=htgr3pvBr-I
▼ TOTO - Girl Goodbye (Live at the Budokan 1982)
https://www.youtube.com/watch?v=5MhqC5EgJX8
▼ TOTO - Live at the Agora Ballroom, Cleveland (2 February 1979)
https://www.youtube.com/watch?v=-RcO0hMHQNQ
[追記] こちらはヴァイオリンによるカヴァー
▼ TOTO - Child's Anthem (AYAKO ISHIKAWA violin cover) / 石川綾子『子供の凱歌』
https://www.youtube.com/watch?v=j5aJsgdvaGY
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▶ Turn Back 「ターン・バック」 (1981) / TOTO
▶ TOTO-IV 「聖なる剣」 (1982) / TOTO
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