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1995年にアメリカでリリースされたこの"At The BBC"は、1989年に"At The Beeb"というタイトルでイギリスに於いてリリースされていたアルバム(日本では1990年に女王凱旋!~戦慄のライヴ・クイーン~という邦題でリリース)と同一内容のアルバムになる。
アメリカでのリリースに際して、タイトルが"At The BBC"に変更された理由は、"BBC"のイギリスでの俗称である"Beeb"がアメリカでは一般的に浸透しておらず、馴染みが薄いと判断されたからだそうだ。
ということで、この"At The BBC"は、タイトルの変更に伴い、ジャケットの写真も併せて変更されているのだが、レコーディングされた時期については、前半の4曲がファースト・アルバムのレコーディング中、そして、後半の4曲がファースト・アルバムのリリース直後ということで、"At The Beeb"で使用されているモノクロ写真よりも、こちらのファースト・フォトセッションで撮られたケバい写真のイメージの方が時期的に似合っているようにも思う。
なお、レコーディングされた日付については、1曲目から4曲目までが"5th February 1973"、5曲目から8曲目までが"3rd December 1973"と、アルバムのジャケットにクレジットされている。ちなみに、レコーディング場所はどちらもロンドンにある"Langham 1 Studio"だとのこと。
結局は、このアルバムに興味を持ったときには、既に日本盤は廃盤になっていた為、このアメリカ盤の"At The BBC"を購入したわけなのだが、それにしても、デビュー直後の音源をこうして比較的良い音で聴けるのはありがたいよね。日本盤のタイトルが「BBC スタジオ・セッション」とかだったらもっと早く買ってたのに(笑)。
■ 追記 なんと、この"BBC Session"のコンプリート盤「On Air - The Complete BBC Radio Sessions」が2016年にリリースされることに。
TRACKLIST
1. My Fairy King /
2. Keep Yourself Alive /
3. Doin' Alright /
4. Liar /
5. Ogre Battle /
6. Great King Rat /
7. Modern Times Rock 'N' Rock /
8. Son And Daughter
• Tracks 1-4: Recorded 5th February 1973 (Langham 1 Studio)
• Tracks 5-8: Recorded 3rd December 1973 (Langham 1 Studio)
個人的には、雨のない日 (A Day Without Rain) というよりも、むしろ雨の日が似合うサウンドといったイメージがこのアルバムにはあるのだが、それでも、晴れた日 (Sunny Day) ではなく、「雨のない日」というタイトルからして、もしかしたら「雨の時期」といった情景がテーマとしてあるのかもしれない("A Day Without Rain"というフレーズは普通に日常会話でも使われるようで、例えば、雨の多い季節などは、雨のない一日を「今日は久しぶりに"A Day Without Rain"だね」というような使われ方をするようだ)。まぁ、どちらにせよ、このアルバムで表現されている世界観にはただただ感服するするばかり。
それと、エンヤのアルバム全てに言えることなのだが、このアルバム"A Day Without Rain"も又、ジャケットの出来がとても素晴らしく、それはあたかも一枚の絵画でもあるかのよう。ロゴのカラーや配置も完璧に計算された構成で見事。加えて、マットな厚手の紙が使われた質感のあるブックレットも雰囲気があっていい感じ(再発盤はどうなっているか分からないが)。
ちなみに、この"A Day Without Rain"は、リリースされた国によって11曲目の収録曲が異なるようで、日本盤には"Isobella"が収録されている。
なお、アルバムは、US(2位)、UK(6位)を記録し、アメリカでは2005年に"RIAA"より正式に"7x Multi Platinum"(700万枚のセールス)が認定されている。又、そのアメリカではビルボードの年間チャートに於いて2001年が8位、そして2002年が18位と2年に渡る大ヒットを記録している。
TRACKLIST (Japan Edition)
1. A Day Without Rain /
2. Wild Child /
3. Only Time /
4. Tempus Vernum /
5. Deora Ar Mo Chroi /
6. Flora's Secret /
7. Fallen Embers /
8. Silver Inches /
9. Pilgrim /
10. One By One /
11. Isobella [Japan Edition Only] /
12. Lazy Days
