サウンドの方向性(アギレラ)としては、前々作"Back to Basics"のエッセンスに前作"Bionic"のフレバーを加えたといった感じで、賛否が分かれた"Bionic"も結果的にはその経験が重要な過程であったことが証明されたという印象。果たして、この先アギレラサウンドは成熟された方向へと進むのだろうか? それとも又々大胆な試みを見せるのであろうか? まぁ、どちらにしても、次作がほんと楽しみだ。
TRACKLIST
1. Something’s Got A Hold On Me /
2. Welcome To Burlesque /
3. Tough Lover /
4. But I Am A Good Girl /
5. Guy What Takes His Time /
6. Express /
7. You Haven't Seen The Last Of Me /
8. Bound To You /
9. Show Me How You Burlesque /
10. The Beautiful People (from Burlesque)
プログレ的展開を見せる異色のトラック、"Setting the Seen"で幕を開けるこの"Mumbo Jumbo"。
とは言っても、アルバム全体の印象としては、オープニングトラックのSetting the Seen"を含め、2、3曲は多少異色な雰囲気があるものの、その他は親しみ易いメロディーラインを持った楽曲が揃っており、ベテラングループならではの安定感を持ったアルバムといった印象。
と言うのも、けっこう良い曲が揃っているんだよね。軽快な楽曲が多く収められており、ギターサウンドもこれまでに比べてロック色も増した感じだが、その分、バラードタイプの曲が一層引き立っているといった印象。加えて、バラードタイプの4曲、"Hold On"、"Why"、"Can I Be Your Lover"、"Until"はそれぞれ楽曲のスタイルが違うので、アルバムにも幅が感じられるのだ。
正直言うと、"Setting the Seen"、"Mumbo Jumbo"、"Lovesex"といった異色の3曲はちょっと苦手であまり聴かないのだが、上記のバラード曲と、ジャジーな"I Won't Let It Get in the Way"、それにソフトロックタイプの"Dance with Me"、"A Little Bit of Everything"、"Alternate Ending"、"Faith in Love"、といった曲が個人的にはお気に入り。
TRACKLIST
1. Setting The Seen /
2. Dance With Me /
3. A Little Bit Of Everything /
4. Hold On /
5. A Little Bit More /
6. Alternate Ending /
7. I Won't Let It Get In The Way /
8. Why /
9. Me Like You /
10. Mumbo Jumbo /
11. Faith In Love /
12. Can I Be Your Lover /
13. Lovesex /
14. Until
▼ Air Supply - Hold On
▼ Air Supply - Hold On (Live at Buenos Aires, 21/10/2010)
これは"Psycho Circus"の3-D ビデオクリップ(VHSテープ)と"We Are One"のシングルCDがカップリングされた特殊仕様シングルで、箱の中にはキッスのロゴ入り3-Dメガネも同封されている。
パッケージに含まれるCDはアルバムと同サイズのマキシシングルで、収録されているのは"We Are One"のシングル・エディットとアルバム・ヴァージョン、それに、アルバム"Psycho Circus"の日本盤にのみボーナストラックとして収録されていた"In Your face"と、"Psycho Circus"(アルバム・ヴァージョン)の4曲。
ついにというか、来るべき時が来たというか、'96年に再びメイクを施したオリジナルメンバーでファンの前に帰ってきた"KISS"。勿論、"KISS"はデビューから一度も解散することなく、何度かのメンバーチェンジはありながらも、ずっと活動を続けていたわけだが、'83年にリリースされた"Lick It Up"で初めて素顔を公表してからは、メイクを封印して素顔でバンド活動を行っていた。
そして、シングルでは、アルバム"Crazy Nights"に収録の"Crazy Crazy Nights"(英 4位)、アルバム"Hot In The Shade"収録の"Forever"(米 8位) 、アルバム"Revenge"に収録の"God Gave Rock And Roll To You II"(英 4位)、といったトップ10に入るヒット曲も生まれている。
さて、この"Psycho Circus"、相当な意気込みを持って制作されたであろうことは想像に難くないのだが、実際、一聴すれば入念に制作されたことが分かるアルバムだと思う。特にジーンが作った"Within"(元々は"Carnival of Souls"用に書き始められた曲だったようだが)や"Journey of 1,000 Years"といった曲は、'70年代の"Love Gun"や、'80年代の"Animalize"にあった、片手間というか、惰性で作ったような印象のある曲に比べれば格段に素晴らしいし、ソングライター、ジーン・シモンズとしての面目躍如といった感じでもある。
アルバム全体を通した印象としては、タイトルトラックの"Psycho Circus"や"Raise Your Glasses"といったポールが書いた曲、それに先に述べたジーンの2曲といった具合に核となる楽曲が要所を締めている所為で、'70年代の代表作である"Destroyer"のような大作感がある。実際、ポール自身も'90年代版"Destroyer"と語ってたしね。個人的には、オープニングの"Psycho Circus"に続く2曲目の"Within"を聴いて、このアルバムがオーソドックスなハードロック一辺倒のアルバムではないことを予見すると同時に、このアルバムの多様性とクオリティーの高さを確信したようなところがあった。
欲を言えば、折角オリジナルメンバーが揃ったのだから、エースとピーターの曲が2曲ずつくらいあってもよかったのではという気もするが、それでも、アルバムには"KISS"の特徴ともいえるメンバー全員のヴォーカル曲が収録されているし、おまけに4人が交互にヴォーカルとる曲もあったりと、オリジナルラインナップならではの魅力というか魔力みたいなものはある。いや、ほんと、様々な出し物が飛び出してくるサーカスのようなアルバムだと思う。個人的にはエースのトリビュートアルバムに収録されていたエースの曲"Take Me to the City"も再録音で収録されていたら嬉しかったんだけどね。
KISS - BAND MEMBERS (Listed in Booklet) • Ace Frehley (エース・フレーリー) - Vocals, Lead & Rhytthm Guitar • Paul Stanley (ポール・スタンレー) - Vocals, Lead & Rhytthm Guitar • Peter Criss (ピーター・クリス) - Vocals, Drums • Gene Simmons (ジーン・シモンズ) - Vocals, Bass
TRACKLIST (Japanese Edition) 1. Psycho Circus / 2. Within / 3. I Pledge Allegiance To The State Of Rock & Roll / 4. Into The Void / 5. We Are One / 6. You Wanted The Best / 7. Raise Your Glasses / 8. I Finally Found My Way / 9. Dreamin' / 10. Journey Of 1,000 Years / 11. In Your Face [Japan Only Bonus Track]