2014/06/18

英BBC世界世論調査 2014 - 「世界に良い影響を与えている国」で日本は5位

今年は、昨年に引き続き「良い影響を与えている国」のトップはドイツ(60%)で、以下、2位カナダ(57%)、3位イギリス(56%)、4位フランス(50%)、5位日本(49%)という順。

日本は昨年よりもひとつ順位を下げて第5位という結果に。ただし、3年前の2011年の調査でも日本は5位だったので、これを見て一概に悪化していると捉える必用は無いと思います。それ以前だと、2010年の調査では4位、2009年の調査でも4位と、まぁ概ねこの辺りに位置していましたから。

※ 2014年以前の調査結果については、記事の下にある「関連記事」をご参照ください。

 

▼ こちらが今年の調査結果を示したグラフ

BBC世論調査 - 2014

 

▼ そして、こちらが日本に対する各国の評価を示したグラフ

BBC世論調査 - 2014

 

日本が「悪い影響を与えている」とした回答を見てみると、中国で90%(前回74%)、韓国で79%(同67%)といった具合に、この2カ国の回答が前年にも増して突出しているわけですが、逆に言えば、これだけのネガティヴ評価を受けながらも、世界的には「良い影響を与えている国」のトップ5に位置しているのですから、世界的な観点でいえば、最も評価されている国のひとつと捉えても差し支えないのではないかと思います。

ちなみに、日本が「良い影響を与えている」とした回答が高い国は、ナイジェリア(72%)、インドネシア(70%)、ブラジル(70%)、アメリカ(66%)、イギリス(65%)の順。

注目したいのは、日本人の回答では「悪い影響を与えている」とする割合が高いロシア(良い影響を与えているが17%で、悪い影響を与えているが23%)と、イスラエル(良い影響を与えているが4%で、悪い影響を与えているが50%)ですが、その2カ国の日本に対する回答は、ロシア(良い影響を与えているが49%で、悪い影響を与えているが12%)、イスラエル(良い影響を与えているが43%で、悪い影響を与えているが12%)といったように、日本とは逆の評価がなされているという点。この辺りのすれ違い現象がどう推移していくのかは今後の注目点のひとつかなと思います。

 

■日本人は他国をどう評価しているか

そして、日本に対する各国の評価とは逆に、日本人は他国及び地域をどう評価しているのかを各国及び地域への評価グラフから拾い出したものが次の数値。(順不同、前の数字がポジティヴ評価で、後の数字がネガティヴ評価)

アメリカ (37 - 8)
ロシア (17 - 23)
ドイツ (46 - 3)
カナダ (44 - 1)
EU ヨーロッパ連合 (35 - 5)
イギリス (47 - 2)
日本 (50 - 6)
パキスタン (6 - 41)
インド (34 - 9)
イラン (5 - 53)
南アフリカ (20 - 14)
イスラエル (4 - 50)
北朝鮮 (1 - 91)
フランス (38 - 4)
中国 (3 - 73)
ブラジル (35 - 7)
韓国 (13 - 37)

一昔前は「日本を最も評価しないのは日本人」と揶揄されたり、調査結果を記した以前のリポートでも、自国に対する評価が低い日本人を指して「日本国民は世界で最も謙虚である」と書かれたりもしていましたが、ここ最近は随分と変わってきた印象。

ということで、以下に記したのが、日本人の自国に対する評価の推移。(こちらも前の数字がポジティヴ評価で、後の数字がネガティヴ評価)

2014年 (50 - 6)
2013年 (45 - 9)
2012年 (41 - 9)
2011年 (39 - 9)
2010年 (43 - 7)
2009年 (41 - 11)
2008年 (36 - 15)

ちなみに、評価の高い上位の国は自国をどう評価しているかといえば、トップのドイツが(68 - 19)で、2位のカナダが(81 - 13)、3位のイギリスが(71 - 23)、4位のフランスが(70 - 22)。

 

▼ 調査結果の詳細はこちら (PDF)
2014 Country Rating Poll - GlobeScan.com

 

 