NOTES • 日本盤初回プレスCD [Japanese First Pressing CD] • 解説・歌詞・対訳付
• Album: UK 6位 (2x Platinum) / US 2位 (7x Platinum / 2005-RIAA) • Singles: 1. Only Time - UK 32位 / US 10位 / Germany 1位 / Swiss 1位 / Austria 2位 2. Wild Child - UK 72位
収録曲について言えば、"Seaside Rendezvous"や"Good Company"といったフックとなるような曲のアレンジもよく練りこまれており、クラシック的エッセンスを感じさせる名曲"Love of My Life"や、ブライアンの牧歌的なヴォーカルとアコースティックギターが印象的な"39"、ロジャーのパワフルで伸びのあるヴォーカルが魅力的な"I'm in Love With My Car"、ジョンのソングライティング力が光るポップな"You're My Best Friend"、大作"The Prophet's Song"、コミカルな"Lazing on a Sunday Afternoon"など、実にバラエティー豊かな楽曲が何の違和感もなくひとつにまとめられており、それらの楽曲があってこそ"Bohemian Rhapsody"の存在意義もあることが感じさせられるかのようでもある。
ちなみに、自分が持っているこの"A Night at the Opera"のCDは、'80年代後半にクイーンのアルバムが初めてCD化された際に購入したものなのだが、初CD化された初版ということもあって、トラック割りにミスがあるんだよね。例えば、"Death on Two Legs"から"I'm in Love With My Car"まで間髪空けずに曲が続くところは、曲の最後がちょっぴり欠ける所為で、次の曲の頭には前の曲の終わりがちょっぴり入るし、"Good Company"に至っては、エンディングのヒュルルルル・・・という部分が丸々切れているので、次の"Bohemian Rhapsody"はそのヒュルルルル・・・の音から曲が始まるのだ。アルバムを通して聴く分には問題ないのだが、曲単位で聴く場合は困りもので、パソコンやデジタルデバイスなどに取り込んで聴く場合は、音楽編集ソフトを使って編集し直さないといけないという代物。
ということで、先にも述べたように、自分が持っているクイーンのアルバムでは、この"A Night at the Opera"を含めて、"Sheer Heart Attack"から"Hot Space"までのCDが、'80年代後半に初めてCD化された際に購入した、俗に言う「初版」というもの。勿論、リマスターなどされているわけでもなく、現在リリースされている再発版に比べると音質的にはしょぼいのだが、それでも、マスターテープからそのまま落とされただけの音が何となくレコード盤に近い感じがして親しみがあるんだよね。
ちなみに、大ヒットを記録したこの曲のB面にはロジャー作の"I'm in Love With My Car"が収められているのだが、シングル盤の場合、B面に収められた楽曲のコンポーザーにもA面のコンポーザーと同等の印税が入ってくるらしいね。ロジャー丸儲け(笑)。
TRACKLIST 01. Death On Two Legs (Dedicated To...) / デス・オン・トゥー・レッグス (Writer: F. Mercury / Lead Vocal: F. Mercury) 02. Lazing On A Sunday Afternoon / うつろな日曜日 (Writer: F. Mercury / Lead Vocal: F. Mercury) 03. I'm In Love With My Car / アイム・イン・ラヴ・ウィズ・マイ・カー (Writer: R. Taylor / Lead Vocal: R. Taylor) 04. You're Best Friend / マイ・ベスト・フレンド (Writer: J. Deacon / Lead Vocal: F. Mercury / Electric Piano: J. Deacon) 05. '39 / '39 (Writer: B. May / Lead Vocal: B. May) 06. Sweet Lady / スウィート・レディ (Writer: B. May / Lead Vocal: F. Mercury) 07. Seaside Rendezous / シーサイド・ランデヴー (Writer: F. Mercury / Lead Vocal: F. Mercury) 08. The Prophet's Song / 預言者の歌 (Writer: B. May / Lead Vocal: F. Mercury / Toy Koto: B. May) 09. Love Of My Life / ラヴ・オブ・マイ・ライフ (Writer: F. Mercury / Lead Vocal: F. Mercury / Harp: B. May) 10. Good Company / グッド・カンパニー (Writer: B. May / Lead Vocal: B. May / Ukelele: B. May) 11. Bohemian Rhapsody / ボヘミアン・ラプソディ (Writer: F. Mercury / Lead Vocal: F. Mercury / Operatic Vocals: F. Mercury, B. May, R. Taylor) 12. God Save The Queen / ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン (Trad. Arr.May)
