2020/12/26

国連に対する好感度が最も低かった国は日本(2020年 - 米調査機関)

アメリカの調査機関ピュー・リサーチ・センターが2020年6月~8月にかけて行った14か国に於ける国連に対する世論調査の結果を、国連創設75年の節目となる2020年9月24日を控えた9月21日に発表しています。

 

■ 調査方式は以下の通り

• 調査対象 / 調査方法:北米と欧州、アジア太平洋地域の先進14か国の14,276人を対象にした電話での聞き取り調査
• 調査時期:2020年6月10日~8月3日

※ 補足:国際連合 (United Nations)
英語表記の「United Nations」は、第二次世界大戦中の連合国(戦勝国)と同じ名称。ただし、日本に於いては連合国とは区別して意訳の「国際連合」の名称を使用している。

 

■ 国連の活動状況に対する各国の評価割合(青:Unfavorable=好ましくない / 緑:Favorable=好ましい)

▲ クリックでピュー・リサーチ・センターのデータ掲載ページへ移動します

 

上の表を見ても分かるように、「好ましくない」が「好ましい」を上回っているのは日本のみで、他国は全て「好ましい」が「好ましくない」を上回る結果になっている。ただ、これをもって日本だけがおかしいと言うつもりはなく、そこには、多額の分担金を負担している意義を含めて、国連に対する不満や不信感が鬱積している日本特有の諸事情もあるのではないかと推測している。

 

■ 国連の活動状況に対して好ましい (Favorable) とする割合の国ごとの年度別推移

▲ クリックでピュー・リサーチ・センターのデータ掲載ページへ移動します

 

国連に対する年度別評価割合の推移を見ると、2020年の今年は日本人の国連に対する好感度が前年比で18ポイント減の29%と諸外国に比べて下落幅、評価割合共に突出して低いことが目立つものの、ここ数年の数値で見ても、日本だけが唯一「好ましい」とする割合が50%を切っており、数値の変動はあっても、最も国連への好感度が低い国という点では、今と変わっていなかったことが分かる。即ち、日本人の視点では、これまでも低かった好感度が今年は更に下げたかたちになったと言える。

逆に言えば、諸外国(13か国)の国連に対する「好ましい」とする評価割合が2020年の調査でも59~80%あるということについては、中々理解しがたいと受け取る日本人も多いのではないかと思われる。

 

■ 参照・引用・出典

▼ Pew Research Center (英語)
International Cooperation Welcomed Across 14 Advanced Economies

▼ Pew Research Center (日本語訳 / Google 翻訳)
International Cooperation Welcomed Across 14 Advanced Economies

 

 

関連記事

アメリカで行われた国別好感度調査 (2024年 - 米ギャラップ調査) - (2024年3月24日)

G7各国の賃金の推移~日本は過去30年間ほとんど変わらず - (2024年3月2日)

国家ブランド指数(2023年版)で日本が史上初の1位に - (2024年1月24日)

アメリカで行われた国別好感度調査(2023年 - 米ギャラップ調査) - (2023年3月23日)

2021年度の名目GDPと1人当たり名目GDPの国別ランキング+今後の世界経済見通し(IMF / 国際通貨基金) - (2022年6月8日)

アメリカで行われた国別好感度調査(2022年 - 米ギャラップ調査) - (2022年3月20日)

アメリカで行われた国別好感度調査(2021年 - 米ギャラップ調査) - (2021年3月17日)

国連分担金の多い国トップ10(2018~2020年) - (2021年1月8日)

80年後(2100年)の世界の人口と各国のGDPの予測~日本は?(2020年 - 米大学研究者調査) - (2020年10月29日)

14か国を対象に行われた中国に対する好感度調査(2020年 - 米調査機関) - (2020年10月12日)

アメリカで行われた国別好感度調査(2020年 - 米ギャラップ調査) - (2020年3月14日)

世界国別評判ランキング(2019年) - 世界で最も評判の良い国は? - (2019年10月19日)

欧州5か国における対日世論調査(2019年) - (2019年10月4日)

世界で最も評判の良い企業(責任ある企業活動において) - 2019年 - (2019年9月30日)

アメリカにおける対日世論調査(2019年) - (2019年9月19日)

世界国別評判ランキング(2018年) - 世界で評判の良い国は? - (2018年7月3日)

ASEAN10か国における対日世論調査(2017年) - (2017年11月15日)

世界国別評判ランキング(2017年) - 主要8か国の国民に評判の良い国は? - (2017年9月14日)

英BBC世界世論調査 2017 - 「世界に良い影響を与えている国」で日本は3位 - (2017年8月21日)

世界で最も評判が高い製造国ランキング 2017 - (2017年6月18日)

世界各国の名目GDP - 国別ランキング(2016年) - (2017年4月25日)

アメリカで行われた国別好感度調査(2017年 - 米ギャラップ調査) - (2017年2月22日)

世界国別評判ランキング(2016年) - 主要先進国の国民に評判の良い国は? - (2016年10月6日)

欧州5ヵ国における対日世論調査 (2015年調査) - (2016年7月4日)

アメリカで行われた国別好感度調査 (2016年調査) - (2016年4月20日)

2016年度の各国の国連分担金比較 - (2016年1月28日)

英BBC世界世論調査「世界に良い影響を与えている国」 2006-2014 全調査記録一覧 - (2015年12月26日)

国連分担金の多い国トップ10(2013~2015年) - (2015年9月24日)

アメリカで行われた各国に対する好感度調査 (2015年調査) - (2015年6月4日)

日米両国で行われた戦後70年の日米関係に関する世論調査結果(2015年調査) - (2015年4月9日)

中南米地域5か国における対日世論調査(2014年 - 2015年) - (2015年3月18日)

国別ブランドランキング2014-15で日本が1位 - 米企業調査 - (2014年11月18日)

英BBC世界世論調査 2014 - 「世界に良い影響を与えている国」で日本は5位 - (2014年6月18日)

ASEAN地域7カ国における対日世論調査結果(2014年) - (2014年4月24日)

アメリカにおける対日世論調査 (2013年度調査) - (2014年1月19日)

OECD調査 - 大人の学力(成人のスキル)で、日本は3項目中2項目で世界一 - (2013年11月11日)

英BBC世界世論調査 2013 - 「世界に良い影響を与えている国」で日本は4位 - (2013年5月27日)

英BBC世界世論調査 2012 - 「世界に良い影響を与えている国」で日本が1位 - (2012年5月16日)

アメリカで行われた各国に対する好感度調査 - アメリカ人の最近の動向 - (2012年5月14日)

最もクリエイティヴな国は? - 米Adobe社による調査 - (2012年4月26日)

0 件のコメント:

コメントを投稿