関連記事

アメリカで行われた国別好感度調査 (2024年 - 米ギャラップ調査) - (2024年3月24日)

G7各国の賃金の推移~日本は過去30年間ほとんど変わらず - (2024年3月2日)

国家ブランド指数(2023年版)で日本が史上初の1位に - (2024年1月24日)

アメリカで行われた国別好感度調査(2023年 - 米ギャラップ調査) - (2023年3月23日)

2021年度の名目GDPと1人当たり名目GDPの国別ランキング+今後の世界経済見通し(IMF / 国際通貨基金) - (2022年6月8日)

アメリカで行われた国別好感度調査(2022年 - 米ギャラップ調査) - (2022年3月20日)

アメリカで行われた国別好感度調査(2021年 - 米ギャラップ調査) - (2021年3月17日)

国連分担金の多い国トップ10(2018~2020年) - (2021年1月8日)

国連に対する好感度が最も低かった国は日本(2020年 - 米調査機関) - (2020年12月26日)

80年後(2100年)の世界の人口と各国のGDPの予測~日本は?(2020年 - 米大学研究者調査) - (2020年10月29日)

14か国を対象に行われた中国に対する好感度調査(2020年 - 米調査機関) - (2020年10月12日)

アメリカで行われた国別好感度調査(2020年 - 米ギャラップ調査) - (2020年3月14日)

世界国別評判ランキング(2019年) - 世界で最も評判の良い国は? - (2019年10月19日)

欧州5か国における対日世論調査(2019年) - (2019年10月4日)

世界で最も評判の良い企業(責任ある企業活動において) - 2019年 - (2019年9月30日)

アメリカにおける対日世論調査(2019年) - (2019年9月19日)

世界国別評判ランキング(2018年) - 世界で評判の良い国は? - (2018年7月3日)

ASEAN10か国における対日世論調査(2017年) - (2017年11月15日)

世界国別評判ランキング(2017年) - 主要8か国の国民に評判の良い国は? - (2017年9月14日)

英BBC世界世論調査 2017 - 「世界に良い影響を与えている国」で日本は3位 - (2017年8月21日)

世界で最も評判が高い製造国ランキング 2017 - (2017年6月18日)

世界各国の名目GDP - 国別ランキング(2016年) - (2017年4月25日)

アメリカで行われた国別好感度調査(2017年 - 米ギャラップ調査) - (2017年2月22日)

世界国別評判ランキング(2016年) - 主要先進国の国民に評判の良い国は? - (2016年10月6日)

欧州5ヵ国における対日世論調査 (2015年調査) - (2016年7月4日)

アメリカで行われた国別好感度調査 (2016年調査) - (2016年4月20日)

2016年度の各国の国連分担金比較 - (2016年1月28日)

英BBC世界世論調査「世界に良い影響を与えている国」 2006-2014 全調査記録一覧 - (2015年12月26日)

国連分担金の多い国トップ10(2013~2015年) - (2015年9月24日)

アメリカで行われた各国に対する好感度調査 (2015年調査) - (2015年6月4日)

日米両国で行われた戦後70年の日米関係に関する世論調査結果(2015年調査) - (2015年4月9日)

中南米地域5か国における対日世論調査(2014年 - 2015年) - (2015年3月18日)

国別ブランドランキング2014-15で日本が1位 - 米企業調査 - (2014年11月18日)

ASEAN地域7カ国における対日世論調査結果(2014年) - (2014年4月24日)

アメリカにおける対日世論調査 (2013年度調査) - (2014年1月19日)

OECD調査 - 大人の学力(成人のスキル)で、日本は3項目中2項目で世界一 - (2013年11月11日)

英BBC世界世論調査 2013 - 「世界に良い影響を与えている国」で日本は4位 - (2013年5月27日)

英BBC世界世論調査 2012 - 「世界に良い影響を与えている国」で日本が1位 - (2012年5月16日)

アメリカで行われた各国に対する好感度調査 - アメリカ人の最近の動向 - (2012年5月14日)

最もクリエイティヴな国は? - 米Adobe社による調査 - (2012年4月26日)

0 件のコメント:

コメントを投稿