NOTES
• 日本盤初回プレスCD(初CD化盤) [Japanese First Pressing CD] • 解説・歌詞・対訳付
■ 追記 こちらは、40周年を記念して2011年にリリースされた2枚組の"40th Anniversary Limited Edition" (2011 Digital Remaster)。
上の初CD化版に比べると、ジャケット中央部にある絵柄の大きさがLPレコードに近い比率になっている。
TRACKLIST Disc 1: A Night At The Opera
Disc 2: A Night At The Opera - Bonus EP 1. Keep Yourself Alive [Long-Lost Retake, June 1975] 2. Bohemian Rhapsody [Operatic Section A Cappella Mix 2011] 3. You're My Best Friend [Backing Track Mix 2011] 4. I'm In Love With My Car [Guitar & Vocal Mix 2011] 5. '39 [Live at Earl's Court, June 1977] 6. Love Of My Life [South American Live Single, June 1979]
※ "Bonus EP"の1曲目に収録されている"Keep Yourself Alive [Long-Lost Retake, June 1975]"はデモやリミックスといったものではなく、1975年に再録音されたもの。元々はアメリカでの再発シングル用としてレコーディングされていたものの、権利関係で英米の発売元が争ってる間にマスターテープが紛失し、長い間行方知れずとなっていた音源ということらしい。
ということで、この"Keep Yourself Alive"の再録音ヴァージョンについては、"A Night At The Opera"がリリースされた年と同じ1975年にレコーディングされていたことから、ファースト・アルバムではなく、この"A Night At The Opera"の"Bonus EP"に収録されたようだ。
他にも、"God Of Thunder"は子供の声が増幅されて、より不気味さを増しているし、"Sweet Pain"は新たに見つかったエースのギター・ソロに差し替えられたヴァージョンになっているなど、オリジナルとの違いを楽しめる。なお、オリジナルの"Destroyer"に収録されているギター・ソロのヴァージョンの方はボーナストラックとしてアルバムの最後に収録されているが、これがオリジナルのアルバムに収録されていたヴァージョンかというと、実は、そうではなくて、こちらもまたリミックスが施されている(大きな違いは、曲後半のバッキング・ヴォーカルが繰り返す部分でのリード・ギターがカットされてる点)。
思った以上に質感と鮮やかさが増した印象のあるこの"Destroyer - Resurrected"だが、ただ、マスターテープに問題があったのか、"Flaming Youth"のイントロ部分で音が飛んでいるのはいただけないところ。それと、間奏とギターソロの部分にバッキング・ヴォーカルが加わり"Double Platinum"でのヴァージョンのようになった"Detroit Rock City"もちょっと残念な気がします。でも、もしかしたら、こちらがオリジナルで、元々はこのようにバッキング・ヴォーカルが加えられていたもののファイナルミックスの段階でカットされていたのかも?
なお、ジャケット裏面に表記されている曲目の部分は、オリジナルの"Destroyer"では"Do You Love Me"となっていたが、この"Destroyer - Resurrected"では"Do You Love Me?"とクエスチョンマークが加えられた表記になっている。
TRACKLIST 1. Detroit Rock City / 2. King Of The Night Time World / 3. God Of Thunder / 4. Great Expectations / 5. Flaming Youth / 6. Sweet Pain / 7. Shout It Out Loud / 8. Beth / 9. Do You Love Me? / 10. Sweet Pain (Original Guitar Solo) [Bonus Track]